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{{Quote|兵器の破壊力は無限だ|[[アナキン・スカイウォーカー|ダース・ヴェイダー]]に対し、クレニック長官|url=https://www.youtube.com/watch?v=EEGnxUzdfmA}}
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{{Quote|野望で息を詰まらせぬよう気をつけること、長官|[[アナキン・スカイウォーカー|ダース・ヴェイダー]]|ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー}}
'''オーソン・クレニック'''(Orson Krennic)は[[人間]]の[[性別|男性]]で、[[銀河帝国]]に仕えた高階級[[帝国軍将校|将校]]である。[[銀河内戦]]、[[]][[先進器研究部門]]の[[長官]]を務めた。[[ヤヴィンの戦]]以前、クレニック長官帝国が誇る[[デススター]]プロジェクトの保安任務を任れ、[[帝国情報部]]のエリト兵士[[デス・トーパー]]から成る[[分隊]]の指揮った。
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'''オーソン・カラン・クレニック'''(Orson Callan Krennic)は[[人間]]の[[性別|男性]]で、[[帝国保安局]]に属す[[先進兵器研究部門]]の[[長官]]、[[超兵器]][[デス・スター]]の[[コマンダー|司令官]]である。[[51 BBY]]に[[惑星]][[レクスラル]]の[[サティヴラン・シティ]]で生まれたクレニックは、若くして天才と評価され、[[共和未来プログラム]]に参加した。彼は建築学を専門とし、プログラムを終えた後は[[共和国工]]の[[少佐]]となった。また彼は[[戦略諮問委員会]][[共和国特殊兵器部門]]にも籍を置き、[[クローン]]当時から極秘の究極兵器開発プロジェクトに携わっていた。戦争中、クレニックは未来プログラム時代からの友人であ研究者[[ゲイレンウォルトン・アーソ|ゲイレン・ア]]プロジェクトに参加せるよう[[マス・アミダ]][[副議長]]に進言した。また彼は[[ジオノジアン]]の技術と労働力を利用するため、共和国の捕虜になっていた[[ポグ・ザ・レッサー]][[大公]]交渉を進めたが、最終的にポグルの逃亡を許す失態演じてしまった。
==個性と特徴==
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クレニックは人間男性で、肌は白く、グレーの髪と青い目ていた。は[[帝国保安局]]局員の制服に似白い[[帝国軍の軍服|軍服]]を着用し、[[帝国軍将校]]とては珍しく[[ケープ]]を羽織っていた。[[銀河皇帝|皇帝]][[ダース・シィア|シーヴルパティ]]の目に留まりたい願っていたクレニック長官は、帝国組織関する知識駆使てヒエラルキー上層部へと上り詰めてい。彼は予測不能か不安定な性格持ち主とて知られた。
+
共和国に代わって[[銀河帝国]]が[[ニュー・オーダー宣言|誕生]]すると、クレニックは先進兵器研究部門長官として[[天体パワ・プロジェクト]]指揮った。クレニックプロジェクト全体を指揮する司令官に任命され、惑星[[マルパズ]]で発生し事故や、惑星[[ハイポリ]]で行われた研究の証拠隠滅するなど銀河帝国が開発している大量破壊兵器の情報が広まるのを阻止した。また彼はこうした目的のために[[帝国情報部]]のエリート兵士である[[デス・パー]]の[[分隊]]を指揮するこを許されていた。しかしデス・スターの開発思うように進まず、帝国の設立から超兵器の完成まで20[[標準年|年]]近くた。そ間、クレニックは[[カイバー・クリスタル]]研究が破壊兵器開発に転用されていることに気づいて逃げ出しゲイレン・アーソを惑星[[ラムー]]で見け出し、再びプロジェクトへ参加を強要した。
==舞台裏==
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[[ベン・メンルソ]][[2016年]]公開の[[スター・ウズ アンソロジ・シリ]][[ローグ・ワン/ー・ウォ・ストーリー]]』でクレニックを演じる。メンデルソーンのキャスティングは[[2015年]][[8月15日]]に発表された。
+
[[0 BBY]]、ス・スタの超兵器が完成し、[[衛星]][[ジェダ]]で行われたテストで[[ジェダ・シティ|聖都]]を[[ジェダ・シティ破壊|破壊]]することに成功した。しかし同じ時期に帝国から逃亡した[[ボーディー・ルック|貨物パイロット]]によって超兵器の情報が外部に漏れ、クレニックは[[グランドモフ]]・[[ィルハフ・タ]]からその責任を問われた。問題を調査したクレニックは、情報の出所がゲイレン・アーであることを突き止めたが、彼は[[共和国再建のための同盟|反乱同盟軍]]による[[イドゥー]][[イードゥーの任務|襲撃]]で死んでしまった。クレニックはゲイレンの計を突き止めるため[[スカリフ]]の[[帝国安全管理施設]]へ赴いたが、そこで反乱同盟の[[ローグ・ワン]][[分隊]]による[[カリフの戦い|攻撃]]に遭遇する。ロワンはゲイレンが遺したメッセジに従い、[[デス・ス設計図]]を手に入れるため帝国軍に戦いを挑んだ。クレニックはゲイレンの娘である[[ジン・アーソ]]が設計図を外部へ送信するのを阻止しようとしたが失敗し、ターキン指揮するデス・スターが帝国安全管理施設を砲撃した際命を落とした。
==登場作品==
+
==経歴==
*[[ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー]]
+
===生い立ち===
*[[Star Wars バトルフロント]]
+
{{Quote|少佐、きみはなぜアーソを知っている?」<br />「ブレンターューチャーズ・プグラムの学生時代に友人になりました」<br />「きみが特別教育プログラムにいたと?」<br />「一時的に――工兵隊の設計連隊の地位を与えられる前にです|[[マス・アミダ]]とゲイレン・アーソ|カタリスト}}
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[[File:Young Erso and Krennic.jpg|thumb|left|260px|若き日のゲイレン・アーソとクレニック]]
  +
[[人間]]の[[性別|男性]]、オーソン・カラン・クレニックは[[51 BBY]]に[[惑星]][[レクスラル]]の[[サティヴラン・シティ]]で生まれた。<ref name="ROUVG"/> 若くして天才と評価されていた<ref name="RF">[[スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ]]</ref> クレニックは、[[36 BBY]]に15[[標準年|歳]]で惑星[[ブレンタール]]の[[銀河共和国]][[共和国未来プログラム|未来プログラム]]に参加し、同校の学生[[ゲイレン・ウォルトン・アーソ|ゲイレン・アーソ]]と出会う。2人は友人となり、ともに勉学に取り組んだが、ゲイレンは自分より年下のクレニックの個性とカリスマの影に隠れがちだった。またクレニックが最も得意としていた分野は建築学であったが、指導員たちは彼が他者の心を読んで操るすべにも同じくらい長けていることに気づいた。<ref name="ROUVG"/> のちにクレニックは[[共和国工兵隊]]の設計[[連隊]]に加わって着実に出世を遂げ、[[レガリア・ステーション]]をはじめとする地上および[[リアルスペース|宇宙]]での巨大建築プロジェクトを取り仕切った。彼はその影響力を使い、プログラム卒業後も研究を続けていたゲイレンが[[応用科学研究所]]の客員教授の職を得られるように取り計らった。しかしのちにゲイレンは[[カイバー・クリスタル]]に関連した結晶学やエネルギー強化の分野に専門を絞った。<ref name="CTL"/>
