コーボー深淵(Koboh Abyss)、あるいは単に“深淵”はアウター・リム・テリトリーのコーボー星系に存在した天体異常領域で、危険に満ちた謎多き星雲。コーボー物質の起源とされ、このユニークな物質で満ち溢れていた。惑星コーボーや“砕かれた月”の近くに位置する深淵は、通常の航行技術では通り抜けることができず、宇宙船の墓場と言われていた。しかし深淵の奥地には、タナローと呼ばれる居住可能な楽園の惑星が存在した。[1]
歴史[]
ハイ・リパブリック時代[]
ハイ・リパブリック時代、ジェダイと銀河共和国はジェダイ・マスター・サンタリ・クリィの指揮のもと、コーボー物質の特性に関する共同研究プロジェクトを行った。その際、彼女たちは惑星コーボーとその衛星に配置された巨大アンテナからイオン・ビームを照射し、深淵を満たしているコーボー物質を部分的に除去するテクノロジーを発明した。ジェダイ・ナイトのダガン・ゲラはこの技術によって深淵の航行に成功し、タナローを発見した。その後、サンタリはダガンの航跡データをもとに深淵の安全な渡航を可能にする深淵コンパスを発明した。タナローにはジェダイ・テンプルが建てられたが、やがてコンパスを何らかの方法で入手したと思われるナイヒルが深淵を渡航し、この秘密の星を襲撃した。[1]
襲撃事件の後、ジェダイ評議会はタナローを放棄し、深淵コンパスを全て破壊するようコーボーのジェダイたちに命じた。サンタリ・クリィは評議会の命令に背き、コンパスをひとつ月面研究所に隠した。一方、コーボーの中央邸宅では、ダガン・ゲラがジェダイ・オーダーの判断に失望し、コンパスを破壊したジェダイたちを殺害した。ダガンは深淵を渡る最後の手段であるサンタリのコンパスを求めたが、サンタリは彼とともにタナローへ行くことを拒否した。サンタリはライトセーバーでダガンを傷つけると、彼を“森のアンテナ”のリハビリテーション・ウイングにあるバクタ・タンクに封印した。232 BBY、コーボー星系がハイパースペース大災害に見舞われたため共和国とジェダイは撤退を強いられ、サンタリが残した深淵コンパスと、イオン・ビームによるコーボー物質除去テクノロジーは長らく忘れ去れることとなった。しかし深淵の奥地にあるタナローの噂は、コーボーの探鉱者たちのあいだで伝説として語り継がれた。[1]
帝国時代[]
帝国時代、ゲンダイの戦士レイヴィス率いる盗賊団ベッドラム・レイダーがコーボーで台頭し、ダガン・ゲラを復活させるために活動を展開した。彼らのシンボルマークは、イオン・ビームが深淵に道を切り拓いた時に生じる光景と酷似していた。9 BBY、200年以上の時を経て目を覚ましたダガンは、ベッドラム・レイダーと合流し、再び深淵を渡ってタナローへ行く方法を模索した。一方、ダガンと敵対することになったジェダイ・ナイトのカル・ケスティスも、仲間たちと協力してダガンやタナローに関する過去を調査した。カルはサイコメトリーの能力や、ジェダイ・マスター・イーノ・コルドヴァの調査に助けられ、ハイ・リパブリック時代にコーボー星系で行われた研究プロジェクトの経緯を知った。またカルはかつてジェダイによって破壊された深淵コンパスの残骸を2つ入手した。[1]
一方、ダガン・ゲラはサンタリが残した共和国チューナー装置の周波数をコピーし、深淵の渡航に備えた。また彼はコーボー観測所でサンタリの最後のコンパスを確保した。しかしダガンはカルとボード・アクーナによって倒され、コンパスは彼らの手に渡った。カルとその仲間たちはタナローを“ヒドゥン・パス”のための避難所として役立てるつもりだったが、ボードが娘のカタのためにタナローを独占しようと目論み、彼らを裏切ってコンパスを奪った。ボードがコンパスで深淵を渡った後、カルのクルーはアンテナのテクノロジーを使って<スティンガー・マンティス>で深淵に進入した。途中、アンテナの機能不全によって進入路が閉じ始めたが、カルがフォースを頼りに小規模なハイパースペース・ジャンプを行ったことにより、<マンティス>はタナローに到達することができた。カルとメリンはジェダイ・テンプルでボードを倒し、タナローを巡る戦いに決着をつけた。[1]
登場作品[]
- Star Wars ジェダイ:サバイバー (初登場)