- 「ジェダイも大勢いるのに、なぜいつもスカイウォーカーと組まされるんだ?」
- ―ウルフ・ユラーレン[出典]
ウルフ・ユラーレン(Wullf Yularen)は惑星コルサント出身の人間男性で、銀河共和国や銀河帝国に仕えた将校である。共和国時代、ユラーレンはマラステア・ナロウズの戦いに参加し、トレンチ提督の攻撃を生きのびた。クローン戦争では共和国宇宙軍の提督としてヴェネター級スター・デストロイヤー<レゾリュート>を指揮し、ジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーとたびたび行動をともにした。厳格なユラーレン提督は、無謀で自由奔放な性格のスカイウォーカーに悩まされることも多かったが、このジェダイ・ナイトの勇敢さを高く評価していた。彼らはクリストフシスやカリーダ星雲、ジオノーシスなどの戦場でともに独立星系連合と戦い、共和国に勝利をもたらした。<レゾリュート>は20 BBYにサラストの戦いで破壊されたが、ユラーレンは生き残り、その後もリンゴ・ヴィンダの戦い等に参加した。
クローン戦争が終わり、新たに銀河帝国が誕生した後、ユラーレンは宇宙軍を退役して帝国保安局の大佐となった。彼は帝国元老院内部の反逆行為に目を光らせ、宇宙軍情報部との連絡役も務めた。バーチ・テラーの反乱の後に行われた組織再編に伴い、ユラーレンは宇宙軍情報部の副長官に昇進する。しかし彼は引き続き保安局将校としても重要な役割を果たし、帝国宇宙軍で台頭を遂げつつあったチスのスローンを早い段階から支援した。この頃、ユラーレンはアリンダ・プライスが提供した情報をもとに、帝国に対する諜報活動を行っていたハイヤー・スカイズ権利擁護団体のメンバーを逮捕し、“ナイトスワン”の異名を持つ反乱者ネヴィル・シグニとの戦いでスローンに力を貸した。
2 BBY、ユラーレンはスローン大提督から協力要請を受け、“フルクラム”というコードネームを使って反乱同盟に情報提供を行う内通者の正体を探った。インペリアル級スター・デストロイヤー<キメラ>の艦内で行われた調査の結果、2人はかつて帝国アカデミーでユラーレンの教え子だったエージェント・アレクザンダー・カラスが裏切り者だったことを突き止めた。0 BBY、帝国の新型超兵器デス・スターに乗り込んでいたユラーレンは、ヤヴィンの戦いで反乱同盟がこのバトル・ステーションを破壊した際に命を落とした。
経歴[]
生い立ち[]
- 「怖さを思い知らされました。トレンチ提督に率いられた艦隊がマラステアを封鎖していました。我々は彼らと激突し、徹底的に打ちのめされて命からがら逃げ出した。最後はジェダイ率いる軌道艦隊の増援を得て、トレンチの船を破壊。奴も運命を共にしたと思っていた」
- ―マラステア・ナロウズの戦いを振り返るウルフ・ユラーレン[出典]
ウルフ・ユラーレンは首都惑星コルサント出身の人間の男性である。銀河共和国に仕えたユラーレンは艦隊勤務の経験が長く、クローン戦争以前からさまざまな戦いに参加していた。[1] マラステア・ナロウズの戦いでは、ハーチ種族のトレンチ提督が率いるマラステア封鎖艦隊と交戦した。共和国の部隊はトレンチ提督に圧倒され、ユラーレンも命からがら逃げ出した。ジェダイ・ナイト・ケプ=シーの増援部隊が駆け付けたおかげで戦いの流れが変わり、トレンチはジェダイに旗艦を破壊されて敗北した。[10]
クローン戦争[]
共和国軍の提督[]
- 「僕らいいコンビだと思いませんか?」
「将軍の無鉄砲な戦術には正直度肝を抜かれました。しかし結果に文句はありません」
「僕が常識にとらわれない指揮官だってことは充分わかってるはずじゃないのか?」
「確かに。最高議長から伺っています。ようやくそれが褒め言葉と実感できました」 - ―アナキン・スカイウォーカー将軍とウルフ・ユラーレン提督[出典]
