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「貴様シスだな!」
「シス? イエスであり、ノーでもある」
オビ=ワン・ケノービとサン[出典]

サン(Son)はモーティスの聖域に住んでいたフォースのダークサイドの化身である。サンとその父親であるファーザー、妹のドーターザ・ワンズと呼ばれる強力なフォース使いの家族だった。ライトサイドの化身である妹と同様、サンも自在に姿かたちを変えることができ、しばしば翼を持つ大きな獣へと変身した。ファーザーはモーティスに子どもたちを閉じ込めることでフォースのバランスを保とうとしていた。

サンはモーティスから出て銀河系に破壊をもたらしたいとい願っていたが、父がその野心を阻んでいた。しかし、クローン戦争中に“選ばれし者”のアナキン・スカイウォーカーたちがモーティスを訪れたことがきっかけとなり、フォース使いの家族のバランスが崩れた。サンは彼らの訪問をチャンスとみなし、モーティスから出るために選ばれし者をダークサイドに引きこんで利用しようと考えた。サンはジェダイパダワンアソーカ・タノをダークサイドに誘惑して言いなりにし、スカイウォーカーやオビ=ワン・ケノービらと敵対させたが、目的は達成されなかった。それどころか、モーティスの短剣でファーザーを攻撃しようとした際に、間に割って入ったドーターを意図せず殺してしまった。

サンは妹を失った後もモーティスを離れる計画に固執した。サンはスカイウォーカーに未来のヴィジョンを見せ、予見された恐ろしいできごとを回避するためにはふたりの力を合わせる必要があると告げた。しかし、ファーザーはスカイウォーカーからヴィジョンの記憶を消し、サンとの最後の対決に臨んだ。強力なダークサイドの力でジェダイを圧倒するサンを前に、ファーザーは短剣を使って自らの胸を貫いた。ファーザーの行為によって不死の力を失ったサンは、選ばれし者によって倒された。

経歴[]

起源[]

MortisSurface

聖域モーティス

サンはザ・ワンズと呼ばれる不死の存在であり、フォース使いの一族のメンバーだった。ファーザーの息子であるサンはフォースのダークサイドの化身で、彼の妹であるドーターライトサイドの化身だった。[1] 彼ら一族は誰よりも自在にフォースを操ることができたが、ファーザーは子どもたちの力が宇宙を根底から引き裂いてしまうことを恐れていた。家族の調和を守り、フォースのバランスを保つため、ファーザーは聖域モーティスにサンとドーターを閉じ込めた。[2]ワイルド・スペースクレリシアム星系にある古代のモノリスから行き来することができたモーティスは、刻一刻と地形が変化する、強いフォースが流れる場所だった。[1] サンはここでドーターやファーザーと共に暮らしていたが、自分の力を解き放ち、銀河系に破滅をまき散らしたいという野望を抱いていた。[2]

選ばれし者の到着[]

SonRevealed

タノとケノービの前に姿を現したサン

ファーザーは長年にわたってサンとドーターの力を押さえつけ、ダークサイドとライトサイドのバランスを保ち続けていたが、やがて差し迫った自分のを感じるようになった。この頃、銀河系では銀河共和国独立星系連合クローン戦争で争っていた。共和国の側で戦っていたジェダイ・ナイトアナキン・スカイウォーカーは、ジェダイ・オーダーのメンバーの間で伝説の“選ばれし者”だと考えられていた。予言によれば、フォースによって生み出された選ばれし者は、光と闇にバランスをもたらす存在だった。自分が死んだ後にサンとドーターを押さえつける後継者の不在を懸念していたファーザーは、スカイウォーカーが本当に選ばれし者なのかを確かめることにした。ファーザーはクレリシアム星系から古代ジェダイの遭難信号を発信した。ジェダイ評議会はスカイウォーカーとジェダイ・マスターオビ=ワン・ケノービパダワンアソーカ・タノ調査のため現地へ派遣した。[2]

ドーターはファーザーからの指示に忠実に従ったが、サンはモーティスを離れるチャンスが訪れたと判断し、選ばれし者を自分の目的のために利用しようと考えた。サンはドーターの案内で僧院へ向かうジェダイたちの上に巨大な岩を落とし、スカイウォーカーを他のふたりと引き離した。サンは大使用シャトルの着陸地点に戻ったケノービとタノの前に姿を現し、スカイウォーカーは本当に選ばれし者なのかと尋ねた。ケノービはジェダイの予言の内容を知っているサンを警戒し、ライトセーバーを起動した。しかし、サンはフォースの力で彼らのライトセーバーの機能を停止させた。ケノービはサンをシスと呼んだが、サンはその言葉を笑い飛ばし、“イエスであり、ノーでもある”と答えた(実際のところ彼はシスではないが、シスの力を体現する存在だった)。危険な嵐から身を隠す避難場所を探すよう警告した後、サンは獣に変身してジェダイのもとから飛び去った。[2]

