ジオノーシスの調査任務(Mission to investigate Geonosis)は、2 BBYにパルチザンの指導者ソウ・ゲレラが遂行した作戦である。ゲレラはかつてジオノーシス星系で行われていた銀河帝国の大規模な建造プロジェクトの実態を突き止めるべく、砂漠の惑星ジオノーシスへ旅した。ゲレラのチームは偏向シールド発生装置のエネルギー反応を追って行ったが、砂漠の地下迷宮に迷い込んでしまう。ジオノーシスの浄化を生き延びた唯一のジオノージアン、クリック=クラックはゲレラのチームを敵対者と見なし、クローン戦争期のバトル・ドロイドを使ってゲレラを除く全員を殺害した。
その後、ベイル・オーガナ元老院議員とコマンダー・ジュン・サトーはスペクターズ反乱分子と元クローン・キャプテンのレックスをジオノーシスへ送り出し、ゲレラの行方と、ジオノージアン種族が丸ごと姿を消してしまった理由を探らせた。レックス、ケイナン・ジャラス、エズラ・ブリッジャー、チョッパーは地下迷宮でゲレラと遭遇し、クリック=クラックを捕まえた。一方、サビーヌ・レンとガラゼブ・オレリオスは地表でディフレクター・コアを発見する。2人はドロイデカに囲まれたが、地下の仲間たちがクリック=クラックの制御装置を破壊したため、バトル・ドロイドの脅威から解放された。
エズラはクリック=クラックが女王の卵を守っていることに気づき、彼を痛めつけようとするゲレラを制止した。その後、ブランソン艦長の帝国軍軽クルーザーが侵入者の存在に気づき、TIEボマーで反乱者を攻撃させた。スペクターズの宇宙船<ゴースト>が巨大な縦穴に逃げ込むと、ブランソンは軽クルーザーからジャンプトルーパー部隊を出動させた。クリック=クラックを自由の身にして逃がした後、反乱者たちは穴の底で帝国軍がジオノージアンの虐殺に使った毒ガスのキャニスターを発見する。<ゴースト>はブランソンの軽クルーザーから逃げ切り、ジオノージアンの虐殺に関する真相とディフレクター・コアを反乱軍に持ち帰ったが、証拠品として回収したガス・キャニスターは脱出時に穴の底に落としてしまった。
背景[]
銀河帝国の皇帝ダース・シディアスは、クローン戦争期からデス・スターと呼ばれる超兵器の建造プロジェクトを進めていた。帝国はジオノージアンの武器設計技師をデス・スターの建造現場で無理やり働かせた。しかしジオノージアンがスーパーレーザーの開発に失敗したため、帝国のオーソン・クレニック長官は代わりに科学者ゲイレン・アーソをプロジェクトに参加させることに決めた。建設作業員たちが巨大バトル・ステーションのハイパードライブを開発した後、帝国はデス・スター建造現場をジオノーシスから移すことに決め、超兵器の秘密を隠すため惑星を爆撃してジオノージアンの住民を浄化した。
2 BBY、ジオノージアン種族が姿を消したことを不審に思った反乱軍の司令部は、パルチザンの指導者であるソウ・ゲレラに調査任務を依頼した。ジオノーシスへ旅したゲレラとパルチザンの調査チームは、惑星にエネルギー反応があることを司令部に報告した後、消息を絶つ。このエネルギー反応の正体は、帝国による虐殺を生き延びたジオノージアン、クリック=クラックが管理していた偏向シールド発生装置だった。クリック=クラックは巨大な通気シャフトの近くにある地下迷宮に住んでおり、種族を絶やすまいとジオノージアンの女王の卵を守っていた。また、彼はクローン戦争期のバトル・ドロイドを再起動して制御下に置いていた。
クリック=クラックはゲレラのパルチザンを敵と認識し、ゲレラを除くすべての兵士を殺害した。現地との連絡が途絶えたことに焦った反乱軍司令部はベイル・オーガナ元老院議員やコマンダー・ジュン・サトーに手助けを求め、スペクターズ(ゴースト・チーム)と元クローン・キャプテンのレックスがゲレラのチームの救出および情報収集任務に向かうことになった。フェニックス・リーダー・ヘラ・シンドゥーラ率いるスペクターズはフェニックス戦隊反乱分子に所属しており、以前にもジオノーシス上空の帝国建造モジュールで帝国軍と衝突したことがあった。
任務[]
クローン戦争の遺産[]
