ナイトフォール作戦(Operation: Knightfall)、別名ジェダイ・テンプル包囲戦(Siege of the Jedi Temple)、あるいはジェダイ・テンプル攻撃(Attack on the Jedi Temple)はクローン戦争終結時に発生した軍事衝突のひとつで、シスと共和国グランド・アーミー第501軍団のクローン・トルーパーが19 BBYに行った、惑星コルサントのジェダイ・テンプルに対する奇襲攻撃である。直前に行われたジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥとの対決の後、シスの暗黒卿“ダース・シディアス”ことシーヴ・パルパティーン最高議長は、ジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーをフォースのダークサイドへ転向させた。シスの弟子となったスカイウォーカーは“ダース・ヴェイダー”の名を与えられ、暗黒卿としての最初の任務として、ジェダイ・オーダーの拠点であるジェダイ・テンプルを奇襲して、かつての仲間たちを抹殺するようシディアスから命じられた。
銀河系全土でオーダー66が発令され、各地の戦場に散らばっていたジェダイ将軍たちが次々と粛清される中、ヴェイダーは第501軍団のクローン・トルーパーを率いてテンプルを侵略し、中にいたジェダイたちを虐殺した。包囲戦のさなか、ジェダイと親しいオルデランのベイル・オーガナ元老院議員がテンプルに駆け付けたが、クローン・コマンダーCC-1119“アポー”が彼にブラスターを向け、退去を指示した。オーガナは命令に従ったが、その際にパダワンのゼット・ジュカッサがトルーパーたちに殺される瞬間を目撃した。包囲戦ではジェダイ・マスター・シン・ドローリグやシャアク・ティ、ミナス・ヴェルティをはじめとする多数のジェダイが命を落とし、幼いジェダイ・イニシエイトもヴェイダーの手にかかって殺された。またシスは生き残っているジェダイをあぶり出すため、テンプルへの帰還を呼びかけるビーコンを発信した。そんな中、マスター・カレラン・ベクはジェダイ・イニシエイトの幼児グローグーをテンプルから連れ出し、ナブー近衛隊の助けを借りてコルサントから脱出することに成功した。
包囲戦が終わった後、オーダー66発令当時は別の場所にいたグランド・マスターのヨーダとオビ=ワン・ケノービがコルサントに帰還してジェダイ・テンプルに潜入し、ここで起きた惨劇の跡を目の当たりにした。また彼らはビーコンを上書きし、全てのジェダイにコルサントを離れるよう警告するメッセージを送った。オーダー66とジェダイ・テンプル陥落によってほぼすべてのジェダイを排除し、さらに分離主義勢力の幹部たちをヴェイダーに始末させたシディアスは、銀河元老院でニュー・オーダー宣言を行って銀河共和国を解体し、新たに銀河帝国を創設して自らその初代皇帝の座に収まった。コルサントは引き続き新政府の首都として機能し、ジェダイ・テンプルはインペリアル・パレスと名を改め、シディアスの個人的な住居となった。
背景[]
- 「銀河共和国元老院の名において、議長、あなたを逮捕する」
「わたしを脅すか、マスター・ジェダイ?」
「元老院が処分を決める」
「元老院はこの私だ!」
「まだ違う」 - ―パルパティーンとメイス・ウィンドゥ[出典]
シスの暗黒卿ダース・シディアスことシーヴ・パルパティーン最高議長は、ジェダイの道を歩みだしたアナキン・スカイウォーカーと初めて出会ったときから、このフォースが強い少年に特別の関心を抱いていた。パルパティーンはいずれスカイウォーカーの判断を曇らせて自らの弟子とすべく、ジェダイ・オーダーの一員として修行を積むスカイウォーカーの良き理解者となり、父親のような存在を演じた。やがてスカイウォーカーはパルパティーンを慕って絶大な信頼を寄せるようになり、故郷タトゥイーンでタスケン・レイダーを虐殺してしまったという、ジェダイにあるまじき秘密を彼に打ち明けていた。クローン戦争終盤、パルパティーンは惑星コルサントのオペラ・ハウスで行われた『スクイッド・レイク』の公演に、当時ジェダイ・ナイトのスカイウォーカーを招いた。そこで彼はスカイウォーカーに賢人ダース・プレイガスの悲劇を語って聞かせ、シスには人々を死から救う技術があることを教えた。後日、パルパティーンは自分自身がフォースのダークサイドの習得者であることをスカイウォーカーに教え、ジェダイが探し続けていたシス卿張本人であることを明かした。[1]
