シード・パワー・ジェネレーター(Theed power generator)は惑星ナブーの首都シードにあった動力供給施設である。ナブーの地殻から採取されたプラズマ・エネルギーの備蓄・精錬が行われており、都市の需要を遥かに超える量のエネルギーを供出していた。シード・パワー・ジェネレーターはナブー王室保安軍や宇宙戦闘機部隊の本部であるシード・ハンガーと隣接していた。
32 BBYに発生したナブーの戦いのさなか、ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンとパダワン・オビ=ワン・ケノービはシード・パワー・ジェネレーターでシスの暗黒卿ダース・モールとライトセーバーの対決に臨み、キャットウォークやレーザー・ドアで仕切られた通路を移動しながら熾烈な戦いを繰り広げた。クワイ=ガンはこの戦いで命を落とし、モールはオビ=ワンに敗れて重傷を負ったものの、かろうじて生き延びアウター・リム・テリトリーの惑星ロソ・マイナーへ逃れた。
特徴[]
シード・パワー・ジェネレーターはミッド・リムの惑星ナブーの首都、シードに存在した動力供給施設である。ソルー川がヴァーデュゴー・プランジの滝へ流れ込む断崖の端に建てられており、3つに連なったドーム型建築物によって構成されていた。シード特有のエレガントで温もりのある街並みの美しさとは対象的に、パワー・ジェネレーター施設の内装は無機質で艶やかだった。独創的なエンジニアリングによってできあがったこの動力供給施設は、市民の見学ツアーも組まれるシードの名所になっていた。[2] ジェネレーター施設はナブー王室保安軍や宇宙戦闘機部隊の本部であるシード・ハンガーと隣接しており、出入り口はブラスト・ドアで仕切られていた。[3]
シード・パワー・ジェネレーターは惑星の深部で自然発生するプラズマを掘り起こし、それを安定化する作業を昼夜を問わず行っていた。ジェネレーター施設は街の動力供給源であると同時に、宇宙船や、ナブーの君主が身につけるガウンの電飾に至るまで、ありとあらゆるものにエネルギーを供給していた。シードのジェネレーターは非常に効率的で、都市の需要をはるかに上回るエネルギー供給能力があり、ナブーのプラズマ輸出にも貢献していた。シード・ハンガーと直結していることにも戦略的な意味があり、ナブーの女王のロイヤル・スターシップやN-1スターファイターに対して、航行や兵器の使用に必要なプラズマ・エネルギーを提供していた。ジェネレーター施設はナブー王室保安軍のプラズマ・エネルギー・エンジニアリング・ユニットから選抜された訓練済みの少数スタッフによって運営されていた。[2]
惑星の深部で自然のイオン化反応によって生成されたプラズマは、抽出シャフトの真空吸引によって地下から未精製状態のまま採取され、処理プラントへと送られた。処理プラントではアクティベーターと呼ばれる装置がプラズマを安定化し、精製・圧縮されたプラズマはシードのパワー分配グリッドへ送られ、余剰分は貯蔵タンクへ分流された。貯蔵タンクは多層型放射線抑制装置によって保護され、再循環用の蓋で定期的に酸素を排出することにより、不安定になりがちな真空状態を保っていた。[2]
シード・ハンガーからブラスト・ドアを通ってジェネレーター施設に入ると、抽出シャフトで収集されたプラズマの蓄積チューブが何本も並ぶ巨大な空間が広がっていた。入り口の近くには遠隔操作コンソールを備えた検査プラットフォームがあり、貯蔵タンクの方向へ向かって中央キャットウォークがまっすぐ伸びていた。また、各チューブは湾曲した点検用キャットウォークでつながっていた。チューブ内のプラズマはエネルギー出力を高めるため加速シャフトへ流され、熱カーボン膜で閉じ込められた。ジェネレーターの壁には、気圧変化や動力変動を測定するパネルが備え付けられていたが、プラズマを活性化する過程では、断続的にではあるが事故を引き起こす可能性がある出力が生じることがあるため、チューブ区画とコアの間の通路はレーザー・ドアで仕切られていた。「侵入不可能な6つの門によって混沌が抑え込まれている」というナブーの古代の伝説にちなみ、レーザー・ドアは6つ用意されていた。ジェネレーターの動力サイクルと同期する形で稼働するセキュリティ通路の先には、底なしとも思えるコア・トンネルが存在した。コアでは高エネルギー粒子コイルが使用され、プラズマの残りかすが分解された。[2]
歴史[]
ナブーのシードではもともと何世紀にもわたって街の外に点在する小規模な鉱山によってエネルギー供給がまかなわれていた。しかしシードが築かれている断崖の下に広大なプラズマ鉱が存在する証拠が発見されると、新しいパワー・ジェネレーターの建造が始まった。その結果、シードで必要とされる量を上回るプラズマ・エネルギーを供出可能な、非常に効率的なジェネレーター施設が完成した。施設の開場式典にはナブーのシーヴ・パルパティーン元老院議員も出席した。ジェネレーター施設はシードの名所となり、すぐに定期観光ツアーが組まれ、息を呑むようなプラズマ蓄積チューブを市民が見学できるようになった。ジェネレーターで生成された余剰エネルギーは、スターシップの使用量が増えていることに鑑み、緊急時に備えて一定量保存されたが、一部は惑星外への輸出に回された。ナブーは自前の取引エージェントを他惑星へ送らず、トレード・フェデレーションを通じてプラズマ販売を行っていた。[2]
32 BBY、フェデレーションはシスの暗黒卿ダース・シディアスの計画に加担し、ナブーの侵略を行った。しかしパドメ・アミダラ女王はジェダイのクワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービ、そしてグンガン種族と力を合わせて抵抗を試み、ナブーの戦いを起こした。戦いのさなか、シディアスに仕えるシス・アプレンティスのダース・モールはシード・ハンガーでジェダイを待ち受け、ライトセーバーの対決に臨んだ。[1] モールはクワイ=ガンとオビ=ワンをジェネレーター施設へ誘い込み、敵を二手に分断するため高所にある点検用プラットフォームへ飛び移った。オビ=ワンが下段の通路へ蹴り落とされたため戦いはクワイ=ガンとモールの一騎打ちとなり、2人は中央通路を進んでレーザー・ドアで仕切られたセキュリティ通路へ入った。オビ=ワンは2人に追いつこうとしたがレーザー・ドアに行く手を阻まれ、クワイ=ガンはその間にモールの攻撃で致命傷を負った。[2]
クワイ=ガンが倒れた後、オビ=ワンは1人でモールに挑み、シス卿のダブル=ブレード・ライトセーバーを半分に切断することに成功した。オビ=ワンは戦闘中にフォースで突き飛ばされ[1]、プラズマ分解用のコア・トンネルへ落とされたが、トンネル内壁に設置されたセキュリティ・ビーコンにぶら下がって持ちこたえた。[2] その後オビ=ワンはフォースを使って跳躍し、トンネルに落としてしまった自分のライトセーバーの代わりに、師匠のセーバーを使ってモールを腰から一刀両断した。モールは体を半分に切られてトンネルの深奥に落下していった。[1] しかしモールは何とか生き残り、死んだと思われたまま惑星ロソ・マイナーへ逃げ延びた。[4]
登場作品[]
- スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス (初登場)
- Star Wars バトルフロント II
- エイジ・オブ・リパブリック オビ=ワン・ケノービ (回想シーン)
- エイジ・オブ・リパブリック ドゥークー伯爵 (想像上に登場)
- オビ=ワン・ケノービ – パート1 (回想シーン)