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===共和国末期===
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{{stub}}
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===デス・スターの完成===
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====ジェダ・シティの破壊====
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{{Quote|ああ、美しい|ジェダ・シティの破壊を見守るクレニック長官|ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー}}
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[[File:Krennic.jpg|thumb|left|230px|ターキンと会話するクレニック]]
  +
[[0 BBY]]当時<ref name="ROUVG"/>、デス・スターの建造は最終段階に達していた。<ref name="RO" /> クレニックはターキンのスター・デストロイヤー<[[エグゼキュートリクス]]>に召喚され<ref name="RON"/>、スーパーレーザー・ディッシュの設置作業をグランドモフとともに見守った。ターキンは帝国から離反した貨物パイロットによって機密漏洩が生じていることを長官に報せ、もし[[帝国元老院]]に計画が知られたら、反乱軍の勢いが増すことになると危惧した。クレニックは兵器が完成してしまえば元老院など問題ではなくなると開き直ったが、ターキンは納得せず、ただちに兵器のテストを行い、情報漏洩の発生現場であるジェダを破壊すると同時に、プロジェクトの真価を証明するよう迫った。<ref name="RO" />
  +
  +
クレニックはターキンの罠を疑ったが、超兵器に自信が無いと思われるのを避けるため内心の驚きを隠し、テストの成功を約束した。デス・スターに戻ったクレニックはテストが失敗したときのリスクを考え、おそらくターキンはヴェイダーとのコネを利用して責任を逃れ、自分だけ失脚させるつもりだと推測した。彼はグランドモフとの会談がレーザー・ディッシュの設置日と一致したことも懸念し、ターキンが兵器に破壊工作をした可能性に備え、内通者に連絡をとって確認を入れることにした。<ref name="RON"/> その後デス・スターは[[ジェダ星系]]へ移動し、クレニックはターキンを始めとする帝国の高階級将校たちが見守る前でスーパーレーザーの力を実演することになった。<ref name="RO" /> ジェダでカイバー・クリスタルの収集活動を行っていたスター・デストロイヤー<[[ドーントレス(インペリアルI級)|ドーントレス]]>は既に移動し、ジェダに配置されていた帝国軍の97パーセントは[[プロトコル13|撤退]]を完了していた。クレニックはテストがもたらす総合的勝利を鑑みれば、残りの3パーセントの損失は許容範囲内だと判断した。<ref name="RON" />
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  +
[[File:Krennic watching the destruction of Jedha City.jpg|thumb|240px|ジェダ・シティの破壊を見守るクレニック長官]]
  +
クレニックはジェダを丸ごと吹っ飛ばすつもりだったが、ターキンは[[ジェダ・シティ|聖都]]を破壊するだけで充分だと指示した。クレニックはテストが成功しても失敗しても自分の不利にならないようにするターキンの策略に怒りを覚えつつも、デス・スターの反応炉を1基だけ起動し、ジェダ・シティへの砲撃を命じた。<ref name="RON" /> スーパーレーザーの実験は成功に終わり、ジェダ・シティはスーパーレーザーの一撃で完全に[[ジェダ・シティの破壊|破壊]]され、ソウ・ゲレラ率いる[[パルチザン]]の[[カデラ地下墓地|拠点]]も衝撃波によって飲み込まれた。デス・スターの観測デッキで一部始終を見守っていたクレニックは、その光景の美しさに感嘆した。しかしジェダに居合わせた反乱同盟の[[キャシアン・ジェロン・アンドー|キャシアン・アンドー]]や[[ジン・アーソ]]、帝国から離反した貨物船パイロットの[[ボーディー・ルック]]らは衝撃波を免れて脱出に成功した。<ref name="RO" />
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  +
ターキンはデス・スターの力が自分の想像を超えるものであったことを認め、皇帝に報告を入れたのち自分がこの兵器の指揮を執ることになるだろうと告げた。クレニックはこの言葉に激昂し、デス・スターの業績は自分のものだと吠え立てた。しかしターキンは機密漏洩を許したクレニックは長官にふさわしくないと語り、脱走した貨物船パイロットの配属先はゲイレン・アーソが働いている[[イードゥー]]の[[帝国カイバー精製所|研究所]]であることを明かした。これにはクレニックも反論できず、調査を行うと言い残してデス・スターのデッキを去った。クレニックやターキンは知らなかったが、ゲイレンはデス・スターの設計に致命的な欠陥を仕込み、そのことを反乱軍に伝えるためのメッセージをボーディー・ルックに託していたのだった。<ref name="RO" />
  +
  +
====イードゥーの危機====
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{{Quote|皇帝陛下がお望みの兵器が完成しました。陛下にお目にかかり、その凄まじい威力の程を説明できればと存じます|ダース・ヴェイダーに対し、クレニック長官|ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー}}
  +
[[File:Krennic Aboard his shuttle.jpeg|thumb|230px|left|シャトルに乗るクレニック]]
  +
貨物船パイロットに情報を流した裏切者を特定するため、クレニックはデス・トルーパーの部隊を引き連れてイードゥーの帝国カイバー精製所を訪れ<ref name="RO"/>、雨の降る離着陸プラットフォームで、ゲイレン・アーソと[[カイバー・クリスタル研究チーム|彼の研究チーム]]のメンバーである[[シロー・アルゴーン]]、[[ラセット・マイリオ]]、[[ヴレックス・オノピン]]、[[エイムズ・ウラヴァン]]、[[フェイン・ヴァン]]<ref name="ROUVG"/>、[[ウーヨン]]<ref name="RON"/> たちと対面した。クレニックは反乱軍に情報を流した者は名乗り出るよう命令し、しばらく誰からも反応が無かったため、デス・トルーパーに命じて研究チーム全員を射殺しようとした。ゲイレンはチームを救うため自分が裏切り者だと白状したが、クレニックはゲイレンだけ自分の近くへ呼びよせ、用済みとなった残りの科学者たちをトルーパーに始末させた。<ref name="RON"/>
  +
  +
このとき、反乱軍の2つのグループがそれぞれ個別にイードゥーに潜入していた。キャシアン・アンドーはゲイレンを狙撃するため少し離れた岩山からクレニックとゲイレンのやり取りを見守っていたが、結局[[フラクチャー作戦|暗殺任務]]を放棄して引き金を引かなかった。<ref name="RO"/> もう一方のグループは[[T-65B Xウイング・スターファイター|Xウイング・スターファイター]]によって構成される[[ブルー中隊(反乱同盟)|ブルー中隊]]で、ゲイレンを暗殺するために[[同盟情報部]]の[[デイヴィッツ・ドレイヴン]]将軍によって[[イードゥーの任務|派遣]]された。<ref name="RON"/> プラットフォームがXウイングの奇襲を受けた際、クレニックは爆発の衝撃で倒れて一瞬意識を失ったが、デス・トルーパーの手でシャトルに乗せられ、イードゥーから飛び立った。ゲイレンは攻撃で命を落とした。<ref name="RO"/> その後、クレニックはシャトルの船長を務める[[ダンスティグ・プテロ]]から、ダース・ヴェイダーが面会を求めていることを知らされた。<ref name="RON"/> クレニックのシャトルは皇帝に仕える[[シスの暗黒卿]]の要請に応じるため、[[フォートレス・ヴェイダー|ヴェイダーの城]]がある惑星[[ムスタファー]]に針路をとった。<ref name="RON"/>
