ズール・ゼンディアット(Zool Zendiat)は人間の男性で、新共和国時代に活動したトレジャー・ハンターである。彼はゼンディアット・コレクティヴと呼ばれる犯罪グループの指導者であり、ザブラクのトライキやパトローリアンのカンナ、タルズのラマカックたちと一緒に宇宙船<フォーチュン>で銀河系を旅し、価値のある芸術品を強奪しては最高入札者に売りさばいて名を馳せた。コルカ・ズテートの作品であるズィロ・ザ・ハットのサンドガラス彫刻を惑星タトゥイーンの博物館から盗み出した犯人もゼンディアットであると言われていた。
33 ABY、ゼンディアットと仲間たちは宝の地図を記録したJ9ワーカー・ドローンの頭部を手に入れるため、惑星ジャクーを訪れた。彼らはニーマ・アウトポストを襲撃し、ジャンク・ボスのアンカー・プラットを誘拐したが、プラットがゴミ漁りから引き取ったJ9ユニットには頭部が無かったことが判明した。ゼンディアットたちが砂漠でプラットを尋問していた時、ゴミ漁りのレイがジャンク・ボスの救出に駆け付けた。レイによって解放されたプラットは、コーン=クラスターの粉末をまき散らしてリッパー=ラプターの群れを集め、ゼンディアットたちをひるませて脱出のチャンスを作った。レイはこれ以上のトラブルを避けるため、逃げる際にJ9ユニットの頭部をゼンディアットたちに投げ渡した。このドロイドのメモリーが破損して使い物にならないことを知らないゼンディアットたちは、満足してジャクーを去った。
経歴[]
美術品泥棒[]
人間の男性、ズール・ゼンディアットは新共和国時代にトレジャー・ハンターとして活動した。彼は価値のある芸術作品を盗み、もっとも高値を付けた顧客に売り飛ばすことで名を馳せた。惑星タトゥイーンの博物館に収蔵されていたコルカ・ズテートの有名な作品、ズィロ・ザ・ハットのサンドガラス彫刻を強奪したのも、ゼンディアットの仕業だと言われていた。彼はゼンディアット・コレクティヴと呼ばれる犯罪者集団のリーダーであり、宇宙船<フォーチュン>で銀河系を旅した。ゼンディアットによってザイゲリアンの奴隷商人から救われたタルズのラマカックは、それ以来コレクティヴの怪力担当としてゼンディアットに忠誠を尽くした。ザブラクの元海賊トライキも、ファースト・オーダーとのトラブルで持ち船を破壊された後、ゼンディアットと行動を共にするようになった。またパトローリアンのカンナもゼンディアット・コレクティヴの一員だった。[1]
ジャンク・ボス誘拐[]

プラットを尋問するゼンディアット
33 ABY[2]、ゼンディアットと部下たちは宝の地図を記録しているJ9ワーカー・ドローンの頭部を手に入れるため[3]、惑星ジャクーへ旅した。アンカー・プラットという名のジャンク・ボスが1、2カ月ほど前に問題のJ9ユニットをゴミ漁りから買い取ったことを知ったゼンディアットたちは、入植地ニーマ・アウトポストを襲撃してプラットを誘拐した。彼らはプラットを近くに停めた<フォーチュン>へ連れ込むと、J9ドロイドをどこにやったかと尋ねた。ゼンディアットがスタン・バトンを起動して威嚇すると、プラットはJ9ユニットのことなどほとんど覚えていないと白状し、ばらばらにして部品を売り払ったはずだと答えた。[4]
ゼンディアットからドロイドの頭部について尋ねられたプラットは、初めからJ9ユニットには頭部が無かったと答えた。プラットの言葉は嘘ではなく、彼にJ9ユニットのボディを提供したゴミ漁りのレイは、頭部に高値を付けてもらおうと考え、修理のため自分の手元に残していたのである。ゼンディアットはプラットを<フォーチュン>の外の砂漠へ連れ出して地面に固定すると、頭部の現在の持ち主を言わなければ、リッパー=ラプターの餌にすると脅した。[4]
レイ現る[]
ゼンディアットがプラットに最後のチャンスを与えた時、ブロギンの泣き声が辺り一面に鳴り響いた。同業者のルーダウンやズヴィオ巡査からプラットの誘拐を知らされたレイが駆け付け、プラット解放のチャンスを作るため<フォーチュン>周辺に設置した複数のコムリンクからブロギンの鳴きまねを響かせたのである。レイは動揺しているトライキをカンナもろともクォータースタッフで突き飛ばし、続けてラマカックを倒した。しかしゼンディアットはプラットに近づいたレイをスタン・バトンで殴り、電気ショックを浴びせた。ゼンディアットは痛みに呻くレイに近づくと、コムリンクのトリックは見事だったと褒めたたえた。[3]