スカイウォーカーはパルパティーンの告白に衝撃を受け、ジェダイ・テンプルに戻ってジェダイ・マスター・メイス・ウィンドゥに事実を報告した。シス卿を逮捕すべく、ウィンドゥはマスター・サシー・ティン、キット・フィストー、エージェン・コーラーを引き連れて最高議長の執務室に踏み込み、パルパティーンと対峙した。3人のマスターはパルパティーンの抵抗によって命を落としたが、ウィンドゥは一対一の対決でシス卿を追い詰めた。しかし彼がとどめを刺す前に、スカイウォーカーが執務室に到着した。妻であるパドメ・アミダラが出産時に命を落とすヴィジョンに悩まされていたスカイウォーカーは、死を免れる技術を持つというシス卿を死なせたくないと考えていた。ウィンドゥがパルパティーンを殺そうとした際、スカイウォーカーはとっさに彼の腕をライトセーバーで切り落とし、パルパティーンの命を救った。パルパティーンは痛みにあえぐウィンドゥにライトニングを浴びせて窓から突き飛ばすと、妻を救うためシスの教えを乞うスカイウォーカーを弟子として迎え入れ、“ダース・ヴェイダー”という新たな名を与えた。[1]
パルパティーンはヴェイダーの友人であるマスター・オビ=ワン・ケノービも含め、すべてのジェダイを銀河共和国の敵とみなすと宣言した。彼はジェダイを根絶やしにしない限り内戦を終わらせることはできないと語り、彼らの不意を突くため、ジェダイ・テンプルを襲撃するようヴェイダーに命じた。[1] これはパルパティーンが長年温めてきた陰謀のひとつだった。彼はこれらの命令を実行することでのみ強力なダークサイドの力を会得し、アミダラを救えるのだとヴェイダーに語った。[8] ヴェイダーが去った後、パルパティーンは銀河系各地のクローン・トルーパーたちに連絡を取り、オーダー66の実行を命じた。これはジェダイの殺害を命じる緊急司令であり[1]、脳内に行動抑制バイオチップを埋め込まれているクローンの兵士たちは[9]、戦友である上官に対してためらうことなくブラスターの引き金を引いた。[1]
ジェダイ・テンプル攻撃もオーダー66の一環として行われた。[10] この作戦には、クローン戦争当時からジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーに忠実だったクローン・トルーパーの精鋭部隊、共和国グランド・アーミー第501軍団が参加した。第501軍団の忠誠心は、スカイウォーカーがダース・ヴェイダーとなっても揺らぐことはなく、盲目的な服従に匹敵するものだった。[11] オーダー66が発令されていたため、第501軍団の兵士もまた、自分たちに与えられた恐ろしい命令に何の疑いも抱いていなかった。[8]
襲撃[]
大量殺戮[]
- 「そなたの友人オビ=ワン・ケノービも含め、ジェダイはひとり残らず共和国の敵と心得よ」
「分かりました、マスター」
「急がねばならぬ。ジェダイは冷酷だ。奴らを根絶やしにしない限り、内戦が終わることはない」 - ―ダース・シディアスとダース・ヴェイダー[出典]
第501軍団のクローン・トルーパーはヴェイダーを先頭に隊列を組み、ジェダイ・テンプルの行進の道を進んだ。[1] 彼らはテンプルに到着すると、一糸乱れぬ動きで中央広場に突入し、ダース・シディアスによって発令されたオーダー66を実行に移すためジェダイの殺戮を開始した。[8] ヴェイダーとその部下たちは、テンプルの中で見つけ出したあらゆるジェダイを抹殺した。[12] すでにヴェイダーはフォースのダークサイドに完全に身を委ねており、その傾倒ぶりはジェダイ・オーダーへの忠誠を超え、虐殺者と化していた。またこのとき、銀河系各地でもオーダー66の遂行が同時進行していた。怒りと憎しみによってダークサイドとの深い繋がりを得たヴェイダーは、テンプル攻撃に参加していた時、銀河中のジェダイがひとり残らず命を落としていくのを感じ取っていた。[8]
