アナキン・スカイウォーカー(Anakin Skywalker)は並外れたフォース感応力を持つ人間の男性で、銀河共和国に仕えたジェダイ・ナイト。フォースのダークサイドに転向した後、シス卿ダース・ヴェイダー(Darth Vader)として銀河帝国に仕えた。アナキンは砂漠の惑星タトゥイーンに住む奴隷、シミ・スカイウォーカーの子として生まれ、父親はおらず、先天的に高いミディ=クロリアン(フォースとの接触能力を左右する共生微生物)数値に恵まれていた。アナキンはトイダリアンのジャンク商人ワトーの奴隷として幼少期を過ごし、当時から類まれな操縦技術や機械いじりの才能を垣間見せていた。ナブー危機のさなか、スカイウォーカー少年はジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンやのちの妻となるパドメ・アミダラと出会い、彼らの宇宙船の修理費用を捻出するためブーンタ・イヴ・クラシック・ポッドレースに出場した。レースに優勝したスカイウォーカーは、クワイ=ガン・ジンの計らいで奴隷生活から解放された。
スカイウォーカーは母親との別れを惜しみながら故郷を離れ、銀河共和国の首都コルサントを訪れた後、ナブーの戦いに巻きこまれた。アミダラの故郷である惑星ナブーはスカイウォーカーの活躍でトレード・フェデレーションの封鎖部隊から解放された。ジンはこの戦いで命を落としたが、彼の弟子だったオビ=ワン・ケノービが師匠の遺志を引き継ぎ、スカイウォーカーをパダワンとして訓練することになった。ジェダイ評議会のメンバーの多くは、スカイウォーカーこそジェダイの予言にある“選ばれし者”(フォースにバランスをもたらしシス・オーダーを倒す人物)だと信じていた。分離主義運動の最盛期、パダワン・スカイウォーカーはアミダラと再会し、彼女を暗殺者から守るよう言い渡された。共和国と分離主義勢力の対立が深まる中、スカイウォーカーとアミダラの関係は恋愛に発展する。クローン戦争の初戦となったジオノーシスの戦いでドゥークー伯爵に敗れ右腕を失ったスカイウォーカーは、サイバネティックスの義手を使うことになった。この戦いの直後、彼はジェダイ・コードに逆らって密かにアミダラと結婚した。
クローン戦争中、スカイウォーカーはジェダイ・ナイトに昇格した。彼はトグルータのアソーカ・タノをパダワンにとり、ケノービや第501軍団のクローン・コマンダー・レックスらと共に数多の戦場で活躍した。スカイウォーカーはシーヴ・パルパティーン最高議長と個人的な親交を深めたが、ジェダイ評議会は戦争を利用して権力を拡大する議長に疑惑の目を向けていた。戦争の終盤、アソーカは反逆罪の濡れ衣を着せられてジェダイ・オーダーから追放され、最終的にはスカイウォーカーのおかげで疑惑を晴らしたものの、結局ジェダイに戻ることはなかった。戦争の終結が迫っていた頃、スカイウォーカーは妻が出産時に命を落とす悪夢に悩まされた。パルパティーン(その正体はシスの暗黒卿ダース・シディアスだった)はアミダラの命を保証することでスカイウォーカーをダークサイドに誘惑し、彼に“ダース・ヴェイダー”という名を与えた。シディアスは共和国を解体して銀河帝国を創設し、ジェダイ・オーダーは事実上壊滅した。
戦争が終結した直後、ヴェイダーは惑星ムスタファーでアミダラと再会したが、彼女はダークサイドに転向した夫に恐怖を覚えた。ヴェイダーは妻が自分を裏切ったと思い込み、フォースで首を絞めて殺そうとしたが、ケノービに制止された。かつての師匠との決闘に敗北して瀕死の重傷を負ったヴェイダーは、生命維持用の黒い装甲服に身を包んだサイボーグとしてその後の人生を送ることになった。ヴェイダーはアミダラが死ぬ直前に双子を出産したことを知らないまま約20年にわたって皇帝パルパティーンの右腕を務めた。この間、彼は尋問官たちを率いてジェダイの生存者を狩り出し、帝国に反旗を翻した初期反乱軍や、かつての弟子アソーカ・タノと対立した。クローン戦争終結から19年後、銀河帝国はヤヴィンの戦いで超兵器デス・スターを失った。ヴェイダーはデス・スターを破壊した反乱同盟軍のパイロットが強いフォースを備えていることに気づき、賞金稼ぎボバ・フェットを雇って正体を突き止めた。このパイロットはアミダラが死ぬ直前に産んだヴェイダーの息子、ルーク・スカイウォーカーだった。
ホスの戦いの直後、ヴェイダーはベスピンのクラウド・シティでルークと対決する。ヴェイダーはルークに親子の関係を明かしたが、彼を味方につけることは出来なかった。一方、ヴェイダーに代わる新しい弟子を求めていたシディアスも、ルーク・スカイウォーカーをダークサイドに転向させようと目論んでいた。しかしルークは父親をライトサイドに引き戻したいと願い、エンドアの戦いで自ら帝国軍に投降した。帝国軍と同盟宇宙軍が第2デス・スターをめぐって争う中、ヴェイダーとルークは皇帝の前で最後の対決を繰り広げ、その対決の中で彼はルークにレイアという名の双子の妹がいることを知った。ルークは父親を破ったが、とどめを刺すことを拒否したため皇帝の容赦ない攻撃にさらされた。ヴェイダーは息子の愛情に突き動かされてダークサイドを放棄し、自らの命を犠牲にして皇帝を葬った。彼は“選ばれし者”の予言を成就してジェダイのアナキン・スカイウォーカーに戻り、息子と和解した後、フォースとひとつになった。
経歴
生い立ち
- 「父親はいないんです。妊娠して、出産し、育てました。私にも説明できません」
- ―シミ・スカイウォーカー[出典]
人間の男性、アナキン・スカイウォーカーは、アウター・リム・テリトリーの砂漠の惑星タトゥイーンで育った。彼は奴隷のシミ・スカイウォーカーの息子で、父親はおらず、ミディ=クロリアンによって生み出された。スカイウォーカーの血液中のミディ=クロリアン値は、ジェダイ・マスターのそれを遥かに凌ぐほどだった。 スカイウォーカーとその母はもともとガーデュラ・ザ・ハットの奴隷だったが[6]、スカイウォーカーが3歳の時[5]、ポッドレースの賭けの対象となって所有権が移りトイダリアンの商人ワトーの奴隷となった。ワトーが営むモス・エスパのジャンク屋の手伝いをさせられていたスカイウォーカーは、幼い頃から優れた操縦と機械いじりの才能を垣間見せていた。彼はモス・エスパのパイロットたちからタトゥイーン外部の情報を聞き、いつか自由の身になって故郷から旅立つことを夢見ていた。彼は自分でプロトコル・ドロイドのC-3POを組み立て、完成したあかつきには母親の手伝いをさせようと考えていた。[6]
スカイウォーカーは幼い頃から危険なポッドレースに参加しており、人間では唯一のレーサーだった。ワトーもその腕前を評価していたが、スカイウォーカーはダグのセブルバに勝つことが出来ず、レースの完走もままならないでいた。ワトーのポッドでレースに参加した際、スカイウォーカーはセブルバの悪質な妨害に遭い、ポッドを壊してしまったことがあった。また、スカイウォーカーはワトーには秘密で自分自身のポッドレーサーを何年もかけて組み立てていた。[6]
幼い頃、スカイウォーカーにはキットスター・バナイやウォルド、エイミー、シーク、メリーといった友人がいた。しかし、彼らの多くはスカイウォーカーが数年かけて造ったポッドレーサーが動くはずがないと信じていた。彼は母親や友人たちから“アニー”というニックネームで呼ばれていた。[6]
ナブー危機
運命の出会い
32 BBY(スカイウォーカーが9歳の時)[5]、トレード・フェデレーションによるナブーの侵略が発生した際、パドメ・アミダラ女王はジェダイの助けを借りて惑星ナブーから脱出し、タトゥイーンへ逃げ延びた。彼女たちは銀河共和国の首都であるコルサントを目指していたが、ナブー・ロイヤル・スターシップのハイパードライブが破損したため、フェデレーションの力が及ばない惑星で修理部品を調達しようと考えたのである。ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン、グンガンのジャー・ジャー・ビンクス、アストロメク・ドロイドのR2-D2らとともに、アミダラ(このとき彼女は女王であることを隠し、侍女のふりをしていた)はワトーのジャンク屋を訪れた。ワトーとジンが部品の購入について話し合っていたとき、スカイウォーカーはアミダラに話しかけ、彼女はアイエゴの月からやってきた天使なのかと尋ねた。また、彼はいつかパイロットとしてこの星を出ていくのが夢だと語り、自分の生い立ちを説明した。間もなくジンはアミダラのもとに戻り、手ぶらでジャンク屋から去っていった。トイダリアンの商人は彼らが必要とするハイパードライブ発生装置を所有していたが、ジンは共和国のクレジットしか持ち合わせておらず、取り引きがまとまらなかったのである。[6]
その後、店での仕事を終えて家に戻る途中、スカイウォーカーはモス・エスパのアキムズ・マンチの近くで先ほどの一行と再会した。彼はセブルバに絡まれていたジャー・ジャーを救い、友人のジラの屋台で買ったパリーをジンにプレゼントした。その際、スカイウォーカーはジンがベルトにライトセーバーを下げていることに気づき、彼がジェダイ・ナイトなのではと推測した。街に砂嵐が近づいていることをジラから知らされたスカイウォーカーは、ジンとその仲間たちを奴隷区画の家に案内することに決めた。家に到着すると、スカイウォーカーはジンがシミに自己紹介を終えるのも待たず、製作中のC-3POをアミダラとR2-D2にお披露目した。C-3POはまだ機械がむき出しの状態だったが申し分なく機能し、アミダラは奴隷の少年が持つ高い技術力に驚いた。[6]
その夜、スカイウォーカー母子はゲストと一緒に食事し、辺境領域における奴隷制について話し合った。アミダラは銀河元老院の奴隷禁止法が無視されていることに憤慨したが、シミはこの星に法律などないのだと答えた。スカイウォーカーはポッドレースの話題を持ち出し、自分は人間で唯一のポッドレーサー・パイロットだと自慢する。マラステアでポッドレースを見たことがあったジンは、もし本当ならスカイウォーカーの反射神経は“ジェダイ並み”だと語る。ジンがジャー・ジャーの無作法をたしなめるため彼の舌を素早く掴んだとき、スカイウォーカーはライトセーバーの件を切り出し、ジンの正体を尋ねた。ジンは少年の予想通り自分がジェダイであることを認め、はるばるタトゥイーンにやってきた目的を明かす。ジェダイによる奴隷の解放を期待していたスカイウォーカーは肩を落としたが、明後日に開催されるブーンタ・イヴ・クラシック・ポッドレースに出場して修理部品を買うための賞金を手に入れると申し出た。シミは息子が危険なレースに参加するのを見たくないと反対し、ジンやアミダラも他のアイデアを考え出そうとした。しかし最終的にシミはこの出会いが運命だと考え、息子の情熱に負けて出場を許した。[6]
ジンはポッドレースの件を女王に報告せず(彼は侍女の“パドメ”が女王本人であることを知らなかった)、ワトーと交渉してスカイウォーカーの出場を認めさせた。交渉の結果、ワトーは出場料とスカイウォーカーを提供し、もし彼が優勝すれば賞金は総取り、敗退すれば出場料の補償としてヌビアン・スターシップを受け取ることになった。その後、スカイウォーカーは数年がかりで作り上げたポッドのエンジン・テストを成功させる。その日の夜、ジンはばい菌の検査と嘘をついてスカイウォーカーの血液を採取し、ロイヤル・スターシップで待機している弟子のオビ=ワン・ケノービにデータを送信した。調査の結果、彼らはスカイウォーカーにジェダイの標準を遥かに超えるミディ=クロリアンが備わっていることを知った。[6]
ブーンタ・イヴ
- 「アナキン、これはあなたの前に敷かれた道よ。自分ひとりで決めなさい」
- ―シミ・スカイウォーカー[出典]
ブーンタ・イヴの当日、スカイウォーカーとアミダラがイオピーを使ってモス・エスパ・グランド・アリーナにレーサーを運び込んでいたとき、クワイ=ガン・ジンはワトーとの追加の交渉に臨んだ。ワトーがセブルバを推していることを知ったジンは、レースの勝者予想のギャンブルに乗り、スカイウォーカーが優勝した場合は彼とその母親を自由にするよう要求した。ジンは賭け金の代わりとなる物を何も持っていなかったが、自分が負けたら新品のポッドを引き渡すと嘘をつく。ワトーはポッド1機に奴隷2人は見合わないと主張し、チャンス・キューブを使って母子のどちらを賭けるか決めることにした。ジンはテレキネシスを使ってキューブの結果を操作し、望み通りの条件で取り引きを成立させた。[6]
レースの参加者たちがスターティング・グリッドで最終整備を行っていたとき、セブルバはスカイウォーカーのポッドの一部をばれないように壊した後、今日こそ彼との決着をつけると告げた。主催者のジャバ・ザ・ハットがレースの開幕を宣言すると、レーサーたちは一斉にグランド・アリーナから走り出したが、スカイウォーカーとベン・クワディナロスのポッドはエンジンの不調で動かず取り残された。しかしスカイウォーカーはすぐにトラブルを解決して走り出し、最後尾の集団に追いついた。彼はラグーナ・ケイヴでラッツ・タイレルのレーサーの爆発を回避し、キャニオン・デューン・ターンではタスケン・レイダーの銃撃をしのいだ。2周目でガスガノを抜いたスカイウォーカーは、最終ラップでセブルバとの一騎打ちになる。彼はベガーズ・キャニオンでコース外に押し出されるも、巧みな操縦でレースに戻り、セブルバの前につけた。彼はセブルバがレース前に施した細工のせいで再びエンジン・トラブルに陥ったが、エネルギー供給のバランスを調整して速度を復活させ、ゴール目前に広がるハット・フラッツで体当たりに競り勝った。ダグのレーサーは砂丘に墜落し、スカイウォーカーは1着でアリーナに帰還した。[6][14]
グランド・アリーナの観客は総立ちでスカイウォーカーの優勝を祝い、ポッドから降りた地元の少年の周りに集まった。ウォルドやキットスターも奴隷仲間の勝利を喜んだ。その後、ジンはワトーから受け取ったハイパードライブ発生装置をロイヤル・スターシップへ運び、スカイウォーカーを引き取るため再びモス・エスパに戻った。また、彼はポッドレーサーを売却して作った金を少年に渡した。ジンはスカイウォーカーがもはや奴隷ではないことを本人とその母親に明かし、彼はこれからジェダイの訓練を受けることになると告げた。スカイウォーカーは母親と別れなければならないことを悲しんだが、シミは運命を変えることは出来ないと教え諭した。荷物をまとめ、C-3POにもさよならを言った後、スカイウォーカーは母親との別れを惜しみながら家を後にした。[6]
