インペリアルII級スター・デストロイヤー(Imperial II-class Star Destroyer)は、インプスター=デュース(Impstar-Deuce)という略称でも知られたスター・デストロイヤーの級種である。クワット・ドライブ・ヤード社が帝国宇宙軍のために製造したインペリアル級ラインの一種であり、インペリアルI級スター・デストロイヤーの後継機種にあたる。インペリアルII級艦は八連ターボレーザーやイオン砲などの大量の火器を搭載した全長1,600メートルの主力艦であり、惑星征服作戦における戦力や、艦隊の司令船としての役割を果たした。
銀河内戦の時代、インペリアルII級艦はホスの戦いやエンドアの戦いといった大規模な戦闘で共和国再建のための同盟と戦った。4 ABYに皇帝シーヴ・パルパティーンが死んだ後には、複数のインペリアルII級艦がシンダー作戦に参加した。また5 ABYのジャクーの戦いでは、多数のインペリアル級スター・デストロイヤーが新共和国と激戦を繰り広げ、ジャクーの砂漠に墜落した。帝国はこの敗北をきっかけに銀河協定への署名を迫られ、戦闘能力を失ったが、インペリアル級スター・デストロイヤーのデザインや象徴性は、ファースト・オーダーのリサージェント級スター・デストロイヤーに受け継がれた。
特徴[]
概要[]
- 「スター・デストロイヤーを相手に戦闘機はたったの2機ですか?」
- ―レイア・オーガナに対し、デレク・クリヴィアン[出典]
インペリアルII級スター・デストロイヤーはクワット・ドライブ・ヤード社(KDY)が製造したインペリアル級スター・デストロイヤー・ラインの一種であり、インペリアルI級艦の後継機種である。I級と同様[1]、このスター・デストロイヤーも灰色に塗装された全長1,600メートルのくさび形の船体を特徴とし[3]、船尾付近に隆起したブリッジ・タワーを持っていた。[10] 一見するとI級艦との見分けはつきにくいが細部に違いがあり[2]、I級艦はブリッジ・タワーの上にトラクター・ビーム照準アレイを搭載していたのに対し、II級艦では照準アレイの代わりに通信タワーが取り付けられていた。I級は照準アレイを支える柱がX字に交差していたのに対し、II級の支柱は垂直に2本建てられていた。また通信タワーの両隣には、I級艦と同様に偏向シールド発生ドームが配置されていた。[6]
インペリアルII級艦は、銀河帝国の敵対者である反乱同盟から“インプスター・デュース”という呼び名で知られていた。インペリアルI級艦の次世代モデルであるにも関わらず、II級艦は完全無欠に程遠いという先代の欠点も受け継いでおり、同盟軍特殊部隊のコマンドーたちはしばしば「デュース」には「つけ入るすきのある174,000もの設計上の欠陥」があるとジョークを飛ばしていた。これは明らかに誇張された数字ではあるが、実際のところインペリアルII級に搭載されたシステムは酷使されることが多く、絶え間ないメンテナンスを必要とされていた。[2]
推進装置[]
- 「距離を取れ、ヘリックス。そのエンジンの熱はTIEを蒸発させるぞ」
「身をもって知った無謀な連中を何人も見てきた」 - ―リンドン・ジェイヴス大尉とテリサ・ケリル中尉[出典]
インペリアルII級スター・デストロイヤーの船尾には合計7基の大小のエンジンが並んでいた。そのうち大きい3つはクワット・ドライブ・ヤード社製のデストロイヤーIイオン・エンジンで、小さい4つはバックアップ用のシグナス・スペースワークス社製ゲモン4イオン・エンジンである。[6] インペリアルII級艦は宇宙空間で60 MGLT[4]、大気圏内で時速975キロメートルの速度を誇った。[5] またこのスター・デストロイヤーはハイパースペースを航行するためにハイパードライブを搭載していた。[7] ハイパードライブの等級はクラス2で、バックアップ用にクラス8を備えていた。[2] インペリアルI級と同様、II級艦もソーラー・イオン化反応炉を動力源とし、反応炉を収容する大型の半球が船体の下面から突き出していた。[6]
乗組員[]
- 「中にいると、スター・デストロイヤーの大きさを忘れてしまう」
- ―テリサ・ケリル[出典]
インペリアルII級スター・デストロイヤーは帝国軍将校や操縦士、下士官からなる37,085名のクルーによって運用され[2]、9,700名のストームトルーパーを運ぶことが出来た他[2][12]、TIEファイター・パイロットなどの軍事関係者も乗艦していた。[8] 将校用の区画はブリッジの下に設けられていた。[13] インペリアル級スター・デストロイヤーは2年分の消耗品を積み込んでおり[12]、液体の貯蔵庫や原料の倉庫は船首付近に位置していた。[13]
