コルサント(Coruscant)は、銀河帝国時代にはインペリアル・センター(Imperial Center)という呼び名で知られた、銀河共和国及び帝国政府の首都惑星である。銀河系社会の中心地だったコルサントは、惑星全体がギャラクティック・シティと呼ばれる都市によって覆われ、そのスカイレーンではエアスピーダーやスターシップの往来が絶えなかった。スカイタワーは大気圏の高層に達しており、都市部の最も密集した地域は、数千レベルにも及ぶ建築物によって占められていた。コルサントの最上階層はレベル5127で、最底辺のレベル1は居住には適さないとされていた。コルサントの下層地域はアンダーワールドと呼ばれ、巨大なポータルを使ってしか行き来できなかった。
銀河系政府の首都だったコルサントは、国際的な惑星で、銀河系文化の中心地でもあった。共和国の法律や政策はコルサントの銀河元老院で決定され、最高議長の居住施設もこの惑星に置かれていた。シーヴ・パルパティーン最高議長が銀河帝国の成立を宣言したのも、コルサントの銀河元老院だった。共和国再建のための同盟がエンドアの戦いに勝利した際、パルパティーンの死を喜ぶ民衆がストームトルーパー部隊を圧倒し、皇帝の像を引き倒した。
特徴[]
- 「コルサントは楽しいが、自分が小さな存在に思えてならない」
- ―ボード・アクーナ[出典]
コア・ワールドのコルスカ宙域、コルサント・サブセクターに位置する惑星コルサントは、地上全体が巨大な都市に覆われていた。ギャラクティック・シティと呼ばれる惑星都市は、高層建築物が密集するスカイスクラッパー(摩天楼)だった。コルサントは銀河系文化の中心地で、銀河共和国や銀河帝国政府の首都が置かれていた。最高議長のもとで銀河の諸問題を議論していた共和国の行政府、銀河元老院は、コルサントの元老院ビルで招集されていた。帝国時代が始まった後も、銀河皇帝はコルサントを中心に銀河系を統治した。共和国の時代、コルサントはジェダイ・オーダーの拠点でもあった。フォースを信奉し、ライトセーバーを使用することで知られたジェダイは、平和の守護者として共和国に仕えていた。惑星コルサントの住民は、コルサンティと呼ばれていた。
コルサントには多種多様な知覚種族やクリーチャーが住んでいた。都市部では、摩天楼の間のスカイレーン交通網を、エアスピーダーの列が絶えることなく移動していた。歩行者は各階層に存在する道路や都市ブロックを移動した。歓楽街にはナイトクラブやバー、劇場、その他の商業施設が建ち並び、惑星の市民の需要に応えていた。最上階層の顧客を相手にするサービスも存在したが、裏社会の犯罪者たちがたむろするみすぼらしい地域や下層レベルで商売をする者が多かった。
ギャラクティック・シティの表層構造の下には、一般的にコルサント・アンダーワールドと呼ばれる数千の階層が広がっていた。コルサントで最も高い階層はレベル5127で、最底辺のレベル1は居住に適さないとされていた。巨大なポータルから行き来することが出来たアンダーワールドは、都市の下に広がる巨大都市だった。巨大なタワー群やインフラ施設の隙間には、居住施設や小さな建物がひしめいていた。道路や裏通りの幅は狭く、広い区画は上層部から続く大規模なビル(その大半は廃墟になっていた)や倉庫に占められていた。下層レベルには日光が届かず、人工の明かりが街を照らし出していた。市民の移動手段には、マグレヴ列車が提供されていた。エアスピーダーも使用されていたが、地表レベルの移動手段としては一般的ではなかった。
歴史[]
共和国の衰退[]
コルサントは銀河系の政治と文化の中心地だった。かつてコルサントには、シスの寺院が建てられていた。シスがコルサントから撤退した後、ジェダイはこの建物の上にジェダイ・テンプルを築き上げた。銀河共和国は、コルサントを首都に定め、1,000年以上に渡って銀河の平和を保ち続けた。共和国の末期、フィニス・ヴァローラムが最高議長を務めていた時代、共和国の政府は肥大化し、元老院には不正が蔓延していた。この頃、ナブー危機と呼ばれる事件が発生したが、衰退した元老院は効率的に問題を解決することができなかった。ヴァローラム議長は、ジェダイ・ナイトのクワイ・ガン=ジンとオビ=ワン・ケノービを調停者としてナブーに派遣した。しかし、彼らはトレード・フェデレーションとの交渉に失敗し、パドメ・アミダラ女王を救出してコルサントに戻ってきた。ヴァローラムは自ら女王の歓迎に出向き、すぐに危機を解決すると約束した。しかし、ナブー代表のシーヴ・パルパティーン元老院議員は、ヴァローラムに対する不信感を女王の心に植え付けた。パルパティーンの思惑通り、女王は元老院の会議で議長に対する不信任案を提出した。ヴァローラムは議長職を解かれることになり、その後の選挙でパルパティーンが新最高議長に選出された。