女王の船に向かっていたとき、ジンとスカイウォーカーはゼルリック・ドローでシスの暗黒卿ダース・モールの襲撃を受けた。スカイウォーカーはモールのFC-20スピーダー・バイク<ブラッドフィン>に轢かれそうになったが間一髪でかわし、ジンの指示通り船に緊急発進を告げに行った。ロイヤル・スターシップはリック・オーリーの操縦ですぐさま飛翔し、シス卿とライトセーバーで戦うジンを拾い上げる。慌ただしい出発を遂げた船内で、ジンはスカイウォーカーに自分のパダワンであるオビ=ワン・ケノービを紹介した。コルサントへ向かう途中、アミダラは船内で震えていたスカイウォーカーに声をかけた。スカイウォーカーはジャポーの木片を彫って作った幸運のお守りをアミダラに贈り、コルサントについた後も自分のことを忘れないでほしいと告げた。[6]
新しい世界
コルサントのギャラクティック・シティに到着したアミダラ女王とその一行は、共和国元老院のフィニス・ヴァローラム最高議長や、ナブー代表のシーヴ・パルパティーン元老院議員に出迎えられた。その後、スカイウォーカーはジンやケノービと別れ、ナブーの一行に同伴して500リパブリカにあるパルパティーン議員のアパートへ向かう。女王とパルパティーンが元老院の議会に向けて話し合いをしているあいだ、スカイウォーカーはジャー・ジャーとともに部屋の外で待機した。その頃ジェダイ・テンプルでは、ジンがスカイウォーカーとの出会いをジェダイ最高評議会に報告していた。ジンはスカイウォーカーこそジェダイ・オーダーの予言にある“選ばれし者”だと信じており、彼と出会ったのはフォースの意志によるものだと主張した。スカイウォーカーにジェダイの訓練のテストを受けさせたいというジンの要求を受け、評議会は本人をテンプルに連れてくるよう指示した。[6]
評議会から呼び出しを受けたスカイウォーカーは、ジェダイの訓練が始まればもう侍女の“パドメ”に会うことはないだろうと思い、別れの挨拶に行った。しかしパドメは元老院の会議のためアミダラ女王として衣装の準備を済ませており、侍女のラーベが彼女は今ここにいないとスカイウォーカーに告げた。“アミダラ女王”はスカイウォーカーの言葉をパドメに伝えておくと語り、彼女の心はいつもスカイウォーカーとともにあるだろうと語った。その後、スカイウォーカーはテンプルの最高評議会の塔にある会議室にて、12人のジェダイ・マスターに囲まれながらテストを受けた。彼はマスター・メイス・ウィンドゥのビュースクリーンに映し出されているイメージを画面を見ずに言い当て、評議員たちの質問に答えた。マスター・キ=アディ=ムンディはスカイウォーカーの頭が母親のことでいっぱいだと指摘し、グランド・マスターのヨーダは彼の心に潜む恐怖心がフォースのダークサイドを招く不安材料になるだろうと語った。[6]
評議会はスカイウォーカーはジェダイになるには歳を取りすぎていると判断し、ジンの提案を却下した。しかしジンは現在のパダワンであるケノービをナイトに昇格させ、スカイウォーカーを新しい弟子にすると言って譲らなかった。結局評議会はナブー危機の解決を優先させ、スカイウォーカーに関しては判断を保留することにした。元老院では、アミダラの動議によってヴァローラムが議長職を解かれ、新指導者の選挙が始まっていた。女王が選挙の結果を待たずにナブーへ戻ろうとしていることを知った評議会は、ジンとケノービにナブー行きを命じ、スカイウォーカーも彼らについていくことになった。出発を控えていた船の前で、スカイウォーカーはジンが自分のせいで評議会と揉めていることを謝った。しかしジンは気にすることはないと答え、訓練の許可は下りなかったが、自分の行動を集中して見ることで学べることもあるだろうと語った。[6]
ナブーの戦い
- 「これがポッドレースさ!」
- ―R2-D2に対し、アナキン・スカイウォーカー[出典]
ナブーに到着した後、一行はグンガン・グランド・アーミーの力を借りるためジャー・ジャーの案内で彼らの聖地へ向かった。グンガンのボス・ルーガー・ナスはナブー人と手を結ぶことに乗り気ではなかったが、侍女に扮していたアミダラが正体を明かし、自ら種族間の同盟の必要性を訴えると心を変えた。スカイウォーカーやジェダイはこのとき初めて、侍女のパドメがアミダラ女王本人だったことを知った。その後、アミダラ、ジェダイ、ナスはフェデレーションから惑星を取り戻すための作戦を立てた。グンガンが大草原で陽動攻撃を展開するあいだ、スカイウォーカーはジンやケノービ、キャプテン・クァーシュ・パナカ率いるナブー王室保安軍とともに秘密の抜け道を通って首都シードに侵入する。惑星軌道に浮かぶバトル・ドロイドの司令船を破壊するため、彼らはシード・ハンガーを奪回してN-1スターファイターを確保した。戦闘中にスターファイターのコックピット内に避難したスカイウォーカーは、ジンからその場で隠れ続けているよう命じられた。他のN-1スターファイターは、ブラボー小隊のパイロットの操縦のもと次々と格納庫から飛び立った。[6]
コックピットの中から戦いの成り行きを見守っていたスカイウォーカーは、アミダラのチームが3体のドロイデカに苦しめられていることに気づいた。そこで彼はスターファイターを動かし、レーザー砲でドロイドを吹っ飛ばした。ところが戦闘機はオートパイロット・モードで軌道に向かうよう設定されており、手動制御が効かないまま、アストロメク・ソケットにR2-D2を乗せて宇宙戦の真っただ中へと飛び込んでいった。ドロイド司令船の周りでは、ナブーの宇宙戦闘機部隊とフェデレーションのヴァルチャー・ドロイドが熾烈な争いを繰り広げていた。激しいレーザー砲火をかわすため、スカイウォーカーはR2-D2に頼んでオートパイロットを解除する。戦闘中、彼の戦闘機はレーザーに被弾して制御を失い、コントロールを取り戻そうとするうちに偶然にも司令船のハンガー・ベイの中へと飛び込んだ。スターファイターはベイに駐機されている船との衝突をかろうじて回避したが、スリップしながら床に着地し、オーバーヒートして動かなくなってしまった。ハンガーのB1バトル・ドロイドが迫り来る中、スカイウォーカーはなんとか戦闘機の機能を復旧させ、ドロイドを倒すためレーザー砲や魚雷を続けざまに発射した。しかし魚雷はドロイドをはずれ、その向こうの主要反応炉に命中する。[6]
反応炉で発生した爆発は連鎖反応で司令船全体に広がっていき、スカイウォーカーは間一髪で船外へと脱出した。司令船の破壊によってドールテイ・ドファイン船長を始めとするニモーディアンのクルーが命を落とし、地上では全てのバトル・ドロイドが機能を停止した。大草原で苦境に立たされていたグンガンは突然の勝利を喜び、アミダラの部隊はヌート・ガンレイを取り囲んで降伏に追い込んだ。しかし、クワイ=ガン・ジンはシス卿ダース・モールとの対決に敗れて致命傷を負った。ケノービがモールを破った後、ジンはスカイウォーカーを弟子として訓練するようケノービに言い遺し、息を引き取った。[6]
ジェダイの訓練
ケノービの弟子に
- 「そして君もだ、若きスカイウォーカー。君の将来を興味深く見守るとしよう」
- ―パルパティーン[出典]
ナブーの戦いが終わった後、スカイウォーカーは惑星の地上に戻り、ケノービと合流する。彼らはシードに降下した共和国のCSS-1コレリアン・スター・シャトルを出迎え、新元老院議長に選出されたばかりのパルパティーンと顔を合わせる。パルパティーンはスカイウォーカー少年の活躍を賞賛し、今後も彼の将来を興味深く見守っていくと告げた。その後、評議会からジェダイ・ナイトの称号を与えられたケノービはマスター・ヨーダと2人で話し合い、評議会の承認がなくともスカイウォーカーを自分の弟子として訓練するつもりだと語った。ヨーダはケノービの言葉に折れ、評議会は既にスカイウォーカーの訓練を承認したと伝えた。その夜、スカイウォーカーたちはシードにある寺院でクワイ=ガン・ジンの葬儀に参加する。葬儀のさなか、ケノービは亡きジンの代わりに自分が師匠になるとスカイウォーカーに告げ、彼を必ずジェダイに育て上げると約束した。また別の日、スカイウォーカーはシードのパレス・プラザで開かれた式典に参加し、盛大なパレードを観覧した。[6]
10歳でジェダイ・オーダーに迎え入れられたスカイウォーカーは[5]、ケノービのもとで優れた能力に磨きをかけたが、そのせいで傲慢な性格になった。[7] しかしスカイウォーカーはケノービへの尊敬心を忘れず、彼に勝る師匠はいないと考えていた。[15] スカイウォーカーは29 BBY(12歳)以前に[16] 惑星イラムで最初のライトセーバーを作成した。[5] そのとき、ケノービは弟子に「この武器はお前の命だ」と言い聞かせた。[17] パダワン時代、スカイウォーカーはとある任務でガンダークの巣窟に落ちたケノービの命を救った。[7]
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分離主義危機
アミダラとの再会
- 「信じて欲しい、出来ることなら感情なんてどこかへ捨て去ってしまいたいんだ。でもそれができないんだ」
- ―パドメ・アミダラに対し、アナキン・スカイウォーカー[出典]
ナブー危機から10年が過ぎた22 BBY当時、元ジェダイ・マスターのドゥークー伯爵率いる分離主義運動が共和国に分裂の危機をもたらしていた。分離主義者の脅威に立ち向かうため、元老院では軍隊創設法案の必要性が話し合われた。この年、軍隊創設法案に反対票を投じるためコルサントにやってきたパドメ・アミダラ元老院議員(元女王)が何者かに命を狙われた。議員の暗殺が未遂に終わった後、パルパティーンは法案の投票を延期し、アミダラの安全を守る方法をジェダイ・マスターたちと話し合った。議論の結果、アンシオンの国境紛争の任務から戻ったばかりのケノービとスカイウォーカー師弟に護衛任務が割り当てられることになった。少年時代に初めて出会って以来アミダラに恋焦がれていたスカイウォーカーは、10年ぶりとなる再会を喜んだ。スカイウォーカーとケノービは元老院アパートメント・コンプレックスでアミダラやジャー・ジャー・ビンクスと再会し、今回の任務について話し合った。スカイウォーカーは必ず犯人を見つけ出してみせると意気込むも、与えられた命令はあくまで護衛だとケノービからたしなめられた。ミーティングを終えた後、スカイウォーカーはアミダラが自分のことを今まで完全に忘れていたのではないかと思い悩み、ジャー・ジャーやケノービに励まされた。[7]
その夜、賞金稼ぎのザム・ウェセルが再びアミダラの命を狙った。ウェセルに指示を出していたのは同業者のジャンゴ・フェットで、彼らの黒幕はトレード・フェデレーションのヌート・ガンレイとドゥークー伯爵だった。ウェセルはASNクーリエ・ドロイドを使って毒虫カフーンをアミダラのアパートメントに放ったが、フォースで異変に気付いたスカイウォーカーが室内に踏み込み、ライトセーバーでカフーンを殺した。一方ケノービは窓を割って屋外に飛び出し、毒虫を運んできたドロイドに掴みかかった。スカイウォーカーはXJ-6エアスピーダーを調達して後を追い、ウェセルの狙撃で落下したケノービを回収する。コルサントのスカイレーンを舞台にした追跡劇のさなか、ウェセルのコロ2エアスピーダーに飛び乗ったスカイウォーカーは、暗殺者が変身種族であることを窓越しに確認した。その後、ウェセルの機体はウスクル歓楽地区に墜落し、ジェダイの師弟は彼女を追ってアウトランダー・クラブに足を踏み入れる(その際、ケノービは弟子が追跡中にライトセーバーを落としたことを注意した)。2人はウェセルを捕まえたが、ジャンゴ・フェットはセーバーダートを使って遠距離から彼女の口を封じた。[7]
事件の報告を受けた評議会は、ケノービに賞金稼ぎの追跡を任せ、スカイウォーカーにはアミダラを故郷のナブーへ送り届ける役目を与えた。アミダラの反対が予想されたため、スカイウォーカーはパルパティーン議長に彼女の説得を依頼する。その際、議長はスカイウォーカーの資質を賞賛し、彼にはマスターの指導など不必要だと褒め立てた。アミダラは仕方なく議長の指示に従い、スカイウォーカーとともに難民に扮してコルサントを離れた。ナブーのシード宮殿にて、ジャミーラ女王や顧問評議会と共和国の現状について話し合った後、スカイウォーカーは湖水地方でアミダラの身辺を警護することになった。別荘ヴァリキーノでしばらく過ごすうちに、スカイウォーカーはアミダラへの愛を募らせ、アミダラもまたこのジェダイ・パダワンに惹かれていった。[7]
湖を見渡すバルコニーで最初のキスをかわした後、スカイウォーカーとアミダラは湖水地方の草原へハイキングに出かけ、彼女の初恋や政治の話に花を咲かせた。その夜、スカイウォーカーはアミダラへの感情を告白したが、彼女は修行中のジェダイ・パダワンと議員が一緒になることはできないと告げた。アミダラは感情に流されればその先にあるのは破滅だけだと諭し、周囲に関係を偽りながら生きていくことなど不可能だと語った。その後、ヴァリキーノの寝室で眠りについたスカイウォーカーは、母親のシミが拷問に苦しむ悪夢を見た。翌朝、スカイウォーカーはジェダイの任務を放棄してでも母親を救いに戻ることを決意する。するとアミダラは自分もタトゥイーンへ同伴すると言い、2人で一緒にいる限り護衛任務を放棄することにはならないと語った。[7]
帰郷と母の死
- 「いつか史上最強のジェダイ・ナイトになる。約束するよ。人びとを死から救う術も学ぶ」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
アミダラのHタイプ・ヌビアン・ヨットでタトゥイーンのモス・エスパに戻ったスカイウォーカーは、かつての主人であるワトーに会いに行ったが、彼は既にシミを手放していた。何年も前、水分農夫のクリーグ・ラーズがシミを気に入ってワトーから買い取り、奴隷ではなく妻として家族に迎え入れたのである。スカイウォーカーとアミダラはワトーからクリーグの家の場所を教わり、グレート・チョット塩類平原にある水分抽出農場を訪ねた。2人はそこでC-3POと再会し、クリーグやその息子のオーウェン、オーウェンのガールフレンドのベルー・ホワイトサンと知り合う。しかし農場にシミの姿はなかった。シミは1か月ほど前にタスケン・レイダーに誘拐され、救出計画が実行されたものの失敗に終わり、クリーグはその際に足を失っていた。シミはもう生きていないだろうという義父の言葉を無視し[7]、スカイウォーカーはオーウェンから借りたスウープ・バイクに乗って単身母親の捜索に向かった。[14]