その後、サンはスカイウォーカーがいる僧院を訪れた。スカイウォーカーの亡き母、シミ・スカイウォーカー・ラーズに化けたサンは、若きジェダイに過去の過ちを認めさせようとした。サンはスカイウォーカーの心の中にあるタスケン・レイダー虐殺したことへの罪の意識や、禁じられた関係にある妻パドメ・アミダラを失うことへの恐怖心を煽り立てた。シミ・スカイウォーカーの姿から翼のある獣に変身したサンは、アミダラの存在が選ばれし者の運命を妨げていると宣言し、姿を消した。[2]

KneelBeforeZod-Overlords

選ばれし者の力に屈服したドーターとサン

スカイウォーカーが本当に選ばれし者なのかどうかを見極めるため、ファーザーはこのジェダイ・ナイトの力量をテストすることにした。ファーザーの指示に従い、ドーターがオビ=ワン・ケノービを、サンがアソーカ・タノを誘拐し、ファーザーの僧院へと連れて行った。ファーザーは命を救えるのはケノービかタノのどちらか一方だけだと宣言し、スカイウォーカーに選択を迫った。スカイウォーカーは片方を死なせることに耐え切れず、選択を拒否した。彼はモーティスに流れる強いフォースの力を利用してサンとドーターから仲間たちを解放した。選ばれし者はテレキネシスの力でフォース使いの兄妹の自由を奪い、屈服させた。ザ・ワンズたちにとってスカイウォーカーが選ばれし者だと信じるに足る力量が証明されたが、スカイウォーカーはファーザーの後継者としてモーティスに留まることを拒否した。スカイウォーカーはタノやパダワンと共にシャトルに戻り、モーティスから立ち去ることに決めた。[2]

サンの陰謀[]

SonGargoyle-AOM

タノを拉致したサン

3人のジェダイがシャトルに乗ってモーティスから離れようとした時、サンは選ばれし者をダークサイドに引き込んで味方につけるための陰謀に取り掛かった。彼はスカイウォーカーの夢の中に姿を現し、ふたりで手を取り合って宇宙に平和と安定をもたらそうと持ちかけた。スカイウォーカーは決してシスに加わるつもりはないと断言し、ダークサイドへの誘惑を拒否したが、サンはシスもジェダイも同様に破壊すべき敵だと叫んだ。スカイウォーカーが夢から目覚めた直後、サンがシャトル内に出現し、アソーカ・タノを誘拐して去っていった。彼はこのトグルータのパダワンを利用して選ばれし者を味方につけようと考えたのである。[4]

サンはの中の一室にアソーカ・タノを閉じ込めた後、一見無害な生き物に化けて再び彼女の前に現れた。サンは不安や恐れを煽り立てようとしたが、タノはマスターであるスカイウォーカーが助けに来てくれるはずだと信じていた。タノが考えを曲げないことが判ると、サンは彼女の腕を噛み、強制的にダークサイドへ引き込んで味方に付けた。彼はこのパダワンを完全に支配下に置き、スカイウォーカーに対する敵意を植え付け、増大させた。[4]

SonPoisonsAhsoka-AOM

タノをダークサイドに引き込むサン

タノを手下にした後、サンはファーザーやドーターのいる僧院を訪れた。ドーターが瞑想している間、ファーザーはダークサイドの力に溺れる息子に説教をした。しかし、サンは選ばれし者をモーティスに招いたファーザーこそ責められるべきだと答えた。ファーザーはダークサイドを捨てて真の力を手に入れなければ自分を越えることは出来ないと主張したが、父の態度に我慢が出来なくなったサンは、長年の不満を爆発させ、父にフォース・ライトニングを浴びせかけた。倒れたファーザーに対して憎しみをあらわにした後、サンは獣に変身して自分の塔へと戻っていった。[4]

