- 「報告しろ」
「言われたとおりに装置を埋め込みました」
「よし。お前の手柄は新たな時代に報われる」 - ―ケインとミンバニーズの情報員[出典]
イライア・ケイン(Elia Kane)は人間の女性で、新共和国時代にモフ・ギデオン率いる銀河帝国の残存勢力に仕えた通信士官である。9 ABY、ギデオンの軽クルーザーに乗り込んでいたケインは、惑星ネヴァロにいるミンバニーズ種族の情報員から連絡を受けた。彼女はフォース=センシティブの幼児グローグーがマンダロリアンのディン・ジャリンに連れられてネヴァロに現れたことと、彼らを乗せた宇宙船<レイザー・クレスト>に追跡装置が設置されたことを知り、ギデオンに報告を伝達した。
その後、ケイン通信士官らを乗せた軽クルーザーは<レイザー・クレスト>を追って惑星タイソンへ旅し、上空からの砲撃でこのガンシップを破壊した。またケインはグローグーを確保するためにダーク・トルーパーの出動準備が整っていることをギデオンに知らせた。作戦が成功に終わった後、ケインはグローグーの独房へ赴いたギデオンに同伴し、ドクター・ペン・パーシングと連絡を取るよう命じられた。またケインはディン・ジャリンからメッセージが送られてきたことをギデオンに知らせた。
ラムダ級T-4aシャトルの2743が<スレーヴI>に追われながらハイパースペースから姿を現し、ギデオンの軽クルーザーに救援を求めた際、ケインはこのシャトルに着艦の許可を与えた。ケインはTIEファイターの迎撃機が出撃できるようハンガーの発進チューブに近づかないよう命じたが、シャトルは指示を無視して無理やりクルーザーに入り込んだ。シャトルに乗っていたのはジャリンとその仲間たちであり、ケインたちのいるブリッジは襲撃によって制圧された。
経歴[]
グローグーの確保[]
- 「ダーク・トルーパーは出動したのか?」
「もう間もなくです」 - ―モフ・ギデオンとイライア・ケイン[出典]
新共和国が銀河系を統治した時代、イライア・ケイン通信士官はモフ・ギデオンが率いる銀河帝国の残存勢力に仕えていた。9 ABY、彼女はギデオンの軽クルーザーに乗り込んでいた。惑星ネヴァロで帝国軍基地が破壊された直後、この通信士官はネヴァロ・シティにいるミンバニーズ種族の情報員から連絡を受けた。情報員は、ギデオンが探し求めているフォース感応能力を持つ幼児グローグーが今もマンダロリアンの賞金稼ぎディン・ジャリンと行動をともにしており、ガンシップ<レイザー・クレスト>に乗り込んでいることを通信士官に知らせた。また情報員は、修理のためネヴァロの街に寄港した<クレスト>にトラッキング・ビーコンを仕掛けることに成功した。ケインは情報員を称え、その功績は“新たな時代”で報われるだろう、と告げた。ホログラム通信を切った後、ケインはダーク・トルーパーのチェックを行っていたモフのもとへ出向き、ネヴァロからの情報を伝達した。[1]
その後、ギデオンの軽クルーザーは<レイザー・クレスト>を追跡して惑星タイソンにたどり着いた。輸送船で地上へ降ろされたギデオンのストームトルーパー部隊は、ジャリンや彼の成り行き上の仲間である暗殺者フェネック・シャンド、ボバ・フェットらと戦闘を繰り広げた。戦いのさなか、軽クルーザーは地上に駐機されている<レイザー・クレスト>を大気圏上層から砲撃し、破壊した。ギデオンがダーク・トルーパーの出動状況を尋ねた際、ケインは間もなく配備されると答え、彼女の言葉通り4体のトルーパーがクルーザーから出撃した。彼らはグローグーがいる寺院跡地へ降り立ち、知見の石からエイリアンの幼児を回収してクルーザーに戻ってきた。軽クルーザーがハイパースペースへジャンプした後、ケインはギデオンに同伴してグローグーが囚われている独房へ赴いた。ギデオンはザ・チャイルドをスタンさせると、ハイパースペースから出たらドクター・ペン・パーシングにメッセージを送るようケインに命じた。[3]
ディン・ジャリンの反撃[]
- 「要請を却下! ファイターが飛び立つまでは発射チューブに近づくな!」
「だめだ! 待てない! 攻撃を受けている!」
「ただちに発射チューブを空けろ」 - ―ケインとボ=カターン・クライズ[出典]
それからしばらく経った後、ディン・ジャリンのホログラム・メッセージがギデオンの軽クルーザーに届いた。ケインは後ろに砲術士官を従えてブリッジにいるギデオンのもとへ出向き、モフに声をかけてジャリンのホログラムを再生した。[4] ジャリンはかつてギデオンが自分に言った内容[5] を真似し、グローグーを自分に引き渡すよう告げ、ギデオンにはその価値が理解できていないと主張した。ギデオンが黙ってメッセージを凝視するあいだ、ケインもホロプロジェクター付きテーブルの傍らに立ってホログラムを見つめた。[4]