ジェダイ・テンプル・ガードのひとりは、目の前に現れた敵がかつてのアナキン・スカイウォーカーであることに気づいた。「スカイウォーカー」と呟いた瞬間、このテンプル・ガードはヴェイダーによって切り殺された。[6] テンプル・ガードの指導者で、寺院の警備主任を務める[13] ジェダイ・マスター・シン・ドローリグも襲撃時に建物の中に居合わせた。彼はパダワン・ベネイやウイー・マルローとともにヴェイダーとライトセーバーの戦いを繰り広げたが、力及ばず敗北し、他の2人とともに命を落とした。この戦闘はテンプルの保安カメラによって記録されていた。テンプルのホールでは火の手が上がり、居合わせたジェダイたちはライトセーバーを使って銃撃から身を守ったが、クローン・トルーパーは多方向からブラスター・ライフルで標的を狙い撃ちし、次々とジェダイを仕留めていった。[1]
襲撃時、ジェダイ・マスターのミナス・ヴェルティはテンプルのバルコニーで幼いジェダイ・イニシエイトたちのフォースの修行を監督していた。バルコニーの扉が開いてクローン・トルーパーの奇襲が始まると、ヴェルティはとっさにライトセーバーを起動して銃撃を防御し、2名のトルーパーを切り倒した。ヴェルティはイニシエイトたちをテンプルの中へ誘導し、死闘が繰り広げられている通路を進んだ。彼女はブラスター弾を撥ね返して数名のクローン・トルーパーを撃退したが、最後の兵士とは相打ちとなり、腹部に銃撃を食らって倒れてしまった。リーヴァ・サヴェンダーをはじめとするイニシエイトたちは倒れたマスターに駆け寄った後、周囲で年長のジェダイが次々と倒されていくなか、中央通路を走って逃げ出した。[14] しかし彼女たちは通路でクローン・トルーパーを従えたヴェイダーと遭遇した。イニシエイトは助けてもらえると思い込んだが、ヴェイダーは子どもたちを容赦なく殺していき、重傷を負ったリーヴァだけが仲間たちの死体に紛れて粛清を生き延びた。[15]
ジェダイ・マスターのシャアク・ティは、テンプルで瞑想していたところをダース・ヴェイダーによって殺害された。[3] 彼女が青いライトセーバーで背後から胸を突きさされて絶命する瞬間は、グランド・マスターのヨーダによって事前に予見されていた。ヨーダはクローン戦争終盤に惑星ダゴバを訪れた際、ティの最期をはじめとするジェダイの大粛清のさまざまな瞬間をフォースのヴィジョンで垣間見ていたのである。[16]
ヨーダと同じ種族の幼児、グローグーは襲撃時にテンプルに居合わせ、3人のジェダイが第501軍団の手にかかって殺される様子を目撃した。[7] その後、ある女性ジェダイがグローグーを脱出させるためテンプルのデッキに続くエレベーターへ誘導した。この女性は間もなくクローン・トルーパーに殺されたが、グローグーはマスター・カレラン・ベクによって保護された。ベクは数名のクローン・トルーパーを撃退し、デッキに駐機されていたBARCスピーダーに乗ってグローグーをテンプルから連れ出した。ベクはギャラクティック・シティを疾走しながら[低空強襲トランスポート/兵員用|LAAT/iガンシップ]]の追撃を凌ぎ、空中プラットフォームでナブー近衛隊と合流した。コルサント・ガードのクローン・ショック・トルーパー部隊が現れた際、ジェダイに協力的なナブー近衛隊の兵士数名が犠牲となったが、ベクとグローグーはHタイプ・ヌビアン・ヨットに乗り込み、Vウイングの追跡をかわしてコルサントから脱出することに成功した。[4]
容赦ない攻撃[]
- 「何があったんだ?」
「反乱です、議員。ご心配なく、もう鎮圧しました」 - ―ベイル・オーガナとコマンダー・アポー[出典]
戦いが続く中、ヴェイダーはジェダイ最高評議会の会議室へ足を踏み入れた。そこには評議員のマスターはいなかったが、数名のジェダイ・イニシエイトが身を潜めていた。スカイウォーカーが転向したことを知らないイニシエイトの少年は、クローンが大勢で攻めてきたことをヴェイダーに知らせ、自分たちはどうすればよいかと尋ねた。しかしヴェイダーは質問には答えず、ライトセーバーを起動した。[1] ヴェイダーは相手のことを振り返ることもなく、幼いジェダイ候補生を惨殺した。シディアスの命令通り、ヴェイダーは彼らに一切の慈悲も見せることはなかった。[8]