リッパー=ラプターに襲われるゼンディアットたち
するとレイは、隠し持っていたJ9ドロイドの頭部を取り出した。レイは頭部を渡す代わりに自分たちを見逃してほしいと頼んだが、ゼンディアットは交渉に応じず、部下たちに彼女を撃ち殺すよう命じた。しかしレイはドロイドの頭を空高く放り上げ、ゼンディアットたちの注意がそれたすきにプラットの拘束具を外した。自由になったプラットは、空から落ちてきたドロイドの頭を掴むと、レイが落としたコーン=クラスターの袋を拾い上げ、その中身の粉末を空中にまき散らした。するとリッパー=ラプターが食べ物につられて集まり、ゼンディアットとその仲間たちに群がった。[3]
レイとプラットは、ゼンディアットと部下たちが飛行クリーチャーに襲われているすきに逃げ出した。しかしレイは、これ以上ゼンディアットに追い回されるのを避けるため、J9ユニットの頭部をプラットから取り上げてコレクティヴのメンバーに投げつけた。カンナが頭部をキャッチすると、ゼンディアットはジャクーでの用事は済んだと判断し、仲間たちと一緒に<フォーチュン>に乗り込んで出発した。しかし彼はこの時点でまだ知らなかったが、J9ユニットのメモリーは修復不可能なほど損傷を負っており、中身は空っぽだった。レイは事前にそれを確認していたからこそ、惜しげもなく頭部を放棄したのだった。[3]
人物[]

レイを痛めつけるゼンディアット
ズール・ゼンディアットは白色人種の人間男性で、髪は黒く、側頭部に白い縞が入っていた。[4] ゼンディアットは冷酷なトレジャー・ハンターであり[1]、目的の物を手に入れるためなら誘拐や殺人といった犯罪行為もいとわなかった。レイがJ9ドロイドの頭部を取り出した際、ゼンディアットは歓喜をあらわにしたトライキとは対照的に落ち着きを保ち、レイに話の続きを促した。[3]
装備[]
ズール・ゼンディアットは黒い服の上に緑色の上着を着こみ、緑色のマントを身に着けていた。また彼は両目に黒いグラスをつけていた。ゼンディアットはスタン・バトンを所有し、アンカー・プラットを脅迫した時や[4]、レイとの戦いでこの武器を使用した。[3] また彼が所有する宇宙船<フォーチュン>には、水生種族パトローリアンであるカンナのために水槽が設置されていた。[1]
制作の舞台裏[]
ズール・ゼンディアットは2017年9月6日に発表されたコミック『知り合いの悪魔の方がまし パート1』(キャヴァン・スコット作、デレク・チャーム画)で初登場を果たした。本作は『スター・ウォーズ アドベンチャーズ 1』に収録されている。[4]
登場作品[]
参考資料[]
- スター・ウォーズ アドベンチャーズ ボリューム1:銀河の英雄たち
- スター・ウォーズ タイムライン (間接的に言及)
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 スター・ウォーズ アドベンチャーズ ボリューム1:銀河の英雄たち
- ↑ スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5
知り合いの悪魔の方がまし パート2—アドベンチャーズ(2017) 2
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4
知り合いの悪魔の方がまし パート1—アドベンチャーズ(2017) 1