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[[File:Vader and Krennic.jpg|thumb|250px|ヴェイダーと会話するクレニック]]
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ヴェイダーと対面したクレニックは、皇帝が所望していた兵器が完成し、テストも成功したことを報告した。しかしヴェイダーは街がひとつ消滅し、イードゥーの施設が攻撃を受け、デス・スター計画の秘密が危険にさらされていることに不満を抱いていた。シス卿はゲイレン・アーソがデス・スターに余計な手を加えていないことが証明されるまで決して気を抜かぬようクレニックに忠告した。クレニックは会談を終えて立ち去ろうとするヴェイダーに、指揮権はまだ自分にあるのかと尋ねたが、シス卿のフォースで首を絞められ、言葉が続かなくなった。クレニックが膝から崩れ落ちると、ヴェイダーは彼の首を離し、過ぎた野心は破滅をもたらすことになると警告して去っていった。<ref name="RO"/>
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クレニックはヴェイダーの副官<ref name="RON"/> [[ヴァニー]]<ref name="ROUVG"/> に付き添われてシャトルへ戻った。彼はヴェイダーが自分を殺さなかったことで自信を持ち、まだ皇帝は自分の価値を認めていると判断した。クレニックは、ジェダで生存者を取り逃がしてイードゥー襲撃事件のきっかけを作った失態の責めをターキンに負わせることを決意し、ヴェイダーに言われた通りゲイレンの行動を調べることにした。城を去る時、ヴァニーは城内で見たことはすべて他言無用だとクレニックに告げた。その後、クレニックはゲイレンが送った全ての通信記録を確認するため惑星[[スカリフ]]の[[帝国安全管理施設]]に聳える[[シタデル・タワー]]へ向かった。彼はゲイレンの反逆行為を挫くことさえできれば、ヴェイダーの後ろ盾を得てデス・スターの指揮権を取り戻すことができると信じていた。<ref name="RON"/>
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====スカリフの戦い====
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{{Quote|私が失ったのは時間だけだ。だがお前は、反乱軍とともに死ぬ|ジン・アーソに対し、オーソン・クレニック|ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー}}
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[[File:Krennic Blaster.jpeg|thumb|left|230px|ジン・アーソにブラスターを向けるクレニック]]
  +
シタデル・タワーに到着したクレニックは、[[スカリフ駐屯部隊]]を率いる[[ソトラス・ラムダ]]将軍にゲイレンの全ての通信記録を提出するよう命じた。しかしクレニックがシタデルの司令センターで待機していた時、スカリフに侵入していた反乱同盟のチーム“[[ローグ・ワン]]”がタワー周辺の沿岸地帯で爆発を起こした。周囲の帝国軍将校が呆然としているのに気づいたクレニックは、すぐに駐屯部隊を出動させるよう怒鳴り散らした。クレニックは知らなかったが、ローグ・ワンの目的はバトル・ステーションの弱点を究明するのに必要な[[デス・スター設計図]]を[[スカリフ情報保管庫]]から奪取することだった。駐屯部隊が外部の陽動攻撃に気を取られているすきに、キャシアン・アンドーとジン・アーソ、再プログラムされた[[セキュリティ・ドロイド]]の[[K-2SO]]がシタデル・タワーの内部に潜り込んでいた。<ref name="RO"/>
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間もなく[[ラダス]][[提督]]率いる[[同盟軍艦隊]]がローグ・ワンに加勢するためスカリフ上空にハイパースペース・ジャンプした。司令センターでその報告を受けたクレニックは、スカリフの[[惑星シールド]]の唯一の出入り口となっている[[シールド・ゲート]]を閉じ、施設を封鎖するようラムダ将軍に命じた。しかし封鎖が完了する前に複数の反乱軍戦闘機がゲートを通過し、[[大気]]圏内でローグ・ワンに航空支援を提供した。その頃、キャシアンとジン、K-2SOは情報保管庫に入り込み、デス・スターの設計図を記録した[[データ=テープ]]を探していた。K-2SOはストームトルーパーと銃撃戦を繰り広げ、破壊される直前に保管庫をロックした。司令センターで沿岸部の戦いを見守っていたクレニックは<ref name="RO"/>、[[マイタス・アデマ]]<ref name="ROUVG"/> [[中尉]]から保管庫に侵入者がいることを知らされた。クレニックは沿岸の戦闘に自分の近衛隊も送るよう指示し、2名のデス・トルーパーを引き連れて保管庫へ急いだ。<ref name="RO"/>
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[[File:Krennic.png|thumb|250px|クレニックの最期]]
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クレニックが情報保管庫にたどり着いた時、ジン・アーソとキャシアン・アンドーは既にデータ=テープを手に入れ、データ・カートリッジのタワーを登っているところだった。キャシアンは2人のデス・トルーパーを撃退したが、クレニックの銃撃でタワーから落下した。ジンが死角に隠れてタワーを登り続けたため、クレニックはやむを得ず引き返し<ref name="RO"/>、保守用の[[ターボリフト]]<ref name="RON"/> で彼女の行き先へ向かった。ジンがシタデル・タワー最上部のアンテナを使ってデス・スター設計図を同盟軍艦隊に送信する直前、クレニックは彼女を見つけてブラスターを向けた。ジンは自分はゲイレンとライラ・アーソの娘だと名乗り、父親がデス・スターに仕込んだ弱点を銀河中に知らせたところだと語った。クレニックはシールドが閉じている限り反乱軍に情報が届くことはないと告げ、ジンを殺そうとした。しかし生きていたキャシアンが駆けつけ、背後からクレニックを撃ち抜いた。長官が倒れた後、ジンは即座にアンテナを起動し、設計図のデータを軌道の艦隊へ送信した。惑星シールドは既に同盟軍艦隊によって破られており、設計図は[[MC75スター・クルーザー]]<[[プロファンディティ]]>によって受信された。<ref name="RO"/>