ナブー危機から数年後、元ジェダイのドゥークー伯爵が新たな危機を引き起こした。彼は共和国からの脱退を望む星系をひとつにまとめ、独立星系連合を創設した。ドゥークーに影から指示を与えていた黒幕は、パルパティーン最高議長(彼の正体は、シスの暗黒卿ダース・シディアスだった)その人だった。独立星系連合に加わった多くの企業がドゥークーに戦力を提供し、分離主義勢力のバトル・ドロイド軍団が形成されていった。ジェダイだけでは銀河規模の戦争に対処できないため、元老院は新しい国防軍の創設を提唱した。軍隊創設法案に反対していたアミダラ議員(元ナブー女王)がコルサントに到着した際、彼女のシャトルが着床プラットフォームで爆破された。従者数名が命を落としたが、アミダラ自身は暗殺計画を生き延びた。その後、アミダラは元老院オフィス・ビルでパルパティーン議長やジェダイ評議会のメンバーと対面した。アミダラへの攻撃を受け、パルパティーンは軍隊創設法の投票を延期し、ジェダイのオビ=ワン・ケノービやアナキン・スカイウォーカーに議員の身辺警護をさせるよう、グランド・マスターのヨーダに依頼した。
その晩、賞金稼ぎのジャンゴ・フェットとザム・ウェセルがアミダラ議員の命を狙った。フェットはウェセルに毒虫カフーンを与え、依頼人が苛立っているため次こそ暗殺を成功させるよう言い渡した。ウェセルはドロイドを使ってアミダラ議員のアパートにカフーンを放ち、寝ている彼女を毒殺しようとした。しかし、危険を察知したスカイウォーカーがカフーンを始末し、ケノービは窓の外にいる暗殺用ドロイドに飛びかかった。ケノービは空中に浮かぶドロイドにしがみついたが、ウェセルはドロイドを狙撃して破壊し、ケノービは摩天楼を落下した。スカイウォーカーが操縦するスピーダーが落下中のケノービを回収した後、ウェセルの追跡劇が始まった。スカイウォーカーは、コルサント・エア・タクシーや輸送機、スピーダーが飛び交うスカイレーンでウェセルを追い続け、彼女の機体に飛び移った。ウェセルのスピーダーはスカイウォーカーとの揉み合いで制御不能になり、歓楽街に不時着した。地上に降りたジェダイは、群衆の中に紛れ込んだウェセルの捜索を続けた。
ケノービとスカイウォーカーは、アウトランダー・クラブでウェセルを探した。途中、バロサーのエラン・スリーズバガーノがケノービにデス・スティックを売りつけようとしたが、ケノービはジェダイのマインド・トリックで彼を諭し、家に帰らせた。その後、ウェセルが背後から近づいてきていることに気付いたケノービは、ライトセーバーで彼女の利き腕を切断した。ジェダイの師弟はウェセルを裏路地へ連れ出し、雇い主の情報を聞き出そうとした。スカイウォーカーの説得を受け、ウェセルは口を開きかけたが、ジャンゴ・フェットが毒矢を使った狙撃で彼女の口を封じた。変身種族だったウェセルは、死に際に本来のクローダイトの姿に戻った。
翌日、毒矢の出所を探るため、ケノービは旧友デクスター・ジェットスターが経営する食堂デックス・ダイナーを訪ねた。ジェットスターは、毒矢の製造地である惑星カミーノと、その住民であるカミーノアンに関する情報をケノービに教えた。その後、ケノービはジェダイ・アーカイブでカミーノの詳細を調べようとしたが、何の情報も見つからなかった。コルサントを離れ、実際にカミーノを訪れたケノービは、そこで共和国のためのクローン軍団が製造されていることを知った。その頃、スカイウォーカーはアミダラ議員に同伴して惑星ナブーに滞在していた。ケノービはフェットを追って惑星ジオノーシスにたどり着き、アミダラ暗殺未遂事件の黒幕がトレード・フェデレーションのヴァイスロイ・ヌート・ガンレイであることを突き止めた。それだけでなく、彼はドゥークー伯爵率いる分離主義勢力が大規模なドロイド軍団を準備していることを知り、ジェダイ評議会とパルパティーン議長に報告を行った。通信中、ケノービはドロイドの攻撃を受け、報告は中断された。ジェダイ・マスターのメイス・ウィンドゥは、通信を聞いていたスカイウォーカーに、ケノービ救出は自分たちにまかせ、アミダラの警護を続けるよう命じた。