スカイウォーカーはタスケンのキャンプを見つけ出し、小さなテントの中で母親と再会する。しかし、タスケンの拷問を受けたシミは既に虫の息だった。彼女は死ぬ直前に息子と会えたことを喜び、スカイウォーカーの腕の中で息を引き取った。その後、怒りに突き動かされたスカイウォーカーは、キャンプにいたタスケンを女子供も含めて皆殺しにする。このとき、ジェダイ・テンプルで瞑想をしていたマスター・ヨーダは死んだはずのクワイ=ガン・ジンの声を聞き、フォースの乱れを感じ取った。タスケンを虐殺した後、スカイウォーカーはシミの亡骸をラーズ農場に持ち帰った。その後、アミダラは作業室で機械をいじって気分を紛らわせていたスカイウォーカーに慰めの言葉をかけた。すると彼は愛する人を救うことができなかった自らの非力さを嘆き、ジェダイの道に背いてタスケンを殺してしまったことを告白した。アミダラは全能の人間などいないと告げたが、スカイウォーカーはいつか史上最強のジェダイ・ナイトになり、人を死から救う方法も学ぶと誓った。[7](タスケンのキャンプにおける事件はケノービすら知らない秘密となった。しかし、彼は後にパルパティーン最高議長にはこの事を教えている)。[8]
その後、ラーズ家の住居の近くにシミの墓がつくられ、スカイウォーカー、アミダラ、クリーグ、オーウェン、ベルー、C-3POらによって葬儀が行われた。クリーグが妻に別れの言葉を告げた後、スカイウォーカーは小さな墓標の前に跪き、二度と愛する人を失う過ちは冒さないと誓った。そのとき、R2-D2が惑星ジオノーシスにいるケノービからメッセージが届いたことを彼に知らせた。スカイウォーカーとアミダラはラーズ家の人々と別れ、C-3POを連れてナブー・ヨットに戻る。ケノービの指示に従い、スカイウォーカーはホログラムのメッセージをコルサントに中継した。ケノービはジャンゴ・フェットとの戦いでスターファイターにダメージを負い、長距離通信装置が使えなくなっていたのである。[7]
ケノービはスカイウォーカーとアミダラ、そしてコルサントのマスターたちに、調査任務によって得られた情報を報告した。フェットを追ってジオノーシスにたどり着いたケノービは、ドゥークー伯爵と分離主義者の幹部たちがこの惑星に集まり、共和国との戦争に備えて大規模なドロイド軍を準備していることを突き止めていた。分離主義者の中にはトレード・フェデレーションのヌート・ガンレイの姿もあり、ケノービは彼がアミダラ暗殺計画の黒幕だったことを知った。しかし、ケノービはホログラム通信中に連合軍のドロイデカに取り囲まれ、メッセージが途絶えた。ウィンドゥは師匠の身を案じるスカイウォーカーに、伯爵のことは評議会に任せ、今はアミダラの警護を優先するよう命じる。しかしアミダラはジオノーシスとタトゥイーンの距離がわずか1パーセクであることを指摘し、スカイウォーカーの背中を押した。[7]
ジオノーシスの戦い
- 「これが君の言う外交的決着かい?」
「いいえ、過激な交渉よ」 - ―アナキン・スカイウォーカーとパドメ・アミダラ[出典]
ジオノーシスに到着したスカイウォーカーとアミダラは、C-3POとR2-D2を船内に残し、ジオノージアンのドロイド工場に忍び込んだ。しかし2人はスタルガシン・ハイヴのジオノージアン戦士に見つかり、施設の中で離れ離れになってしまう。スカイウォーカーはバトル・ドロイドの製造ラインで昆虫種族の戦士たちを撃退したが、金属のカバーに右腕をはさまれ、ベルトコンベアに釘付けにされてしまった。彼はコンベアに並ぶ巨大カッターを紙一重でかわし、カバーから腕を引き抜いて脱出するも、ライトセーバーが切断されて機能しなくなる。スカイウォーカーはジャンゴ・フェットとドロイデカに包囲され、アミダラともども分離主義者の捕虜となった。[7] スタルガシン・ハイヴの長であるポグル・ザ・レッサー大公から死刑を宣告されたスカイウォーカーとアミダラは[18]、リパルサークラフトのカートに乗せられ、処刑場のペトラナキ・アリーナへ運ばれた。アリーナに入る直前、死を覚悟したアミダラはスカイウォーカーへの愛を告白してキスをした。[7]
ケノービは既に処刑場の中央にある柱に鎖で繋がれていた。スカイウォーカーとアミダラがそこへ加わると、ドゥークーとともにアリーナのバルコニーに立つポグル大公が処刑の開始を宣言した。ジオノージアンは猛獣のリーク、アクレイ、ネクスーをアリーナに放ち、囚人を残忍な方法で殺そうとした。リークに狙われたスカイウォーカーは、大きくジャンプして猛獣の突進をかわし、背中に飛び乗った。彼はフォースを使ってリークを手懐け、アミダラやケノービを救う。獣を使った処刑が失敗に終わったため、ドゥークーはアリーナにドロイデカの部隊を送り込んだが、メイス・ウィンドゥ率いるジェダイのチームが突如として姿を現し、処刑場を混乱に陥れた。しかし、伯爵は工場で製造された大量のバトル・ドロイドを投入してジェダイを迎え撃ち、敵味方が入り乱れる熾烈な戦いが始まる。スカイウォーカーはジェダイのニカナス・タスーから受け取ったライトセーバーで手枷を外し、戦いに加わった。[7]
戦いが始まったとき約200人いたジェダイは、圧倒的な数のドロイドの銃撃で次々と倒れていき、ドゥークー伯爵が攻撃の中止を命じたときには数十人になっていた。ドゥークーはアリーナの中央で包囲されたジェダイたちに降伏を求めたが、ウィンドゥは捕虜になり交渉の道具として利用されるつもりはないと断言した。伯爵が生存者の抹殺を指示しようとしたとき、アリーナの上空にヨーダ率いるリパブリック・ガンシップの大軍が出現した。ヨーダは元老院で正式に設立されたばかりの共和国グランド・アーミーを指揮してドロイド軍を蹴散らし、生存者たちをアリーナから救い出した。戦況は覆り、ジェダイはガンシップで処刑場の外の砂漠へ運ばれ、分離主義者の逃亡を阻止すべくクローン・トルーパーを率いて戦った。[7]
スカイウォーカー、ケノービ、アミダラの乗るガンシップは、フリットノット・スピーダーで格納庫へ向かっていたドゥークー伯爵を追跡する。ジオノージアン・スターファイターの攻撃で機体が揺れ、アミダラが砂漠に落ちたとき、スカイウォーカーは追跡を中止して彼女を救いに戻ろうとしたが、ケノービに諭されて任務を優先させた。ドゥークーのソーラー・セーラーが駐機してある格納庫にて、スカイウォーカーは師匠の言うことを聞かず1人で伯爵に挑みかかり、フォース・ライトニングで返り討ちにされた。ケノービも負傷して倒れた後、スカイウォーカーは立ち上がって再びシス卿に挑戦したが、ライトセーバーで右腕を切断されて敗北する。その後ヨーダも格納庫に駆けつけたが、ドゥークーは身動きの取れないスカイウォーカーたちに向かって柱を倒し、ヨーダがそちらに気を取られているすきにソーラー・セーラーで逃げ出した。[7]
ジオノーシスの戦いが共和国の勝利に終わった後、スカイウォーカーは右腕にサイバネティックスの義手を移植した。この義手は共和国製の特注メクノ=アームで、人工皮膚は使われていないが、静電式で触覚が保たれていた。[18] その後、スカイウォーカーとアミダラは極秘でナブーに戻り、湖水地方の別荘ヴァリキーノで秘密の結婚式を挙げる。[18] 式は2人がファーストキスを交わしたのと同じバルコニーで開かれ、立会人は聖職者のアゴラーガを除けば、R2-D2、C-3POの2人だけだった。ジェダイ・コードに反した2人の結婚は、スカイウォーカーの師匠であるケノービはもちろん、アミダラの家族や友人にも秘密にされていた。[7]
ジオノーシスの戦いがきっかけとなり、銀河共和国と独立星系連合のあいだにクローン戦争と呼ばれる銀河規模の紛争が始まった。スカイウォーカーはジェダイ・ナイトに昇格し、他のジェダイと同じく共和国グランド・アーミーの将軍として軍事活動の指揮をとることになる。また、スカイウォーカーはジオノーシスで失った物に代わる2本目のライトセーバーを制作し、クローン戦争で使用した。[18]
クローン戦争
- 「クローン戦争に参加したんですか?」
「そうだ。私はかつてジェダイ・ナイトだった。君のお父さんと同じだ」 - ―ルーク・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービ[出典]
アナキン・スカイウォーカーはクローン戦争で共和国の英雄になった。[19] スカイウォーカーはクローン・トルーパーの第501軍団の指揮官を務め、トレント中隊の隊長であるクローン・キャプテンCT-7567(レックス)とは何度も同じ戦場で戦った。スカイウォーカーはレックスに強い信頼感を抱くようになり、レックスもまたジェダイが戦場で見せる勇気を高く評価していた。[18] また、スカイウォーカーはヴェネター級スター・デストロイヤーの<レゾリュート>を旗艦として活動し、艦長のウルフ・ユラーレン提督とも長い付き合いになった。[11][20]
クリストフシスの戦い
ステルス・シップ
戦争の序盤、アナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービは惑星クリストフシスへ派遣され、分離主義勢力宇宙軍による軌道封鎖の突破を試みた。クリストフシスの地上では、オルデランを代表するベイル・オーガナ元老院議員の補給グループが逃げ道を失って孤立無援の持久戦を続けていた。クリストフ星系に到着したスカイウォーカーの艦隊はさっそく攻撃を開始したが、悪名高いトレンチ提督率いる分離主義勢力は共和国の攻撃を軽々とはねのけた。スカイウォーカーは地上で苦境に立たされているオーガナのために全面攻撃で無理やり封鎖を破ろうかと考えたが、ケノービの指示でいったん退却し、衛星リーシスの裏側で彼の艦隊と合流した。[21]
ケノービは自身の旗艦<ネゴシエーター>にスカイウォーカーを呼び、この任務のために運んできた秘密兵器ステルス・シップのIPV-2Cステルス・コルベットを披露した。このコルベットはまだ試作段階だったが、敵センサーをすり抜けることができるクローキング装置を搭載していた。ケノービはステルス・シップを使って地上のチームに補給物資を届けようと考え、スカイウォーカーをパイロットに任命する。スカイウォーカーが出撃に備えて準備していたとき、ウルフ・ユラーレン提督が船のクルーに名乗りを上げた。ユラーレンはマラステア・ナロウズの戦いでトレンチを相手にした経験があり、このハーチの名将との決着をつけたいと考えていたのである。[21]
スカイウォーカー、ユラーレン、クローン・コマンダー・ブラックアウト率いる特殊作戦部隊クローン・トルーパーが乗り込んだステルス・シップは、ケノービのスター・デストロイヤーから出撃し、敵に気づかれること無く封鎖ラインをすり抜けた。しかし、敵のハイエナ級ボマーが地上への爆撃を開始すると、スカイウォーカーは救援物資を届けるよりもトレンチを叩くことが先決だと考え、敵船に向かって引き返した。ステルス・シップは攻撃のためにクローキング装置を解除し、トレンチのプロヴィデンス級キャリアー/デストロイヤー<インヴィンシブル>に魚雷を放つ。トレンチはサーマル・シールドで魚雷を防ぎ、再び姿を消した敵船を破壊するためランダムな銃撃を行った。その後、トレンチはスカイウォーカーの船にメッセージを送り、過去にステルス搭載船を倒したことのある自分にとって彼の存在など脅威ではないと言い放った。[21]
スカイウォーカーとユラーレンは、トレンチが磁気に反応する追尾魚雷でステルス・シップを狙うはずだと推測し、それを逆手に取ることに決めた。スカイウォーカーは分離主義勢力の魚雷を引きつけながら<インヴィンシブル>へと直進し、ブリッジと衝突する直前でコースを変えた。魚雷はトレンチのいるブリッジに直撃し、<インヴィンシブル>全体を巻き込む連鎖爆発を起こした。その後、ケノービは総崩れになったクリストフシス封鎖部隊を攻撃し、スカイウォーカーはオーガナのチームに救援物資を届けに行った。無事に地上に降りた後、ユラーレンはスカイウォーカーの戦術は無謀すぎたが、結果には文句を言うつもりは無いと語った。[21]
クローンの裏切り者
トレンチ提督の封鎖を破った後、スカイウォーカーとケノービはクリストフシスの街チャレイドニアに降りた。彼らはここで共和国の地上軍を指揮し、戦いの流れを変えるため大胆な奇襲作戦を計画する。2人はチャレイドニアにそびえるツインタワーにクローン・トルーパーを配備し、Tシリーズ・タクティカル・ドロイドに率いられたバトル・ドロイド軍を待ち伏せしようとした。しかし共和国軍の居場所は敵側に知られており、ケノービの隊がTJ-55のドロイド部隊による先制攻撃を受ける。スカイウォーカーとキャプテン・レックスはグラップリング・フックを使って隣のタワーに移動し、ケノービ隊の危機を救った。彼らはタワーの屋上に退避し、クローン・トルーパー・パイロット・ホークの操縦するガンシップで共和国軍基地に戻った。[22]
スカイウォーカーとケノービは、味方の中に潜むスパイが分離主義勢力に作戦情報を漏らしていると結論づけた。彼らは裏切り者の正体を突き止めるため2人だけで敵陣に侵入することに決め、キャプテン・レックスとコマンダーCC-2224(コーディ)に留守を任せた。スカイウォーカーたちがBARCスピーダーで基地を去った後、コーディとレックスは司令室での会話が裏切り者に聞かれていたことに気づき、ジェダイに連絡を試みたが敵の通信妨害によってコムリンクが通じなかった。ジェダイ不在のあいだ、レックスとコーディは独自に裏切り者の調査を進めた。一方、スカイウォーカーとケノービも街中に隠れているバトル・ドロイドが一切手を出してこないことを不審に思い、敵が自分たちを罠に誘い込もうとしていることに気づいた。[22]
分離主義者の本部でジェダイを待ち受けていたのは、ドゥークー伯爵に使えるダソミリアンのダーク・ジェダイ、アサージ・ヴェントレスだった。彼女は2本のライトセーバーでスカイウォーカーとケノービの攻撃をしのぎ、共和国軍に紛れ込んでいるスパイの存在を明かした。ヴェントレスが建物の外にいるオクトゥプタラ・ドロイドに飛び移ったとき、スカイウォーカーとケノービはクリストフシスに降下中の敵の大部隊を目にする。多勢に無勢を悟った2人のジェダイはヴェントレスとの対決を切り上げ、バトル・ドロイドのシングル・トルーパー・エアリアル・プラットフォームを奪って基地に逃げ帰った。その頃共和国軍基地では、裏切り者のクローン・サージェント・スリックがレックスとコーディによって取り押さえられていた。営倉に連行される途中、スカイウォーカーから裏切りの理由を尋ねられたスリックは、クローンがジェダイの奴隷として酷使されている現状を訴え、今回の行動はすべての兄弟たちのためにしたことだと語った。スパイは捕まったものの、共和国軍の兵器はほとんどスリックによって破壊されてしまい、スカイウォーカーとケノービは数少ない戦力で大規模な侵略軍と立ち向かうことになった。[22]