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ジンとキャシアンがクレニックにとどめを刺さずに去っていった後、グランドモフ・ターキン指揮するデス・スターがスカリフ上空に姿を現した。クレニックは痛みに苦しみながら空を見上げ<ref name="RO"/>、デス・スターの焦点ディッシュに緑色のレーザーが点火されたことに気づいた。ターキンの命令でシタデル・タワーが破壊されるまでのごくわずかな時間に、クレニックはゲイレン・アーソとの過去や、自分に迫る運命について思いを馳せた。彼は自分が創り出したものによって命を絶たれることがせめてもの救いだと考えた。<ref name="RON"/> また彼はいずれターキンも[[政治]]を優先するあまり超兵器の弱点を過小評価し、破滅するに違いないと確信していた。<ref name="Verge of Greatness">{{Shortstory|story=Verge of Greatness|book=From a Certain Point of View}}</ref> クレニックは死の直前に、ゲイレンが仕組んだという弱点が、反応炉の連鎖爆発の引き金となる[[排熱孔]]であることに気づいた。<ref name="RON"/> 次の瞬間、デス・スターは反応炉1基を使って砲撃を行い、クレニックのいるシタデル最上部を消し去った。ジンやキャシアンをはじめ、地上にいた他の人々もスーパーレーザーが引き起こした大爆発に飲み込まれた。<ref name="RO"/>
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===後世への影響===
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[[File:Destruction of Citadel Tower.jpeg|left|235px|thumb|シタデル・タワーの破壊]]
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クレニックの死の直後、デス・スターの設計図は反乱軍の[[王子|プリンセス]]・[[レイア・オーガナ]]によってスカリフの戦場から持ち出された。<ref name="RO"/> その後、皇帝は超兵器の完成を受けて元老院を[[帝国元老院の解散|解散]]せた。ターキンは、今後帝国はデス・スターがもたらす恐怖によって銀河系を統治することになると[[統合本部]]のメンバーに説いた。のちにターキンはレイアの故郷である惑星[[オルデラン]]を標的に選び、初めてスーパーレーザーの完全な破壊力を[[災厄|実演]]した。しかし反乱同盟はレイアがもたらしたデス・スター設計図を解析し<ref name="EP4">{{EP4}}</ref>、ゲイレン・アーソによって組み込まれた<ref name="RO"/> バトル・ステーションの弱点を突き止めた。ターキンはデス・スターを[[ヤヴィン星系]]へジャンプさせ、衛星[[ヤヴィン4]]に置かれた[[グレート・テンプル|反乱軍の拠点]]を滅ぼそうとしたが、反乱軍は超兵器の弱点を突くため決死の破壊作戦に打って出た。その結果、[[ルーク・スカイウォーカー]]が[[プロトン魚雷]]を排熱孔に命中させ、デス・スターを破壊することに成功した。<ref name="EP4"/> クレニックが死の瞬間に予期した通り<ref name="Verge of Greatness"/>、ターキンは反乱軍の力を侮ったため破滅を迎えることになった。<ref name="EP4"/>
  +
  +
クレニック長官が命を落とした後も先進兵器研究部門は継続し、2つ目の、より巨大な[[第2デス・スター|新型デス・スター]]の建造に取り組んだ。最初のデス・スター建造にも携わった[[モフ]]・[[ティアン・ジャージャロッド]]の監督のもと、第2デス・スターは[[エンドア(惑星)|エンドア]]の[[エンドア|森の月]]の軌道上で建造が進められた。<ref name="DS Incredibuilds">[[w:c:starwars:Star Wars: Rogue One: Death Star Deluxe Book and 3D Wood Model|Star Wars: Rogue One: Death Star Deluxe Book and 3D Wood Model]]</ref> しかしこの未完成のバトル・ステーションは[[エンドアの戦い]]で[[ランド・カルリジアン]]と[[ナイン・ナン]]が乗る<[[ミレニアム・ファルコン]]>によって破壊されてしまった。<ref name="EP6">{{EP6}}</ref>
  +
  +
スカリフの戦いのさなか、ターキンはクレニックが後世に残した遺産は何だろうかと考えた。ジェダ・シティで行われた兵器のデモンストレーションはターキンの目にも荘厳に映ったが、彼はクレニックが帝国史に名を残すとすれば、ジェダの“鉱山災害”の項の脚注で触れられるだけだろうと信じた。<ref name="Verge of Greatness"/> [[34 ABY]]、[[レジスタンス]]が『[[レベル・ファイルズ]]』と呼ばれる反乱軍の資料群を再発見した際、レイア・オーガナはクレニックに関する部分に注釈をつけ、彼は帝国の兵器開発という大きな業績のわりに歴史書で触れられることは少ないとコメントし、おそらく本人はその事実に苛立つだろうが、自分にとっては喜ばしいことだと記した。<ref name="RF"/>
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==制作の舞台裏==
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[[File:KrennicStrikeAPose-RogueOneTrailer.jpg|thumb|left|260px|『ローグ・ワン』のティーザーで公開されたクレニックのファースト・ビジュアル]]
  +
オーソン・クレニックは[[2016年]][[12月15日]]公開の[[スター・ウォーズ アンソロジー・シリーズ]]映画『{{RO}}』([[ギャレス・エドワーズ]]監督)のために制作されたキャラクターである。俳優は[[ベン・メンデルソーン]]。メンデルソーンのキャスティングは[[2015年]][[8月15日]]に発表された。クレニックのビジュアルは、[[2016年]][[4月7日]]に『ローグ・ワン』の最初のティーザー・トレーラーで公開された。
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クレニックはもともと、[[ジョン・ノール]]が[[スター・ウォーズ]]の実写テレビ・シリーズ([[スター・ウォーズ:アンダーワールド]])のために作り出したキャラクターだった。しかしこのTVシリーズは無期限で制作中止となっている。ノールの初期シナリオでは、このキャラクターはジン・アーソのローグ・ワン・チームに紛れ込んだ二重スパイであり、帝国保安局や上官のウィリックス・クリー(Willix Cree)に仕えている。また映画のエンディング案のなかには、クレニックがデス・スターによるスカリフへの攻撃を生き延びた後、設計図を失った罰としてスター・デストロイヤー艦内でダース・ヴェイダーに殺される、という構想もあった。しかしクレニックがどうやってデス・スターの砲撃を生き延びるか良いアイデアが浮かばなかったため、このエンディングは廃案となった。
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  +
==登場エピソード==
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{{Scroll box|
  +
[[File:Krennic Jedha.jpeg|thumb|230px|クレニック長官]]
  +
*[[カタリスト]] {{1st}}
  +
*{{MC|DL3}} {{Mo}}
  +
*{{MC|DVa2}}
  +
*[[レベル・ライジング]] {{Mo}}
  +
*[[ロスト・スターズ]] {{1stm}} {{Imo}}
  +
*[[レイア・オーガナ オルデラーンの王女]]
  +
*{{Rebels|反乱組織の名の下に}} {{Mo}}
  +
*{{Rebels|ジェダイの夜}} {{Mo}}
  +
*{{RO}}
  +
*{{RO|小説}}
  +
*{{RO|ジュニアノベル}}
  +
*{{RO|コミック}}
  +
*[[Star Wars バトルフロント]] {{C|DLC}}
  +
*[[スター・ウォーズ コマンダー]] {{Mo}}
  +
*[[アフターマス:帝国の終焉]] {{Mo}}
  +
}}
  +
 