クローン戦争勃発[]
カミーノのクローン軍団を実際に使用するには、元老院の承認を得る必要があった。議長や議員数名による内輪の会合が開かれ、この件に関する話し合いが行われた。マス・アミダ副議長は、議長に非常時大権を与えれば、共和国軍の創設も可能になるのではないかと示唆した。ナブーの準代表議員であるジャー・ジャー・ビンクスは、故郷に帰ったアミダラ議員の代わりに重要な役目を果たそうと決意した。彼は元老院でスピーチを行い、非常時大権の発動を提案した。元老院は動議を受け入れ、パルパティーンは与えられたばかりの権力を使って共和国グランド・アーミーを創設した。ジェダイの指揮の下、クローン部隊はジオノーシスになだれ込み、戦いに勝利した。この戦いがきっかけとなり、クローン軍とドロイド軍が争うクローン戦争が勃発する。ジオノーシスから脱出した後、ドゥークー伯爵は密かにコルサントへ赴いた。彼は廃棄された工業区画でダース・シディアスと落ち合い、戦争が勃発したことを伝えた。
クローン戦争は、共和国にとって1,000年以上ぶりとなる全面戦争だった。共和国の首都であるコルサントは(大戦勃発以前から既に政治的策謀の温床だったが)、軍事及び政治的な攻撃目標になった。数世紀前には考えられなかったような事件が、コルサントで発生するようになった。腐敗によって身動きがとれなくなっていた銀河元老院は、パルパティーン議長に非常時大権を託し、戦争への対処を委任した。議長はセネト・ガードの代わりに私的なレッド・ガードに身辺警護を任せた。共和国グランド・アーミーと共和国宇宙軍は銀河系各地の防衛任務に派遣され、長らく平和の守護者を務めていたジェダイは、指揮官や将軍として戦争に参加することになった。特にコルサントでは、ジェダイと共和国市民の生活に大きな変化が起きた。ほとんどの人びとは、パルパティーン最高議長がコルサントから戦争を操っていることを知らなかった。彼は最高議長として共和国軍の指揮権を握り、元老院オフィス・ビルにある執務室から戦争活動を指揮した。一方、彼はシスの暗黒卿ダース・シディアスとしてドゥークー伯爵に指示を出し、戦争が計画通りに進むよう手を回していた。
古くからジェダイ・オーダーの聖地だったジェダイ・テンプルは、キャド・ベインを始めとする賞金稼ぎたちの標的になった。侵入困難なテンプルからホロクロンを盗み出すため、シディアスはベインを雇い入れたのである。シディアスは、テンプルの見取り図と保安システムの情報をベインに与えた。ベインはドロイドのトド360やケイトー・パラシッティの助けを借り、侵入計画を進めた。パラシッティはオルド・エニセンスという名のジェダイに変身し、ジェダイ・アーカイブに入りこんだ。彼女はそこからテンプルのシールドの弱点を外部へ送信し、ジェダイのスキャナーに対して通信妨害を行った。ベインとトド360はその隙に乗じて建物の中に潜入した。しかし、マスター・ヨーダが異変を察知したため、テンプルは緊急警戒体制に入った。ジェダイの司書、ジョカスタ・ヌーを気絶させたパラシッティは、ヌーの姿に変身し、ベインとトドを目的地へと誘導し続けた。アナキン・スカイウォーカーやオビ=ワン・ケノービがベインを追跡する中、敵の策略に気付いたパダワンのアソーカ・タノは、ライトセーバーでパラシッティと戦った。パラシッティは逮捕されたが、ベインは保管室に入りこみ、ホロクロンの強奪に成功した。ホロクロンとカイバー・クリスタルを使い、ベインは銀河各地にいるフォースに敏感な子供たちのリストを手に入れた。
コルサントの暴動[]
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戦争終結[]