アソーカ・タノ
- 「お前は無鉄砲すぎる。とてもオビ=ワンのパダワンは務まらない。でも僕のなら別だ。来いよ」
- ―アソーカ・タノに対し、アナキン・スカイウォーカー[出典]
スカイウォーカーとケノービはクリストフシスの地上でウォーム・ロースサム将軍率いるバトル・ドロイド軍と交戦し、一度はチャレイドニアを制御下に置いた。しかし、勝利を確信して宇宙船を補給任務に送り出してしまったことが仇となり、敵の第二波の出現によって再び厳しい戦いが始まった。一方、ジェダイ最高評議会はクリストフシスの現状を知らないままスカイウォーカーとケノービの次の任務を決定した。惑星の地上と連絡がつかなかったため、彼らはトグルータのジェダイ・イニシエイト、アソーカ・タノを伝令役として現地へ派遣する。[11]
増援と補給物資が届くことを期待していたスカイウォーカーとケノービは、リパブリック・アタック・シャトルに乗ってきたのがジェダイの少女1人であることに驚いた。それだけでなく、タノはマスター・ヨーダからスカイウォーカーのパダワンとしてジェダイの訓練を受けるよう命じられていた。[11] 評議会は楽観的な性格のタノが神経質なスカイウォーカーに良い影響をもたらし、才能のある弟子を育てることでスカイウォーカーが執着を手放す助けになることを期待していたのである。[18] しかし、もともと弟子をとることに否定的だったスカイウォーカーは、評議会から押し付けられたパダワンを歓迎しなかった。[11]
スカイウォーカーとケノービはパダワンの問題を後に回し、ドロイド軍との次の衝突に備えた。ゆっくりと共和国のAV-7対ビークル砲陣地まで迫ってくるドーム型シールドを解除するため、スカイウォーカーはタノと一緒に敵の前線の裏側に潜り込み、シールド発生装置を探した。2人は言い争いながらもシールド発生装置を見つけ出したが、タノの不用意な行動が原因で大量のリテイル・コーカス・ドロイドがスタンバイ状態から目をさましてしまう。スカイウォーカーは巨大な壁を倒してドロイドを一斉に破壊するというタノの無茶なアイデアで命を落としかけ、彼女を叱りつけた。2人がシールド発生装置を破壊すると戦いの流れは一転し、ケノービはロースサム将軍を降伏に追い込んだ。軌道ではユラーレン提督の艦隊が敵を破り、クリストフシスの戦いが終わった。その後、スカイウォーカーは一連の失敗で落ち込んでいるタノを励まし、この無鉄砲なトグルータをパダワンとして受け入れることに決めた。[11]
ロッタの救出
- 「マスター・ヨーダが言ってた。“古い罪が長い影を落とす”って。これ、どういう意味かな?」
「過去に縛られれば未来を失うということだ。マスター・スカイウォーカーの言葉も覚えておけ。“自分の過去は語りたくない”」 - ―タトゥイーンにて、アソーカ・タノとアナキン・スカイウォーカー[出典]
クリストフシスの戦いの直後、スカイウォーカーとタノはマスター・ヨーダからジャバ・ザ・ハットの幼い息子ロッタの救出任務を命じられる。ジェダイと共和国はクローン戦争で優位に立つためハット・クランの助力を必要としており、何者かに誘拐されたロッタを救うことで、ジャバと友好な関係を築こうとしていた。ARFトルーパーの偵察チームの報告に基づき、スカイウォーカーとタノ、キャプテン・レックス率いるトレント中隊はジャングル惑星テスのボマー・オーダー修道院を攻撃する。彼らはドロイドと戦いながら切り立った崖を登り、修道院を制圧した。スカイウォーカーとタノは管理人ドロイドの4A-7からロッタの居場所を聞き出し、ハットの赤ん坊を連れ出したが、4A-7とアサージ・ヴェントレスが密かにその様子を録画していた。ロッタの誘拐は、ドゥークー伯爵がハットに取り入るため仕組んだ罠だったのである。ドゥークーはヴェントレスからホログラムを受け取り、ジェダイがロッタを誘拐した証拠映像としてジャバ本人に見せた。ドゥークーはジェダイから赤ん坊を取り戻すと約束し、成功のあかつきには戦争で分離主義者の側についてほしいと要求した。[11]
間もなく、テスの修道院はヴェントレス率いるバトル・ドロイドの大軍によって襲撃された。スカイウォーカーはケノービが駆けつけるまで修道院に立てこもろうとしたが、ロッタが病気にかかっていることが判明し、出来る限り早く惑星を離れる方法を模索した。スカイウォーカーとタノはヴェントレスから逃げるためキャン=セルの背中に飛び乗って修道院から脱出し、別の崖の離着陸プラットフォームでG9リガー級軽貨物船<トワイライト>を手に入れる。スカイウォーカーはタノの説得でレックスの救援を諦め、ロッタを治療するためジェダイ・クルーザーとの合流を試みた。しかし激しい航空戦で着艦が困難だったため、スカイウォーカーは古い貨物船で直接タトゥイーンに向かうことに決めた。ハイパースペース・ジャンプの途中、タノは船内の医療キットでロッタを治療した。[11]
タトゥ星系に到着した<トワイライト>は、IG-100マグナガードが操縦するローグ級スターファイターに攻撃され、タトゥイーンのデューン・シーに不時着した。彼らはそこから徒歩でジャバの宮殿を目指し、広大な砂漠を横断することになった。道中、タノは故郷タトゥイーンにおけるマスターの昔話をそれとなく聞き出そうとしたが、スカイウォーカーは多くを語らなかった。砂漠を歩いていたとき、スカイウォーカーはフォースを通じてドゥークー伯爵の存在を感知する。分離主義勢力を出し抜くため、スカイウォーカーはロッタをタノに託して宮殿に向かわせ、1人で伯爵を迎え撃つことにした。[11]
スカイウォーカーとドゥークーはライトセーバーやフォースを駆使して戦ったが、ジオノーシス以来となる対決に決着はつかなかった。ドゥークーはジェダイが背負っているバックパックが空であることを知っても驚かず、配下のマグナガードがタノを待ち伏せしていることを明かした。スカイウォーカーは戦いを中断してドゥークーのスピーダーを奪い、ジャバの宮殿へと急ぐ。結果的に彼は弟子よりも先にジャバのもとにたどり着き、ジェダイが息子を誘拐したと思いこんでいる犯罪王とトラブルになってしまう。間もなくタノがロッタを無事に宮殿まで連れ帰ったが、それでもジャバの怒りは収まらなかった。しかしその時、コルサントにいるアミダラ議員からジャバに連絡が入った。アミダラは今回の事件にジャバのおじズィロ・ザ・ハットが関与していたことを明かし、ホログラムの前で本人に事の顛末を説明させた。陰謀が全て暴かれると、ジャバはスカイウォーカーたちの活躍に感謝し、共和国との間に同盟を結ぶことを約束した。[11]
<マレヴォランス>
- 「グリーヴァスを倒せば、戦争を早く終わらすことができる」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
ジェダイ・マスター・プロ・クーン率いる艦隊がアブレガドの戦いで分離主義勢力の秘密兵器<マレヴォランス>に滅ぼされた時、スカイウォーカーとタノはアブレガド星系にほど近いビス星系で機動部隊を指揮していた。ジェダイ評議会は補給線防衛を優先するよう指示したが、スカイウォーカーとタノは命令を無視して<トワイライト>に乗り込み、戦闘の残骸が漂うアブレガドのデブリ・フィールドでクーンの救出を試みた。捜索は不調に終わったかに見えたが、タノがフォースでクーンの生存を確認し、クーンとコマンダーCC-3636(ウォルフ)らが乗る脱出ポッドを発見した。<トワイライト>に回収されたクーンは、分離主義者の秘密兵器の正体は、非常に強力なメガ=イオン砲を積んだ巨大クルーザーであることを報告した。<トワイライト>は船内のシステムをオフにして<マレヴォランス>による生存者捜索をやり過ごそうとしたが、医療ドロイドTB-2のスイッチを切り忘れていたためすぐに発見されてしまう。<マレヴォランス>を指揮するドロイド軍最高司令官のグリーヴァス将軍はすぐさまイオン砲の発射を命じたが、スカイウォーカーが舵を握る<トワイライト>は間一髪でイオン・ブラストから逃げ切り、ハイパースペースへ飛び込んだ。[23]
<レゾリュート>に帰艦したスカイウォーカーは、BTL-B Yウイング・ボマーからなるシャドウ中隊を率いて<マレヴォランス>を破壊する作戦を立てた。リンデリア星系で共和国の医療船団が攻撃を受けたことを知らされたスカイウォーカーは、敵が次に狙うのはカリーダ・ショールズ医療センターに違いないと推測する。彼は自らYウイングに乗り込み、シャドウ中隊の隊員や、任務に志願したプロ・クーンのデルタ7Bスターファイターを引き連れ、<マレヴォランス>より先に医療センターにたどり着くためバルモーラ・ランを横断してカリーダ星雲を通り抜ける。彼らは星雲に住むニーブレイ・マンタとの遭遇でシャドウ11のドロイドを失ったが、計画通り<マレヴォランス>の迎撃に成功した。スカイウォーカーはグリーヴァスを倒すため敵艦ブリッジへの攻撃を強行し、さらに多くのパイロットが戦死した。最終的にスカイウォーカーはクーンやタノの助言を受け入れ、充填中の巨大イオン砲を攻撃目標に定めた。この判断は正しく、<マレヴォランス>はエネルギーの暴走で深刻な損傷を負った。[24]
スカイウォーカー、ケノービ、タノ、クーンはハイパードライブを破損した<マレヴォランス>に最後の攻撃を仕掛けようとしたが、アミダラ議員とC-3POの乗る外交用ヨットが戦場に迷い込み、<マレヴォランス>に捕まってしまった。スカイウォーカーはケノービと一緒に<トワイライト>で大型軍艦に潜入し、艦内のレール・ジェット・ステーションでアミダラたちと合流する。航法コンピューターに細工を施した後、スカイウォーカーはアミダラ、ケノービ、C-3PO、R2-D2と一緒に<マレヴォランス>から脱出し、グリーヴァスの操縦するベルブラブ22重スターファイター<ソウルレス・ワン>から逃げ切った。その後、グリーヴァスの戦闘機はハイパースペースに飛び込んだが、<マレヴォランス>は修理を終えたハイパードライブを起動したとたんスカイウォーカーの工作によって暴走し、最寄りの月と衝突して粉々になった。新型兵器の脅威に終止符を打ったスカイウォーカーは、無事に共和国艦隊と合流した。[25]
<マレヴォランス>との戦いの後、スカイウォーカーとケノービがグリーヴァス将軍を捜索していたとき、共和国艦隊はリシ・ムーンの前哨基地で起きた異変を察知した。前哨基地では、キャプテン・レックスとコマンダー・コーディ、“シャイニー”たちが分離主義勢力の侵略部隊と死闘を繰り広げ、惑星カミーノに迫る危険を共和国艦隊に伝えようと奮闘していた。スカイウォーカーとケノービは現地にガンシップを送って生存者を回収し、グリーヴァスによるカミーノ侵攻計画を未然に阻止した。[26]
スカイトップ・ステーション
- 「彼はまだ生きてる。分かるんだ!」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
グリーヴァスがアウター・リムで快進撃を続けていた時、スカイウォーカーとタノはミッド・リムに属す戦略的要所、惑星ボサウイの防衛を任された。ファリーンを陥落させたグリーヴァスがボサウイに針路をとった際、ボサウイ艦隊の戦力はヴェネター級スター・デストロイヤー3隻だけだった。しかしスカイウォーカーはボサウイを取り囲む小惑星帯の環にキャプテン・レックスのAT-TEウォーカー部隊を忍ばせておき、分離主義艦隊を挟み撃ちすることに成功した。彼はゴールド中隊を率いて自ら戦闘に加わり、ボサウイ防衛戦を勝利へ導く。しかし彼は逃亡するグリーヴァスを深追いしたことが仇となり、機体がダメージを追った際に気を失ってしまった。戦いが終わった後、スカイウォーカーはレックスによって救出されたが、一緒に戦闘機に乗り込んでいたはずのR2-D2が行方不明になった。スカイウォーカーは相棒の“死”を認めず、R2-D2の代わりに配属されたR3-S6とタノを連れて戦場跡へ捜索に向かった。[27]
一行は戦場で残骸を漁っていたGS-100廃品回収船<ヴァルチャーズ・クロー>を尋ね、トランドーシャンのゴミ漁り、ガー・ナクトの拾得品を見て回った。その途中、スカイウォーカーとタノはR3-S6が起動した廃品のIG-86歩哨ドロイドとの戦闘を強いられる。スカイウォーカーはR3-S6の無能さに呆れたが、このR3ユニットの正体は分離主義者のスパイだった。手ぶらで<クロー>を去った後、敵の前哨基地の捜索任務に発ったスカイウォーカーは、ここでもR3-S6のせいで窮地に立たされた。R3ユニットはスカイウォーカーの居場所をグリーヴァスに報せ、船の制御を妨害した。スカイウォーカーはタノの乗る<トワイライト>のお陰でピンチを脱したが、R3-S6には完全に愛想を尽かした。[27]
グリーヴァスの罠から脱した後、<トワイライト>はR2-D2が発信したビーコンを受け取った。R2-D2はジェダイに嘘をついていたガー・ナクトによって衛星ルーサン2にある分離主義勢力の前哨基地、スカイトップ・ステーションへ運ばれていたのである。グリーヴァスはR2-D2を分解して共和国の戦略データを手に入れようと企んでいた。敵に軍事機密を知られることを危惧したケノービは、スカイウォーカーにR2-D2もろとも前哨基地を破壊するよう命じた。しかしスカイウォーカーはタノ、R3-S6、レックスのチームを率いてステーションに忍び込み、アストロメクを救うため残りのメンバーとは別行動をとった。[28]
スカイウォーカーはグリーヴァスの船へと運ばれていたR2-D2を発見し、マグナガードを倒して相棒を救った。一方、レックスはR3-S6の裏切りで厳しい戦いを強いられ、デナルを除くチームの部下全員を失った。しかし彼らはタノがグリーヴァス将軍を引きつけている間にステーションの反応炉に爆弾を設置し、ハンガー・ベイでスカイウォーカーと合流した。グリーヴァスから逃げてきたタノもそこに加わった後、R2-D2がR3-S6を一対一の決闘で破り、<トワイライト>を脱出させるためにハンガー・ベイのドアを開いた。スカイトップ・ステーションが爆発によってガス雲の底へ落下していく中、スカイウォーカーは<トワイライト>に格納していたデルタ7Bに乗って基地に戻り、R2-D2を回収した。[28]