==参考資料==
 
==参考資料==
 
*[http://starwars.ea.com/ja_JP/starwars/battlefront/rogue-one ローグ・ワン:スカリフ - Star Wars バトルフロント - EA公式サイト]
 
*[http://starwars.ea.com/ja_JP/starwars/battlefront/rogue-one ローグ・ワン:スカリフ - Star Wars バトルフロント - EA公式サイト]
 
*[[アート・オブ・ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー]]
 
*[[アート・オブ・ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー]]
  +
*{{ROUVG}}
  +
*{{RO|RD}}
  +
*[[きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版]]
  +
*[[スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン]]
  +
*[[スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ]]
  +
*[[スター・ウォーズ ビークルのすべて]]
  +
*[[スター・ウォーズ ビジュアル・ディクショナリー新完全版]]
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*{{SW|url=tv-shows/star-wars-rebels/a-fools-hope-trivia-gallery|text=A Fool's Hope Trivia Gallery}}
 
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2019年7月6日 (土) 16:31に更新

「己の野望で息を詰まらせぬよう気をつけることだ、長官」
ダース・ヴェイダー[出典]

オーソン・カラン・クレニック(Orson Callan Krennic)は人間男性で、帝国保安局に属す先進兵器研究部門長官超兵器デス・スター司令官である。51 BBY惑星レクスラルサティヴラン・シティで生まれたクレニックは、若くして天才と評価され、共和国未来プログラムに参加した。彼は建築学を専門とし、プログラムを終えた後は共和国工兵隊少佐となった。また彼は戦略諮問委員会共和国特殊兵器部門にも籍を置き、クローン戦争当時から極秘の究極兵器開発プロジェクトに携わっていた。戦争中、クレニックは未来プログラム時代からの友人である研究者ゲイレン・アーソをプロジェクトに参加させるようマス・アミダ副議長に進言した。また彼はジオノージアンの技術と労働力を利用するため、共和国の捕虜になっていたポグル・ザ・レッサー大公との交渉を進めたが、最終的にポグルの逃亡を許す失態を演じてしまった。

共和国に代わって銀河帝国誕生すると、クレニックは先進兵器研究部門の長官として天体パワー・プロジェクトの指揮を執った。クレニックはプロジェクト全体を指揮する司令官に任命され、惑星マルパズで発生した事故や、惑星ハイポリで行われた研究の証拠を隠滅するなどして、銀河帝国が開発している大量破壊兵器の情報が広まるのを阻止した。また彼はこうした目的のために帝国情報部のエリート兵士であるデス・トルーパー分隊を指揮することを許されていた。しかしデス・スターの開発は思うように進まず、帝国の設立から超兵器の完成までに20近くを要した。その間、クレニックはカイバー・クリスタル研究が破壊兵器開発に転用されていることに気づいて逃げ出したゲイレン・アーソを惑星ラムーで見つけ出し、再びプロジェクトへの参加を強要した。

