オーダー66の直後、惑星コルサントでジェダイ・オーダーの根絶を祝う式典が催され、大勢の市民が現地に集まった。式典は旧ジェダイ・テンプルの入り口で開催され、帝国政府の大宰相であるマス・アミダが進行役を務めた。本式典のメイン・イベントとして、ジェダイの大粛清の犠牲者たちのライトセーバーが一斉に焼却され、グランド・マスター・ヨーダのセーバーもアミダ本人の手で焼却炉に放り込まれた。ライトセーバーに内蔵されたカイバー・クリスタルは焼却炉の高熱に耐えることができず、青白いバーストを放って爆発し、焼却炉の近くにいたアミダたちを驚かせた。また、銀河皇帝シーヴ・パルパティーンと彼の新しい弟子であるシス卿ダース・ヴェイダーも離れた場所からこのイベントを見守った。その際、パルパティーンはシスのライトセーバーの歴史と製造方法をヴェイダーに説明し、彼に自分自身の新しいセーバーを作る任務を与えた。
背景[]
- 「付いて来るがよい。見せたいものがある」
- ―ダース・ヴェイダーを連れて式典へ向かうパルパティーン[出典]
シスの暗黒卿“ダース・シディアス”という裏の顔を持つ銀河共和国のシーヴ・パルパティーン最高議長は、独立星系連合とのあいだにクローン戦争が始まった際に銀河元老院から非常時大権を与えられたが、戦争が終わりに近づいてもその権力を手放そうとしなかった。[1] 19 BBY当時、一部の元老院議員は“2,000人の議員”と呼ばれる政治グループを形成し、パルパティーンの権力拡大に反対意見を唱え、元老院への権限返還を求めていた。[4]
戦争の終盤、自身の執務室でジェダイに命を狙われたシディアスは、何千年にもわたって銀河系の平和と正義を守ってきたジェダイ・オーダーのメンバーを反逆者と宣言した。またシディアスはフォースにバランスをもたらす“選ばれし者”とされていたジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーを新しい弟子に選び、ダース・ヴェイダーと名付けた。シディアスはヴェイダーの助けを借りて即座にジェダイの大粛清を開始し、オーダー66によって銀河各地に散らばっていたジェダイを抹殺した。またヴェイダーは惑星ムスタファーで分離主義評議会のメンバーを暗殺し、独立星系連合のドロイド軍を停止させて戦争に終止符を打った。分離主義者とジェダイを排除し終えたシディアスは、共和国を銀河帝国へ再編し、自らその皇帝となった。[1] 帝国の創設は民衆からも政界からも強い支持を受け[5]、銀河元老院会議場で行われたパルパティーンのスピーチも万雷の拍手によって迎えられた。しかし一部の議員は、共和国が失われたことに衝撃を受けた。[1]
式典[]
- 「これから先、ジェダイを恐れる必要はない! パルパティーン皇帝のおかげで、我々はジェダイの謀反から救われた。ジェダイは消え去った。皇帝は分離主義者の陰謀を、奴らのペテンを、しかと見抜いておられたのだ。皇帝は奴らの立てた暗殺計画をも退け、生還した。我々はもう怯える必要などない。銀河が奴らの圧力に屈し、恐怖に怯えることはもう二度とない」
- ―マス・アミダ大宰相[出典]
ニュー・オーダーの宣言が行われた直後、シディアスはジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービとの対決で重傷を負ったヴェイダーをムスタファーで救出し、コルサントへ連れ帰った。ヴェイダーはこの負傷のため生命維持スーツの着用を余儀なくされ、グランド・リパブリック医療施設で治療を受けてサイボーグになった。[1] サイボーグ手術が終わった後、ヴェイダーはシディアスとともに惑星コルサントの旧ジェダイ・テンプルの外で行われている式典イベントへ向かった。[2]
シディアスとヴェイダーがジェダイ・テンプルから見守る中、マス・アミダ大宰相は民衆の前でジェダイの反逆行為に関するスピーチを行い、彼らが滅びたことで社会の平和は守られたと語った。壇上にはクローン・トルーパーやロイヤル・ガードが並び、中央に設置された焼却炉に死んだジェダイたちのライトセーバーが放り込まれた。アミダは自らの手でヨーダのライトセーバーを焼却炉の中に入れ、装置を起動するよう合図を出した。大量のライトセーバーが一度に焼却されたが、その際セーバーに内蔵されたカイバー・クリスタルが爆発を起こして青白い爆炎が放たれ、近くにいたアミダとクローン・トルーパー数名を驚かせた。一方、シディアスはこれらの一連のできごとを見守りながら、シスのライトセーバーに関する知識をヴェイダーに授けた。彼はカイバー・クリスタルを赤くする方法を弟子に教え、シスのライトセーバーはジェダイから奪って作る必要があると語った。[2]
その後[]
- 「自由。ふむ。その意味を分かる者など誰一人としておらぬ。余とお前以外には」
- ―ダース・ヴェイダーに対し、パルパティーン[出典]
式典の後、シディアスはヴェイダーをシータ級T-2cシャトルに乗せてミッド・リムの惑星[2] ガタリング[3] へ運んだ。道中、ヴェイダーは新しい機械のスーツの着心地をシディアスから尋ねられたが、“許容範囲”だとしか答えなかった。シャトルが目的地の惑星に到着すると、シディアスはこれから2人で大いなる目標をやり遂げるためには、何よりもまずライトセーバーが必要だと語り、ヴェイダーに新しいセーバーを作る旅を始めるよう命じた。[2]
シディアスはヴェイダーに、ジェダイの生き残りを見つけ出してカイバー・クリスタルを奪取する必要があると告げた。ジェダイ・オーダーが根絶された今、この任務は極めて困難ではあったが、シディアスはヴェイダーの臨機応変さと才能には絶大の信頼を置いていると語った。シディアスはヴェイダーのために専用の宇宙船を手配していたが、その船は地元の無法者集団によって奪取されていた。そのため、シディアスから与えられた船を探して取り戻すことが、ヴェイダーの旅の最初の目的となった。[2]
制作の舞台裏[]
旧ジェダイ・テンプルで行われた式典は、2017年に発売されたスピンオフ・コミック『スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 帝国の爪牙』(チャールズ・ソウル作、ジュゼッペ・カムンコリ画)で初めて描かれた。
登場作品[]
- スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 帝国の爪牙 (初登場)