アミダラ議員がローディアでヌート・ガンレイを逮捕した後[29]、タノとマスター・ルミナーラ・アンドゥリにガンレイの護送任務が下された。しかし2人はセネト・コマンドー・アーガイアスの裏切りやアサージ・ヴェントレスの襲撃でガンレイの逃亡を許してしまい、ヨーダやスカイウォーカーに任務の失敗を報告した。[30]
ドゥークーと海賊
ガンレイの逃亡事件の後、スカイウォーカーとケノービはドゥークーの逮捕を目的とした作戦を実行する。スカイウォーカーはこの任務で囮役を引き受け、自ら伯爵の捕虜になった。その後ケノービはスカイウォーカーが囚われているフリゲート艦に潜入し、監房ブロックから元パダワンを解放する。2人のジェダイが艦内の瞑想室に押し入ると、伯爵はドッキング・ベイへ続く脱出ルートに逃げ込み、スカイウォーカーの追跡を振り切ってソーラー・セーラーに乗って船から発進した。スカイウォーカーとケノービは駐機してあったシーシピード級輸送シャトルでその後を追ったが、フリゲートの周囲で繰り広げられていた共和国軍と連合軍の戦いに巻き込まれ、ドゥークーのソーラー・セーラーともども惑星ヴァンコアへ墜落する。[31]
シャトルから脱出したスカイウォーカーとケノービは、既に無人となっているソーラー・セーラーの残骸を発見した。彼らは付近の洞窟でドゥークーを捜したが、シス卿はフォースを使って落盤を引き起こし、ジェダイを瓦礫の中に閉じ込めた。その際、ドゥークーはスカイウォーカーが落としたライトセーバーを持ち去っていった。落盤時にケノービのセーバーも故障してしまったため、2人のジェダイはヴァンコアに住む凶暴なクリーチャー、ガンダークとの厳しい戦いを強いられた。やがて地盤から毒ガスが噴出し、スカイウォーカーとケノービは絶体絶命の危機に陥ったが、宇宙での戦いを切り上げたアソーカ・タノとクローンのチームが駆けつけ、マスターたちを瓦礫の中から救出した。一方、ドゥークーはキャプテン・ホンドー・オナカー率いるウィークウェイの海賊団と遭遇し、彼らの海賊基地があるフローラムへと連れて行かれた。伯爵の正体に気づいたオナカーは彼を人質にとり、共和国から大金をせしめようと考えた。[31]
オナカーから共和国に身代金の要求が届くと、ジェダイ最高評議会は事実確認のためスカイウォーカーとケノービをフローラムへ派遣した。[31] しかし2人はオナカーの罠にはまって拘束され、ドゥークーと同じ監房に放り込まれてしまう。1本のエネルギーの鎖で繋がれたジェダイとシス卿は、脱出のためやむを得ず行動をともにすることになった。その頃、共和国の特使がフローラムに到着したが、オナカーの部下のターク・ファルソが身代金の横取りを企て、キャプテンには秘密で外交シャトルを撃墜した。交渉人のカーラス議員は墜落で命を落とし、生き残ったジャー・ジャー・ビンクスとコマンダー・ストーンのチームが身代金のスパイスを海賊基地に送り届けることになった。[32]
スカイウォーカー、ケノービ、ドゥークーは2度にわたって脱獄を試みたが、どちらも海賊に阻止された。共和国が取り引きを破ったというファルソの嘘に騙されたオナカーは、2人のジェダイを酒場の拘束フィールドにつなぎ、部下たちの見ている前でジェダイを拷問した。その時、外で行われていたビンクスと海賊の衝突によって基地の電力ラインが破壊され、ジェダイを拘束していた装置も動力を失った。スカイウォーカーはすかさずオナカーのペット、ピルフ・マクマクから自身のライトセーバーを取り戻し、海賊のキャプテンを人質にとった。[32]
スカイウォーカーとケノービがオナカーを拘束しながら基地の外に出た時、海賊のWLO-5バトル・タンクが彼らの前に立ちはだかったが、操縦席から出てきたのはジャー・ジャー・ビンクスだった。ビンクスが無事に身代金を運んできたにも拘らず、ドゥークーは停電に乗じて脱獄し、フレアスター級アタック・シャトルを奪ってフローラムから飛び去ってしまった。するとケノービはオナカーを解放するようスカイウォーカーに命じた。ジェダイの意図が分からず戸惑う海賊に対し、ケノービはドゥークーがいなくなったいま海賊と戦う理由はなく、ジェダイは復讐を求めないと告げた。ジェダイの名誉心に感服するオナカーを残し、ケノービ、スカイウォーカー、ビンクス、トルーパーたちは<トワイライト>に乗って海賊基地を後にした。[32]
マリダン防衛戦
ジェダイ将軍アイラ・セキュラ率いる共和国軍が惑星クエルを巡る戦いで劣勢に立たされたとき、スカイウォーカーとタノは増援部隊を率いて大気圏上層での戦闘に加わった。スカイウォーカーと第501軍団のトルーパーはジェットパック・ドロイドの直接攻撃に苦しめられていたセキュラの旗艦<リバティ>に駆けつけたが、既にこの艦は制御を失って墜落し始めていた。スカイウォーカーたちは艦内でセキュラ、コマンダーCC-5052(ブライ)らと合流し、リパブリック・フリゲートが駐機してあるハンガー・ベイを目指す。逃げる途中、スカイウォーカーは艦内で発生した爆発の衝撃から仲間を守ろうとして重傷を負った。タノとセキュラは意識を失ったスカイウォーカーをフリゲートへ運び込み、治療のため<レゾリュート>とドッキングしようとしたが、船の航法コンピューターが戦闘の衝撃で故障し、ハイパードライブが起動されてしまった。一行を乗せたフリゲートはクエルの戦場から姿を消し、闇雲なジャンプのすえマリダン星系にたどり着く。[33]
フリゲートは太陽との衝突をすんでのところで回避したが、草原の惑星マリダンに墜落する。セキュラ、タノ、レックス、ブライ、トルーパー数名はスカイウォーカーを連れて船外へ脱出し、船の爆発を免れた。その後、レックスは墜落現場のそばに作った野営地で身動きのとれないスカイウォーカーに付き添い、残りのメンバーは彼を治療する手段を求めて住民の捜索に出向いた。その夜、マリダン固有の肉食獣マスティフ・ファローンが野営地を襲撃した。目を覚ましたスカイウォーカーが敵の接近を警告したおかげで、レックスはかろうじて猛獣を追い払うことが出来た。翌日、2人は再びマスティフ・ファローンに攻撃されたが、今度はタノが連れてきたルアメンの医療師ワグ・トゥーが彼らのピンチを救った。スカイウォーカーは平和主義者のテー・ワット・カー長老が治める小さな村へ連れて行かれ、ワグ・トゥーの治療を受けた。[33]
それからしばらくして、ロク・ダード将軍率いる分離主義勢力がマリダンにやってきた。彼らはこの星の住民を実験台にして、新開発された生物兵器デフォリエーターの性能をテストしようと企んでいた。ジェダイとクローンは平和的なルアメンが戦争に巻き込まれるのを避けるため、分離主義者に見つからないように村を離れた。一行は草原でヴァイパー偵察ドロイドを破壊し、宇宙船を奪うため敵の前哨基地を偵察する。しかし彼らはダード将軍がこの星にやってきた目的を知り、恩人であるルアメンを大量破壊兵器から守るため村に戻ることに決めた。スカイウォーカーたちは基地でシーシピード級輸送シャトルとシールド発生装置を奪い、敵のデフォリエーター配備タンクより先に村に到着した。テー・ワット・カー長老は平和主義を貫くためなら死の運命も受け入れると主張したが、スカイウォーカーたちは構わずシールド発生装置を村に配置し、デフォリエーターの衝撃波からルアメンを守った。その後、ジェダイとクローン・トルーパーはダード将軍の歩兵部隊を足止めし、ワグ・トゥーをはじめとするルアメンの若者も長老の言いつけを破って戦いに加わった。戦闘中、スカイウォーカーはライトセーバーでデフォリエーター配備タンクを破壊し、ダード将軍を降伏に追い込んだ。[34]
オルトー・プルトニア
- 「これでもこの星では熱帯だそうだ」
「少なくともタトゥイーンとは大違いです」 - ―オルトー・プルトニアにて、オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカー[出典]
氷の惑星オルトー・プルトニアに設置された共和国軍基地、グリッド・ステーションからの連絡が途絶えた際、ジェダイ評議会は真相究明のためスカイウォーカーとケノービを現地へ派遣することに決めた。オルトー・プルトニアの領有権を主張するパントラン議会のチー・チョー書記長、ライヨ・チューチー議員らとともに惑星に降りた後、共和国のチームはグリッド・ステーションの人員が何者かの襲撃で全滅していたことを突き止めた。パントランの書記長は分離主義者の仕業かと疑ったが、付近にあった分離主義勢力の基地も同様の攻撃に遭っていた。調査の結果、攻撃者の正体はオルトー・プルトニアの先住民タルズ種族であることが判明する。スカイウォーカーとケノービはタルズの村を訪れ、タイ=セン酋長と交渉して原住民とパントランとのあいだに交渉の場を設けた。ところがチョー書記長はタルズを領土侵犯者とみなし、この先住民族に対して宣戦布告した。事態の平和的解決を望むスカイウォーカーとケノービは戦いに積極的に関わることを避け、キャプテン・レックスにパントランの護衛を命じた。チョーがタルズとの戦いで命を落とした後、チューチー議員とタイ=センの対話によって争いに終止符が打たれ、パントランは共和国軍と一緒にオルトー・プルトニアから撤退した。[35]
ブルー・シャドウ・ウイルス
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コルサントの戦い
クローン戦争の3年目、独立星系連合は共和国の首都惑星であるコルサントを急襲し、パルパティーン最高議長を誘拐することに成功した。しかし、連合軍が撤退する前に、コルサントの上空で激しい艦隊戦が始まった。スカイウォーカーとケノービは、イータ2アクティス級軽インターセプターに乗り込んで議長の救出に向かった。ふたりはドロイド・スターファイターやバズ・ドロイドの攻撃を凌ぎ、議長が連れ去られたグリーヴァス将軍の旗艦、プロヴィデンス級キャリアー/デストロイヤー<インヴィジブル・ハンド>に乗り込んだ。彼らは罠であると知りながら、パルパティーンが監禁されているデッキに足を踏み入れた。そこでは、ドゥークー伯爵がふたりを待ち受けていた。ケノービは伯爵の攻撃で気を失ったが、スカイウォーカーは一対一の対決で勝利を収めた。敗北したシス卿は、武器を失ってスカイウォーカーの前に跪いた。パルパティーンはスカイウォーカーに伯爵を殺すよう命じ、彼は迷ったが結局命令に従った。この時、パルパティーンことシスの暗黒卿ダース・シディアスは、年老いたドゥークーを裏切り、もっと若くて力の強い弟子を手に入れようと企んでいた。[8]
スカイウォーカーはパルパティーンを解放し、意識を取り戻したケノービと共に脱出を試みたが、艦内でバトル・ドロイドに包囲された。彼らはグリーヴァス将軍の待つブリッジへ連行されたが、フォースでライトセーバーを取り戻し、バトル・ドロイドやマグナガードと戦った。形成が不利になったことを悟ったグリーヴァス将軍は、ブリッジの窓を破って逃げ出した。グリーヴァスが全ての脱出ポッドを射出したため、ジェダイと最高議長はコルサントに墜落中の<インヴィジブル・ハンド>に取り残されてしまった。スカイウォーカーは止むを得ず燃え盛る軍艦を操縦し、何とか不時着を成功させた。議長とスカイウォーカー、ケノービは、マスター・ウィンドゥや元老院議員たちに迎え入れられた。スカイウォーカーは議員たちとの会話を途中で切り上げ、妻のアミダラと再会した。この時、彼は妻から妊娠を打ち明けられた。[8]
ダース・ヴェイダーの誕生
シス卿の誘惑
- 「彼はシスを倒し、フォースにバランスをもたらす存在では?」
「予言ではそうなっている」
「予言の読み違いということも有り得る」 - ―オビ=ワン・ケノービとメイス・ウィンドゥ、ヨーダ[出典]
コルサントの戦いの後、スカイウォーカーは妻のアミダラが出産時に命を落としてしまう悪夢を見るようになる。かつて母親が死ぬ悪夢が現実となったこともあり、彼はこの予兆に深く心を悩ませた。スカイウォーカーはグランド・マスターのヨーダにこの事を相談したが、フォースのダークサイドを警戒し、死の定めを受け入れよという老マスターの答えは、彼にとって何の役にも立たないものだった。[8]
また、スカイウォーカーはかねてから親しくしていたパルパティーン議長と面会を重ねた。しかし、ジェダイ評議会は戦争を利用して権力を拡大していく最高議長を快く思っていなかった。そんな中パルパティーンは、スカイウォーカーをジェダイ評議会における自分の代理人にして欲しいと要請した。評議会は止むを得ずパルパティーンからの指名を受け入れ、スカイウォーカーを評議員にしたが、彼にマスターの称号は与えなかった(ジェダイ・ナイトのまま評議員になるというのは、ジェダイの歴史でも前例の無いことだった)。その後、スカイウォーカーはケノービに不満をぶつけた。その際、ケノービから最高議長をスパイするよう言い渡されたことで、スカイウォーカーの評議会に対する不信感は決定的なものになった。[8]
スカイウォーカーはモン・カラマリ・バレエ団による『白イカの湖』が上演中のギャラクシーズ・オペラ・ハウスでパルパティーンと会い、クローン情報部がグリーヴァス将軍の居場所を突き止めたことを知らされた。続けて最高議長は、ジェダイ評議会に対する疑念を口にした。スパイ任務を命じられたばかりのスカイウォーカーは、彼自身も評議会に不信感を抱いていることを認めた。その後、ふたりはジェダイとシスの性質について話し合った。パルパティーンは彼に“賢者ダース・プレイガスの悲劇”を語って聞かせた。スカイウォーカーは、プレイガスが達成したという死を免れる技術に興味を持ったが、最高議長はジェダイからその技術を学ぶことは不可能だと語った。その後、スカイウォーカーは評議会にグリーヴァスの居場所を伝えた。彼は自分こそグリーヴァス討伐任務に相応しいと考えていたが、評議会のマスターたちはケノービを任務に割り当てた。ケノービは別れ際にスカイウォーカーのことを誇りに思っていると語り、評議会も近いうちに彼を認めてくれるだろうと告げた後、ウータパウ星系へ発った。[8]
転向と粛清
- 「今日より名前を変えるがよい。ダース…ヴェイダーと」
- ―ダース・シディアス[出典]
スカイウォーカーは議長にウータパウの戦いが始まったことを伝えた。戦いに参加できなかったことに不満を持つスカイウォーカーに対し、パルパティーンはジェダイの偏狭さを指摘した。パルパティーンは自分がシスの暗黒卿であることを明かし、フォースのダークサイドを学び、妻を死から救う術を身に着けるよう言った。衝撃を受けたスカイウォーカーは、ライトセーバーを起動して暗黒卿に向けたが、彼を攻撃することが出来なかった。スカイウォーカーは葛藤を抱えながらジェダイ・テンプルに戻り、メイス・ウィンドゥに最高議長の正体を報告した。ウィンドゥは3人のマスター(エージェン・コーラー、キット・フィストー、サシー・ティン)を率いて議長のもとへ急ぎ、スカイウォーカーにはテンプルに留まるよう指示した。[8]