0 BBY、デス・スターの超兵器が完成し、衛星ジェダで行われたテストで聖都破壊することに成功した。しかし同じ時期に帝国から逃亡した貨物パイロットによって超兵器の情報が外部に漏れ、クレニックはグランドモフウィルハフ・ターキンからその責任を問われた。問題を調査したクレニックは、情報の出所がゲイレン・アーソであることを突き止めたが、彼は反乱同盟軍によるイードゥー襲撃で死んでしまった。クレニックはゲイレンの計画を突き止めるためスカリフ帝国安全管理施設へ赴いたが、そこで反乱同盟のローグ・ワン分隊による攻撃に遭遇する。ローグ・ワンはゲイレンが遺したメッセージに従い、デス・スター設計図を手に入れるため帝国軍に戦いを挑んだ。クレニックはゲイレンの娘であるジン・アーソが設計図を外部へ送信するのを阻止しようとしたが失敗し、ターキン指揮するデス・スターが帝国安全管理施設を砲撃した際に命を落とした。

経歴編集

生い立ち編集

「少佐、きみはなぜアーソを知っている?」
「ブレンタールのフューチャーズ・プログラムの学生時代に友人になりました」
「きみが特別教育プログラムにいたと?」
「一時的に――工兵隊の設計連隊の地位を与えられる前にです」
マス・アミダとゲイレン・アーソ[出典]
Young Erso and Krennic

若き日のゲイレン・アーソとクレニック

人間男性、オーソン・カラン・クレニックは51 BBY惑星レクスラルサティヴラン・シティで生まれた。[1] 若くして天才と評価されていた[7] クレニックは、36 BBYに15で惑星ブレンタール銀河共和国未来プログラムに参加し、同校の学生ゲイレン・アーソと出会う。2人は友人となり、ともに勉学に取り組んだが、ゲイレンは自分より年下のクレニックの個性とカリスマの影に隠れがちだった。またクレニックが最も得意としていた分野は建築学であったが、指導員たちは彼が他者の心を読んで操るすべにも同じくらい長けていることに気づいた。[1] のちにクレニックは共和国工兵隊の設計連隊に加わって着実に出世を遂げ、レガリア・ステーションをはじめとする地上および宇宙での巨大建築プロジェクトを取り仕切った。彼はその影響力を使い、プログラム卒業後も研究を続けていたゲイレンが応用科学研究所の客員教授の職を得られるように取り計らった。しかしのちにゲイレンはカイバー・クリスタルに関連した結晶学やエネルギー強化の分野に専門を絞った。[4]

共和国末期編集

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デス・スターの完成編集

ジェダ・シティの破壊編集

「ああ、美しい」
―ジェダ・シティの破壊を見守るクレニック長官[出典]
Krennic

ターキンと会話するクレニック

0 BBY当時[1]、デス・スターの建造は最終段階に達していた。[2] クレニックはターキンのスター・デストロイヤー<エグゼキュートリクス>に召喚され[3]、スーパーレーザー・ディッシュの設置作業をグランドモフとともに見守った。ターキンは帝国から離反した貨物パイロットによって機密漏洩が生じていることを長官に報せ、もし帝国元老院に計画が知られたら、反乱軍の勢いが増すことになると危惧した。クレニックは兵器が完成してしまえば元老院など問題ではなくなると開き直ったが、ターキンは納得せず、ただちに兵器のテストを行い、情報漏洩の発生現場であるジェダを破壊すると同時に、プロジェクトの真価を証明するよう迫った。[2]

クレニックはターキンの罠を疑ったが、超兵器に自信が無いと思われるのを避けるため内心の驚きを隠し、テストの成功を約束した。デス・スターに戻ったクレニックはテストが失敗したときのリスクを考え、おそらくターキンはヴェイダーとのコネを利用して責任を逃れ、自分だけ失脚させるつもりだと推測した。彼はグランドモフとの会談がレーザー・ディッシュの設置日と一致したことも懸念し、ターキンが兵器に破壊工作をした可能性に備え、内通者に連絡をとって確認を入れることにした。[3] その後デス・スターはジェダ星系へ移動し、クレニックはターキンを始めとする帝国の高階級将校たちが見守る前でスーパーレーザーの力を実演することになった。[2] ジェダでカイバー・クリスタルの収集活動を行っていたスター・デストロイヤー<ドーントレス>は既に移動し、ジェダに配置されていた帝国軍の97パーセントは撤退を完了していた。クレニックはテストがもたらす総合的勝利を鑑みれば、残りの3パーセントの損失は許容範囲内だと判断した。[3]

Krennic watching the destruction of Jedha City

ジェダ・シティの破壊を見守るクレニック長官

クレニックはジェダを丸ごと吹っ飛ばすつもりだったが、ターキンは聖都を破壊するだけで充分だと指示した。クレニックはテストが成功しても失敗しても自分の不利にならないようにするターキンの策略に怒りを覚えつつも、デス・スターの反応炉を1基だけ起動し、ジェダ・シティへの砲撃を命じた。[3] スーパーレーザーの実験は成功に終わり、ジェダ・シティはスーパーレーザーの一撃で完全に破壊され、ソウ・ゲレラ率いるパルチザン拠点も衝撃波によって飲み込まれた。デス・スターの観測デッキで一部始終を見守っていたクレニックは、その光景の美しさに感嘆した。しかしジェダに居合わせた反乱同盟のキャシアン・アンドージン・アーソ、帝国から離反した貨物船パイロットのボーディー・ルックらは衝撃波を免れて脱出に成功した。[2]

ターキンはデス・スターの力が自分の想像を超えるものであったことを認め、皇帝に報告を入れたのち自分がこの兵器の指揮を執ることになるだろうと告げた。クレニックはこの言葉に激昂し、デス・スターの業績は自分のものだと吠え立てた。しかしターキンは機密漏洩を許したクレニックは長官にふさわしくないと語り、脱走した貨物船パイロットの配属先はゲイレン・アーソが働いているイードゥー研究所であることを明かした。これにはクレニックも反論できず、調査を行うと言い残してデス・スターのデッキを去った。クレニックやターキンは知らなかったが、ゲイレンはデス・スターの設計に致命的な欠陥を仕込み、そのことを反乱軍に伝えるためのメッセージをボーディー・ルックに託していたのだった。[2]

