- 「砲まで辿り着くのは厳しいですね」
「どんな時でも道はあるものだ、ウーリー」 - ―ウーリーとコーディ[出典]
ウーリー(Wooley)はジェダイ将軍オビ=ワン・ケノービの指揮下にある第212突撃大隊、ゴースト中隊に所属した銀河共和国軍のクローン・トルーパーのニックネームである。クローン戦争序盤の22 BBY、ウーリーは数名の仲間と共に戦争の捕虜となり、惑星クリスターの秘密収容所に入れられた。ケノービと第212大隊はパドメ・アミダラ元老院議員が得た情報をもとにクリスターの調査任務に赴き、ケブ摂政が捕虜をトランドーシャンのハンターに売りさばいていることを突き止めた。ウーリーたちはワックサーやボイル率いる第212大隊の仲間たちによって解放され、イータ級シャトルでクリスターを後にした。
独立星系連合が惑星ライロスを侵略した際、ケノービ将軍と第212突撃大隊はトワイレックの民衆を解放するため現地に赴いた。共和国軍は惑星の封鎖艦隊を破ったが、分離主義勢力が地上に設置したJ-1プロトン砲のせいで、アクラメイター級アサルト・シップを地上に降ろすことができなかった。LAAT/iガンシップでナバットの街の近くに着陸したウーリーとゴースト中隊は、プロトン砲を破壊する任務を与えられる。ナバットの防衛線を突破した後、ウーリーはクローン・コマンダーCC-2224(コーディ)、トルーパー・ワックサー、ボイルらと共に街の偵察を行った。
ナバットの中心部へ向かったコーディとウーリーは、トワイレックの住民が連合軍のバトル・ドロイドに囚われ、プロトン砲の「生きた盾」として利用されていることを突き止めた。2人はゴースト中隊の本部へ戻り、ジェダイ・マスターのケノービやメイス・ウィンドゥに偵察結果を報告する。一方、ワックサーとボイルはパトロール中にヌーマという名のトワイレックの少女と出会い、ナバットの地下に張り巡らされた抜け道の存在を教わった。その後、ケノービ、ワックサー、ボイルは抜け道を通って分離主義勢力の本部へ潜入し、ウーリーと他の隊員は陽動作戦を展開した。彼らの作戦は成功に終わり、プロトン砲はすべて破壊された。共和国軍はライロスに援軍を降ろし、ドロイド軍を惑星から追い払った。
経歴[]
戦争の捕虜[]
“ウーリー”[2] は賞金稼ぎジャンゴ・フェットのクローンとして惑星カミーノで生み出された。他のクローン・トルーパーと同様、ウーリーは共和国グランド・アーミーの兵士となり、クローン戦争に参加した。[1] 彼はクローン・コマンダーCC-2224(コーディ)やジェダイ将軍オビ=ワン・ケノービが指揮する第212突撃大隊、ゴースト中隊に仕えた。[2] クローン戦争序盤の22 BBY[4]、ウーリーは他数名のクローン・トルーパーとともに戦争の捕虜となり、惑星クリスターへ連れていかれた。クリスターは共和国の加盟惑星だったが、オヴィッシアンのケブ摂政は共和国軍の捕虜を秘密収容所に閉じ込め、娯楽用の獲物としてトランドーシャンのハンターに売りさばいていたのである。[3]
クリスターのヴィシャー・コス代表議員が収容所の存在を友人のパドメ・アミダラ元老院議員に密告したことで、ケノービと第212突撃大隊による調査が始まった。彼らは情報収集のためクリスターを訪れ、アミダラがケブ摂政の宮殿に滞在している間に、トルーパー・ワックサーとボイル率いる分隊が調査を行った。彼らはウーリーたちが閉じ込められている収容所を発見したが、この施設は大量のB1バトル・ドロイドによって守られていた。当初ケノービは、クリスターとの政治関係を考慮してトルーパーたちに戦闘行為を禁じていたが、間もなくアミダラによってケブとトランドーシャンの取り引きが暴かれたため、すぐに救出作戦を開始するようワックサーに命じた。ワックサーはカモフラージュのためアーマーを脱いで泥まみれで収容所に入り込み、檻の外からウーリーに声をかけた。ワックサーは時間的余裕が少ないことを捕虜たちに伝えたが、ウーリーは戦う準備はできていると答えた。[3]
