カークーンの大穴(Great Pit of Carkoon)は惑星タトゥイーンの北部デューン・シー、ボマー・フラッツに存在した巨大な砂の穴である。穴の中には、飲みこんだ獲物を1,000年以上かけて消化する生き物サルラックが生息していた。近くの宮殿に住むハットの犯罪王ジャバ・デシリジク・ティウレは、特に気に入らない者をカークーンの大穴へ運び、サルラックの餌食にして処刑していた。
4 ABY、ジャバはルーク・スカイウォーカーとハン・ソロ、チューバッカをいつもの方法で処刑しようとしたが、囚人たちの思いがけない抵抗により、大穴の上で激しい戦闘が繰り広げられた。最終的にジャバは囚人たちの仲間であるレイア・オーガナによって絞殺され、犯罪王のセール・バージ<ケタンナ>は大穴のそばで爆破された。この事件はのちに“カークーンの大穴の戦い”として知られるようになった。ジャバに雇われていた賞金稼ぎボバ・フェットは戦闘中にサルラックに飲み込まれたが、のちに生きて脱出を果たした。フェットが9 ABYにアーマーを探すためここに戻ってきた時、サルラックの巣窟は<スレーヴI>のサイズミック・チャージで破壊された。
概要[]
カークーンの大穴は砂漠の惑星タトゥイーンの北部デューン・シー[3]、ボマー・フラッツに存在した巨大な窪みである。[4] この人里離れた砂の穴は、古くからサルラックと呼ばれる獰猛なクリーチャーの住処になっていた。[6] 大穴があるボマー・フラッツはグレート・メスラ高原やバンサ平原と隣接しており、バンサ平原の向こうにはハットの犯罪王ジャバ・デシリジク・ティウレの宮殿があった。[4]
歴史[]
- 「ここに俺のアーマーがあるはずだ」
「ここに? きっともう溶けてるよ」
「ベスカーは溶けない」 - ―ボバ・フェットとフェネック・シャンド[出典]
ジャバの宮殿からカークーンの大穴までの道のりは、宮殿のかつての所有者である悪党アルカーラによって開拓された。[4] やがてカークーンの大穴に生息するサルラックはジャバ・ザ・ハットのお気に入りのペットとなった。サルラックが同じ場所に根差して動かないという習性をありがたく利用し、ジャバは敵対者を大穴まで運び、この生き物の餌にして処刑した。[7]
4 ABY[8]、エンドアの戦いの直前、ジャバはジェダイ・ナイトのルーク・スカイウォーカーと密輸業者ハン・ソロ、チューバッカをサルラックの餌にして処刑することに決めた。3人の囚人はバンサIIカーゴ・スキッフで処刑場へ連行され、ジャバとその取り巻きたちは処刑を見物するためLO-KD57セール・バージ<ケタンナ>で現場へ赴いた。ところが、スカイウォーカーはアストロメク・ドロイドR2-D2に預けておいたライトセーバーを受け取ると、大穴の上に浮遊するスキッフの上でジャバの手下たちと戦いを繰り広げた。[5]
戦闘中、ジャバに仕えるスキッフ・ガードの多くが大穴に落下し、サルラックの餌食となった。囚人たちの味方であるランド・カルリジアンも穴に落ちそうになったが、サルラックの触手に捕まれていたところをハン・ソロに救われた。ジャバに雇われた賞金稼ぎのボバ・フェットは、ソロが振り回したバイブロ=アックスがジェットパックに当たって暴走してしまい、セール・バージの船体にぶつかったのちサルラックに飲み込まれた。その後、囚人たちの仲間レイア・オーガナが<ケタンナ>の船内でジャバを絞殺し、セール・バージを爆破して仲間たちと一緒に大穴から去っていった。[5] この事件はのちに“カークーンの大穴の戦い”として知られるようになった。[9]
戦いが終わった後、サルラックの腹の中で意識を取り戻したボバ・フェットは、火炎放射器を駆使して何とか大穴から脱出した。しかし彼はすぐに力尽きて倒れ、再び意識を失った。やがてサンドクローラーに乗ったジャワのゴミ漁りたちが大穴を訪れて戦いの残骸を回収し、フェットからアーマーをはぎ取った。ジャワが去った後、今度はタスケン・レイダーの部族が大穴に現れ、フェットを捕虜として連れ去った。[10]
タスケンに受け入れられ部族の一員として日々を過ごした後、フェットは新たな旅を開始した。彼はフェネック・シャンドとともにジャバの宮殿からファイアスプレー31級哨戒攻撃艇<スレーヴI>を取り戻すと、アーマーを回収するためカークーンの大穴を再訪した。ジャワが装備品を持ち去ったことを知らないフェットは、ベスカーでできているアーマーならサルラックの酸で溶かされることなく大穴の中に残っているはずだと考えたのである。彼は<スレーヴI>を大穴の上にホバリングさせて中を覗き込んだが、サルラックの触手が船を掴み、中に引きずり込もうとした。そこでシャンドが独断でサイズミック・チャージを<スレーヴI>から投下し、大穴の中の巨大生物を始末した。その後、フェットは船から降りて穴の中に入ったが、アーマーを見つけることはできなかった。[1]
