- 「提督、エージェント・カラスが敵はどこか教えろと」
「私も知りたいよ」 - ―帝国軍将校とカシウス・コンスタンチン提督[出典]
ガレルの戦い(Battle of Garel)は3 BBYにアウター・リム・テリトリーの惑星ガレルで発生した、初期反乱運動の戦闘である。当時、反乱分子のフェニックス戦隊とスペクターズはガレル・シティにある宇宙港にスターシップを隠して潜伏していた。しかしスペクターズがが惑星タコーボのハンマータウンで銀河帝国の尋問官と対決した際、反乱者の会話がセヴンス・シスターのID9シーカー・ドロイドに盗聴され、ガレルに隠れ家があることが知られてしまった。帝国保安局のエージェント・アレクザンダー・カラスは尋問官がもたらした情報が真実であることを確認すると、惑星ロザルの軌道に配置されているインペリアル級スター・デストロイヤー艦隊を使ってガレルを攻撃するよう、<リレントレス>のカシウス・コンスタンチン提督に命じた。
現地のパトロール隊を撤収させた後、帝国軍はガレル・シティで反乱軍への奇襲を開始した。宇宙港でストームトルーパー部隊と遭遇した反乱者たちは、すぐに船に乗り込み、次々と複数の宇宙港から離陸した。また尋問官セヴンス・シスター、フィフス・ブラザーも反乱軍のジェダイを倒すため自ら地上に降りたが、戦うことすらできず取り逃がした。ガレルの大気圏内に展開したコンスタンチンの艦隊は反乱軍のテイランダー・シャトルを撃墜し、コマンダー・ジュン・サトーの旗艦<リベレーター>をトラクター・ビームで捕捉した。しかし、ヘラ・シンドゥーラ船長の操縦する<ゴースト>がビーム発生装置を破壊してサトーを救い、結果的に帝国は反乱軍艦隊の大部分を取り逃がしてしまった。一方、反乱軍も安全な拠点を失う痛手を負い、アトロンのチョッパー基地に落ち着くまでのあいだ放浪を余儀なくされた。
背景[]
- 「私も尋問官殿の説を調査してみたんだが、ガレルには確かに反乱者が潜んでいる。たくさんある宇宙港を移動して船を隠しているんだ。非常に賢い」
- ―エージェント・アレクザンダー・カラス[出典]
初期反乱運動の時代、コマンダー・ジュン・サトー率いる反乱分子フェニックス戦隊は、VCX-100軽貨物船<ゴースト>のクルーからなるスペクターズと合流し[4]、アウター・リム・テリトリーの惑星ガレルに秘密の拠点を設けた。[5] 彼らはガレル・シティに点在する宇宙港にスターシップを隠し、しばらくは銀河帝国に見つからずに反乱運動を展開した。[1] しかし、尋問官のフィフス・ブラザーとセヴンス・シスターが惑星タコーボのハンマータウンで反乱軍のジェダイと対決した際、シスターのID9シーカー・ドロイドがパダワン・エズラ・ブリッジャーの会話を盗聴し、彼らの本部がガレルにあることを突き止めた。[6] 帝国保安局のエージェント・アレクザンダー・カラスは尋問官の報告に基づいてガレルを調査し、情報が真実であることを確認した。帝国宇宙軍のカシウス・コンスタンチン提督は尋問官の情報に懐疑的だったが、カラスの命令に従い、ロザル軌道に配備されていた<リレントレス>を始めとするインペリアルI級スター・デストロイヤー艦隊をガレルに展開させた。奇襲を開始する前、帝国軍はガレル・シティのパトロール部隊を引き上げさせた。[1]
ガレルの戦いが始まる前、ロザルで反帝国プロパガンダ放送を流した罪で収監されていたエフライムとミラ・ブリッジャー夫妻が刑務所で暴動を起こし、囚人数十名の脱獄を手引きして命を落とした。その頃、ブリッジャー夫妻の息子であるエズラは、両親にまつわるフォース・ヴィジョンを経験した。彼は両親がまだ生きているのではないかと考え、ヴィジョンの内容をケイナン・ジャラスとヘラ・シンドゥーラに説明した。ヘラは以前帝国情報センターからの脱走者シーボを救出した際にエズラの両親が逮捕されたことを聞き出していたが、刑務所の位置を突き止められなかったため、捜索を諦めかけていた。ケイナンはサトーから受け取った帝国の囚人リストをエズラに見せ、フォースを使った特定作業をするよう命じた。その結果、エズラはロザル出身の「囚人X-10」が何らかの情報を持っているはずだと判断した。彼らはまだ知らなかったが、X-10の正体はブリッジャー夫妻の暴動によって脱獄に成功したロザルの元総督、ライダー・アザディだった。[1]