スペクターズのVCX-100軽貨物船<ゴースト>はジオノーシスの激しい砂嵐の中を抜け、エネルギー反応の発信源の付近に着陸した。ヘラの命令に従い、レックス、ジェダイのケイナン・ジャラス、パダワン・エズラ・ブリッジャー、アストロメク・ドロイドのチョッパーはゲレラからの最後の連絡があったジオノージアンの建築物へ足を踏み入れた。彼らは建物のホールから地下迷宮に入り、パルチザン兵士の装備品の残骸を発見する。行き止まりにぶつかった後、反乱者たちはクローン戦争期のB1バトル・ドロイドやドロイデカによって取り囲まれた。しかし、生きていたソウ・ゲレラが戦いに加わったことにより、ドロイドは銃撃戦のすえすぐに一掃された。クローン戦争中、オンダロンでともに戦ったことのあるレックスとゲレラは、久しぶりの再会を喜んだ。
ゲレラは反乱者たちに調査の経緯を説明し、稼働中のシールド発生装置を発見したが、あるジオノージアンの攻撃によって部下を全員失ってしまったと語った。そのジオノージアンを捕まえれば帝国がジオノーシスの住民を虐殺した理由もわかるはずだと考えていたゲレラは、反乱者たちに捜索の協力を求めた。その後、一行は地上まで続く巨大な通気シャフトに行き当たり、<ゴースト>との通信チャンネルを開いた。ケイナンはジオノーシスの地上にまだ稼働中のバトル・ドロイドが残っていることをヘラに警告した。
一方、地上のヘラはマンダロリアンのサビーヌ・レンとラサットの戦士ガラゼブ・オレリオスをエネルギー発信源の捜索に送り出し、その正体がシールド発生装置であることを独自に突き止めていた。ヘラの指示に従い、サビーヌとゼブはシールドのディフレクター・コアを<ゴースト>へ運び始めた。砂嵐がおさまったとき、2人はシールド発生装置のまわりにスタンバイ状態のドロイデカが複数埋まっていることに気づいたが、ヘラから警告を受け取り、慎重にディフレクター・コアを運搬した。
ジオノージアンの生存者[]
チョッパーが通気シャフトの中でサーチライトを灯したとき、反乱者たちとゲレラは通気シャフトの向こう側にジオノージアンが隠れていることに気づいた。このジオノージアンはリモコンを使ってシールド発生装置防衛用のドロイデカを起動し、地下迷宮の奥深くへと逃げていった。シャフトの向こう側へ抜ける通路がなかったため、ケイナンはフォースを使ってエズラを持ち上げ、反対側へと飛ばした。チョッパーはロケット・ブースターを使って飛行し、追跡に加わった。その後、ケイナンは頭上にあった橋をフォースで自分たちの階まで降ろし、レックスとソウを反対側まで通過させた後、自分はフォースを使ったジャンプで軽々と跳躍する。
地上では、サビーヌとゼブがドロイデカに囲まれて攻撃を受けていた。サビーヌはディフレクター・コアを起動してドーム状の偏向シールドを発生させ、ドロイデカのブラスター弾を防御したが、シールドの耐久度が落ちていくのをただ見守ることしかできなくなった。一方地下では、スペクターズとゲレラが長い追跡のすえジオノージアンの逃亡者を捕まえることに成功していた。ゲレラはジオノージアンが持っていたリモコンを破壊し、サビーヌとゼブを苦しめていたドロイデカを停止させる。
その後、ゲレラはジオノージアンを詰問し、帝国が惑星の上空で何を建造していたのか尋ねた。ゲレラは仲間を殺した相手に攻撃的な態度をとったが、エズラは自分たちが敵ではないことをジオノージアンに伝えようとした。エズラの思いは届き、ジオノージアンは“クリック=クラック”(エズラにはそう聞こえた)という名前を名乗った。銀河ベーシック標準語を話すことができないクリック=クラックは、地面に二重丸を描いてデス・スターを表現しようとしたが、反乱者たちには伝わらなかった。スペクターズのメンバーはクリック=クラックを信用することにしたが、ゲレラはクローン戦争で分離主義者に与したジオノージアン種族への不信感を捨てきれずにいた。