やがてジャリンとその仲間たちは、ギデオンの軽クルーザーに乗り込むため帝国軍残存勢力のラムダ級T-4aシャトル、2743をジャックした。シャトル2743はボバ・フェットのファイアスプレー31級哨戒攻撃艇<スレーヴI>に追われているふりをしながらリアルスペースに姿を現し、パイロットのマンダロリアン、ボ=カターン・クライズが軽クルーザーに緊急着陸を求めた。スキャナーの警告音とクライズの呼びかけに気付いたケインは着陸要請を許可したが、直後にギデオンからTIEファイターの発進を命じられたため、TIE中隊が展開するまではクルーザーの発射チューブには近寄らないようシャトル2743に指示した。ところがクライズは敵の攻撃を受けていることを理由に指示を拒否し、そのまま軽クルーザーに接近した。[6]
TIEファイターが2機だけ出撃した後、シャトル2743が進路を変えなかったため、ケインは要請を却下し、発射チューブには近づくなと再び指示した。しかしシャトルはチューブへのアプローチを続け、ケインはやむを得ずチューブを空けるようハンガーに命じた。ハンガーでは甲板士官がTIEの出撃を一時停止させ、チューブを通ってくるシャトルとファイターの衝突を回避した。シャトルが不時着した直後、ジャリンとその仲間たちによる襲撃が始まり、ハンガーの戦闘音がコムリンクを通じてケインたちのいるブリッジにも響いた。侵入者たちがブリッジへ向かって進撃する中、ギデオンはケインにダーク・トルーパーの起動を命じると、1人でグローグーの監房へ去っていった。しばらくして、クライズとコスカ・リーヴス、フェネック・シャンドらがブリッジを襲撃し、ストームトルーパーと将校たちを制圧した。ケインもコンピューター端末の陰に隠れて襲撃者を迎え撃ったが、力及ばず敗れた。その後、ジャリンがギデオンを生け捕りにしてブリッジに戻ってきたときも、ケインはブリッジに横たわっていた。[6]
人物[]
- 「奴はまだ獲物を持っているのか?」
「はい。確認が取れています」 - ―モフ・ギデオンとイライア・ケイン[出典]
イライア・ケインは白色人種の人間の女性で、目は黒、髪は茶色だった。彼女は落ち着き払った態度と声でモフ・ギデオンや情報員らと会話した。ミンバニーズのスパイが役割をやり遂げた際、彼女は“新しい時代”で手柄が報われることになるだろうと告げた。[1] シャトル2743が軽クルーザーの発射チューブに接近した際、ケインはTIEファイターを発進させるためチューブに近づかないよう再三にわたって指示を出したが、パイロットが従わなかったため、やむを得ずチューブを空けるようハンガーに命じた。しかし緊迫した状況に関わらず、彼女は終始落ち着きを保っていた。また彼女はギデオンの帝国軍残存勢力に忠実であり、軽クルーザーのストームトルーパーたちが大勢命を落とした状況でも、侵入者に立ち向かった。[6]
装備[]
イライア・ケインは帝国宇宙軍の士官が身に着ける標準的な軍服を着用し、帝国軍ケピ帽をかぶり、両胸のスリットにコード・シリンダーを差していた。[1] 軽クルーザーに侵入した敵を倒すためダーク・トルーパーを起動するようギデオンから命じられた際、彼女はこのコード・シリンダーをコンソールに差し込んで端末を操作した。[6] また彼女は胸に階級プレート(上段に赤いバー2枚、下段に青いバー2枚)を付け、腰の右にSE-14r軽連射式ブラスターを下げていた。[1]
制作の舞台裏[]
このキャラクターは2020年11月20日に Disney+ で配信スタートした実写TVシリーズ『マンダロリアン』シーズン2第4話『チャプター12:包囲』(カール・ウェザース監督)で初めて登場した。女優はケイティ・オブライアンで、役名は“通信士官”(Comms Officer)とクレジットされている。[1]
登場作品[]
- マンダロリアン – チャプター12:包囲 (初登場)
- マンダロリアン – チャプター14:悲劇
- マンダロリアン – チャプター15:信奉者
- マンダロリアン – チャプター16:救出
- マンダロリアン – チャプター19:改心
- マンダロリアン – チャプター21:海賊
- マンダロリアン – チャプター23:スパイ