サンによって心を曇らされたアソーカ・タノは、救出に駆け付けたスカイウォーカーに怒りをぶちまけ、ライトセーバーの戦いを挑んだ。スカイウォーカーとタノが中庭で戦っている間に、ドーターとオビ=ワン・ケノービがサンの謁見の間を尋ねた。ここへ来る前、ドーターはケノービをモーティスの祭壇へ案内し、ザ・ワンズを倒す力を秘めた短剣を手に入れさせていた。しかし、ケノービは堕落したパダワンとの戦いに力を貸すため、外にいるスカイウォーカーのもとへ去っていった。ふたりきりになった後、ドーターは兄にダークサイドと決別するよう嘆願したが、にべなく拒否された。兄妹の戦いが始まったが、両者の力は拮抗しており、互いに決定的な一撃を与えることができなかった。すると、回復したファーザーが塔に現れ、子どもたちの争いを止めた。[4]

TheOnesDaughterDeath-AOM

意図せずドーターを殺してしまったサン

サンは年老いた父の力では自分を止めることは出来ないと断言し、再びフォース・ライトニングを放った。ファーザーは息子のエネルギーを制御することができず、敗北を喫した。ケノービとスカイウォーカーはモーティスの短剣を使ってサンに奇襲を仕掛けようとしたが、タノが武器を横取りし、サンに差し出した。全てが計画通りに進んでいることに満足したサンは、短剣を受け取った後、タノの額に指を当てた。彼女は途端に力を失い、瀕死状態になって倒れ込んだ。スカイウォーカーをフォースで退けた後、サンは短剣を使ってファーザーを倒そうとした。しかし、ふたりの間に割って入ったドーターが父の身代わりになった。妹を手にかけてしまったことにショックを受けたサンは、獣の姿に変身して飛び去って行った。その後、ドーターは息を引き取る直前に最後の力を使ってアソーカ・タノを蘇らせた。[4]

未来のヴィジョン[]

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スカイウォーカーに未来の光景を見るチャンスを与えるサン

スカイウォーカーはサンを野放しにしたままモーティスを去ることは出来ないと判断し、ファーザーのもとを訪れた。ファーザーはサンの危険性を警告したが、スカイウォーカーの行く末はフォースそのものの意志に任せることに決めた。その後、スカイウォーカーは強いフォースが流れる場所でマスター・クワイ=ガン・ジン亡霊と出会い、彼の導きに従ってサンのいるダークサイドの泉へ向かった。しかしサンは選ばれし者と戦おうとせず、彼に未来の自分を見せてやると申し出た。スカイウォーカーは抵抗しようとしたが、サンは無理やり彼に未来のヴィジョンを押しつけた。[5]

スカイウォーカーは、将来の自分がシスの暗黒卿ダース・シディアス弟子になることや、ジェダイ・テンプル襲撃して幼い訓練生を含むジェダイ・オーダーのメンバーたちを虐殺すること、自らの手で妻パドメ・アミダラの首を絞めること、師匠であるオビ=ワン・ケノービと対決して敗北すること[5][6]初代デス・スターによる惑星オルデラン破壊を知り[5][7]サイバネティックス装甲服に身を包みシス卿ダース・ヴェイダー”となった自分の姿を垣間見た。[5]

AnakinVaderVision-GOM

未来を予見するスカイウォーカー

スカイウォーカーはサンの策略にまんまとはまり、ダークサイドの誘惑を受けやすくなった。サンはスカイウォーカーに、未来は確定しておらず絶えず揺れ動いているため、予見の実現を阻止することも可能だと語った。未来の皇帝による恐怖統治から銀河を救うため、スカイウォーカーはサンと手を結ぶことに同意した。スカイウォーカーは皇帝の打倒を決意したが、平和を実現するためにはジェダイ・オーダーも排除しなければならないと考えるようになった。間もなく、オビ=ワン・ケノービがダークサイドの泉にやって来たが、スカイウォーカーは彼のジャンプスピーダーを溶岩の中へ蹴り落とした。サンは背後からケノービを攻撃し、スカイウォーカーはもはや自分のものになったと告げた。その後、サンとスカイウォーカーはモーティスから立ち去るためにジェダイのシャトルが泊めてある場所へ向かった。ケノービはタノに連絡を取り、サンたちの脱出を阻止するためシャトルを故障させておくよう指示した。[5]

破滅[]

SonsDeath-GhostsOfMortis

サンの最期

モーティスから立ち去るためにはファーザーを倒す必要があると考えたサンは、スカイウォーカーをシャトルに残し、短剣を手に入れるためドーターの墓へ向かった。しかしサンが不在の間に、ファーザーがスカイウォーカーのもとを訪れた。彼は選ばれし者から未来のヴィジョンの記憶を消し去り、ダークサイドから引き戻した。その後、ファーザーはスカイウォーカーを僧院へ運び、ケノービやタノと合流してサンとの最後の対決に備えた。[5]