ゲレラによって手枷をはめられたクリック=クラックは、一行をねぐらに案内した。彼の住まいは、バトル・ドロイドを管理するためのワークショップ兼動力発生施設になっていた。部屋の中でトランスミッターを発見した反乱者たちは、地上の<ゴースト>と再度連絡を取り、巨大な通気シャフトで落ち合おうと告げた。その後、彼らはクリック=クラックが大事に守っていたジオノージアン女王の卵を発見する。ゲレラはクリック=クラックを連行して尋問すべきだと考えていたが、エズラは種族の生き残りである彼をジオノーシスから連れ出すべきではないと反論した。最終的に、ゲレラはクリック=クラックをチョッパー基地へ連れて行き、尋問が終わったらジオノーシスへ帰すというケイナンの妥協案に落ち着く。
帝国軍の襲撃[]
スペクターズの活動は帝国軍の注意を引き、ブランソン艦長率いる帝国軍軽クルーザーがジオノーシスの大気圏に姿を現した。ブランソンは偵察のため2機のTIE/saボマーを送り出し、<ゴースト>を発見する。反乱者たちはすでにディフレクター・コアを船内に運び終えており、ゼブは通信中継用装置を接地して地下にいるケイナンたちと<ゴースト>との通信を再開させた。その後、サビーヌとゼブは<ゴースト>のレーザー砲で帝国のボマーを撃墜する。ヘラは<ゴースト>を飛ばして狭い通気シャフトに入り、中でスペクターズとゲレラ、クリック=クラックらと落ち合った。船に乗り込んだ後、反乱者たちとゲレラはクリック=クラックの扱いについて意見が割れた。ゲレラはすぐにでもクリック=クラックを<ファントムII>に運びたがっていた。反乱者たちはゲレラが電気ショックでクリック=クラックを拷問し始めたことに強く抗議する。ゲレラは女王の卵を人質にとって情報を引き出そうとしたが、暴力に訴えるのは帝国のやり方だとエズラたちに諭された。
その後、ブランソン艦長の帝国軍軽クルーザーが通気シャフトの上空に移動し、<ゴースト>の逃げ道を封鎖したため、ゲレラと反乱者たちは言い争いを中断した。ブランソンは<ゴースト>の乗組員を制圧するためジャンプトルーパー部隊を軽クルーザーから出撃させた。エズラ、ケイナン、レックス、ゲレラ、サビーヌは船外に出てジェットパックを背負ったトルーパーと銃撃戦を繰り広げる。サビーヌは自身もジェットパックで応戦し、ブラスター・ピストルやグレネードを使って帝国の兵士たちを始末した。一方、ヘラは<ゴースト>を通気シャフトの底まで退却させた。
縦穴の底に辿り着いた後、反乱者たちとゲレラは帝国軍がジオノーシスの民の虐殺に使った毒ガス兵器のキャニスターを発見する。帝国による種族虐殺の動かぬ証拠を発見したため、ゲレラはクリック=クラックを解放し、彼が女王の卵を携えて地下迷宮へ戻っていくのを見逃した。ゲレラはジオノージアンを憎んでいたが、彼らにも民を再建するチャンスは与えられるべきだと考え直したのである。反乱者たちはガス・キャニスターをいくつか<ゴースト>の船体にマグネットで接着し、帝国の残虐行為の証拠として持ち帰ることにした。その頃上空では、ブランソンが部下に通気シャフトへの砲撃を命じ、<ゴースト>の反乱者たちを生き埋めにしようとしていた。しかし、<ゴースト>は落下してくる瓦礫をかわしながらシャフトを急上昇し、帝国軍軽クルーザーの船体にプロトン魚雷を放った。<ゴースト>は軽クルーザーを巻き込む爆炎の中を通過したが、その際にガス・キャニスターを取り落としてしまった。
その後[]
ジオノーシスの調査任務の結果、スペクターズとソウ・ゲレラは帝国がジオノーシスの民に対して行った虐殺行為の真相を突き止めた。反乱者たちから任務の報告を受けたオーガナ議員は、ガス・キャニスターの録画映像だけでは帝国元老院を説得するに足る証拠にはならないが、より多くの星を反乱運動に駆り立てる動機になるだろうと語った。また、コマンダー・サトーも反乱者たちがゲレラとディフレクター・コアをジオノーシスから回収してきたことを評価し、今回の任務は成功だと語った。また、<ゴースト>のクルーはこの任務でクリック=クラックを救い、結果的にジオノージアン種族の存続を手助けした。クリック=クラックが守っていた卵からは、のちにカリーナ女王が生まれることになる。
登場作品[]
参考資料[]
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[Source] |