通電式フェンスが解除されると、捕虜たちは丸腰で見張りのバトル・ドロイドに戦いを挑んだ。見張りの不意を突いたことと、近くの森の中にいるワックサーの分隊の援護射撃のおかげで、ウーリーたちは最初は優勢に立っていたが、武器が無いためすぐに追い詰められてしまった。しかしコマンダー・コーディのチームが増援に駆け付けたことで再び戦いの流れが変わり、捕虜たちも武器を手に取って反撃に転じた。その後、ウーリーたちクローン・トルーパーはアミダラやコス議員とともにケノービのイータ級シャトルに乗り込み、クリスターを後にした。ケノービはすでにケブ摂政を拘束するため共和国の援軍を呼んでおり、危うくトランドーシャンから“家畜”として扱われるところだったクローンの捕虜たちに、自分にとってはジェダイも議員もクローンも等しく仲間だと声をかけた。[3]
ライロスの戦い[]
- 「俺たちは広場を調べる。お前たちは南側だ」
- ―ウーリーとコンビを組み、ワックサーとボイルに別行動を命じるコーディ[出典]
22 BBY[5]、ウーリーの部隊はテクノ・ユニオンの監督者エマー・ワット・タンバーに占領されたアウター・リム・テリトリーの惑星ライロスへ派遣された。アナキン・スカイウォーカー将軍とパダワン・アソーカ・タノが分離主義勢力の惑星封鎖艦隊を突破した後、ケノービとジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥ率いる地上軍がライロスの大気圏へと降下した。[6]
ケノービ将軍、コマンダー・コーディ、ウーリー、その他のゴースト中隊隊員はLAAT/iガンシップ<クラム・ボマー>に乗ってナバットの街へ向かった。分離主義勢力はナバットにJ-1プロトン砲を設置し、共和国軍アクラメイター級汎銀河軍事用アサルト・シップの接近を妨げていた。アクラメイター級艦に乗るウィンドゥはケノービとゴースト中隊に事情を説明し、砲台破壊作戦を与えた。着陸後、ケノービたちは掩蔽壕にいたB1バトル・ドロイドを排除し、街の中へと進んだ。[2]
ゴースト中隊が本部を設置した後、ケノービはコーディに選りすぐりの隊員を使って街を偵察するよう命じた。コーディはウーリー、ワックサー、ボイルを選抜し、ナバットのパトロールを開始する。彼らは途中で二手に分かれ、ウーリーとコーディは街の中心部でバトル・ドロイドの捕虜になったトワイレックの住民を発見した。分離主義勢力は捕虜をプロトン砲の近くに集め、共和国軍による大規模攻撃を未然に阻止する「生きた盾」として利用していたのである。ウーリーとコーディは本部へ戻り、ケノービとウィンドゥ(ホログラム越しにミーティングに参加していた)に調査結果を報告した。それからしばらくして、ゴースト中隊は猛獣ガットカーに襲撃された。連合軍のタクティカル・ドロイドTX-20が、ナバットの共和国軍を排除するために腹を空かせたガットカーを放ったのである。[2]
ケノービはフォースを使ってガットカーを制御し、建物の隙間へと誘い込んだ。ウーリーたちはタイミングを見計らって頭上の橋をブラスターで破壊し、ガットカーを建物と瓦礫の中に閉じ込めた。その後、ワックサーとボイルが地下のトンネルを通って本部に戻ってきた。2人は街中でヌーマという名のトワイレックの少女と出会い、原住民が使う地下道の存在を教わったのである。ケノービは地下道を使って分離主義勢力の本部に回り込むことに決めた。ウーリーとゴースト中隊がドロイド軍を本部から誘い出した後、ケノービ、ワックサー、ボイルがトワイレックの捕虜を解放し、プロトン砲を破壊した。ゴースト中隊がナバットを制圧した後、ウィンドゥの援軍が地上に展開し[2]、ライロスは分離主義勢力ドロイド軍から解放された。[7]
人物[]