分離主義危機の末にクローン戦争が勃発すると、ユラーレンは共和国宇宙軍の提督として分離主義勢力との艦隊戦を指揮した。彼はジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーの旗艦であるヴェネター級スター・デストロイヤー<レゾリュート>の指揮を執り、スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービらと行動を共にすることが多かった。[5][10] スカイウォーカーのもとへ配属される以前、ユラーレンは最高議長シーヴ・パルパティーン本人からこのジェダイ・ナイトを紹介され、彼が“常識にとらわれない”優れた素質の持ち主であることを教わった。[10] クローン戦争中、ユラーレンは数多くの戦場へ赴き[4]、やがて共和国でもっとも有名な艦隊司令官のひとりになった。[1]
クリストフシスの戦い[]
22 BBY、アナキン・スカイウォーカー将軍のもとへ配属されて間もない頃、ユラーレン提督は分離主義勢力宇宙軍によって封鎖された惑星、クリストフシスへ派遣された。クリストフシスの地上ではオルデランのベイル・オーガナ元老院議員が共和国の部隊を率いて戦っていたが、食料や弾薬が尽き、一刻も早い補給支援が必要とされていた。ユラーレンはスカイウォーカー将軍と共にヴェネター級スター・デストロイヤーの艦隊を率いて封鎖突破を試みたが、長距離から補給船のペルタ級フリゲートを狙い撃ちされ、一時退却を強いられた。彼らはクリストフシスの月リーシスの裏側に隠れ、援軍として駆け付けたオビ=ワン・ケノービの<ネゴシエーター>と合流する。敵の戦術に見覚えがあったユラーレンは、プロヴィデンス級キャリアー/デストロイヤー<インヴィンシブル>のシンボルマークをデータベースで照合し、マラステアで死んだと思われていたトレンチ提督が敵艦隊の指揮官であることを突き止めた。ケノービが立てた作戦に従い、スカイウォーカーはクローキング装置を搭載した試作型IPV-2Cステルス・コルベットで補給に赴くことになったが、ユラーレンは自らそのクルーに志願した。[10]
ユラーレン、スカイウォーカー、特殊作戦部隊クローン・トルーパー・クルーが乗るステルス船は、敵のセンサーに引っかかることなく封鎖線を通過した。しかしトレンチ提督がハイエナ級ボマーでクリストフシスの地上を爆撃すると、スカイウォーカーは補給よりもトレンチの旗艦を叩くことが先決だと判断する。彼はユラーレンやケノービの反対を押し切って<インヴィンシブル>に接近し、ブリッジに向かって魚雷を放った。トレンチはサーマル・シールドで魚雷を防御したが、スカイウォーカーは敵の次の手を予想し、2度目の攻撃を仕掛けた。トレンチが追尾魚雷を発射すると、ステルス・コルベットは魚雷を引きつけながら<インヴィンシブル>をかすめ飛び、トレンチの乗るブリッジに魚雷を直撃させた。その後、ケノービの部隊は旗艦を失った封鎖艦隊に攻撃を仕掛け、ステルス・コルベットは地上に救援物資を届けた。[10]
最初の補給作戦こそ成功したものの、クリストフシスの占領はその後も続いた。スカイウォーカーとケノービは地上でグランド・アーミーのクローン・トルーパーを指揮し、ウォーム・ロースサム将軍のバトル・ドロイド軍団と戦った。彼らは一度勝利を確信し、ユラーレン提督を物資の調達に向かわせたが、その後再び分離主義者の反撃が始まった。戦場へ戻る直前、ユラーレンはジェダイ最高評議会のマスター・メイス・ウィンドゥやヨーダから連絡を受け、評議会の使者であるアソーカ・タノを大至急ケノービのもとへ届けるよう命じられた。スカイウォーカーの新しいパダワンであるタノをニュー級攻撃輸送シャトルで地上へ送った後、ユラーレンはグランド・マスター・ヨーダの指揮下に入り、クリストフシス封鎖艦隊を正面攻撃で討ち破った。地上でもケノービたちがロースサム将軍を降伏に追い込み、クリストフシスの戦いは共和国の勝利に終わる。[5]
