シスの戦いの鳥[1](Sith warbird)は、惑星カー・デルバに生息した飛行できない鳥類種族である。惑星コリバン出身のフォース=センシティブ種族シスは、戦いの鳥を騎兵部隊用の乗り物として使っていた。およそ6900 BBY、ダーク・ジェダイの追放者たちがコリバンにやって来た頃、戦いの鳥はシス帝国のマサッシの歩兵の間で中心的な存在になっていた。また、シス大戦のさなかには、転向したジェダイ、エグザ・キューン率いるシス帝国も戦いの鳥を戦場に投入していた。戦いの鳥は気性の荒さで有名で、その巨体を利用して獲物に突進し、踏みつけた。
生態と特徴[]
シスの戦いの鳥は、氷の惑星カー・デルバに生息していた、空を飛ぶことが出来ない巨体の鳥類種族である。成熟した戦いの鳥は、地面から頭のてっぺんまでの高さがおよそ6メートルにもなり、頭部から尾までの全長は10メートルだった。翼の代わりに、ふたつの爪がついた短い腕があり、2本の脚と、獲物をむさぼるために使う大きく鋭いくちばしを持っていた。戦いの鳥の羽毛は黄色から黄緑までの色の幅があり、ふたつの瞳は黒や青の色彩を帯びた。このクリーチャーの獣皮はとても厚かった。そのため、戦いの鳥を軍事用に使う者たちは、この生き物を傷つけることなく、フックやスパイクを獣皮に埋め込むことが出来た。
習性[]
捕食動物であるシスの戦いの鳥は、気性の荒さで悪名高く、脅威とみなしたあらゆる対象に襲い掛かった。力には欠けるものの、戦いの鳥は極めて迅速かつ機敏に動くことが出来た。彼らは、その巨体を利用して獲物に激しくぶつかり、踏みつけた。また、巨大なくちばしを獲物に突きたてることでも知られた。
歴史[]
- 「シルースを生んだのと同じ戦いの最中、シスは戦いの鳥と戦いのベヘモットを作りだした」
- ―ソーザス・シン[出典]
シスの戦いの鳥は、スタイジアン・カルデラに位置する惑星カー・デルバに起源を持ち、凍りついた山脈に生息していた。カー・デルバは、フォース感応能力を持つシス種族によって設立された文明、シス帝国の領域内にあり、戦いの鳥を発見したシスの民は、このクリーチャーを手なずけた。
シス帝国も参加した古代の紛争のさなか、シスによって飼いならされた戦いの鳥が、騎乗用の乗り物として軍事利用されることになった。当時のシス帝国では、手なずけられた生き物が軍事利用されるのは良くあることだった。およそ6900 BBY、銀河共和国領域から追放されたダーク・ジェダイが惑星コリバンにやって来た頃、騎乗用の戦いの鳥はマサッシの歩兵の間で中心的な存在になっていた。ダーク・ジェダイの秘術使い、ソーザス・シンは、シスの歴史を記録した年代記の中に、戦いの鳥に関する記述を残した。
初代シス帝国が5000 BBYに崩壊した後も、戦いの鳥は戦争で利用され続けた。3996 BBY、ダークサイドに転向したジェダイ、エグザ・キューン率いるシス帝国は、シス大戦で戦いの鳥を使った。
銀河系におけるシスの戦いの鳥[]
シスの戦いの鳥は、シス帝国の軍隊の戦闘用騎乗動物として一般的に利用されていた。軍事利用されることになった戦いの鳥は、騎乗者用コックピットと、フュージョン・ジェネレーターを動力とするブラスター砲を搭載したバトル・ハーネスを身に着けた。シス軍は、戦いの鳥を歩兵隊列の前に配備し、敵の地上兵の戦力を弱めるための機動プラットフォームとして利用していた。生き物であるため、敵の探査装置に引っかかりにくいことから、シス大戦中は偵察および調査任務でも一般的に用いられていた。
シス大戦が終結した後、戦場となった銀河各地の惑星で、戦争を生き残った戦いの鳥の姿が目撃された。再び野生に戻った戦いの鳥は、彼らにとってほとんど脅威とならないような野生生物に対しても、威嚇行為をとる傾向があった。
制作の舞台裏[]
シスの戦いの鳥は、作家のマイケル・ミカエリアンによってつくり出され、2001年に発売されたウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の雑誌『Star Wars Gamer 5』収録の記事、『The Sith Compendium』で初めて言及された。その後、複数のソースブックやリファレンス・ブックでも戦いの鳥が紹介された。そのうち、邦訳されている作品は『スター・ウォーズ シスの書 DXエディション』だけである。
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 訳語は『スター・ウォーズ シスの書 DXエディション』に基づく。