クローン戦争の始まりから終わりまで、パルパティーンは人気の指導者で有り続けた。彼は定められた任期よりも長く議長職に留まった。彼は中央集権化を進め、戦争が終わる頃には強大な権力を手に入れていた。クローン戦争の3年目、ドゥークー伯爵とグリーヴァス将軍率いる分離主義勢力が共和国の首都に直接攻撃を仕掛けた。共和国軍が連合軍艦隊と交戦する中、グリーヴァス将軍は首都に降下し、パルパティーン議長を誘拐した(グリーヴァスは議長の正体がシディアスであることを知らされていなかった)。グリーヴァスは旗艦の<インヴィジブル・ハンド>に戻り、観察用デッキにパルパティーンを監禁した。共和国は、連合軍艦隊が退却する前に、アナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービを議長救出任務に送り出した。激しい宇宙戦闘が繰り広げられる中、ジェダイはグリーヴァスの旗艦に乗り込むことに成功した。彼らは、議長のいる観察用デッキでドゥークー伯爵と対決した。ケノービはこの戦いで意識を失ったが、スカイウォーカーは独力で伯爵を破った。パルパティーンは、敗北したドゥークーに止めを刺すようスカイウォーカーに命じた。しばらく躊躇った後、スカイウォーカーは跪くドゥークーの首を刎ねた。パルパティーンは、スカイウォーカーをダークサイドに誘惑して新しい弟子にしようと考え、ドゥークーを見捨てたのである。
その後、スカイウォーカーたちは艦のブリッジでグリーヴァス将軍と対峙した。ジェダイはドロイドのボディガードを倒したが、グリーヴァスには逃げられてしまった。その後、戦闘で損傷を負っていた<インヴィジブル・ハンド>は、コルサントの地表へと落下していった。スカイウォーカーはなんとか軍艦を制御し、炎を上げる船体の残骸を、なんとかコルサントの地上に不時着させた。ドゥークーを失った連合軍はコルサントから撤退し、戦闘は終結した。その後、パルパティーンは複数回にわたりスカイウォーカーと対面した。ギャラクシーズ・オペラ・ハウスの公演を鑑賞した際、パルパティーンはダース・プレイガスという名のシス卿の物語をスカイウォーカーに聞かせた。妻のパドメが死んでしまう悪夢に悩まされていたスカイウォーカーは、プレイガスが研究した死を免れる術に興味を持った。またパルパティーンは、ジェダイ評議会で自分の代理人を務めて欲しいとスカイウォーカーに依頼した。評議会は要請を受け入れたものの、スカイウォーカーにマスターの称号を与えることを拒否した。その後、再びスカイウォーカーと顔を合わせた際、パルパティーンは自分の正体がシスの暗黒卿であることを明かした。
帝国の誕生[]
- 「自由は今死にました…万雷の拍手の中で」
- ―ニュー・オーダー宣言を受け、パドメ・アミダラ議員[出典]
スカイウォーカーから報告を受けたジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥは、3人のジェダイを連れて最高議長の執務室へ赴き、シディアスを逮捕しようとした。短い戦闘の結果、3人のジェダイはシディアスの手にかかって命を落としたが、ウィンドゥはシス卿を窓際に追い詰めた。スカイウォーカーが現場に駆け付けた時、ウィンドゥはシディアスに止めを刺そうとしていた。逮捕して裁判にかけるべきだというスカイウォーカーの主張を無視し、ウィンドゥはライトセーバーを振り下ろそうとした。シディアスが死ねば妻の命を救う手段も失われると判断したスカイウォーカーは、ウィンドゥの腕を切断してシス卿の命を救った。シディアスはフォース・ライトニングでウィンドゥを殺害し、ダークサイドに転向したスカイウォーカーを弟子として迎え入れた。シディアスはこの若者にダース・ヴェイダーという新しい名を与え、クローン軍団にオーダー66の指令を下した。惑星カミーノで生み出された時点でこの緊急指令をプログラムされていたクローン・トルーパーたちは、銀河の各地でジェダイの指揮官に銃を向け、瞬く間にジェダイ・オーダーを壊滅に追い込んだ。
シディアスはまた、新しい弟子ヴェイダーにジェダイ・テンプルの制圧を命じた。ヴェイダーは第501軍団を率いてテンプルを襲撃し、全てのジェダイと幼い訓練生を殺害した。その後、シディアスは分離主義勢力の指導者たちを抹殺するため、ヴェイダーに惑星ムスタファーへ向かうよう命じた。ヴェイダーは妻のパドメに別れを告げた後、コルサントを離れた。共和国内外の脅威を排除した後、パルパティーンは銀河元老院の議会を招集し、かねてからの目標であった改革を実行に移した。議員たちの拍手が轟く中、パルパティーン議長は銀河の安全と安定を確実にするため共和国を銀河帝国へ再編成すると宣言した。