戦闘中、ジェダイ・テンプルは炎上し、元老院アパートメント・コンプレックスからも確認できるほど大きな煙と炎が上がった。ジェダイと親しいオルデランのベイル・オーガナ元老院議員は、何が起きているのかを確かめるため、エアスピーダーでテンプルのプラットフォームに駆け付けた。しかし[1] クローン・コマンダーCC-1119“アポー”[17] が彼の行く手を遮り、ジェダイの“反乱”は鎮圧したと告げた。オーガナが納得せず中に進もうとしたため、アポーは彼にDC-15Aブラスター・カービンを向け、退去を命じた。オーガナはやむを得ず引き返したが、次の瞬間、パダワン・ゼット・ジュカッサがプラットフォームに姿を現した。オーガナが見守る中、ジュカッサは数名のクローンを切り倒したが[1]、クローン・サージェントCT-0000/1010“フォックス”[18] らによって撃ち殺された。クローンによるジェダイ殺害を目撃したオーガナはスピーダーに乗って逃げていったが[1]、ジュカッサを殺したことで自分の役割は十分果たしたと考えたフォックスは、議員をあえて見逃した。[18]
第501軍団がジェダイ・テンプル占拠の最終段階に入っていた時[8]、ダース・シディアスが自らテンプルを訪れ、ヴェイダーの労をねぎらった。シディアスは新しい弟子の働きを誉め、銀河帝国に平和をもたらすため、新たな任務に出るよう命じた。[1] ヴェイダーが気づかなかったのか、気にしていなかったのかは不明だが、この会話はテンプルの監視カメラによって記録されていた。シスの師弟が会話していた時、第501軍団の兵士はジェダイの召喚用ビーコンを起動した。これは襲撃を生き延びたジェダイをコルサントへ呼び戻すための罠であり、戻ってきたジェダイは即座に殺されることになっていた。[8]
その後[]
シスの勝利[]
- 「見事な働きだ、我が新しき弟子よ。さあ、ヴェイダー卿よ、行け。帝国に平和をもたらすのだ」
- ―ダース・シディアス[出典]
ダース・ヴェイダーは惑星ムスタファーにいる独立星系連合の幹部たちを抹殺する任務をシディアスから与えられたが、出発前にコルサントにある妻パドメ・アミダラのアパートメントを訪れた。アミダラは、プロトコル・ドロイドC-3POからアナキンがテンプルに戻っていると知らされていたこともあり、炎上するテンプルを見て夫の身を案じていた。ヴェイダーはジェダイ・オーダーが共和国の転覆を図ったとアミダラに説明し、実際にマスター・ウィンドゥがパルパティーンを殺そうとしたのを目撃したと語った。妻からこの後どうするのかと問われたヴェイダーは、共和国や最高議長を裏切ることはできないと答え、議長から与えられた重大な任務のため、この戦争を終わらせるべくムスタファー星系へ向かうと告げた。[1] この時、ヴェイダーは自分がシスの弟子となったことを妻には伝えなかった。[8]
ジェダイ・テンプルにおける虐殺により、ジェダイ・オーダーはほぼ壊滅し、生き残っているのはごく一握りの逃亡者と隠遁者だけとなった。また、この攻撃でテンプルの建物自体も深刻なダメージを被った。[12] テンプルからは夜が明けた後も大きな煙が立ち上っており、建物の周囲には瓦礫が散乱して、火が燃え続けていた。建物の中には、クローン・トルーパーによって撃ち殺されたジェダイ、そしてライトセーバーで切り殺されたジェダイの死体が散乱していた。[1] ジェダイ・ナイトのベイラン・スコールはテンプル炎上をその目で目撃したが、粛清を生き延びた。[19]
襲撃から一夜明け、パルパティーンは銀河元老院で特別議会を招集し、議員たちを前にスピーチを行った。彼はジェダイが元老院転覆を企てていたが、反乱は未然に阻止されたと説明し、残っているジェダイも一人残らず狩り出すと語った。パルパティーンは今回の一件を根拠に、より安全で安定した社会をつくる必要があると訴え、共和国を解体して銀河帝国を設立すると宣言した。パルパティーンはこの[1] ニュー・オーダー宣言[20] をもって自ら新国家の銀河皇帝の座に収まった。アミダラをはじめとする一部のメンバーを除き、多くの元老院議員がパルパティーンの宣言に拍手で賛同の意を示した。[1]
