2 BBY、反乱軍フェニックス戦隊は銀河帝国内部で内通者として活動していたエージェント・アレクザンダー・カラスの救出任務を行った。カラスは“フルクラム”という暗号名を使って反乱軍に帝国の内部情報を提供していたが、スローン大提督に正体を気づかれかけていた。カラスの身近に潜り込むため、反乱者のエズラ・ブリッジャーとドロイドAP-5、チョッパーは自分たちから進んでヨガー・リステ大尉の帝国軍軽クルーザーに捕まった。その後、スローンのスター・デストロイヤー<キメラ>に招集されたカラスは、ブリッジャーと協力してスローンのオフィスに忍び込み、チョッパー基地の特定につながる情報を銀河マップから消去した。また、カラスはフルクラムの疑いを自分から逸らすため、リステ大尉にスパイ行為の濡れ衣を着せた。その後、カラスは帝国に留まることに決め、ブリッジャーたちだけが脱出を果たした。今回の事件を受け、スローンと帝国保安局のウルフ・ユラーレン大佐はリステでなくカラスこそ本物の内通者に違いないと結論づけたが、彼が反乱軍基地を見つけ出す手がかりになることを期待し、しばらく静観することに決めた。
背景[]
帝国保安局のエージェントを務めるアレクザンダー・カラスは、衛星バーリンでラサットの反乱者ガラゼブ・オレリオスと行動を共にした後、銀河帝国のやり方に疑問を持つようになった。反乱軍シンパとなったカラスは、フルクラムという暗号名を使ってフェニックス戦隊と接触し、スカイストライク・アカデミーの内部に帝国からの亡命を望む士官候補生がいることを教えた。また、反乱者エズラ・ブリッジャー、ケイナン・ジャラス、チョッパーがロザルの帝国軍兵器工場施設に潜入してTIEディフェンダーの情報を奪取した際には、彼らがスローン大提督の目と鼻の先から逃げ出す手伝いをした。一連の事件を受け、スローンは帝国の司令部に反乱軍へ情報を漏らす内通者が潜んでいるのではないかと考えるようになった。
その後、カラスはスローンが放ったE-XDインフィルトレーター・ドロイドの情報をゼブやAP-5に伝え、チョッパー基地の座標が帝国に知られるのを防いだ。彼らはカラスの情報を利用してインフィルトレーター・ドロイドを本部へ送り返し、スター・デストロイヤーを1隻破壊する。しかし、スローンはこの一件を踏まえて反乱軍基地の捜索の幅を99惑星にまで絞り込んだ。また、彼はフルクラムを特定するため保安局のウルフ・ユラーレン大佐の力を借り、宙域司令部のスタッフを対象に調査を行った。一方、スローンの活動を監視していた反乱軍は、彼がフルクラムの正体に近づきつつあることを知る。
これを受け、エズラ、チョッパー、AP-5はカラスの救出作戦に乗り出した。ヨガー・リステ大尉が指揮する帝国軍軽クルーザーに乗り込み、カラスと合流するため、彼らは犯罪者のふりをしてスター・コミューター2000シャトルを盗み出した。計画がうまく進んだ後は、ケイナン・ジャラスと元クローン・キャプテンのレックスがセンチネル級着陸船で軽クルーザーに駆け付け、カラスを回収する手はずになっていた。
任務[]
侵入と偽装[]
シャトルの強奪は計画通りに進み、ブリッジャーはヨガー・リステのストームトルーパー部隊に捕まって軽クルーザーへ連行された。AP-5とチョッパーはブリッジャーが盗んだシャトルにたまたま居合わせただけの帝国のドロイドだと主張し、拘束を免れる。監房でカラスと一対一になった後、エズラはカラスに任務の概要を説明した。しかし2人が軽クルーザーから逃げ出す暇もなくリステ大尉がカラスのもとを尋ね、スローン大提督からインペリアルI級スター・デストロイヤー<キメラ>への呼び出しがかかっていると告げた。過去の失態を埋め合わせて再び栄光を勝ち取りたいと願っていたリステは、エズラ(リステは彼を賞金稼ぎと思い込んでいた)を手土産として<キメラ>へ連れていくことにした。