しかし、パルパティーンの死と共に妻の命を救う手段が失われることを恐れたスカイウォーカーは、ウィンドゥの言いつけを破って議長の部屋へ向かった。スカイウォーカーが到着した時、ウィンドゥを除く3人のマスターは既に命を落としていたが、ウィンドゥは一対一の戦いでパルパティーンを破り、窓際に追い詰めていた。スカイウォーカーはシディアスを捕まえて裁判にかけるべきだと主張したが、ウィンドゥはライトセーバーを振り下ろしてシス卿に止めを刺そうとした。妻の命を救う希望を守るため、スカイウォーカーはウィンドゥを攻撃し、彼の右腕を切り落とした。すると、シディアスはフォース・ライトニングでこのジェダイ・マスターに止めを刺した。スカイウォーカーは自分がしたことの重大さに動揺を隠せずにいたが、シディアスの弟子となり、ダークサイドの道を学ぶことに同意した。シディアスはこの若く強力な弟子に「ダース・ヴェイダー」という新しい名前を与えた。[8]
シディアスは全てのジェダイがいまや国家の敵になったと宣言した。ダース・ヴェイダーに与えられた最初の任務は、ジェダイ・テンプルにいるジェダイを皆殺しにすることだった。また、シディアスは銀河系各地に散らばっているジェダイを抹殺するため、クローン・トルーパーにオーダー66の実行を命じた。ヴェイダーは第501軍団のクローン兵士を率いてテンプルを襲撃し、シン・ドローリグといったマスターから幼い訓練生に至るまで、あらゆるジェダイを抹殺した。テンプル襲撃が成功に終わった後、ヴェイダーは惑星ムスタファーで分離主義勢力の幹部たちを処刑するよう命じられた。莫大な権力を握り、いまやヴェイダーという新しい弟子も手に入れたダース・シディアスにとって、分離主義評議会はもはや用無しになっていたのである。コルサントを離れる直前、ヴェイダーはアミダラのもとを訪れ、ジェダイ・オーダーが共和国を転覆させようとしたが、自分は共和国と議長のために忠誠を尽くすつもりだと説明した。事の成り行きに恐怖するアミダラに対し、ヴェイダーはこれからムスタファー星系へ向かい、クローン戦争に終止符を打つつもりだと語った後、コルサントを離れた。[8]
ムスタファーの対決
- 「彼女が裏切るよう仕向けたな!」
「お前自身が招いたことだ」
「彼女は僕のものだ!」
「お前の怒りと力への渇望がそうさせたのだ! お前の心に暗黒卿が付け入る隙を与え…いまや本来倒すと誓った存在に自分が成り果てた」 - ―ダース・ヴェイダーとオビ=ワン・ケノービ[出典]
シディアスの命令通り、ヴェイダーはムスタファーでヌート・ガンレイやサン・ヒル、シュ・マーイ、ポグル・ザ・レッサー、ワット・タンバー、パッセル・アージェンテ、ポ・ヌードーといった独立星系連合の指導者たちを抹殺した。同じ頃、パルパティーンは銀河元老院で緊急議会を招集し、反逆者であるジェダイ・オーダーの討伐と、共和国に代わる新政府銀河帝国の誕生を宣言した。元老院議員の大半は、銀河皇帝となったパルパティーンの改革を拍手で受け入れた。[8]
ヴェイダーはシディアスの指示通り独立星系連合のドロイド軍を停止させるためのメッセージを送った。これにより、3年間続いたクローン戦争は共和国/帝国の勝利に終わった。その後、夫の身を案じるパドメ・アミダラがムスタファーへやって来た。彼女は、アナキン・スカイウォーカーがダークサイドに転向したことをケノービから知らされていた。アミダラは、全てを捨ててどこかに身を隠し、そこで子どもを育てようと提案したが、ヴェイダーは聞く耳を持たなかった。ヴェイダーは銀河は自分たちの思うままだと発言し、アミダラを驚かせた。彼女は夫の変わりように恐怖したが、ヴェイダーは彼女の後ろに現れたオビ=ワン・ケノービを目にし、激怒した。妻が自分を殺すためケノービを連れてきたのだと判断したヴェイダーは、フォースを使って彼女の首を絞めた。[8]
オーダー66を生き延びたケノービは、ジェダイ・テンプルの保安記録でスカイウォーカーの転向を知り、いまやシス卿となったかつての弟子を殺す覚悟を決めていた。短い会話を交わし、互いに説得が不可能であることが判ると、ヴェイダーとケノービはライトセーバーの対決に臨んだ。戦闘中、分離主義勢力の施設のシールド・システムが破壊され、建築物がムスタファーの溶岩流に沈み始めた。ふたりは戦場を建物の外に移し、崩壊する建造物を移動しながら、激しい戦いを繰り広げた。溶岩流の上を移動するドロイドに乗って切り結んだケノービは近くの高い土地に飛び移った。ケノービは地の利を巧みに使い、飛びかかって来たヴェイダーの手足を一瞬のうちに切断した。[8]
身動きが取れなくなったかつての弟子を前に、ケノービはこのような結末になってしまったことを嘆いた。ケノービはアナキン・スカイウォーカーを弟同然に愛していたと告げ、溶岩に焼かれて苦しむヴェイダーから目を逸らした。ケノービは手足を失ったヴェイダーがこのまま炎に焼かれて死ぬだろうと考え、彼のライトセーバーを回収してムスタファーから去っていった。しかし、ケノービの予想に反しヴェイダーは生き残った。新しい弟子の危険を察知したダース・シディアスが火山の惑星に駆け付け、ヴェイダーを救出したのである。彼はシャトルに乗せられ、治療のためコルサントにある医療センターへ運ばれた。[8]
暗黒卿の復活
- 「そなたの激しい怒りが彼女を殺したようだ」
「私が?そんなはずはない。彼女は生きていた。感じたんだ!」 - ―シディアスとヴェイダー[出典]
手足を失い、全身に大やけどを負っていたヴェイダーは医療ドロイドによる手術を受け、生命維持装置でもある黒いヘルメットとアーマーに身を包んだサイボーグに生まれ変わった。手術が終わった後、ヴェイダーはダース・シディアスに妻パドメ・アミダラの所在と安否を尋ねた。シディアスは、ヴェイダーの激しい怒りが彼女を殺してしまったようだと答えた。ヴェイダーは悲痛のあまり絶叫し、フォースの力で周囲の機材を破壊した。シディアスは激しい感情に駆られて叫ぶ弟子の姿を見て笑みを漏らした。しかし、皇帝もヴェイダーも知らなかったが、アミダラは死ぬ直前に小惑星ポリス・マサの医療施設に運ばれ、ヴェイダーの双子を出産していた。アミダラは赤ん坊にルークとレイアという名前を付けた後、夫にはまだ善の心が残っているとオビ=ワン・ケノービに告げ、息を引き取った。[8]
ジェダイ・マスターのヨーダとケノービは、ダース・ヴェイダーの子どもたちの存在を銀河帝国やシスの暗黒卿から隠すことに決めた。相談の結果、女の子のレイアは惑星オルデランのクイーン・ブレアとベイル・オーガナ元老院議員夫妻が引き取り、男の子のルークはスカイウォーカーの義理の家族である惑星タトゥイーンのオーウェンとベルー・ラーズ夫妻に預けられることになった。アミダラの遺体は妊娠したまま死んだように偽装され、故郷ナブーで葬儀が行われた。ヨーダとケノービたちもまた、シスの帝国を倒すための適切な時期が訪れるまで姿を消すことに決めた。ヨーダは惑星ダゴバで隠遁生活を送り、ケノービは“ベン”という名前を名乗ってタトゥイーンでルーク・スカイウォーカーの成長を見守ることに決めた。[8]
ダース・ヴェイダーは皇帝パルパティーンの右腕を務め、新たに誕生した銀河帝国の執行者となった。[36] クローン戦争終結から間もなく、ヴェイダーと皇帝は帝国宇宙軍の所属となったヴェネター級スター・デストロイヤーに乗り、建造中の深宇宙機動性バトル・ステーション“デス・スター”を視察した。[8] これはクローン戦争以前から設計が進められていた超兵器で、皇帝によりモフに任命されたウィルハフ・ターキンの監督のもと建造が進められていた。帝国誕生後の初期の任務で、ヴェイダーは惑星マーカナに赴いた事があった。また、彼はモフ・ターキンと共に何度か任務を遂行した。[36]
帝国の執行者
ライロスの反乱
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バーチ・テラーの反乱
- 「われわれ三人が――おまえとターキンと私が、つまり言うなれば帝国の建設者が――銀河のごく小さな一部でしかない宙域の出身だということに驚かないかね? ナブー、タトゥイーン、エリアドゥ……どれも三十度とない弧のなかに収まる」
- ―ヴェイダーに対し、パルパティーン[出典]
銀河帝国の創設から約5年後、モフ・ターキンが指揮を執るセンチネル基地が何者かに襲撃される事件が起きた。センチネル基地は辺境に位置していたが、建造中のデス・スターの物資供給を支える重要拠点だった。ターキンが皇帝の呼び出しを受けてコルサントにやって来た時、ヴェイダーは帝国保安局のハルス・アイソン副長官を引き連れ、インペリアル・パレスの法廷で犯罪者たちを前に演説をしていた。彼らは今までコルサントを根城に活動していた犯罪者たちだったが、ヴェイダーは時代は変わったのだと宣言し、活動拠点をアウター・リムに移さなければ帝国刑務所で長期刑に服すことになるだろうと脅迫した。彼らへの見せしめとして、ヴェイダーはレベル1331の長官を務めるトワイレックのフォカ・スートを職務怠慢を理由にその場で処刑した。集会を解散させた後、ヴェイダーはマス・アミダ大宰相とターキンのもとへ近づいた。アミダは気に入らない者をすぐに殺すのは慎むよう礼儀正しく依頼したが、ヴェイダーは考えておくとだけ答え、隣にいるターキンとデス・スター計画の進捗状況について話し合った。[36]
皇帝とターキンの一対一の面会が終わった後、ヴェイダー、ターキン、アミダは帝国統治評議会の会合に参加した。保安局や宇宙軍情報部の重鎮から成る統合本部も交えた話し合いが始まると、アイソン副長官は惑星マーカナで大量の通信装置が発見されたと報告した。保安局のウルフ・ユラーレン大佐は反乱分子がプロパガンダ放送を企んでいるのではないかと懸念していた。帝国の指導者たちは、マーカナの通信装置が脅威となり得る可能性や、センチネル基地襲撃事件との関連性について話し合った。宇宙軍情報部のドッド・ランシット中将は、この事件の背後にはプロパガンダ以上に邪悪な何かが隠されているというターキンの主張を支持した。その後、皇帝はヴェイダーとターキンをマーカナの調査任務に派遣することに決めた。任務遂行に当たりヴェイダーはマーカナへ向かうターキンのコルベット<キャリオン・スパイク>に自分の瞑想室を積み込んだ。[36]
マーカナに到着後、ヴェイダーとターキンが不審な施設を調査していた時、謎の反乱分子によって<キャリオン・スパイク>が盗み出された。ヴェイダーとターキンは別の船を手に入れるためスーギの犯罪王ファーザーを殺し、<パーセク・プレデター>で追跡を開始した。ヴェイダーは<スパイク>に積み込まれている瞑想室をフォースで探知して敵のジャンプ先を突き止め、ファイアル星系、ガリドラーン星系へと順に移動した。ガリドラーン・ステーションにおける戦いの後、反乱分子は瞑想室を投棄してルカゼックへ逃げ去り、タッグ社の施設を襲撃した。その後ヴェイダーたちはナム・コリオスでヴェネター級艦<リベレーター>に乗り移り、オード・マンテル造船所からやって来た戦闘機輸送船<ゴライアス>と合流した。この輸送船にはヴェイダーが皇帝に要請したイータ2インターセプターが積み込まれていた。ヴェイダーとターキンは<スパイク>の巧みな逃亡を不審に思い、敵が帝国軍上層部の何者かから援助を得ているのではないかと予測した。ターキンは<スパイク>が燃料の補給に向かうはずだと判断し、消費量から逆算して行き先はパーケル宙域のグロマスかマンダロア宙域のフィンダーのどちらかだろうと考えた。ヴェイダーは帝国上層部にグロマスで敵を待ち伏せるつもりだと報告し、フィンダーに移動した。予想通り<スパイク>はフィンダーに現れ、上層部に内通者がいることがほぼ確実になった。[36]
<スパイク>はまたしても逃げ延びたが、追尾装置を仕掛けられたうえ、深刻なダメージを負った。ヴェイダーたちは次の出現予測地点オブロア=スカイ星系で敵を待ち伏せたが、帝国のインターディクター艦が捕捉したのは<キャリオン>ではなく大量の宇宙船(そのほとんどが無関係の民間船)だった。ヴェイダーはそのうちの1隻、YT-1000軽貨物船<レティセント>の船長をインペリアル級艦<エグゼキュートリクス>で拷問した。敵の狙いは追跡の手掛かりを失わせることにあったが、ターキンは数少ない情報をもとに、反乱分子の正体が元共和国情報部部員バーチ・テラーを始めとする旧共和国支持者たちだと突き止めた。また、ターキンはランシット中将が帝国の内通者であると推理し、ヴェイダーや皇帝もその意見に同意した。[36]
テラー一派がヌーエインを攻撃した後、ヴェイダーは<スパイク>の次の攻撃目標とされる惑星カリダを訪れた。カリダにある宇宙軍施設の静止軌道には、ランシットのセキューター級スター・デストロイヤー<コンクエスト>が配置されていた。ターキンの推理は正しく、ランシットは帝国の機密を流していた内通者だったが、彼はカリダで反乱分子を裏切り、<スパイク>を撃墜して手柄を立てようと画策していた。しかしテラーはランシットの裏切りを予期しており、カリダには現れなかった。ヴェイダーは反乱分子への対処をターキンに任せ、<コンクエスト>でランシットの陰謀を暴いた。ヴェイダーはランシットを脱出ポッドに乗せて射出するようクレスト中尉に命じ、ランシット自身にポッドの破壊指令を出させるという処刑方法を採った。一方、ターキンは虚空領域ガルフ・オブ・タトゥイーンで反乱分子との戦いにけりを付けた。その後、皇帝、ヴェイダー、ターキンはインペリアル・パレスに集まり、今回の一件について話し合った。皇帝は辺境領域の締めつけを強化する必要があると判断し、ヴェイダーが見ている前でターキンを帝国の初代グランドモフに任命した。[36]
ロザルの反乱
- 「ロザルの民を締め上げ、裏切り者の居所を吐かせろ。誰かが知っているはずだ」
- ―ダース・ヴェイダー[出典]
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ムスタファーへの訪問