襲撃直後の展開[]
- 「テンプルから何か連絡はありましたか?」
「暗号化された引き揚げのメッセージが出ておる」
「ジェダイは全員、テンプルへ戻れという内容です。戦争は終わった、と」 - ―オビ=ワン・ケノービとヨーダ、ベイル・オーガナ[出典]
襲撃の後、ベイル・オーガナ議員はオーダー66を生き延びたジェダイ・マスター・ヨーダとオビ=ワン・ケノービを回収した。2人は全てのジェダイにテンプルへの帰還を呼びかける信号が出ていることを知り、仲間が罠にはまって殺されるのを止めるため、オーガナの宇宙船<タナヴィーIII>でコルサントへ向かった。コルサント星系に到着した際、オーガナはマス・アミダ副議長から特別議会への出席を求められた。ヨーダとケノービは、特別議会の最中なら警備が手薄になっていると判断し、そのままジェダイ・テンプルへ向かった。彼らが訪れた時、テンプルではいまだ火が燃え続け、ホールには両陣営の死体が転がっていた。[1]
ヨーダとケノービは警備のクローン・トルーパーを倒して建物の中に入り[1]、緊急時に銀河各地のジェダイと連絡を取るための施設がある中央保安ステーション[12] へ向かった。ケノービはここでコルサントへの帰還を呼びかける信号を停止し、代わりにテンプルから離れるよう警告するメッセージを送った[1] (従来、ジェダイは緊急メッセージの使い道として帰還指示を想定しており、テンプルから遠ざける警告を発することは考慮していなかった。しかしクローン戦争中に、ジェダイ・イニシエイトのケイレブ・デュームがこの可能性をケノービの前で指摘していた)。[21] しかし皮肉なことにデュームは、オーダー66を生き延びた後、罠のメッセージに従ってコルサントへ旅した。彼はハイパースペース航行中にケノービが発した警告を受け取ったが間に合わず、コルサント上空で帝国のARC-170スターファイターと戦闘を繰り広げることになった。しかし彼はこの戦いも生き延び、ケイナン・ジャラスと名を変えて身を隠した。[22]
信号を書き換えた後、ケノービはテンプルの保安映像を確認した。彼はジェダイの犠牲者の一部がライトセーバーで殺害されていることに気づいてはいたが、警備記録のホログラム映像により、それがかつてのパダワンであるアナキン・スカイウォーカーの仕業であることを知ることになった。保安映像には、シディアスとの会話も映っており、ケノービはスカイウォーカーがシス・マスターからヴェイダーと呼ばれ、新たな任務を命じられている場面を目の当たりにした。その後、ヴェイダーと対決することになったケノービは、かつての弟子の居場所を探るためアミダラのアパートを訪ねた。その際、彼はヴェイダーがテンプルで幼い子供まで手にかけたことをアミダラに明かした。アミダラは真相を知るためムスタファーへ向かい、意図せずケノービをヴェイダーのもとへ導くことになった。ケノービはヴェイダーとの対決に勝利したが、ヴェイダーは辛うじて生き延びた。[1]
帝国支配下のテンプル[]
銀河帝国設立後、ジェダイ・テンプルは皇帝パルパティーンの拠点として使われるようになり、“インペリアル・パレス”と名を改めた。[20] 帝国設立後すぐ、新政府の旗が掲げられたテンプルの正門にて、ジェダイ・オーダーの根絶を祝う式典が開かれた。正門の前に集まった人々を前に、マス・アミダ大宰相は謀反を企てたジェダイが帝国によって倒されたことを告げ、銀河系はジェダイの圧力から解放されたと宣言した。この式典では、倒れたジェダイたちのライトセーバーが一斉に焼却破壊された。また皇帝パルパティーンとダース・ヴェイダーも離れた場所からこの式典を見守った。[23]
