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エクトル・トラズ(Ektol Traz)は人間男性で、銀河内戦期に銀河帝国宇宙軍に仕えた提督5 ABY当時、試験型兵器アレイを搭載したインターディクター級スター・デストロイヤースペクトラル>の指揮を執っていた。フォンドア軌道にある帝国の造船所新共和国攻撃を受けた際、トラズは<スペクトラル>で援護に駆け付けた。しかし戦闘中にレイ・スローネからジャクー付近の集結地点に集まるよう呼び出しを受けたため、やむを得ず戦いを中断してハイパースペースへのジャンプを部下に命じた。その際、新共和国軍パイロットバク・ライチャク中尉Yウイング・ボマーもジャンプに巻き込まれ、ハイパースペース航行中に<スペクトラル>の試験型兵器アレイにダメージを及ぼした。

<スペクトラル>は兵器アレイに問題を抱えた状態でジャクー星系に到着し、トラズは復旧作業を行うため艦をパワー・ダウンさせるよう命じた。彼はYウイングパイロットトラクター・ビームで艦内に引きずり込むと、処刑をその目で見物するため、ブリッジの指揮を部下に任せてハンガーへ向かった。しかしライチャクのアストロメク・ドロイドジートゥー=ジートゥーの破壊工作により、<スペクトラル>はパワー・ダウン状態のまま静止軌道から放り出され、ジャクーへ墜落を開始した。トラズは艦の指揮権をセキュリティ・ドロイドK-8Z8に譲ると、ライチャクと一緒に脱出ポッドに乗り込んで墜落寸前のスター・デストロイヤーから逃げ出した。

経歴[]

フォンドア造船所の戦い[]

Traz on bridge

エクトル・トラズ提督

帝国時代人間男性のエクトル・トラズは銀河帝国宇宙艦隊に仕え、提督の階級に就いていた。銀河内戦終盤の5 ABY当時、トラズ提督はクワット・ドライブ・ヤード社のドライドックから就航したばかりのインターディクター級スター・デストロイヤースペクトラル>の指揮を執った。この、トラズ率いる<スペクトラル>は新共和国による攻撃を受けた帝国のフォンドア造船所に駆け付けた。<スペクトラル>の任務は新共和国軍に応戦し、造船所から逃げ出す味方のスター・デストロイヤーを援護することだった。戦いのさなか、トラズはレイ・スローネ中将からメッセージを受け取った。スローネは、帝国宇宙軍の全に対し、ジャクー付近の集結地点へ退却するよう呼び掛けていた。しかしトラズは<スペクトラル>の指揮権はあくまで自分にあると主張し、スローネの命令にすぐには従わなかった。彼はブリッジの部下に対し、艦に積載されている全スターファイターを出撃させるよう命じた。[1]

新共和国軍スターファイター隊シェパード中隊は、トラズの<スペクトラル>を攻撃目標に選び、TIEファイターと戦いながら接近を試みた。そんな中、部下からハイパースペース・ジャンプの座標入力が終わったことを知らされたトラズは、不本意ながらジャンプを実行するよう命じた。その際、部下は敵戦闘機が船体に近すぎることを警告しようとしたが、トラズは意に介さなかった。<スペクトラル>はハイパースペースに飛び込んだが、部下が懸念した通り、船体の近くを飛んでいた新共和国軍パイロットバク・ライチャク中尉BTL-A4 Yウイング強襲用スターファイター/ボマーもジャンプの巻き添えとなり、一緒にハイパースペースへ引きずり込まれていた。[1]

<スペクトラル>の墜落[]

予期せぬ同行者の存在を知ったトラズは、後方担当砲手に新共和国の戦闘機を撃墜するよう命じた。しかし砲手たちは光速航行中に砲撃を行うとキャノンの反動で船がバラバラになってしまうと答えた。間もなく<スペクトラル>の試験型兵器アレイにも亀裂が生じていることが判明した。ブリッジの士官は、アレイが失われたら光速航行中の船体にどのような影響が出るか未知数だと提督に報告した。しかし<スペクトラル>はその報告の直後にジャクー星系に到着し、トラズは船を完全停止させるよう命じた。[1]