その後、スカイウォーカーとタノは犯罪王ジャバ・ザ・ハットの息子ロッタを分離主義勢力の誘拐犯から救出すべくワイルド・スペースの惑星テスへ派遣された。ロッタ救出後、ユラーレンはテスからタトゥイーンへ向かうスカイウォーカーを援護するため、テスの上空で分離主義勢力と交戦する。スカイウォーカーは敵から奪ったG9リガー級軽貨物船<トワイライト>に乗っていたため危うくユラーレンの艦に撃墜されかけたが、コムリンク通信で誤解を解いた。スカイウォーカーはヴェネター級艦に着艦しようとしたが格納庫が爆撃されたため断念し、<トワイライト>で直接タトゥイーンへ向かった。[5]
第二次ジオノーシスの戦い[]
- 「では、幸運を」
「幸運などありそうにない」 - ―ウルフ・ユラーレンとキ=アディ=ムンディ[出典]
デヴァロンの任務の後、ユラーレン提督はクローン戦争の最初の戦いが行われた惑星ジオノーシスへ派遣された。分離主義勢力のジオノージアンが再び共和国に反旗を翻し、ポグル・ザ・レッサー大公の指揮の下、新しいドロイド工場でバトル・ドロイドや新兵器の製造を開始したのである。ジェダイ将軍のスカイウォーカー、ケノービ、キ=アディ=ムンディがLAAT/iやLAAT/cガンシップを率いて地上に降下した後、ユラーレンのヴェネター級スター・デストロイヤーは上空でジオノージアンの戦闘機と交戦した。[11]
ジェダイの降下部隊はジオノージアンの激しい対空砲火を受けて厳しい戦いを強いられた。再合流地点に予定通りたどり着いたのはケノービの隊だけで、スカイウォーカーとムンディ隊のガンシップは撃墜されてしまった。ムンディの部下のクローン・コマンダーCC-1993(ジェット)は<レゾリュート>のユラーレンに連絡を取り、航空支援を求めた。しかしユラーレンも上空戦に手を焼いており、惑星全体の侵攻作戦を順調に進めるためにも、地上に援軍を割くことはできないと告げた。空の戦いを制した後、ユラーレンはスカイウォーカーの要請を受けて地上部隊のためにYウイング・スターファイターの援軍を編成し、ケノービのいる再合流地点へと派遣した。全地上部隊が合流した後、共和国軍はドロイド工場を守るシールド発生装置を破壊することに成功した。[11] 間もなくドロイド工場も爆破され、第二次ジオノーシスの戦いは共和国の勝利に終わる。[12]
帝国保安局[]
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ナイトスワンの反乱[]
アセンション・ウィークの式典[]
ドロメダー事件の後、ユラーレン大佐は惑星コルサントのアリサンドル・ホテルで開かれたアセンション・ウィークの式典に参加し、ロザリアンのドーマス・レンキング元老院議員やチスのスローン上級中尉、イーライ・ヴァント少尉らと対面した。パーティのさなか、レンキングは自身の市民支援局で働く職員アリンダ・プライスをユラーレンたちに紹介した。ユラーレンは<ドロメダー>におけるスローンとヴァントの活躍を語り、プライスが去った後は、他の議員や将校たちにスローンを引き合わせた。スローンは<ドロメダー>において非正統的な戦術を用いたため最高司令部の軍法会議にかけられることになっており、ユラーレンは今のうちに同情的な高官たちとコネクションを築いておき、軍法会議を有利に進めたいと考えていたのである。その後、ユラーレンとスローンは<ドロメダー>で回収されたティバナ容器のうち12個が空になっていた件を話し合った。抵抗勢力の指導者である“ナイトスワン”ことネヴィル・シグニは、スローンから得た知識を悪用し、ティバナの持ち逃げに成功したのである。スローンはナイトスワンに一杯食わされたことに動揺したが、ユラーレンはもし宇宙軍に居場所がなくなっても、保安局で歓迎すると言って励ました。しかし幸運にも軍法会議でスローンの容疑は全て晴れ、彼は宇宙軍の大尉に昇進することになった。[13]
ハイヤー・スカイズの調査[]