1 BBY、ヴェイダーはムスタファーに自身の城を建設しており、その中にはアーマーなしで生活するためのバクタ・タンクもあった。デス・スターによるジェダ・シティの破壊の直後、オーソン・カラン・クレニックがこの城を訪れ、デス・スターの設計者の一人であるゲイレン・アーソが裏切ったことや、巨大兵器の存在が反乱同盟に漏れたことなどをヴェイダーに説明した。ヴェイダーはクレニックに対しフォース・チョークを使った後、ジェダ・シティが破壊されたことについては、デス・スターの存在を隠すため表向きはカイバー・クリスタルの採掘の時に事故が起きたとすることに決めた。
銀河内戦
盗まれた設計図
反乱軍のスパイが、スカリフにある帝国安全管理施設に奇襲攻撃をかけたことにより、スカリフの戦いが勃発した。この戦いによって、デス・スター設計図が反乱軍の旗艦<プロファンディティ>に転送された。バトル・ステーションの弱点が発見されるのを恐れた帝国軍は、ダース・ヴェイダーに設計図の奪回任務を与えた。そして反乱軍がスカリフから逃げようとした時、ヴェイダーは彼の旗艦であるインペリアル・スター・デストロイヤー<デヴァステイター>に乗ってスカリフに到着した。ヴェイダーが設計図を追う中、反乱軍トルーパーたちはなんとか、惑星オルデラン代表のプリンセス・レイア・オーガナ元老院議員に設計図を渡すことに成功し、プリンセスが乗るCR90コルベット<タナヴィーIV>は、ベイル・オーガナの指示により、オビ=ワン・ケノービのいるタトゥイーンへ向かった。
設計図の追跡
<タナヴィーIV>はヴェイダーの故郷であるタトゥイーンの上空で帝国軍に拿捕された。ストームトルーパー部隊が反乱軍の兵士たちを制圧した後、ヴェイダーは自ら<タナヴィーIV>に乗り込み、レイマス・アンティリーズ船長を訊問した。アンティリーズは、自分たちは外交任務を帯びた使節だと最後まで言い張り、ヴェイダーに殺された。[9]
その後、船内に隠れていたレイア・オーガナがストームトルーパーに捕えられた。オーガナは潔白を主張したが、ヴェイダーは彼女が帝国の反逆者だと断言し、ストームトルーパーに連行を命じた。デイン・ジア指揮官は帝国元老院の議員を捕えるのは危険なのではないかと意見したが、ヴェイダーは<タナヴィーIV>が遭難したように見せかけ、元老院には乗組員が全員死亡したと報告するよう命じた。帝国の兵士たちは、船内で設計図を発見することが出来なかった。オーガナは捕まる直前に設計図をR2-D2とC-3POに託し、脱出ポッドでタトゥイーンに逃がしていたのである。設計図を手にしたルーク・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービは、密輸業者のハン・ソロやチューバッカの力を借り、地上の捜索部隊の追跡をかわしてタトゥイーンから脱出した。[9]
レイア・オーガナはデス・スターへと連行された。ヴェイダーはグランドモフ・ウィルハフ・ターキンと共にデス・スターの会議室で開かれていた話し合いに加わった。反乱軍が勢いを増すのではないかと懸念する将校に対し、ターキンは皇帝が元老院を解散させたという最新のニュースを伝えた。ヴェイダーは反乱軍がデス・スターの弱点を突き止めるのではないかと心配するカシオ・タッグ将軍に、間もなく設計図が帝国の手に戻るだろうと請け合った。これを聞いたコナン・アントニオ・モッティ提督は、設計図があろうが無かろうが、反乱軍がデス・スターの脅威になることは無いと発言した。ヴェイダーは、フォースに比べれば惑星を破壊できる力など取るに足らないと答え、超兵器を過信しすぎないよう注意した。するとモッティは、フォースの力を侮辱してシスの暗黒卿を怒らせた。ヴェイダーはフォースでモッティの首を絞めたが、ターキンの制止を聞き入れ、苦しむ提督を解放した。[9]
ケノービとの対決
- 「これで決着をつけられる。あなたのもとを離れたときは、まだ学んでいる身だったが、今はマスターだ」
「邪悪なマスターにすぎんぞ、ダース」 - ―ダース・ヴェイダーとオビ=ワン・ケノービ[38][出典]
レイア・オーガナは、ヴェイダーの尋問やドロイドによるマインド・プローブを耐え抜き、反乱軍の秘密基地の場所を明かさなかった。するとターキンは、デス・スターの針路をオルデランにとるよう部下に命じた。グランドモフは反乱軍基地の場所を教えなければオルデランを破壊すると言ってプリンセスを脅迫した。オーガナは秘密基地がダントゥインにあると答えたが、ターキンは見せしめとして彼女の故郷を破壊した。しかし、その後の調査でダントゥインの情報は嘘であることが判明した。怒ったターキンはプリンセスの処刑を命じたが、間もなくタトゥイーンから脱出したハン・ソロのYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>がデス・スターに捕えられ、処刑は先延ばしにされた。[9]
貨物船からは乗組員やドロイドが発見されなかったが、ヴェイダーは徹底的にスキャンして隅々まで調べるよう兵士に命じた。ヴェイダーはフォースの感覚でジェダイだった頃の師匠オビ=ワン・ケノービの存在を感じ取っていた。ターキンと会話中、プリンセスが捕えられている監房ブロックAA-23で警報が鳴った。ケノービと共にデス・スターにやって来たルーク・スカイウォーカーたちが、オーガナの救出を試みていたのである。ヴェイダーはケノービを一対一の戦いで始末すると宣言し、ターキンのもとを去った。[9]
ケノービは仲間たちのためにデス・スターのトラクター・ビーム発生装置を解除し、<ミレニアム・ファルコン>が格納されているハンガーへ戻る途中で、かつての弟子であるシスの暗黒卿と遭遇した。ムスタファーの対決以来19年ぶりに再会したふたりは、短い会話を交わした後、ライトセーバーの対決に臨んだ。シス卿は、いまや自分はマスターになったと宣言したが、ケノービは邪悪のマスターに過ぎないと一蹴した。ヴェイダーは年老いたジェダイ・マスターを圧倒した。ところがケノービは、たとえ敗北したとしても、ヴェイダーには想像もつかない力を手に入れることになるだろうと意味深に語った。一方、ルーク・スカイウォーカーたちはオーガナを独房から救出し、格納庫に戻ってきていた。<ファルコン>に向かうスカイウォーカーの姿を認めたケノービは、抵抗をやめ、ライトセーバーの刃を頭上に向けた。ヴェイダーは隙だらけのケノービを切り裂いたが、老マスターは死体を残さずに消滅した。[9]
ヤヴィンの戦い
- 「フォースが強いやつだ」
- ―ダース・ヴェイダー[出典]
<ミレニアム・ファルコン>にホーミング・ビーコンを仕掛けておいた帝国軍は、プリンセス・オーガナの逃亡をあえて見逃した。一方、オーガナもこれが罠であることに気付いていたが、すぐにでも設計図の分析を始めるため、ヤヴィン4にある反乱軍秘密基地に戻った。<ファルコン>を追ってヤヴィン星系に到着したデス・スターは、ガス巨星ヤヴィン・プライムの軌道に入り、第4衛星を射程範囲に捉えることができる位置に移動していった。デス・スターの弱点が赤道面の排熱孔にあることを突き止めた反乱軍は、XウイングとYウイング・スターファイターから成る中隊を出撃させ、ヤヴィンの戦いが始まった。ステーションのターボレーザー砲では素早く飛び回る戦闘機を破壊できなかったため、ヴェイダーは自らTIEアドバンストx1に乗り込んでTIEファイター部隊を指揮し、反乱軍と戦った。ゴールド中隊による排熱孔攻撃を阻止した後、ヴェイダーはレッド中隊を率いるガーヴェン・ドレイス隊長を撃墜した。
隊長を失った後、ルーク・スカイウォーカーはビッグズ・ダークライターとウェッジ・アンティリーズを従えて排熱孔へ続く子午線トレンチに突入した。ヴェイダーと2機のTIEファイターが彼らの背後を取り、ダークライター機を撃墜、アンティリーズ機を戦線離脱させたが、スカイウォーカーはなおも前進を続けた。この時、ヴェイダーは息子の存在を知らなかったが、前方を飛ぶ反乱軍パイロットが強いフォースの力を備えていることに気付いた。ヴェイダーはスカイウォーカーのXウイングを照準に捉えたが、戦場に駆け付けた<ミレニアム・ファルコン>が攻撃を妨害した。ヴェイダーのTIEは制御を失ってトレンチから飛び出し、スカイウォーカーはその隙にプロトン魚雷を排熱孔に命中させた。デス・スターは中央反応炉の爆発によって粉々になり、グランドモフ・ターキンを含む乗組員たちが命を落とした。
ヤヴィンの戦いで銀河帝国側の唯一の生存者となったヴェイダーは、デス・スターを破壊した反乱軍パイロットの正体を突き止めることに執念を燃やすようになった。
サイムーン1の戦い
- 「いるな。デス・スターを破壊した反乱軍のパイロットが…確かに感じるぞ。今回は逃がさぬ」
- ―ダース・ヴェイダー[出典]
ヤヴィンの戦いの数週後、ヴェイダーは犯罪王ジャバ・ザ・ハットとの交渉役に選ばれ、衛星サイムーン1にある帝国最大の武器製造施設兵器廠アルファへ赴いた。帝国は兵器廠に物資を輸送する際にハットの支配領域を通過したいと考えていたのである。しかしジャバが送った使節団は反乱軍によって拿捕され、変装した反乱軍襲撃チームがサイムーン1に潜入した。ラムダ級シャトルで兵器廠に着陸した後、ヴェイダーはフォースで異常事態を察知した。彼はチューバッカの狙撃をライトセーバーで防御し、衛星全体に警報を発するようストームトルーパーに指示した。また、ヴェイダーはデス・スターを破壊した反乱軍パイロットが攻撃に参加していることに気づいた。[39]
ヴェイダーはフォースを頼りにパイロットを見つけ出したが、そこにいたのは青いライトセーバーを手にした未熟な青年だった。青年の正体はヴェイダーの実の息子ルーク・スカイウォーカーだったが、この時はまだ2人ともその事実を知らなかった。ヴェイダーは青年と短い会話を交わし、彼がオビ=ワン・ケノービの弟子であることを知る。ケノービはルークに父親の真実を隠し、アナキン・スカイウォーカーを殺したのはヴェイダーだと嘘をついていた。ルークは暗黒卿に果敢に挑みかかったが、まったく太刀打ちできなかった。訓練を始めて間もなくケノービが殺されたため、ルークはほとんど技術を身に着けていなかったのである。ヴェイダーは青年を軽くあしらい、ライトセーバーを奪い取った。しかし青年に止めを刺そうとした時、ヴェイダーはそのライトセーバーがかつて自分の作った物であることに気づく。次の瞬間、反乱軍兵士の乗るAT-ATウォーカーが建物を破壊し、睨み合っていたヴェイダーと青年を離れ離れにした。反乱軍は兵器廠で働かされていた奴隷を解放し、建物を破壊しながら脱出を試みていた。[39]
ヴェイダーは逃げ惑う奴隷を容赦なく殺し、ストームトルーパーに反乱分子の掃討を命じた。戦闘中、先ほどの青年が74-Zスピーダー・バイクに乗ってトルーパーを蹴散らす姿を目撃したヴェイダーは、彼に止めを刺さなかったのは失敗だったと考えを改めた。その後、ヴェイダーはAT-ATウォーカーの脚をフォースで受け止め、操縦席にいるハン・ソロとレイアを驚かせた。彼はフォースを使ってウォーカーをバラバラにしようとしたが、至近距離で重レーザー砲の攻撃を受け、ヘルメットやルークから奪ったライトセーバーを落としてしまった。ヴェイダーはフォースを使って瓦礫の山から脱出し、ヘルメットを拾い上げたが、自分の素顔を見たストームトルーパーを始末した。[39]
ルークはヴェイダーが瓦礫の下に閉じ込められている隙にライトセーバーを持ち去り、反乱軍が鹵獲したAT-ATと合流した。ヴェイダーは兵器廠の監督員であるアガディーンを脅しつけ、何としても工場パワー・コアのメルトダンを食い止めるよう命令した。ヴェイダーはスピーダー・バイクに乗ったトルーパー部隊を率いて反乱分子の追撃を続け、ライトセーバーを使ってハン・ソロやレイアの乗るAT-ATの脚を切断し、機体を倒壊させた。アガディーンの増援部隊が到着すると、ヴェイダーは単独でルークの追跡に専念した。ルークは帝国が兵器廠のパワー・コアを復旧したことに気づき、たった1人で建物内部に戻っていた。ヤヴィンの戦いの時と同じように、ヴェイダーはインペリアル・コンバット・スピーダーに乗ってルークを背後から攻撃した。しかしルークはパワー・コアに致命的な一撃を与え、ヴェイダーの砲撃を凌いで兵器廠から逃げ去っていった。ヴェイダーは逃げ遅れて兵器廠の爆発に巻き込まれたが、フォースを使って建物の残骸や爆炎から身を守った。ヴェイダーが黒煙の外に出た時、本来の目的を果たしたルークと反乱分子たちは、ハン・ソロの<ミレニアム・ファルコン>に乗ってサイムーン1から飛び立っていった。[39]
<ファルコン>はサイムーン1の軌道でスター・デストロイヤー艦隊の封鎖を破った。その後、ヴェイダーは<ファルコン>を取り逃がした<アジャディケイター>のクロン艦長を処刑した。今回の事件を受け、ヴェイダーはオビ=ワン・ケノービの最後の弟子が強いフォースの持ち主であることを再確認した。しかしヴェイダーは青年の訓練がまだまだ不十分だと判断し、ダークサイドに誘惑すれば強力な手駒にできるだろうと考えた。[39] 帝国最大の兵器廠を失うという大失態を犯したヴェイダーは、アガディーン監督員を連れて皇帝の待つ惑星コルサントへ帰還する。[40]
皇帝の失望
サイムーン1の戦いの後、ダース・ヴェイダーはコルサントのインペリアル・パレスに戻り、アガディーン監督員を皇帝に引き渡した。皇帝はヴェイダーがヤヴィンの戦いでデス・スターを守りきれなかったうえ、帝国最大の武器工場も失ったことに立腹していた。ヴェイダーはサイムーン1の失敗はアガディーンの責任だと考えていたが、皇帝は帝国史上最大の惨敗劇の唯一の生存者であるヴェイダーに怒りをぶつけた。皇帝は以前からデス・スターの脆弱性に警鐘を鳴らしていたカシオ・タッグを帝国地上軍の大将軍に昇格させ、ヴェイダーは罰としてタッグの指揮下に格下げとなった。
ヴェイダーはタッグのもとへ向かう前に、ジャバとの交渉任務を完了するよう命じられた。タトゥイーンへ発つ直前、ヴェイダーは皇帝の秘密エージェント、サイロIVの姿を目にした。ヴェイダーはエージェントの素性を尋ねたが、皇帝は彼が知る必要のないことだと答えた。皇帝はヴェイダーに、他に何か報告しておくべきことは無いかと質問した。ヴェイダーはデス・スターでオビ=ワン・ケノービの死体が消滅したことや、デス・スターを破壊したパイロットが強いフォースの持ち主であること、サイムーン1でそのパイロットと再会したことなどを話そうか迷ったが、秘密にしておくことに決めた。彼はインペリアル・スター・デストロイヤーに乗り込み、ハットとの交渉任務に出発した。
海賊退治