AP-5とチョッパーは賞金稼ぎにとって不利な証拠を握っていると嘘をつき、リステをごまかして<キメラ>に同行することに成功した。インペリアル級スター・デストロイヤーに移った後、エズラは監房ブロックB7の独房に収監された。AP-5とチョッパーがケイナンやレックスに計画の変更を報告していた頃、カラスとリステはスローンのオフィスで大提督やユラーレン大佐と対面し、フルクラムに関する調査状況を知らされた。調査の一環として、ユラーレンは宙域の司令スタッフに聞き取り調査を行っていた。このとき、カラスは反乱軍の拠点が惑星アトロンにあることを、スローンがもう少しで掴みかけていることに気づいた。
フルクラムの濡れ衣をリステに着せることに決めたカラスは、会議が終わるとすぐに小細工を始めた。カラスはリステにアリンダ・プライス総督が怪しいと嘘を吹き込み、手柄を欲しているリステの野心を煽った。また、彼は会話中に自分とリステのコード・シリンダーをすり替えた。リステがプライス総督の後をつけて行った後、カラスはリステのコード・シリンダーを使ってエズラを解放し、チョッパーやAP-5と合流する。カラスはエズラに、逃げる前にスローンのオフィスでアトロンの情報を消去し、ケイナンたちのシャトルをスター・デストロイヤーに収容するための通行許可コードを手に入れる必要があると告げた。
脱出[]
エズラは帝国軍将校の軍服に身を包んで変装し、カラスと共にスローンのオフィスへ向かった。オフィスにはストームトルーパーの見張りが立っていたが、エズラはフォースのマインド・トリックを使って兵士を欺き、“リステ大尉”が部屋への立ち入りを求めていると説得した。一方、尋問のため監房ブロックを訪れたスローン、プライス総督、ユラーレン大佐は、囚人がすでに逃げ出していることに気づいた。ユラーレンは牢の開錠にリステのコード・シリンダーが使われていることを突き止める。その頃スローンのオフィスでは、カラスが大提督の星図からアトロンの座標を消去し、チョッパーが通行許可コードを盗み出していた。
スローンがオフィスに戻ってきたことに気づいたカラスは、トレーニング・ルームにあった2体のDTシリーズ・セントリー・ドロイドに細工を施し、大提督の命を狙わせた。スローンが部屋に入ったとき、カラスはトレーニング・ルームに、エズラとドロイドは室内の芸術品の影にそれぞれ身を隠し、セントリー・ドロイドと大提督の戦闘が始まった隙をついて脱出した。スローンは一瞬だけエズラの姿を目撃したが、軍服で後姿だったためリステ大尉と誤認する。ブラスターでドロイドを倒した後、スローンはユラーレンに連絡を取り、フルクラムの正体はリステだったと報せた。
ストームトルーパーに変装したレックスとケイナンは、通行許可コードを使ってシャトルを<キメラ>に着床させた。プライス総督は2人のトルーパーが反乱軍の侵入者に違いないと感づき、彼らを逮捕しようとした。カラスとエズラたちがハンガー・ベイに辿り着いたとき、プライスの尾行を続けていたリステ大尉も戦いに加わった。ストームトルーパーと戦っているプライスを見て、カラスの言っていたことが本当だったと確信したリステは、総督を攻撃して気絶させた。反乱者たちはシャトルに乗り込んでスター・デストロイヤーから逃げ出したが、カラスは内通者として帝国内に留まり続けることに決め、リステに濡れ衣を着せるため彼を地面に組み伏せた。
その後[]
コード・シリンダーのすり替えトリックによって囚人解放やオフィス侵入の罪を着せられ、さらにプライス総督を攻撃してしまったリステ大尉は、反乱軍のスパイとして連行された。スローンとユラーレンは表向きにはカラスの説明を受け入れ、フルクラムはリステだったということで納得したふりをした。しかし、彼らは2人ともリステにこれほど巧妙な芸当を成し遂げる才覚はないと考え、全てはリステを陥れるためにカラスが仕組んだ罠だったのだという結論に達した。スローンは内通者を利用して反乱軍の秘密基地の所在を掴むチャンスが来ることを期待し、ひとまずはカラスを泳がせておくことに決めた。
登場作品[]
参考資料[]
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