アンバラの任務の後、スローン大尉とヴァント少尉はナイトスワンの反政府運動について話し合うため、ユラーレンのオフィスを訪ねた。その際、ユラーレンはアルフレン・チェノ中佐がアンバラの戦いの後にスローンを庇って失脚してしまった件に同情を示した。保安局はナイトスワンの活動が金属密輸、骨董品収集、抗議活動や暴動の扇動などさまざまな分野に及んでいることを突き止めていたが、ナイトスワンの正体はいまだ謎に包まれていた。スローンはナイトスワンの政治活動に興味を持ち、コルサントにおける反政府運動についてユラーレンに尋ねた。ユラーレンは下層レベルの政治不安が社会全体に影響を及ぼすことなどないと考えていたが、スローンはヌビアのサークル・ベイで起きた抗議活動を引き合いに出して反論した。ユラーレンが、ヌビアの抗議が成功したのは政府スタッフに潜入者がいたからだと指摘すると、スローンはコルサントで同じ状況が発生してもおかしくないと答えた。ユラーレンはスローンの説も一理あると考え、調査に乗り出した。[13]
ユラーレンはスローンとヴァント、保安局局員のロエントンやブルックとともに、帝国議員のボディガードを訓練している道場を見て回った。トゴリアンのフシシが運営するインチョム道場を訪れた際、一行はアリンダ・プライスと再会した。レンキングのオフィスを解雇されたプライスは、現在ハイヤー・スカイズ権利擁護団体で働いていた。また道場では、権利擁護団体の指導者ドリラー・マーダップの友人、ジュアヒア・マドラスが講師として働いていた。ドリラーとジュアヒアはナイトスワンに仕えるスパイ網のメンバーでもあった。スローンがフシシと棒術の立ち会いをした後、一行はボディガードの訓練記録を受け取って道場を後にした。スローンはフシシに敵意があるか確認するため試合をしたことを明かし、彼女からは反帝国的な意思は感じられなかったと語った。しかし、スローンは今回の調査でハイヤー・スカイズに関心を抱いた。[13]
のちにスローンはプライスと密会し、ハイヤー・スカイズが行っている諜報活動について情報提供を受けた。スローンは交換条件として、モフ・ガディから脅迫を受けていたプライスを救うため、ユラーレンに口利きすることを承諾した。スローンとユラーレンの指示のもと、プライスはガディを罠にかけ、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンを味方につけて彼を失脚させた。またプライスはターキンとの取り引きにより、故郷ロザルの総督の地位を手に入れる。その後ユラーレンは保安局局員を率いてインチョム道場へ赴き、ジュアヒアやドリラーを含むハイヤー・スカイズのメンバーを逮捕した。ユラーレンは、ジュアヒアの教え子であるカニキがエヴィドーン議員の暗殺を企てた後、自らの手でジュアヒアを逮捕した。プライスは、慈悲を請うかつての友人に、死刑になりたくなければユラーレンの捜査に協力するよう告げた。[13]
バトンの反乱[]
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フルクラムの正体[]
やがてユラーレンは保安局に戻り、再び大佐として活動を開始した。ユラーレンは帝国アカデミーで教鞭もとり、のちに保安局のエージェントとなるアレクザンダー・カラスを教えたことがあった。カラスは優秀な生徒だったが[9]、やがて帝国に背き、“フルクラム”というコードネームを使って帝国の内部情報を反乱同盟に流し始めた。[14] 2 BBY、ロザル宙域で反乱軍と戦っていたスローン大提督は、フルクラムの正体を特定するためユラーレン大佐に協力を要請した。ユラーレンはインペリアル級スター・デストロイヤー<キメラ>へ赴き、ロザル宙域司令部のスタッフであるブランソン艦長やブロム・タイタス中佐、ヨガー・リステ大尉、そしてかつての教え子であるカラスたちに聞き取り調査を行った。リステとカラスは、ロザル上空で捕まえた“賞金稼ぎ”を連れて<キメラ>にやってきた。この賞金稼ぎの正体は、カラスを帝国から救出するためフェニックス反乱分子から派遣された反乱者のジェダイ、エズラ・ブリッジャーだった。[9]