制作の舞台裏[]
カークーンの大穴は1983年公開のオリジナル・トリロジー最終作『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(リチャード・マーカンド監督)で初めて登場した。[5] 大穴はカリフォルニア州バターカップ・バレーの砂漠に制作され、制作当時は“ナマケモノの穴”(sloth pit)と呼ばれていた[11]
登場作品[]
- スター・ウォーズ:スカイウォーカーの衝撃 (間接的に言及)
- スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 (初登場)
- アフターマス:命の借り (言及のみ)
- ボバ・フェット – チャプター1:異星のはぐれ者 (回想シーン)
- ボバ・フェット – チャプター2:タトゥイーンの部族 (ボバ・フェットのヴィジョンの中に登場) (回想シーン)
- ボバ・フェット – チャプター3:モス・エスパの町 (回想シーン)
- ボバ・フェット – チャプター4:迫り来る嵐 (回想シーン)
- ルーク・スカイウォーカーの都市伝説
- ラグブリアス・モートの話—The Legends of Luke Skywalker: The Manga
- ブラッドライン (ホログラムでの登場)
- ワイルド・スペースからの物語:メジャードモの大問題—アドベンチャーズ(2017) 23 (回想シーン)
参考資料[]
- アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- スター・ウォーズ:カード・トレーダー
- スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- スター・ウォーズ コンプリート・ロケーションズ
- スター・ウォーズ キャラクター事典 完全保存版
- スター・ウォーズ ビークルのすべて
- STAR WARS GEEKTIONARY THE GALAXY FROM A to Z
- スター・ウォーズ:エイリアン・アーカイブ
- スター・ウォーズ ビジュアル・ディクショナリー新完全版
- アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科 ニュー・エディション
- ディズニー・ギャラリー マンダロリアン – レガシー
- ディズニー・ギャラリー マンダロリアン – つながり
- Star Wars THE GALACTIC EXPLORER’S GUIDE
- ディズニー・ギャラリー/スター・ウォーズ:マンダロリアン メイキング・オブ・シーズン2
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 ボバ・フェット – チャプター4:迫り来る嵐
- ↑ スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ 3.0 3.1 スター・ウォーズ ビジュアル・ディクショナリー新完全版
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 スター・ウォーズ コンプリート・ロケーションズ
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
- ↑ STAR WARS GEEKTIONARY THE GALAXY FROM A to Z
- ↑ スター・ウォーズ:エイリアン・アーカイブ
- ↑ スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- ↑ アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- ↑ ボバ・フェット – チャプター1:異星のはぐれ者
- ↑ STAR WARS クリーチャーズ&エイリアンズ大全 制作秘話と創造の全記録