イードゥーの危機編集

「皇帝陛下がお望みの兵器が完成しました。陛下にお目にかかり、その凄まじい威力の程を説明できればと存じます」
―ダース・ヴェイダーに対し、クレニック長官[出典]
Krennic Aboard his shuttle

シャトルに乗るクレニック

貨物船パイロットに情報を流した裏切者を特定するため、クレニックはデス・トルーパーの部隊を引き連れてイードゥーの帝国カイバー精製所を訪れ[2]、雨の降る離着陸プラットフォームで、ゲイレン・アーソと彼の研究チームのメンバーであるシロー・アルゴーンラセット・マイリオヴレックス・オノピンエイムズ・ウラヴァンフェイン・ヴァン[1]ウーヨン[3] たちと対面した。クレニックは反乱軍に情報を流した者は名乗り出るよう命令し、しばらく誰からも反応が無かったため、デス・トルーパーに命じて研究チーム全員を射殺しようとした。ゲイレンはチームを救うため自分が裏切り者だと白状したが、クレニックはゲイレンだけ自分の近くへ呼びよせ、用済みとなった残りの科学者たちをトルーパーに始末させた。[3]

このとき、反乱軍の2つのグループがそれぞれ個別にイードゥーに潜入していた。キャシアン・アンドーはゲイレンを狙撃するため少し離れた岩山からクレニックとゲイレンのやり取りを見守っていたが、結局暗殺任務を放棄して引き金を引かなかった。[2] もう一方のグループはXウイング・スターファイターによって構成されるブルー中隊で、ゲイレンを暗殺するために同盟情報部デイヴィッツ・ドレイヴン将軍によって派遣された。[3] プラットフォームがXウイングの奇襲を受けた際、クレニックは爆発の衝撃で倒れて一瞬意識を失ったが、デス・トルーパーの手でシャトルに乗せられ、イードゥーから飛び立った。ゲイレンは攻撃で命を落とした。[2] その後、クレニックはシャトルの船長を務めるダンスティグ・プテロから、ダース・ヴェイダーが面会を求めていることを知らされた。[3] クレニックのシャトルは皇帝に仕えるシスの暗黒卿の要請に応じるため、ヴェイダーの城がある惑星ムスタファーに針路をとった。[3]

Vader and Krennic

ヴェイダーと会話するクレニック

ヴェイダーと対面したクレニックは、皇帝が所望していた兵器が完成し、テストも成功したことを報告した。しかしヴェイダーは街がひとつ消滅し、イードゥーの施設が攻撃を受け、デス・スター計画の秘密が危険にさらされていることに不満を抱いていた。シス卿はゲイレン・アーソがデス・スターに余計な手を加えていないことが証明されるまで決して気を抜かぬようクレニックに忠告した。クレニックは会談を終えて立ち去ろうとするヴェイダーに、指揮権はまだ自分にあるのかと尋ねたが、シス卿のフォースで首を絞められ、言葉が続かなくなった。クレニックが膝から崩れ落ちると、ヴェイダーは彼の首を離し、過ぎた野心は破滅をもたらすことになると警告して去っていった。[2]

クレニックはヴェイダーの副官[3] ヴァニー[1] に付き添われてシャトルへ戻った。彼はヴェイダーが自分を殺さなかったことで自信を持ち、まだ皇帝は自分の価値を認めていると判断した。クレニックは、ジェダで生存者を取り逃がしてイードゥー襲撃事件のきっかけを作った失態の責めをターキンに負わせることを決意し、ヴェイダーに言われた通りゲイレンの行動を調べることにした。城を去る時、ヴァニーは城内で見たことはすべて他言無用だとクレニックに告げた。その後、クレニックはゲイレンが送った全ての通信記録を確認するため惑星スカリフ帝国安全管理施設に聳えるシタデル・タワーへ向かった。彼はゲイレンの反逆行為を挫くことさえできれば、ヴェイダーの後ろ盾を得てデス・スターの指揮権を取り戻すことができると信じていた。[3]

スカリフの戦い編集

「私が失ったのは時間だけだ。だがお前は、反乱軍とともに死ぬ」
―ジン・アーソに対し、オーソン・クレニック[出典]
Krennic Blaster

ジン・アーソにブラスターを向けるクレニック

シタデル・タワーに到着したクレニックは、スカリフ駐屯部隊を率いるソトラス・ラムダ将軍にゲイレンの全ての通信記録を提出するよう命じた。しかしクレニックがシタデルの司令センターで待機していた時、スカリフに侵入していた反乱同盟のチーム“ローグ・ワン”がタワー周辺の沿岸地帯で爆発を起こした。周囲の帝国軍将校が呆然としているのに気づいたクレニックは、すぐに駐屯部隊を出動させるよう怒鳴り散らした。クレニックは知らなかったが、ローグ・ワンの目的はバトル・ステーションの弱点を究明するのに必要なデス・スター設計図スカリフ情報保管庫から奪取することだった。駐屯部隊が外部の陽動攻撃に気を取られているすきに、キャシアン・アンドーとジン・アーソ、再プログラムされたセキュリティ・ドロイドK-2SOがシタデル・タワーの内部に潜り込んでいた。[2]

間もなくラダス提督率いる同盟軍艦隊がローグ・ワンに加勢するためスカリフ上空にハイパースペース・ジャンプした。司令センターでその報告を受けたクレニックは、スカリフの惑星シールドの唯一の出入り口となっているシールド・ゲートを閉じ、施設を封鎖するようラムダ将軍に命じた。しかし封鎖が完了する前に複数の反乱軍戦闘機がゲートを通過し、大気圏内でローグ・ワンに航空支援を提供した。その頃、キャシアンとジン、K-2SOは情報保管庫に入り込み、デス・スターの設計図を記録したデータ=テープを探していた。K-2SOはストームトルーパーと銃撃戦を繰り広げ、破壊される直前に保管庫をロックした。司令センターで沿岸部の戦いを見守っていたクレニックは[2]マイタス・アデマ[1] 中尉から保管庫に侵入者がいることを知らされた。クレニックは沿岸の戦闘に自分の近衛隊も送るよう指示し、2名のデス・トルーパーを引き連れて保管庫へ急いだ。[2]