ハットとの交渉を終えたヴェイダーはタッグと共に、海賊であるクリモラ・シンジケートの基地を攻略する計画を練った。タッグは、拿捕した海賊船に襲撃隊を乗り込ませ、敵の宇宙ステーションに帰還するふりをして制圧する作戦を提案し、その一団にヴェイダーも加えるよう進言した。また、タッグはヴェイダーに副官としてオーン=アイを付けるとした。オーン=アイはタッグからヴェイダーの監視の任務を与えられていた。
ヴェイダーはオーン=アイやストームトルーパーの分隊と共に拿捕したCR90コルベットに乗り込んだ。シンジケートの基地に首尾よく侵入したヴェイダーは、海賊の保安用ドロイデカと戦った。戦闘中、ヴェイダーはアストロメク・ドロイドを派遣して海賊のコンピューターに偽の通信記録をアップロードした。作戦が終わった後、 ヴェイダーの帰還を待っていたタッグは、ヴェイダーがオーン=アイのぐったりとした死体を放り投げるのを見て驚いた。ヴェイダーは、オーン=アイがクリモラ・シンジケートのスパイであり、自身がアップロードさせた偽の通信記録を証拠とさせた。ヴェイダーは、オーン=アイをでっち上げのスパイ容疑で処刑することでタッグが送り込んだ厄介な監視役を始末したのである。
ジオノーシスでの任務
皇帝に不信感を抱いていたダース・ヴェイダーは、盗賊考古学者のドクター・チェリ・ローナ・アフラやアサシン・ドロイドBT-1と0-0-0を味方につけ、自分だけに忠実なバトル・ドロイド軍団をつくるためジオノーシスに降り立った。かつて、上空でデス・スターの建造が行われていたこの惑星では、デス・スターの移動に伴い、帝国軍による“浄化”と呼ばれる大規模な虐殺が行われ、住民のジオノージアンは大半が死滅していた。しかし、1人の女王が虐殺を生き延び、個体数を回復させるためドロイド製造装置の“子宮”を使い、ジオノージアンを復活させようと目論んでいた。
ヴェイダーたちは工場がある地下洞窟へ攻め入り、機械の兵士を蹴散らして女王の子宮を強奪した。ヴェイダーが製造装置を確保した後、アフラの<アーク・エンジェル>が洞窟の天井に穴を空け、ヴェイダーのJタイプ327ヌビアンが巨大なクレーンを使って装置を運び出した。その後、ドロイド製造装置はヴェイダーのためにBXシリーズ・ドロイド・コマンドーの軍隊を生産した。
ホスの襲撃
- 「彼のフォースは強力だ。スカイウォーカーの息子を決してジェダイにしてはならん」
「こちら側に付ければ、頼もしい味方になるでしょう」 - ―皇帝パルパティーンとダース・ヴェイダー[出典]
3 ABY、反乱軍は氷の惑星ホスにエコー基地と呼ばれる司令本部を設置していた。反乱軍を捜索していたヴェイダーは、辺境領域にプローブ・ドロイドを派遣した。そのうちの1体はホス星系を調査し、不審な施設と生命体の存在をスーパー・スター・デストロイヤー<エグゼクター>に報告した。ケンダル・オッゼル提督は密輸業者の居住地か何かだろうと考えたが、ヴェイダーはホスに反乱軍基地があるに違いないと断定し、デス小艦隊にホス星系への出発を命じた。しかし、反乱軍は既にエコー基地を放棄する準備を進めていた。ヴェイダーは愚かな作戦を立てたオッゼル提督をフォースで絞め殺し、代わりにファーマス・ピエットを新しい提督に任命した。彼はエコー基地を守るエネルギー・フィールドの向こうに地上部隊を派遣し、艦隊に惑星を封鎖させ、反乱軍の脱出を阻止するようピエットに命じた。ヴェイダーの作戦に従い、マクシミリアン・ヴィアーズ率いる地上軍がホスの雪原に展開した。AT-ATやAT-STウォーカー、スノートルーパーから成る帝国軍はエコー基地の防衛部隊を圧倒したが、反乱軍はイオン砲を駆使して中型輸送船を次々とホスから脱出させた。[10]
エコー基地のエネルギー・フィールドが消滅すると、ヴェイダーはスノートルーパーを引き連れて自らエコー基地に乗り込んだ。ヴェイダーが基地の格納庫に踏み込むのとほぼ同時に、ハン・ソロやレイア・オーガナ、チューバッカ、C-3POらを乗せた<ミレニアム・ファルコン>が離陸し、逃げ去っていった。しかし、ハイパードライブが故障していた<ファルコン>はハイパースペースへ飛び込むことができず、ホスの小惑星帯で帝国の追っ手を撒こうとした。追跡を任されたインペリアル・スター・デストロイヤー<アヴェンジャー>のロース・ニーダ艦長は、<ファルコン>が小惑星帯内で破壊されたはずだと考えたが、ヴェイダーは彼の見解を否定し、徹底的な捜索を指示した。その直後、皇帝シーヴ・パルパティーンから呼び出しを受けたヴェイダーは、鮮明な通信を行うため<エグゼクター>を小惑星帯の外へ移動させた。[10]
皇帝パルパティーンことダース・シディアスは、フォースの中に生じた乱れを懸念していた。シディアスはデス・スターを破壊した反乱軍パイロットがアナキン・スカイウォーカーとパドメ・アミダラの間に生まれた息子に違いないと考えていた。皇帝はフォースが強いルーク・スカイウォーカー青年がジェダイに成長する危険性を危惧していた。そんな皇帝に対し、ヴェイダーはルークをダークサイドに誘惑すれば強力な味方になるのではないかと提案した。シスの師弟は、ルークをシスにするか、それが無理なら殺すということで意見が一致した。しかし、シディアスはルークをヴェイダーに代わる新しい弟子にしようと企んでおり、一方でヴェイダーも、息子であるルークと協力してシディアスを倒そうと考えていた。[3][10]
クラウド・シティの罠
<ミレニアム・ファルコン>を捕まえるため、ヴェイダーは<エグゼクター>のブリッジに6名の賞金稼ぎ(ボスク、デンガー、IG-88、ザッカス、4-LOM、ボバ・フェット)を集めた。<ファルコン>の乗組員を餌に使ってルーク・スカイウォーカーを誘き寄せようと考えていた暗黒卿は、間違っても標的を殺さないよう賞金稼ぎたちに念を押した。その後、<アヴェンジャー>は<ファルコン>を見失い、ヴェイダーは罰としてニーダ艦長を処刑した。しかし、暗黒卿に雇われたハンターのうち、ボバ・フェットがハン・ソロの使ったトリックを見破り、<スレーヴI>で<ファルコン>を追跡した。<ファルコン>は、ソロの旧友ランド・カルリジアンを頼りに惑星ベスピンの採鉱植民地クラウド・シティに向かっていた。[10]
ヴェイダーとフェットは<ファルコン>よりも先にクラウド・シティに到着した。ヴェイダーはカルリジアン執政官と交渉し、帝国軍が採鉱植民地に手を出さない代わりに、反乱分子を騙して帝国に差し出すよう求めた。カルリジアンは、引き渡すのはソロだけで、他の者たちは自分に委ねるという条件で止むを得ず要求を呑んだ。カルリジアンは知らなかったが、ソロはフェットに引き渡されることになっていた。[10] ソロの首にはジャバ・ザ・ハットによる賞金が懸けられており、捕まえた後はタトゥイーンにあるハットの宮殿に運ばれる予定だった。[3]
<ファルコン>がクラウド・シティに到着した後、カルリジアンはヴェイダーやフェットが待ち受ける部屋にソロたちを案内した。ソロは素早くブラスターを引き抜いたが、ヴェイダーは銃弾を防御し、フォースで武器を取り上げた。息子のルークを誘き寄せるためソロを拷問にかけた後、ヴェイダーは反乱分子をクラウド・シティのカーボン凍結室に運んだ。ルークを捕まえたらカーボナイトで凍結するつもりだったヴェイダーは、ソロで冷凍技術をテストしようと考えたのである。実験は成功し、ソロは生きたまま完全な冬眠状態になった。ヴェイダーはソロをフェットに引き渡し、オーガナとチューバッカを自分の宇宙船に運ぶよう部下に命じた。カルリジアンは取り引きが破られたことに抗議したが、ヴェイダーは彼を脅迫して黙らせた。しかし、シス卿のやり方に不満を持ったカルリジアンは、オーガナやチューバッカを解放してクラウド・シティから逃げ出すことを決意した。[10]
真実の告白
- 「お前はダークサイドの力を知らぬ。オビ=ワンは父親のことを話さなかっただろう」
「全て聞いたさ! 貴様が殺したと」
「違う。私がお前の父親なのだ」 - ―ダース・ヴェイダーとルーク・スカイウォーカー[出典]
ハン・ソロのカーボン凍結が始まる直前、ヴェイダーはビウィル大尉からクラウド・シティにXウイングが接近していることを知らされた。彼の計画通り、ルーク・スカイウォーカーが友人たちを救うために罠に飛び込んできたのである。当時、ルークは沼の惑星ダゴバに住むジェダイ・マスター・ヨーダのもとでジェダイの修行を積んでいた。しかし、フォースを通して友人たちの苦難を予見したルークは、ヨーダやケノービの霊体の制止を振り切り、修行を中断した。ジェダイ・マスターたちはヴェイダーの正体がアナキン・スカイウォーカーであることをまだルークに明かしていなかった。ルークはフォースを頼りにベスピンに到着し、オーガナから罠を警告されたにも関わらず、ヴェイダーが待つカーボン冷凍室に足を踏み入れた。[10]
ヴェイダーとルークはライトセーバーを起動して対決に臨んだ。ヴェイダーは、息子が怒りや恐怖を自制する術を身につけたことに感心したが、まだジェダイと呼ぶには力が足りないと告げた。戦闘中、ルークがカーボン冷凍装置に落下すると、ヴェイダーはレバーを動かして彼をこのまま凍結しようとした。しかし、ルークは蒸気が噴き出した瞬間に跳躍し、難を逃れた。その後、ふたりは戦場を別の部屋に移した。ヴェイダーはフォースのテレキネシス能力で室内の装置を動かし、ライトセーバーを構える息子にぶつけた。この攻撃で部屋の窓が破壊され、ルークは突風で窓の向こうのシャフトへと投げ飛ばされた。[10]
ヴェイダーとルークは、眼下に巨大なリアクター・シャフトが広がる細長い通路で最後の切り合いを繰り広げた。ヴェイダーはライトセーバーを持つ息子の右腕を切り落とし、対決に勝利した。暗黒卿は息子を通路の端に追い詰め、彼をダークサイドに誘惑した。ヴェイダーは、ふたりで力を合わせれば銀河系に秩序をもたらすことも可能だと語りかけたが、ルークは彼の言葉を聞き入れようとしなかった。頑として誘惑を拒むルークに、ヴェイダーはケノービから父親の話を聞いているかと尋ねた。ルークは、父親のアナキンがヴェイダーによって殺されたという嘘を教えられていた。ヴェイダーはその話を否定し、自分こそかつてのアナキン・スカイウォーカー、すなわちルークの父親なのだと明かした。ヴェイダーの言葉が真実であることを感じ取ったルークは、耐え切れなくなって自ら死を選んだ。手を差し伸べるヴェイダーを無視し、ルークはシャフトに身を投げた。[10]
しかし、ルーク・スカイウォーカーはカルリジアンやオーガナの乗る<ミレニアム・ファルコン>に救出された。<エグゼクター>に戻ったヴェイダーは、帝国軍から逃げようとする<ファルコン>をブリッジから眺めながら、フォースを通して息子に語りかけ、ダークサイドに加わることが運命なのだと告げた。<ファルコン>が逃げ去った後、ヴェイダーは黙ってブリッジから立ち去った。[10]
帰還
- 「行け、息子よ。私はもういい。」
「だめだ、一緒に来るんだ。こんなところへ置いていけないよ。助けなきゃ。」
「既に助ってくれた、ルーク。おまえが正しかった。おまえの言うとおりだった。妹にも伝えてくれ・・・おまえが正しかったと。」 - ―アナキン・スカイウォーカーとルーク・スカイウォーカー[出典]
4 ABY、帝国は第2デス・スターを建造中だった。ヴェイダーは、皇帝が視察に来る直前にエンドア星系を訪れ、ティアン・ジャージャロッドモフに対し建造を急ぐよう指示した。数週間後、皇帝が第2デス・スターに到着した際は、ヴェイダーはジャージャロッドらと共に皇帝を出迎えた。その後、スカイウォーカーを始めとする反乱軍の攻撃部隊が惑星サラストを出発し、エンドアへと向かった。その際ヴェイダーとスカイウォーカーは、フォースを通じて互いの存在を感じ取った。ヴェイダーはその事を皇帝に報告すると、彼らが乗るシャトルをそのままエンドアに着陸させるよう命じた。 その後スカイウォーカーはオーガナに対し、自分はオーガナの兄であり、本当の父親はヴェイダーである事を伝え、ヴェイダーをライトサイドに連れ戻すために、自ら帝国軍に投降すると決心した。実際に投降したスカイウォーカーはヴェイダーに連れられ、皇帝がいる第2デス・スター内の玉座の間へ連れて行かれる。そこで皇帝は、反乱軍の奇襲攻撃が無駄だと知らせ、スカイウォーカーの怒りを煽った。それによりヴェイダーとのライトセーバー・デュエルが始まった。この戦いの中でヴェイダーはスカイウォーカーに妹がいる事を感じ取り、スカイウォーカーがダークサイドに屈しないのならば妹を仲間にするとヴェイダーが発言したため、スカイウォーカーは激しい怒りによる攻撃を繰り返し、ヴェイダーの腕を切り落として追い詰めた。
皇帝はスカイウォーカーに対しヴェイダーを殺すよう命ずるが、自身の過ちに気づいたスカイウォーカーはライトセーバーを捨て、ダークサイドには屈しないと宣言した。皇帝はこの発言に怒り、フォース・ライトニングでスカイウォーカーを痛めつけた。この様子を見ていたヴェイダーは皇帝に掴み掛かり、デス・スターの反応炉に突き落とした。この事により、ヴェイダーはライトサイドに帰還し再びアナキン・スカイウォーカーとなった。アナキンは息子と短い会話をした後に息を引き取り、フォースと一つになった。[3]
死後
ルークは父の遺体をエンドアに持ち帰り葬儀を行った。反乱軍の仲間はイウォークのブライト・ツリー村で勝利を祝っていたが、ルークは父の葬儀を他の者が見ると歓喜の対象になるだけだと判断し、一人で葬儀を行った。この葬儀により、アナキンの装甲服はほとんど燃えたがヘルメットの残骸は残り、34 ABYにはアナキンの孫であるカイロ・レンがヘルメットの残骸を所持していた。[41]
葬儀を終えたルークが反乱軍の勝利の宴に戻ると、オビ=ワン・ケノービとヨーダの隣にダークサイドに転向する前の姿のアナキン・スカイウォーカーの霊体が見えた。3人の霊体はルークに微笑みかけ、ルークは微笑み返した後に仲間の元へ戻って、勝利を祝った。[3]
登場作品
参考資料
脚注
関連項目
- アナキン・スカイウォーカーの最初のライトセーバー
- スカイウォーカーのライトセーバー
- ダース・ヴェイダーのライトセーバー
- アナキン・スカイウォーカーのポッドレーサー
- アナキン・スカイウォーカーのデルタ7Bイーサスプライト級軽インターセプター
- アナキン・スカイウォーカーのイータ2アクティス級軽インターセプター
- ダース・ヴェイダーの緑色のイータ2アクティス級軽インターセプター
- ダース・ヴェイダーの黒いイータ2アクティス級軽インターセプター
- ダース・ヴェイダーのTIEアドバンストx1
- ダース・ヴェイダーのアーマー