それからしばらくして、パウアンの大尋問官はジェダイ・アーカイブの情報を閲覧するため、攻撃の跡が残る旧ジェダイ・テンプルに侵入した。当時まだ尋問官の存在を皇帝から知らされていなかったヴェイダーは、侵入警報を受けてテンプルへ向かい、アーカイブで大尋問官と対決した。しかしパルパティーンが2人の戦いを止め、ヴェイダーに尋問官を紹介した。[23] アーカイブの主任司書であるジェダイ・マスター・ジョカスタ・ヌーは粛清の初期段階を生き延びていた。しかし彼女はフォース感応者のリストを記録したカイバー・メモリー・クリスタルを回収すべく、まだ破壊の跡が生々しいテンプルに舞い戻った。彼女は帝国に見つからず無傷のまま残っていたアーカイブの秘密の部屋に入り、目当てのデータベースを手に入れた。しかし彼女は大尋問官を倒そうとしたため帝国の注意を引き、最終的にヴェイダーによって殺されることになった。[24]
後世への影響[]
ジェダイ・テンプルの地区に設置されていたコルサント保安部隊のホロカムは、テンプルへ進軍するダース・ヴェイダーと第501軍団の姿を記録していた。記録のほとんどはすぐに削除されたが、オーダー66を生き延びたジェダイ・パダワンのフェレン・バーはとあるスライサーの助けを借りてハッキングを行い、バックアップから映像を手に入れた。こうしてバーはヴェイダーの正体がダークサイドに堕ちたアナキン・スカイウォーカーであることを突き止めた。[25] 18 BBY[26]、バーはモン・カラマリ王国と帝国の関係が悪化するよう仕向け、モン・カラ侵略を扇動した。その際、バーは信奉者たちの前でテンプル襲撃時の記録映像を映し、ヴェイダーの正体とその所業について説明した。しかしバーとその信奉者の大半はヴェイダーや尋問官との戦いで命を落とした。[25]
重傷を負いつつもジェダイ・テンプル襲撃を生き延びたリーヴァ・サヴェンダーは[15]、ダークサイドに堕ちた元ジェダイによって構成される尋問機関のメンバーとなり[27]、サード・シスターと呼ばれるようになった。他の尋問官と同じく、サード・シスターも粛清を生き延びたジェダイを探し出すハンターとなり、とりわけオビ=ワン・ケノービの捜索に執着した。[14] しかし彼女の真の目的は、かつてジェダイ・テンプルで家族同然の仲間たちを殺したダース・ヴェイダーに復讐を果たすことだった。9 BBY、サード・シスターはジャビームでヴェイダー暗殺を試みたが、失敗に終わった。[15] 彼女は代わりにヴェイダーの息子であるルーク・スカイウォーカーの命を狙ったが最終的にはそれも断念し、ケノービから、今後は自由に人生を生きるよう助言された。[28]
ジェダイ・マスターのシャアク・ティは、テンプルでヴェイダーに殺される前、今回の粛清でジェダイが潰えるわけではないというメッセージをホロクロンに記録していた。[29][30] このホロクロンはやがて、ジェダイの遺物の収集家であるハットの犯罪王グラッカスの手に渡った。0 ABY、グラッカスの捕虜となったルーク・スカイウォーカーは、衛星ナー・シャダーにあるグラッカスの宮殿でシャアク・ティのホロクロンに記録されていたメッセージを目にした。[30]
ジェダイの幼児グローグーは、カレラン・ベクによってテンプルから連れ出された後[4]、銀河帝国から隠された。それ以降について本人の記憶は不明瞭であるが、やがてグローグーは保護してくれる者もなく孤立した。[31] 新共和国台頭後の9 ABY、グローグー(長命種族であるためまだ幼児の段階だった)はアーヴァラ7でニクトの傭兵集団に監禁されていたところを、マンダロリアンの賞金稼ぎディン・ジャリンによって解放された。[32] ジャリンはグローグーがフォースの力を備えていることを知り、彼の仲間を探す旅を続け、やがてコルヴァスで元ジェダイのアソーカ・タノと出会った。タノはグローグーとフォースで交信し、彼の過去について知りえたわずかな事柄をジャリンに説明した。タノの助言もあり[31]、のちにジャリンはグローグーをジェダイ・ナイトのルーク・スカイウォーカーに引き渡した。[33] オッサスでジェダイの修行を積んでいた時、グローグーはルークの助けを借りて過去の記憶を取り戻そうとした。その際、テンプル襲撃時の断片的な映像が彼の脳裏にフラッシュバックした。[7]
登場作品[]
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