オーダー66を生き延びたグランド・マスター・ヨーダとオビ=ワン・ケノービは、ベイル・オーガナ議員の助けを借りてコルサントに戻った。元老院で緊急会議が開かれることを知ったふたりは、その隙にジェダイ・テンプルへ潜入する計画を立てた。テンプルを見張っていたクローン・トルーパー数名を殺害した後、ふたりはテンプルの保安記録を再生し、アナキン・スカイウォーカーがシスに寝返ったことを知った。シスの支配に終止符を打つため、ヨーダはシディアスのいる元老院ビルへ、ケノービはスカイウォーカーのいるムスタファーへ向かうことになった。ヨーダはロイヤル・ガードをやすやすと片づけ、皇帝になったばかりのシディアスと対決した。元老院の議事堂で激しい戦いを繰り広げた結果、ヨーダはシディアスの暗殺に失敗し、オーガナ議員の援助のもとコルサントから逃亡した。コルサント・ガードにヨーダの捜索を命じた後、シディアスはヴェイダーの身に何か良からぬ事が起きたのを察知し、ムスタファーへ向かうシャトルを用意させた。ケノービに敗北したヴェイダーは、ムスタファーの溶岩で重傷を負っていたのである。シディアスは弟子を救出し、コルサントのグランド・リパブリック医療施設でサイボーグ手術を受けさせた。それ以降、ヴェイダーは生命維持用の黒いスーツとヘルメットに身を包んで生きていくことになった。
帝国時代[]
銀河帝国が誕生した後、コルサントは公式にインペリアル・センターあるいはインペリアル・シティと呼ばれるようになった。ジェダイ・テンプルとその周囲の施設は、皇帝の住居インペリアル・パレスへ造りかえられた。テンプルの尖塔は以前のまま残されたが、他の部分には大幅な改造と拡張が行われた。付近一帯は連邦地区(元老院地区)と呼ばれ、インペリアル・パレスとCOMPNORアーコロジー(この建物の中には帝国保安局の本部が入っていた)、そして宇宙軍情報部の本拠地は、連邦地区のいわゆるトップ・トライアングルを形成していた。コルサントの建築物からは、共和国時代のエレガントなスタイルが取り払われた。一部のエリアでは、数年前の面影が残らないほど景観が急激に変化した。
クローン戦争の終結からおよそ20年後、銀河帝国は衛星エンドアの上空で行われた戦いで共和国再建のための同盟に敗北した。この戦いで、オビ=ワン・ケノービやヨーダからフォースの訓練を受けたルーク・スカイウォーカーが第2デス・スターに乗り込み、実の父であるダース・ヴェイダーや、皇帝パルパティーンと対峙した。ヴェイダーはルークに説得されてフォースのダークサイドに背を向け、自らを犠牲にしてパルパティーンを殺害した。それから間もなく、反乱軍は第2デス・スターの破壊に成功した。コルサントでは、パルパティーンやヴェイダーの死を喜ぶ市民が、モニュメント・プラザに詰め寄せた。彼らは帝国のストームトルーパーを圧倒し、勝利を祝う花火を挙げ、皇帝の像を引き倒した。
住民[]
コルサントの住民は変化に富んでおり、銀河系の多様性が反映されていた。その傾向は、摩天楼が広がる地表より、コルサント・アンダーワールドと呼ばれる下層レベルで顕著だった。この惑星は1兆人を超える人口を抱えていた。銀河共和国や銀河帝国の首都惑星だったコルサントには、各惑星から選出された元老院議員や代表団のための居住施設が存在した。彼らは元老院の会議に参加したり、パーティーや政治的会合を主催するなどして日々の生活を送っていた。コルサントは様々なコミュニティと多様な種族の故郷でもあり、本来の出生地に滅多に戻らない者たちもいた。非人間種族のコミュニティの多くは、都市の下層レベルに居住していた。人間種族のメンバーであっても、銀河帝国の形成後は、帝国政府を支持しない惑星(例えばオルデラン)出身の人びとは、アンダーワールドにある文化圏への避難を強いられた。
