ケイト・ニモーディアの大保管庫(Great Vaults of Cato Neimoidia)、別名パウ・マッコン男爵の宮殿(Palace of Baron Paw Maccon)はかつてロット・ドッドの宮殿(Lott Dod's palace)としても知られた建物。惑星ケイト・ニモーディアの橋上都市に築かれていた。銀河共和国時代の末期、トレード・フェデレーションのロット・ドッド元老院議員がこの建物を屋敷として利用していた。21 BBY、ナブーのパドメ・アミダラ議員がこの宮殿を訪れ、ラッシュ・クローヴィス議員とドッド議員、分離主義者たちが裏で結託していた証拠を掴んだ。
ドッドがクローン戦争で死んだ後、この宮殿はパウ・マッコン男爵の所有物となった。マッコンの管理のもと、この建物は高度なセキュリティが謳い文句の保管庫として使われるようになり、銀河系各地の宙域から大勢の金持ちが貴重品を預けにやってくるようになった。冷戦の時代、ロア・サン・テッカはフォースの遺物“カゼラス”を一目見るため大保管庫に忍び込み、ニモーディアンの衛兵によって逮捕された。その後、サン・テッカの身柄を巡ってファースト・オーダーとレジスタンス、そしてマッコンのセキュリティ・チームが戦闘を繰り広げた。
特徴[]
- 「召使が部屋までご案内します」
- ―パドメ・アミダラに対し、ロット・ドッド[出典]
ロット・ドッド元老院議員の宮殿は惑星ケイト・ニモーディアの橋上都市の上に築かれていた。宮殿は横長で、中央に円筒形のタワーがあり、その正面に円形の離着陸用プラットフォームが設けられていた。プラットフォームから長大な階段を上って中央タワーの中に入ると、広大なホールが広がっていた。ホールの床や階段は赤く、随所に金色の装飾が施されていた。ホールの端には壁沿いにテーブルが並んでおり、ここで晩餐会が催されることもあった。また宮殿内には来訪者用のゲストルームや、ドッドがホログラムを確認する際に使う図書室などがあった。ホールやゲストルームの窓からは、ケイト・ニモーディアの別の橋上都市を一望することができた。[1]
共和国時代、宮殿の壁にはカドゥにまたがるニモーディアンを始め、過去のニモーディアンたちを描いた絵画が飾られていた。[3] またホールや通路に壺などの調度品が置かれ、図書室の中央には巨大な球状のオブジェが飾られていた。宮殿では召使のBDシリーズ・ラグジュアリー・ドロイド、医療用の2-1B外科医ドロイド、そしてB1バトル・ドロイドといった各種ドロイドが使用されていた。[1]
パウ・マッコン男爵の所有物となった後、この宮殿は“ケイト・ニモーディアの大保管庫”として知られるようになり、銀河系の富裕層の金庫として用いられた。中央ホールを抜けて半円型のドアを通り抜けると、再び円形のホールが現れ、そこから放射状に広がる各通路の左右に無数の保管室が配置されていた。各保管室の入り口にはレーザーの格子が張り巡らされており、生身で通り抜けることはできなかった。また宮殿内にはマッコンの玉座の間や、四方をレーザーに囲まれた豪勢な刑務所、マッコンの宇宙船コレクションが飾られた大広間などの施設があった。この時代、マッコンの宮殿ではFA-4パイロット・ドロイドに似た金色のドロイドが召使として使用され、金色や赤色に塗装されたB2スーパー・バトル・ドロイドとヴァルチャー・ドロイドがセキュリティ・チームを構成していた。[2]
歴史[]
共和国時代[]
- 「わしの星でわしを脅せると思うのか!」
- ―ラッシュ・クローヴィスに対し、ロット・ドッド[出典]
銀河共和国時代の末期、銀河元老院でトレード・フェデレーションの代表者を務めるロット・ドッド議員は、ケイト・ニモーディアの橋上都市に宮殿を構えていた。クローン戦争中、トレード・フェデレーションは共和国元老院に議席を保持しつつ、裏では独立星系連合を支援した。ドッドも共和国の議員でありながら、ケイト・ニモーディアの宮殿で分離主義者のポグル・ザ・レッサー大公や、インターギャラクティック銀行グループのラッシュ・クローヴィス議員と密会して協定を結んでいた。[1] 21 BBY[4]、クローヴィスはジオノーシスのドロイド工場への投資に関する取引を終わらせるため、ドッドの宮殿を訪れた。その際、彼は友人であるナブーのパドメ・アミダラ議員も一緒に連れてきた。クローヴィスは知らなかったが、アミダラはジェダイ・オーダーからクローヴィスと分離主義者の関係を調べてほしいと依頼されていた。[1]