短剣を回収したサンは、ファーザーとジェダイの待つ僧院に到着した。父親の最後の嘆願を拒絶した後、サンは3人のジェダイを軽々と倒した。フォースのバランスを巡る戦いを終わらせるため、ファーザーはサンの腰に下げてあったモーティスの短剣を奪い、自分自身の胸を突き刺した。サンは父親の思いがけない行為に衝撃を受けた。サンにはまだ善の心が残っていることに気付いていたファーザーは、駆け寄ってきた息子を抱きしめた。ファーザーから目で合図を受けたスカイウォーカーは、ライトセーバーで父親もろともサンを突き刺した。[5] ファーザーがモーティスの短剣で致命傷を負った際に不死の力を失っていたサンは[1]、父の裏切りを責め、息を引き取った。[5]

その後[]

ドーターとサンが死んだことで、フォースのバランスは保たれた。子どもたちの後を追う直前、ファーザーはスカイウォーカーが選ばれし者であることに間違いはないと語り、モーティスでしたのと同じことを銀河で果たせば、予言を成就することができると告げた。ザ・ワンズの死を見届けた後、ジェダイたちはもといた場所に戻った。[5]

人物[]

SonInDream-AOM

破壊願望と怒りをあらわにするサン

サンはフォースのダークサイドの化身だった。[1] ドーターによれば、サンは利己的になるべくして生まれた存在で、攻撃的な性格や自由を求める傾向も、全ては生まれ持った性だった。[4]

ダークサイドに属す存在であったにも関わらず、サンはライトサイドの化身である妹を愛し続けた。サンが愛情を注いだ相手は、生涯で彼女ただひとりだった。しかし、フォースにおける立場がもとで、ドーターはサンにとって憎悪の源でもあった。そのため、彼はその必要があればためらうことなく妹を攻撃した。それでも、サンはドーターの予期せぬ死に多大なショックを受け、心の中で密かに妹を失ったことを嘆いていた。[4][5]

力に対する強い渇望の他に、サンには辛抱強く計算高い一面があり、あらゆる利点を巧みに利用するため、周到な計画を練った。アソーカ・タノをダークサイドに転向して味方につけ、モーティスから離れたいという意志を明確に示すことで、サンは敵対者たちを罠に嵌めた。彼は計画通りモーティスの短剣を手に入れ、この武器で倒すべき相手ファーザーを誘き寄せた。ところが、ドーターの思いがけず父親の身代わりになったことで、サンの計画は失敗に終わった。サンは物事が思い通りに進まない時にしばしば激しい感情をあらわにした。アナキン・スカイウォーカーが協力を拒否した時や、ファーザーがモーティスから立ち去ることを禁じた時、彼は強い怒りを表に出した。[4]

シス卿ダース・シディアスと同様、サンは無秩序で混沌とした銀河を救うにはダークサイドの力が必要だと信じていた。彼はダークサイドの力が永遠に続く平和の時代を形作るはずだと固く信じ、選ばれし者と協力すれば、ダークサイドを通して世界にバランスをもたらすことができると考えていた。[4]

力と能力[]

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ライトニングを放つサン

サンと彼の一族は、他の誰よりも自由自在にフォースを使うことができた。[2] サンはフォース・ライトニングに熟練しており、攻撃の際にはこの技を中心的に使用した。大半のフォース=ユーザーとは異なり、サンのライトニングは赤かった。また、サンはさまざまな形でテレキネシスを使うことができ、ファーザーとドーターだけがサンの念力に対抗することができた。[4][5] ファーザーがスカイウォーカーの素質をテストした際、サンとドーターは選ばれし者のフォースに屈服したが、その後に行われた戦いでは彼を容易に退けていた。[2][5]

他のザ・ワンズと同様、サンも自由に姿かたちを変えることができた。普段のヒューマノイド形態の他に、サンは戦闘時や移動時に翼の生えたガーゴイル型の獣に変身した。また、サンはアナキン・スカイウォーカーを誘惑する際に彼の母であるシミ・スカイウォーカーに化け、アソーカ・タノを味方に引き込んだ際には、小さなエイリアンに変身した。[2][5]

サンは攻撃以外の目的でもフォースを使うことがあった。彼はさまざまな場所に自在に姿を現し、他人の夢の中に出現することも可能だった。彼は他人を強制的にダークサイドの影響下に引き込む能力を持っており、この力を使ってアソーカ・タノの精神を思うがままにした。[4] また、彼は他人に未来のヴィジョンを見せることができた。[5]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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