スローンのオフィスでカラスやリステと対面したユラーレンは、今後も反乱者のあらゆる活動に油断なく目を光らせるよう2人に告げた。また、スローンはフェニックス反乱分子の秘密基地の特定作業が進んでいることをカラスたちに明かした。話し合いが終わった後、ユラーレンはカラスに個人的に話しかけた。カラスは疑いを自分からそらすため、反乱軍のスパイは通信部門に所属する将校のうちの誰かに違いないと語った。しかしユラーレンは、フルクラムは独自の通信システムを持っているはずだと睨んでいた。カラスとリステが去った後、スローンは今回の調査対象者のうちの誰かがフルクラムだと考えていることをユラーレンとアリンダ・プライス総督に明かした。その時、データパッドで調べ物をしていたユラーレンは、リステとカラスが賞金稼ぎの囚人を連れて<キメラ>に乗艦した後、誰かが艦内から暗号化されたメッセージを発信していたことに気づいた。スローンは賞金稼ぎを尋問するため監房ブロックへ向かい、ユラーレンとプライスも彼に同伴した[9]
<キメラ>の監房ブロックB7に到着した一行は、賞金稼ぎが既に姿を消していることに気づいた。ユラーレンは監房の制御装置を調べ、直近のアクセスがリステ大尉のコード・シリンダーによって行われていることを報告した。その後1人でオフィスに戻ったスローンは、“リステ”が自分のコンピューターにアクセスして進入許可コードを入手したことを知り、プライスやユラーレンに連絡を取った。<キメラ>の格納庫へ急行したユラーレンは、リステ大尉がプライスを背後からスタンさせた瞬間を目撃した。間もなくリステはカラスによって取り押さえられ、反乱者はセンチネル級着陸船で逃げ去っていった。ユラーレンはカラスの説明を額面通りに受け入れ、抗議するリステをストームトルーパーに連行させた。[9]
その後、ユラーレンはスローンのオフィスでカラス、プライス、カシウス・コンスタンチン提督らに事件の顛末を説明し、証拠品としてリステのコード・シリンダーを提出した。しかしカラスとプライス、コンスタンチンが退室した後、スローンと2人になったユラーレンは、本当はリステが犯人だとは思っていないことを明かした。スローンもそれに同意し、監房ブロックに残されていたヘルメットの模様を手がかりに、今回<キメラ>から逃亡した“賞金稼ぎ”はエズラ・ブリッジャーだと結論づけた。ユラーレンが、なぜカラスはそのことを黙っていたのかと尋ねると、スローンはカラスこそ本物のフルクラムだからだと答えた。スローンの推理は正しく、カラスはコード・シリンダーのすり替えトリックを使ってリステに濡れ衣を着せ、疑いをそらしたのである。ユラーレンはかつての教え子が反逆行為に手を染めていることにショックを受け、とても信じられないと語ったが、スローンはユラーレンがカラスに好意を持っていたからこそ欺かれたのだと指摘した。[9]
デス・スター[]
0 BBY、ユラーレンは帝国の新型超兵器、デス・スター・バトル・ステーションの会議室で開かれた上層部のミーティングに参加した。この会議では、デス・スターの設計図が反乱同盟のエージェントによって奪取された件と、その対策について話し合われた。しかしユラーレンはこの会議で特に発言はせず、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンが遅れて会議に加わり、皇帝パルパティーンによって帝国元老院が解散されたことを報告したときも黙っていた。[6]
その後、他の帝国保安局員とともにデス・スター内の通路を歩いていたユラーレンは、ターボリフトの入り口の前で、ストームトルーパーに変装したジェダイ訓練生ルーク・スカイウォーカーと密輸業者のハン・ソロ、そしてウーキーのチューバッカらの横を通り過ぎた。彼らはデス・スターに収監されている惑星オルデランのプリンセス・レイア・オーガナを救出するため、監房ブロックAA-23へ向かう途中だった。[6] ユラーレンはその後もデス・スターに留まり、ヤヴィンの戦いでこの巨大バトル・ステーションが反乱同盟軍に破壊された際、他の何千という帝国軍将校たちとともに命を落とした。[2]