ウーリーはジャンゴ・フェットのクローンで、身長は1.83メートルだった。[1] 彼の肌は褐色で、目は茶色、黒い髪をモヒカン刈りにしていた。ウーリーは激しい闘志の持ち主であり、戦争で捕虜となった際、助けに駆け付けたワックサーから戦う準備はできているかと問われ、いつも以上に準備万端だと答えた。[3] 分離主義勢力がトワイレックを人質にしていることを知った際、ウーリーは任務の成功を危ぶんだ。[2]
技術と能力[]
クリスターで拘留施設から解放された際、ウーリーは仲間の捕虜たちと共に丸腰でバトル・ドロイドに戦いを挑んだ。[3] コマンダー・コーディはウーリーの技量を評価しており、優れた隊員を選抜してライロスの街ナバットを偵察するようケノービから命じられた際には、ワックサーとボイルを指名したうえで、ウーリーも同伴させた。[2]
装備[]
ウーリーはフェーズIクローン・トルーパー・アーマーを身に着け、DC-15Aブラスター・ライフルを装備していた。ゴースト中隊の隊員の多くはアーマーにオレンジ色のマーキングを施していたが、ウーリーのアーマーは純白だった。[2] また彼はアーマーの下に黒いボディ・グローブを身に着けていた。[3]
制作の舞台裏[]
ウーリーは2009年3月6日に放送されたTVアニメ・シリーズ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』シーズン1のエピソード『ライロスの罪なき人々』で初登場を果たした。他のクローン・トルーパーと同じく、ディー・ブラッドリー・ベイカーが声優を担当。[2] なお映画『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』の Blu-ray 版に収録されているウェブエピソード「The Clones Are Coming」にて、クリストフシスの戦いのさなかに、クローン・トルーパーのひとりが「ウーリー、衛生兵を呼べ!」と叫ぶ場面が確認できる。しかしこのシーンは映画本編ではカットされている。[8] 2020年、ウーリーはコミック『スター・ウォーズ アドベンチャーズ:クローン・ウォーズ バトル・テールズ #3』で再登場を果たし、本作で初めて素顔が描かれた。作画はヴァレンティナ・ピントが担当。[3]
登場作品[]
- スター・ウォーズ アドベンチャーズ:クローン・ウォーズ バトル・テールズ (回想シーン)
- スター・ウォーズ クローン・ウォーズ (言及のみ) (削除されたシーン)
- クローン・ウォーズ – ライロスの罪なき人々 (初登場)
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 Clone Troopers - 公式データバンク
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 クローン・ウォーズ – ライロスの罪なき人々
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 3.8 3.9 スター・ウォーズ アドベンチャーズ:クローン・ウォーズ バトル・テールズ
- ↑ クリスターの任務を描く『スター・ウォーズ アドベンチャーズ:クローン・ウォーズ バトル・テールズ』の時系列はクローン戦争中、クリストフシスの戦い以前に位置付けられている。『スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス』によればクローン戦争勃発とクリストフシスの戦いの年代はいずれも22 BBYであるため、ウーリーが捕虜となり、クリスターで救出されたのも同年ということになる。
- ↑ スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- ↑ クローン・ウォーズ – ライロスの嵐
- ↑ クローン・ウォーズ – ライロスの解放
- ↑ スター・ウォーズ クローン・ウォーズ