帝国宇宙軍の他の艦船と同様、インペリアルI級艦でもリバクサン・コルムニ社製のMSE-6シリーズ修理ドロイドがメッセンジャーや修理および管理業務のアシスタントとして艦内で活用されていた。[8][14] またインペリアルII級艦にはクルーが船を捨てる必要が生じたときのために複数の脱出ポッドが用意されていた。[9]
兵器とシールド[]
インペリアルII級スター・デストロイヤーは八連ターボレーザー砲塔8基(両舷に各4基)、軽ターボレーザー砲塔40基(両舷に各20基)、背面ターボレーザー砲塔20基、重イオン砲塔40基(両舷に各20基)、腹面戦艦イオン砲塔10基、重トラクター・ビーム発生装置10基で武装していた。過剰なほどの破壊能力を持つ八連ターボレーザーを筆頭とするこの大量の兵器により、インペリアルII級艦は恐るべきクルーザー=キラーと化した。[2] 通常の配置では、両舷各4基のターボレーザー砲塔は船体後方の隆起したブリッジ・セクション左右に配置されていた。また船首や船体の端にはイオン砲の照準システムやターボレーザーのコンピューター照準システムが設けられていた。[6]
インペリアルII級艦の改良点は兵器だけに留まらず、船体も強化されており、偏向シールド発生装置も前世代よりも先進的なものが搭載されていた。インペリアルII級艦はその重火器を用い、敵艦に対して4隻のミニオン・グループで砲撃を行った。また敵艦を最大数の砲台で照準に捉えるべく、インペリアルII級艦は相手を前方の射角に収めるようにしていた。小さく素早いスナブ=ファイターやガンボートを相手にしなければならない場合、インペリアルII級艦の砲手は技術よりも運を頼らざるをえなかった。インペリアルII級艦には対スターファイターに特化した兵器が無く、スナブ=ファイターを相手に防戦するには、自身が積んでいる大量のスターファイターを頼りにするほかなかったのである。こうした欠点はあるものの、インペリアルII級艦が恐るべき軍艦であることに変わりはなく、長年に渡って銀河系の人々の恐怖心を煽るに足る存在だった。[2]
積載能力[]
インペリアルII級スター・デストロイヤーは72機のTIE/ln制宙スターファイター[8]、多数のシャトル、着陸船、多目的ビークル、着陸用バージ、ATシリーズ・ウォーカーを積載していた。[2] またウォーカーを運搬するゴザンティ級クルーザーを積載することもあった。[9] インペリアルI級艦と同様、インペリアルII級艦の主要ドッキング・ベイは船体下面、ソーラー・イオン化反応炉の前に位置した。またさらにその前方には、比較的小さい補助用の発進ベイも設けられていた。[6]
ブリッジ・タワー[]
前世代機と同じくインペリアルII級艦のブリッジも船体後部の隆起した司令タワーに設けられていた。[6] 主船体とブリッジのあいだの上下移動にはターボリフトが用いられた。[9] インペリアルI級艦と同様、II級艦でも艦内のすべてのオペレーションがこの司令デッキのブリッジから制御されていた。そのためブリッジを破壊されたII級艦は混乱状態に陥ることとなった。[2] ブリッジの内部は、帝国軍将校たちが指揮を執る中央のウォークウェイと、ウォークウェイのフロアより一段低い場所に設けられた左右の作業用ピットによって構成され、ピットの中にはコンソールや制御パネルなどの機器が並んでいた。ピット内では通信士官を始めとする宇宙軍のスタッフが職務にあたり、スター・デストロイヤーの指揮官を補佐した。[10]
役割[]
インペリアルII級スター・デストロイヤーは標的の惑星に対する攻撃部隊の司令船、あるいはスターファイターを戦場に展開するキャリアーとして使用することができた。インペリアルII級艦は単独で惑星の制圧に送り出されることもあったが[8]、しばしば他のインペリアルII級艦と連携して目標を攻撃・包囲したり[10]、エグゼクター級スター・ドレッドノートなどのより大型の軍艦をエスコートすることがあった。[10]
歴史[]
銀河内戦[]
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登場作品[]
参考資料[]
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 レイのサバイバル日記
- スター・ウォーズ:コンプリート・ロケーションズ
- スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
- スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン
- スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ
- Imperial Star Destroyer - 公式データバンク