制作の舞台裏[]
ウルフ・ユラーレンは映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で無名の背景キャラクターとして初登場を果たした。ファンサイトの Aveleyman によると、俳優はロバート・クラーク。キャラクターの名称はレジェンズのスター・ウォーズ カスタマイザブル・カード・ゲームで初めて明かされた。2008年、ユラーレンはアニメ映画『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』に登場し、同名のTVシリーズではシーズンにまたがって活躍する主要登場人物となった。声優はトム・ケイン。その後、ジェームズ・ルシーノによる『ターキン』(2014年)やチャック・ウェンディグによる『アフターマス:命の借り』(2016年)、ティモシイ・ザーンによる『スローン』(2017年)といった正史の小説でユラーレンの背景設定が掘り下げられた。2017年には、TVシリーズ『スター・ウォーズ 反乱者たち』でユラーレンが再登場し、再びケインが声優を担当した。
レジェンズ媒体においてユラーレンのファースト・ネームは「Wullf」と紹介されていたが、公式サイトStarWars.comのコンテンツであるエンサイクロペディアやデータバンクでは「Wulff」となっていた。しかし小説『ターキン』や設定資料集『アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科』(2015年)でレジェンズと同じスペルに戻され、のちにDatabankも「Wullf」に修正された。
レジェンズの翻訳資料『スター・ウォーズ キャラクター&クリーチャー完全保存版』ではウルフ・ユレイレンと表記されている。
登場作品[]
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参考資料[]
- アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第18号 (銀河系ガイド:銀河系の宙域)
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
- スター・ウォーズ クローン・ウォーズ キャラクター事典
- Admiral Wulff Yularen - エンサイクロペディア (バックアップ・リンク - Archive.org)
- Admiral Wullf Yularen - 公式データバンク
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- ↑ 2.0 2.1 アフターマス:命の借り
- ↑ Admiral Wulff Yularen - エンサイクロペディア (バックアップ・リンク - Archive.org)
- ↑ 4.0 4.1 4.2 Admiral Wulff Yularen - 公式データバンク
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 5.6 5.7 スター・ウォーズ クローン・ウォーズ(映画)
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
- ↑ スター・ウォーズ:カード・トレーダー
- ↑ 8.0 8.1 8.2 ターキン
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 反乱者たち – 追求の目
- ↑ 10.0 10.1 10.2 10.3 10.4 クローン・ウォーズ – 封鎖線を突破せよ
- ↑ 11.0 11.1 クローン・ウォーズ – 砲火を抜けて
- ↑ クローン・ウォーズ – 強襲 ドロイド工場
- ↑ 13.0 13.1 13.2 13.3 スローン(小説)
- ↑ 反乱者たち – 内通者