Confrontation Traz&Richuk

ライチャク中尉と対峙するトラズ提督

トラズは、<スペクトラル>と一緒にハイパースペースを出た新共和国軍のYウイングをブリッジから視認し、トラクター・ビームを使って捕捉するよう部下に指示した。その後、トラズが損傷報告を求めると、部下は試験型兵器アレイのナンバー4に問題があると答えた。トラズは問題箇所を即座にシャットダウンすればよいと指示したが、敵戦闘機のデブリのせいで焦点ドームに亀裂が入っており、全システムのオーバーロードを回避するにはスター・デストロイヤー全体をパワー・ダウンさせる必要があると知らされた。[1]

<スペクトラル>がジャクーの軌道で一時的に静止状態を保つ中、トラズはハンガーに収容された新共和国軍パイロットの処刑を見物するため、ブリッジを副指揮官に任せた。その際、彼は<スペクトラル>を修復して再び戦闘可能な状態に戻しておくよう副指揮官に命じた。提督がKXシリーズ・セキュリティ・ドロイドK-8Z8を従えてハンガーに到着した時、ストームトルーパーたちはすでにライチャク中尉を取り囲んでいた。ライチャクは提督に自己紹介し、これからこのスター・デストロイヤーを破壊するところだと告げた。トラズは冗談のつもりかと一蹴し、戦闘機1機でスター・デストロイヤーを相手にすることはできないと断言した。[1]

Traz escape

<スペクトラル>から逃げ出そうとしてK-8Z8に捕まるトラズ提督

しかし次の瞬間、ライチャクのアストロメク・ドロイドジートゥー=ジートゥーが艦の操舵用スラスターを噴射させた。これによって、もともとパワー・ダウン状態だった<スペクトラル>はエンジンを再起動する暇もなく静止軌道から放り出され、ジャクーの地表へと急速に落下し始めた。加えて、トラズはハイパースペースから敵艦隊が出現したことをブリッジの副官から知らされた。トラズは全乗員に船を捨てるよう命じ、自身も脱出用のシャトルへ向かおうとした。しかし船を最後まで守るという任務に固執するK-8Z8がトラズの肩を掴み、引き留めた。K-8Z8に解放してもらうため、トラズはやむを得ずこのセキュリティ・ドロイドを<スペクトラル>の艦長に昇格させると宣言した。トラズはライチャクと2人で脱出ポッドに乗り込み、墜落直前の<スペクトラル>から避難した。トラズはポッドの中でライチャクのブラスター・ピストルを拾い、新共和国軍パイロットの後頭部に突きつけて勝ち誇った。しかしライチャクは、スター・デストロイヤーを失うという大敗を喫したのはトラズの方だと指摘し、仲間の戦闘機が続々とジャクー星系に駆け付ける様子をポッドの窓から見守った。[1]

人物[]

エクトル・トラズは白人種の人間男性で、ジャクーの戦い当時すでに老齢に達していた。トラズは白で、立派なひげとあごひげを生やしていた。トラズは帝国艦隊の提督としてその戦力に誇りを持っており、デス・スターが現れては消えていく中で、宇宙軍は常に帝国のの先端を担ってきたと自負していた。トラズは他者から指図されることを嫌い、ジャクーへの招集にもすぐには応じなかった。しかしその結果、彼はスター・デストロイヤーの戦闘機をすべて出撃させた状態でジャクーに駆け付けることになった。また彼は自身が下した司令の問題点を、たびたび部下から指摘されていた。トラズはジャクーにジャンプを行った際、<スペクトラル>が重大な損傷から復旧中であるにもかかわらずブリッジの指揮を部下に任せた。彼は往生際が悪く、<スペクトラル>が墜落を開始した際も敗北を認めなかった。[1]

装備[]

トラズ提督は灰色の帝国軍将校の軍服と、将校ディスクが付属した帝国軍ケピ帽、黒いブーツグローブベルトを身に着け、ホルスターブラスター・ピストルを携帯していた。また彼は赤いタイルが3つ、青いタイルが3つ横に並んだ階級プレートを左胸につけていた。[1]

制作の舞台裏[]

エクトル・トラズは正史の短編コミック幽霊船』(スコット・ビーティ作、ジョン・ソマリヴァ画)で初登場を果たした。本作は2017年12月20日に発売された『スター・ウォーズ アドベンチャーズ:デストロイヤー・ダウン』に収録されているバックアップ・ストーリーであり、メイン・ストーリー『デストロイヤー・ダウン』の前日譚である。作中で、トラズの部下がレイ・スローネを「中将」と呼ぶシーンがあるが[1]、小説『アフターマス:命の借り』によればスローネの当時の階級は大提督である。[2]

登場作品[]

脚注[]

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