コルサントの地表レベルの摩天楼は、権力と政治的なコネを持つ富裕層の住宅やビジネス施設として使用されていた。彼らは個人所有のスピーダーやエア・タクシーを使ってタワー間を移動し、劇場やクラブ、オペラを始めとするコルサントの娯楽地域へ足を運んだ。彼らは時に、地表のストリート・レベルや公園に赴いて内輪の会合を行ったり、居住区画や商業区画の歩道を歩く人の流れに加わった。共和国最高議長や銀河元老院のメンバーは、コルサントで最も裕福で最も大きな権力を持つグループに属していた。影響力と富を兼ね備えたコルサンティ(コルサント人)は、贅沢なライフスタイルを満喫していた。彼らは高層のアパートメントで開かれる会合や社交イベントに参加し、都市を見渡すレストランで食事をとり、娯楽地域にある劇場で大規模なショーやオペラを鑑賞した。共和国が衰退し、クローン戦争が勃発した後、コルサントの平均的な市民は選挙権を剥奪されたが、富裕層に属す者たちは、他の階層の人びとの暮らしなどおかまいなしに、従来の生活を続けていた。
摩天楼の陰に隠れた都市の通りには、コルサントの肉体労働者たちがひしめき合っていた。彼らの多くは地表構造の中にある住宅ブロックに住み、影響力のある富裕層ほど贅沢ではないものの、比較的快適な生活を送っていた。多くの労働者が地上レベルにある各階層で働き、エンターテイメント施設やレストランを利用していた。住宅ブロックや地上レベルの下には数千の階層から成るコルサント・アンダーワールドが広がり、何百万という人びとがそこに暮らしていた。上部の階層へ移り住むことが出来ないほど貧しい人びとや、政府当局から姿を隠す犯罪者たちがアンダーワールドに住んでいた。この領域で暮らすほとんどの人びとは、惑星の地表の光景を目にすることなく一生を終えた。彼らは、地表を支える巨大な建物やインフラ施設の間で、暴力と腐敗、尽きることのない死の脅威にさらされながら生きていた。
政府[]
- 「コルサントは万事順調らしいですね」
「忙しくてたまらん」
「元老院が協力してくれるのでは?」
「いまは助言をくれるよりも、私に仕えている状態だ」 - ―ウィルハフ・ターキンと皇帝シーヴ・パルパティーン[出典]
銀河系の中心地だったコルサントは、銀河政府の統治のもとで繁栄を極めた。コルサントは共和国の首都惑星として機能し、1,000年以上に渡り全面戦争を免れ、平和を保った。共和国を統治した銀河元老院は、政府の権力や、外交による平和維持を象徴する機関だった。しかし、共和国末期の元老院は不正と慢心に毒され、最終的には統治機能を失ってしまっていた。銀河帝国の誕生後、元老院の役割は縮小し、銀河皇帝が大きな権力を握った。帝国の誕生からおよそ20年後、皇帝パルパティーンは元老院を解散させ、彼らが保持していたわずかな権力は、各地の総督に引き継がれることになった。
元老院の指導者を務めた共和国最高議長は、議員の中から選挙で選びだされ、定められた任期を全うした。しかし、最高議長は元老院が持つ総体的な立法権に従わなければならなかった。共和国の衰退期、最高議長や元老院が持つ政府能力の効率性は、キャリア官僚が管理する無数の手続きや法的申し立てのせいで低下していた。そんな中、ナブー代表のパルパティーン議員は、共和国政府の立て直しを公約することで、最高議長の座を手に入れることに成功した。目論み通りクローン戦争が始まった後、パルパティーンは銀河帝国創設とジェダイの排除に向けてさらに大きな権力を手中に集めた。帝国の誕生に伴い、コルサントには皇帝パルパティーンの玉座が置かれた。
最高議長と元老院は、共和国だけでなくコルサントそのものの政府としても機能していた。コルサント保安部隊が惑星の警察機構として機能し、上層レベルでは警官や刑事と並んでポリス・ドロイドが活動していた。一方、下層レベルでは危険な環境に対応するアンダーワールド・ポリスが活動していた。銀河元老院は、セネト・ガードと呼ばれる独自の防衛部隊を所有した。元老院の伝統的な守護者だったセネト・ガードは、常備軍を持たない共和国の中で、防衛力を象徴する存在となっていた。クローン戦争の勃発後、コルサント・ガードに属すクローン・トルーパーが軍事警察および平和維持軍として活動するようになり、共和国政府(特にパルパティーン)の権力の強大さを人びとに知らしめていた。帝国誕生後は、コルサント・ガードと帝国軍ストームトルーパー部隊がセネト・ガードの役割を引き継いだ。ストームトルーパーは、民間のコルサント警察とともに、惑星の保安に直接的な責任を負った。
地理[]
連邦地区[]
- 「きみが卒業したら、コルサントに訪ねてくるがいい。元老院地区を案内しよう」