ゲストルームに通された後、アミダラはドッドの図書室を訪れたが、クローヴィスたちはドロイド工場のホログラムを隠し、ポグルは物陰に身を隠した。アミダラがスパイであることを見抜いたドッドは、のちに彼女の飲み物に毒を盛った。晩餐会の後、アミダラはドロイド工場に関するホログラム・ディスクを回収したが、毒の作用で倒れてしまった。アミダラを愛していたクローヴィスは、ナブーのパイロットに扮していたジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーと一緒に彼女を宮殿から運び出そうとしたが、ドッドに行く手を阻まれた。しかしクローヴィスはドッドにブラスター・ピストルを向けて脅し、解毒剤を受け取った。クローヴィスは解毒剤をスカイウォーカーに渡すと、自分の立場を守るために必要なディスクを返してほしいと頼んだ。しかしスカイウォーカーは拒否し、アミダラを連れて去って行ってしまった。[1]
冷戦期[]
ドッドはクローン戦争中に死に、トレード・フェデレーションも当時の権力や影響力を失った。ニモーディアンにとっては苦難の時代が始まったが、男爵たちは富を守るためケイト・ニモーディアにある保管施設を維持管理し続けた。フェデレーションが崩壊した際にその富の多くは失われたが、保管庫は残り、ケイト・ニモーディアの新たな主要産業“セキュリティ”を支える柱となった。かつてドッドが所有した宮殿も、パウ・マッコン男爵が所有する“ケイト・ニモーディアの大保管庫”となり、富豪たちが貴重な品を安全な場所に預けるため銀河各地の宙域からやって来るようになった。冷戦の時代、マッコンの宮殿には古代の遺物や珍しいテクノロジー、芸術の名作などさまざまな品が保管されていた。[2]
34 ABY以前、フォースの教会の信徒であるロア・サン・テッカはフォースのライトサイドとダークサイドの両面を体現した遺物“カゼラス”を一目見るため、宮殿の見学に参加した。彼は見学中に小型ドロイドを放ち、ニモーディアン・ロイヤル・ガード2名をスタンさせ、保管庫を内部から開錠させた。サン・テッカはレーザー網を通過できる特殊なローブを使って保管室に入ると、黄金の箱からカゼラスを取り出した。しかし次の瞬間、ニモーディアンの警備隊が姿を現し、小型ドロイドを破壊してサン・テッカの正体を暴いた。彼はマッコンの刑務所に入れられ、裁判を待つことになった。サン・テッカがケイト・ニモーディアで逮捕されたという知らせは、彼を追っていたレジスタンスのレイア・オーガナ将軍の耳に入った。彼女はサン・テッカを救い出すべく、ポー・ダメロン中佐率いるブラック中隊とともにケイト・ニモーディアへ向かうことに決めた。[2]
レイアはマッコンの気を引くため、彼と対立関係にあるレヤ男爵の宮殿を訪れ、湖畔のガウンをはじめとする亡き母パドメ・アミダラの衣類コレクションを安全に保管したいと相談を持ちかけた。するとマッコンがレヤ家の宮殿を襲撃し、より安全な自分の宮殿にコレクションを保管するべきだと持ちかけた。レイアはこの話に乗り、アミダラの衣類コレクションはマッコンの宮殿へ運び込まれることになった。呼吸マスクを使ってクローゼットに隠れていたダメロンは無事に保管庫への侵入を果たした。ダメロンがサン・テッカを救出するまでのあいだマッコンの注意を他にそらすため、ブラック中隊のT-70 Xウイングがケイト・ニモーディア領空に侵入し、ヴァルチャー・ドロイドのセキュリティ・チームと空中戦を繰り広げた。ダメロンからサン・テッカ救出の合図を受け取ったレイアは、アミダラのクローゼットを預けるのはやっぱり止めにしたいと態度を翻し、マッコンを怒らせた。[2]
しかしサン・テッカを隠したクローゼットがレイアの船に運び込まれた後、ファースト・オーダーのエージェント・テレックスが船ごとサン・テッカを連れ去っていき、ダメロンのXウイング<ブラック・ワン>もマララスによって盗まれてしまった。ダメロンはマッコンと取り引きし、宮殿に保管されているコレクションのひとつである改造型Vウイングを借りることになった。その後、ダメロンはマララスとの空中戦を制し、Vウイングでマッコンの宮殿のプラットフォームに帰還した。しかし肝心のサン・テッカ救出は失敗に終わり、レジスタンスはテレックスの後を追うことになった。[2]
登場作品[]
参考資料[]
- "Senate Spy" Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第31号 (銀河系ガイド:ケイト・ニモーディア訪問)