ガレルの戦い発生直前、エズラは故郷のロザルへ戻ることを決意した。エズラと同じ<ゴースト>のクルーであるマンダロリアンのサビーヌ・レンは、ロザルを包囲していた帝国軍艦隊が撤退したという情報を受け取り、ロザルに戻るなら今が好機だと考えた。彼らはさっそく出発するためガラゼブ・“ゼブ”・オレリオスとC1-10P(チョッパー)に連絡を取り、<ゴースト>に戻るよう指示した。宇宙港で買い出しをしていたゼブとチョッパーは、珍しく帝国のパトロール部隊に出くわさないことを不思議がったが、かつて帝国の士官候補生だったサビーヌ・レンは、帝国が奇襲作戦に向けてパトロール隊を撤退させたのだと気付いた。[1]
奇襲[]
- 「俺の邪魔をするな! 消えろ!」
「勇ましい坊やだこと。そんなに邪魔ならどけてみたら?」 - ―エズラ・ブリッジャーとセヴンス・シスター[出典]
<ゴースト>から警告を受けた直後、ゼブとチョッパーは宇宙港で帝国の奇襲部隊と遭遇した。ガレル・シティの上空にはインペリアル級スター・デストロイヤー艦隊が姿を現し、帝国による通信妨害が始まった。ヘラはサビーヌに船の位置特定を妨げる妨害電波を発信するよう命じ、ケイナン・ジャラスとエズラ・ブリッジャーはゼブやチョッパーに助太刀するため宇宙港へ駆けつけた。通路で反乱者とストームトルーパーのブラスター戦が繰り広げられる中、エージェント・カラスは自らトルーパー部隊を率いて宇宙港を襲撃した。しかしエズラはカラスのJ-19ボー=ライフルから放たれるビームをライトセーバーで偏向し、このエージェントをフォースで押し飛ばして壁にぶつけ、気絶させた。[1]
反乱者たちが周囲の敵を始末した直後、セヴンス・シスターとフィフス・ブラザーがエズラの前に姿を現した。ブリッジャーは感情に任せて尋問官に切りかかろうとしたが、ジャラスはDL-18ブラスター・ピストルで隔壁の制御パネルを撃ち、尋問官との間にあるドアを閉鎖した。一方、各地のハンガーでは反乱軍のスターシップの発進準備が急ピッチで進められていた。しかし16番ハンガーをはじめとする一部の施設は、脱出前に帝国によって制圧されてしまった。ケイナンたちがなんとか<ゴースト>に戻ると、ヘラはフェニックス戦隊の他の艦船とタイミングを合わせ、あらかじめ用意していた脱出プランを展開した。反乱軍の船が続々と宇宙港から飛び立つと、コンスタンチン提督は部下にトラクター・ビームの起動を命じた。戦闘中、反乱軍のテイランダー・シャトルが少なくとも1隻破壊され、ガレル・シティに墜落した。[1]
コンスタンチンのスター・デストロイヤー<リレントレス>はコマンダー・サトーやキャプテン・レックスが乗る旗艦、CR90コルベット<リベレーター>をトラクター・ビームで捕捉した。コンスタンチンが旗艦の拿捕に集中したため、反乱者の残りの宇宙船はスター・デストロイヤーの封鎖ラインをすでに突破していたが、ヘラは<リベレーター>を救うため引き返すことに決めた。<ゴースト>の補助機<ファントム>に乗り込んでいたエズラとケイナン、チョッパーは、ヘラの指示に従い、一足先にロザルへ向かうことになった。<ファントム>が去った後、ヘラはサトーたちを救うため<リレントレス>に接近した。彼女はサトーに、トラクター・ビーム消滅に備えてエンジンの準備をしておくよう告げた。[1]
サビーヌはヘラに、至近距離でトラクター・ビーム発生装置に魚雷を命中させることができれば、<リベレーター>を解放できると提案した。しかしコンスタンチンの命令でTIE/ln制宙スターファイターが<ゴースト>を妨害したため、魚雷を発射することができなかった。そこでヘラは攻撃をしのいでなんとかスター・デストロイヤーの下面に接近し、機体をぶつけて無理やりビーム発生装置を破壊した。<ゴースト>を追跡していたTIEファイターの1機は、破壊された発生装置の残骸と衝突して爆発した。ビームから解放された<リベレーター>はガレルから飛び立ち、<ゴースト>と共にハイパースペースへジャンプした。その直後、目を覚ましたカラスから敵はどこにいるか尋ねられたコンスタンチンは、自分も知りたいと憎々しげにつぶやいた。[1]