Krennic

クレニックの最期

クレニックが情報保管庫にたどり着いた時、ジン・アーソとキャシアン・アンドーは既にデータ=テープを手に入れ、データ・カートリッジのタワーを登っているところだった。キャシアンは2人のデス・トルーパーを撃退したが、クレニックの銃撃でタワーから落下した。ジンが死角に隠れてタワーを登り続けたため、クレニックはやむを得ず引き返し[2]、保守用のターボリフト[3] で彼女の行き先へ向かった。ジンがシタデル・タワー最上部のアンテナを使ってデス・スター設計図を同盟軍艦隊に送信する直前、クレニックは彼女を見つけてブラスターを向けた。ジンは自分はゲイレンとライラ・アーソの娘だと名乗り、父親がデス・スターに仕込んだ弱点を銀河中に知らせたところだと語った。クレニックはシールドが閉じている限り反乱軍に情報が届くことはないと告げ、ジンを殺そうとした。しかし生きていたキャシアンが駆けつけ、背後からクレニックを撃ち抜いた。長官が倒れた後、ジンは即座にアンテナを起動し、設計図のデータを軌道の艦隊へ送信した。惑星シールドは既に同盟軍艦隊によって破られており、設計図はMC75スター・クルーザープロファンディティ>によって受信された。[2]

ジンとキャシアンがクレニックにとどめを刺さずに去っていった後、グランドモフ・ターキン指揮するデス・スターがスカリフ上空に姿を現した。クレニックは痛みに苦しみながら空を見上げ[2]、デス・スターの焦点ディッシュに緑色のレーザーが点火されたことに気づいた。ターキンの命令でシタデル・タワーが破壊されるまでのごくわずかな時間に、クレニックはゲイレン・アーソとの過去や、自分に迫る運命について思いを馳せた。彼は自分が創り出したものによって命を絶たれることがせめてもの救いだと考えた。[3] また彼はいずれターキンも政治を優先するあまり超兵器の弱点を過小評価し、破滅するに違いないと確信していた。[8] クレニックは死の直前に、ゲイレンが仕組んだという弱点が、反応炉の連鎖爆発の引き金となる排熱孔であることに気づいた。[3] 次の瞬間、デス・スターは反応炉1基を使って砲撃を行い、クレニックのいるシタデル最上部を消し去った。ジンやキャシアンをはじめ、地上にいた他の人々もスーパーレーザーが引き起こした大爆発に飲み込まれた。[2]

後世への影響編集

Destruction of Citadel Tower

シタデル・タワーの破壊

クレニックの死の直後、デス・スターの設計図は反乱軍のプリンセスレイア・オーガナによってスカリフの戦場から持ち出された。[2] その後、皇帝は超兵器の完成を受けて元老院を解散せた。ターキンは、今後帝国はデス・スターがもたらす恐怖によって銀河系を統治することになると統合本部のメンバーに説いた。のちにターキンはレイアの故郷である惑星オルデランを標的に選び、初めてスーパーレーザーの完全な破壊力を実演した。しかし反乱同盟はレイアがもたらしたデス・スター設計図を解析し[9]、ゲイレン・アーソによって組み込まれた[2] バトル・ステーションの弱点を突き止めた。ターキンはデス・スターをヤヴィン星系へジャンプさせ、衛星ヤヴィン4に置かれた反乱軍の拠点を滅ぼそうとしたが、反乱軍は超兵器の弱点を突くため決死の破壊作戦に打って出た。その結果、ルーク・スカイウォーカープロトン魚雷を排熱孔に命中させ、デス・スターを破壊することに成功した。[9] クレニックが死の瞬間に予期した通り[8]、ターキンは反乱軍の力を侮ったため破滅を迎えることになった。[9]

クレニック長官が命を落とした後も先進兵器研究部門は継続し、2つ目の、より巨大な新型デス・スターの建造に取り組んだ。最初のデス・スター建造にも携わったモフティアン・ジャージャロッドの監督のもと、第2デス・スターはエンドア森の月の軌道上で建造が進められた。[10] しかしこの未完成のバトル・ステーションはエンドアの戦いランド・カルリジアンナイン・ナンが乗る<ミレニアム・ファルコン>によって破壊されてしまった。[11]

スカリフの戦いのさなか、ターキンはクレニックが後世に残した遺産は何だろうかと考えた。ジェダ・シティで行われた兵器のデモンストレーションはターキンの目にも荘厳に映ったが、彼はクレニックが帝国史に名を残すとすれば、ジェダの“鉱山災害”の項の脚注で触れられるだけだろうと信じた。[8] 34 ABYレジスタンスが『レベル・ファイルズ』と呼ばれる反乱軍の資料群を再発見した際、レイア・オーガナはクレニックに関する部分に注釈をつけ、彼は帝国の兵器開発という大きな業績のわりに歴史書で触れられることは少ないとコメントし、おそらく本人はその事実に苛立つだろうが、自分にとっては喜ばしいことだと記した。[7]

制作の舞台裏編集

KrennicStrikeAPose-RogueOneTrailer

『ローグ・ワン』のティーザーで公開されたクレニックのファースト・ビジュアル

オーソン・クレニックは2016年12月15日公開のスター・ウォーズ アンソロジー・シリーズ映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(ギャレス・エドワーズ監督)のために制作されたキャラクターである。俳優はベン・メンデルソーン。メンデルソーンのキャスティングは2015年8月15日に発表された。クレニックのビジュアルは、2016年4月7日に『ローグ・ワン』の最初のティーザー・トレーラーで公開された。

クレニックはもともと、ジョン・ノールスター・ウォーズの実写テレビ・シリーズ(スター・ウォーズ:アンダーワールド)のために作り出したキャラクターだった。しかしこのTVシリーズは無期限で制作中止となっている。ノールの初期シナリオでは、このキャラクターはジン・アーソのローグ・ワン・チームに紛れ込んだ二重スパイであり、帝国保安局や上官のウィリックス・クリー(Willix Cree)に仕えている。また映画のエンディング案のなかには、クレニックがデス・スターによるスカリフへの攻撃を生き延びた後、設計図を失った罰としてスター・デストロイヤー艦内でダース・ヴェイダーに殺される、という構想もあった。しかしクレニックがどうやってデス・スターの砲撃を生き延びるか良いアイデアが浮かばなかったため、このエンディングは廃案となった。

登場エピソード編集

Krennic Jedha

クレニック長官

参考資料編集

脚注編集

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