- ―ウィルハフ・ターキンに対し、シーヴ・パルパティーン[出典]
コルサントで最も有名な建物のひとつに、連邦地区(元老院地区)の中心にそびえる元老院ビルがあった。元老院ロタンダとも呼ばれた元老院ビルでは、銀河元老院の会議が行われた。代表議員はこの建物に集まって共和国の政策や法律について話し合った。元老院ビルの中には、大勢の議員の執務室があった。建物の中心は巨大な元老院議事堂になっており、各代表団にひとつ、ホバー式のプラットフォームが割り当てられていた。このプラットフォームは円形議事堂の壁沿いに並んでいたが、必要に応じて(議員が発言する際など)独立して浮揚した。議事堂の中心には、最高議長の演壇があった。最高議長のほかに、議会を統括する元老院副議長が演壇に着席した。この演壇は議事堂の下の階にある最高議長の執務室と繋がっており、会議が無いときは、執務室の中に格納されていた。元老院ビルには、元老院オフィス・ビルと呼ばれる建物が隣接していた。執務室・ビルの外縁部は、元老院議員のプライベート・シャトルを着床させるためのドッキング・ベイになっていた。建物の内部は、ほとんどが議員のための執務室や会議室になっていたが、最高議長がその日限りの会議に使う執務室もあった。パルパティーンの任期中、議長の執務室には複数の像が置かれ、壁と床は赤い色で装飾されていた。議長の公用執務室へ続くロビーには巨大なデスクが置かれ、都市を見渡すことが出来る大きな窓があった。執務室とロビーは廊下で繋がれていた。
ジェダイ・テンプル/インペリアル・パレス[]
銀河系の首都であるコルサントには、平和と正義の守護者であるジェダイ・オーダーの本拠地があった。フォース感応者によって構成されるジェダイ・オーダーのナイトたちは、平和の守護者として1,000年以上に渡り共和国に仕えていた。彼らの本部はジェダイ・テンプルと呼ばれていた。都市ブロックの平地の上に建てられたジェダイ・テンプルは、特徴的な5つの塔を持ち、コルサントの都市風景の中でも目立つ存在だった。学校と修道院の役割を兼ね備えていたテンプルは、銀河系各地にいるあらゆるジェダイの活動の中心地だった。5つの塔のうちのひとつには、グランド・マスター率いるジェダイ評議会の会議室が置かれていた。彼らはジェダイの活動を決定し、元老院や最高議長の顧問を務めた。テンプルには巨大なロビーや、著名なジェダイの像が並ぶ部屋があり、他にもジェダイが使うスターシップやスピーダー用のハンガー・ベイ、生活施設、会議室、教室、医療施設、監房セル、通信および保安ステーションが存在した。また、テンプルには銀河最大規模の情報保管庫として知られるジェダイ・アーカイブがあり、フォースの知識や秘密を収めた重要なホロクロンもここに保管されていた。
クローン戦争中、ジェダイは共和国グランド・アーミーの将軍や指揮官を務めることになり、テンプルで作戦の調整を行った。しかし、戦争の終結が間近になると、ジェダイは以前よりも軍隊の指令系統から切り離されていった。ジェダイに正体が知られた後、パルパティーン最高議長はオーダー66を発令し、弟子にしたばかりのダース・ヴェイダーをジェダイ・テンプルへ派遣した。彼は第501軍団とともにテンプルを襲撃し、中にいた全てのジェダイと訓練生を殺害した。その後、マスター・ヨーダとオビ=ワン・ケノービが、事件の詳細を知るために密かにテンプルに戻ってきた。彼らはそこで、スカイウォーカーがダークサイドに転向し、シス卿パルパティーンの弟子になっていたことを知った。クローン戦争が終結した後、パルパティーンはテンプルを自身の宮殿として使用し、インペリアル・パレスという新しい名前を付けた。建物には大幅な改修が行われたが、テンプルの尖塔は以前のまま残された。静かだった廊下からは彫像と共和国時代の装飾が取り払われ、代わりに忙しく働く政府職員や市民であふれかえるようになった。巨大な中庭は、シャトルやスターシップの離着陸場として利用された。宮殿のあらゆる施設が、赤いローブを身に着けたインペリアル・ガードによって警備されていた。中央の尖塔の最上階には皇帝の謁見の間が置かれた。最上階は広々とした円形の空間で、高くそびえるガラスが周囲を囲み、あらゆる方角が見渡せるようになっていた。エンドアの戦い当時も、この建物はそのまま残されていた。