その後[]
- 「ガレルでの損失を聞いたオーガナ議員が援軍を送ってくれるそうよ」
- ―ヘラ・シンドゥーラ[出典]
帝国による奇襲作戦は失敗に終わり、ガレルに隠れていた反乱軍艦隊の大半はハイパースペースへと逃げ去った。[1] しかし反乱軍はこの戦いで大きな損害を被り、後日、オルデラニアンのベイル・オーガナ元老院議員からガレルで失った戦力補填の援助を受けることになった。オーガナ議員はフェニックス戦隊にハンマーヘッド・コルベット3隻を届けるため、養女のプリンセス・レイア・オーガナを代理人としてロザルへ派遣した。惑星オルデランは表向きには帝国に忠誠を誓っていたため、レイアは救援任務を名目にロザルを訪問し、反乱者たちはロザル補給基地で彼女のコルベットを“強奪”した。[2]
またエズラとケイナン、チョッパーはロザルでライダー・アザディ元総督を見つけ出し、エフライムとミラ・ブリッジャーが既に死んでいることを知らされた。[1] その後、反乱者たちとアザディはロザル補給基地でプリンセス・レイアの作戦に協力し、ハンマーヘッド・コルベットを帝国から強奪した。[2]
ガレルの戦いで隠れ家を失った後、フェニックス戦隊はしばらくのあいだ居場所を転々としたが、やがて惑星アトロンにチョッパー基地を設置した。[7] しかしアトロンは2 BBYにスローン大提督率いる第7艦隊の攻撃を受け、反乱軍は再び基地を失うことになった。またこの攻撃が始まる直前、エズラはガレルの戦いでの経験から、ロザル軌道から帝国艦隊が姿を消すのは自分たちに危険が迫っている兆候だと気づいた。[8]
制作の舞台裏[]
ガレルの戦いは2015年12月9日に放送されたTVアニメ・シリーズ『スター・ウォーズ 反乱者たち』シーズン2の第11話『引き継ぐもの』で描かれた。[1]
登場作品[]
参考資料[]
- スター・ウォーズ ビジュアル・エンサイクロペディア
- スター・ウォーズ ビークルのすべて
- アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科 ニュー・エディション
- Legacy Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18 1.19 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.28 1.29 1.30 1.31 1.32 1.33 1.34 1.35 1.36 1.37 1.38 1.39 1.40 1.41 1.42 1.43 1.44 1.45 1.46 1.47 1.48 1.49 1.50 1.51 1.52 1.53 反乱者たち – 引き継ぐもの
- ↑ 2.0 2.1 2.2 反乱者たち – ロザルに来た姫
- ↑ 『きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版』によればレイア・オーガナは16歳でロザルの任務に参加した。『スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス』によればレイアの任務は19 BBYであるため、ロザルの任務は3 BBYとなる。ガレルの戦いはその直前のできごとであるため、同様に時系列は3 BBYと推定できる。
- ↑ スター・ウォーズ 反乱者たち/ロザルに立ちこめる暗雲
- ↑ 反乱者たち – ジェダイと海賊
- ↑ 反乱者たち – フォースの未来
- ↑ 反乱者たち – 新基地の謎
- ↑ 反乱者たち – 攻撃開始時刻
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[Source] |