ココ・タウン[]
ココ・タウンはコルサントの荒廃した工業エリアの街だった。多くの労働者が居住していたココ・タウンは、都市の地表部分の階層に位置していた。この地区は地表にある他の重工業地帯と同様に荒廃していたが、道路やスピーダー・レーン、シャトル・バスの道は比較的整備されていた。都市ブロックの上にある大通りには、デックス・ダイナーと呼ばれるレストランがあった。ベサリスクのデクスター・ジェットスターが経営したこの食堂は、主にこの地区に住む労働者たちに食事を提供していた。ダイナーのメニューには、ホーム・スタイルの料理やフレッシュなジャワ・ジュース等があった。ジェットスターはコックも務め、ハーマイオニー・バグワやドロイドのWA-7がウェイトレスとして雇われていた。クローン戦争の直前、毒矢の出所を調査していたジェダイ・ナイトのオビ=ワン・ケノービは、旧友であるジェットスターの知恵を借りるためダイナーを訪れた。ジェットスターは、鉱山労働者だった頃にこの毒矢を見たことがあり、その製造地がカミーノであることをケノービに教えた。
コルサント・アンダーワールド[]
上層レベルの地下には、コルサント・アンダーワールドと呼ばれる領域が広がっていた。アンダーワールドは、換気用シャフトとしての役割も兼ねる巨大なポータルから行き来することが出来た。何百層にも及ぶアンダーワールドは、都市の下に広がるもうひとつの巨大都市だった。アンダーワールドでは、上層レベルを支える巨大タワーやインフラ施設の間に、住居や小型建築物がひしめいていた。通りや横道は狭く、広い区画には大型の建物や倉庫が建てられていたが、そのほとんどは既に廃墟になっていた。アンダーワールドには太陽光が届かなかったため、人工の照明が使用されていた。この地域の市民は、惑星の地下と地上を繋ぐコルサント列車を使って他のエリアに移動することが出来た。エアスピーダーも使われていたが、表層レベルではほとんど見受けられなかった。貧乏人や犯罪者を含む大勢の住民を抱えていたアンダーワールドは、暗く暴力に満ちた空間だった。当局から追われている者や、違法行為を働く人々がアンダーワールドに溶け込んで姿を隠したが、この領域にもカム・ドロイドや監視テクノロジーは存在した。また、コルサント保安部隊の警察部隊が地下領域でパトロールを行っていた。銀河帝国の誕生後、皇帝に不満を持つ種族の大集団が、アンダーワールドから強制的に移動させられた。アンダーワールドでは反乱や暴動が日常茶飯事になり、ストームトルーパーは頻繁にコルサント警察から出動要請を受けるようになった。彼らは、情け容赦ない暴力を用いて暴動を鎮圧した。
共和国軍事作戦センター[]
クローン戦争の終わり頃、銀河共和国は兵站所のすぐそばに大規模な軍事基地を建造した。複合施設の外側は、ヴェネター級スター・デストロイヤーやHAVw A6ジャガーノート等の停泊場になっていた。基地の正面入り口は共和国の記章で装飾されていた。コルサント・ガードが警備を固める共和国軍事作戦センターの内部には、軍事刑務所も置かれていた。監房に入るには、キーカードをスライドさせ、外側のボタンを入力する必要があった。囚人が逃げ出さないよう、各監房はレイ・シールドのドアで遮蔽されていた。監房の中には、ベッドと水や食べ物を入れるためのボウルがあった。刑務所内の別の区画には円形状の中規模な部屋があり、建物にやってくる人々をスキャンするための巨大コンピューターや、警報を作動させるための赤いボタンが設置されていた。訪問者は、武器や通信装置を携帯していないかどうかを調べられた。戦争の中盤以降、この刑務所にはウォーム・ロースサムやポグル・ザ・レッサー、ワット・タンバーらが収監された。また、レッタ・ターモンドの殺害容疑をかけられたアソーカ・タノは、この施設から逃げ出した。他にも、共和国軍事作戦センターの中には重要な犯罪者を裁くための軍事法廷があった。天井の高い法廷の中央には、被告人や検察、弁護人のためのプラットフォームが用意されていた。壁沿いには裁判官と陪審員、その他の参加者のための座席があった。
登場作品[]
参考資料[]
脚注[]
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