タイロンの辺境の襲撃(Raid at the Wretch of Tayron)は、共和国再建のための同盟のエリート部隊であるパスファインダーが、帝国保安局の秘密軍事施設“タイロンの辺境”に対して仕掛けた攻撃である。パスファインダーの隊員であるケス・ダメロン軍曹とセイカスが手始めに帝国の全地形対応偵察トランスポートを撃破し、ハン・ソロ将軍率いる攻撃チームが施設の内部へ攻め込んだ。基地の制圧に成功した後、反乱軍のプロトコル・ドロイドC-3POが帝国のコンピューターをハッキングした結果、シンダー作戦の存在が明るみに出た。これは皇帝パルパティーンの死後に発せられた司令であり、反乱軍が気づいた時には既に作戦は始まっており、複数の惑星が帝国軍の脅威にさらされていた。
襲撃で手に入れた情報をもとに、反乱軍は帝国からナブーを防衛し、それから数か月を費やしてシンダー作戦の撃退に務めた。また、タイロン襲撃によって手に入った通行証のおかげで、ルーク・スカイウォーカー中佐とシャラ・ベイ中佐はヴェタインにある帝国軍基地に潜入することができた。彼らはかつて皇帝がコルサントのジェダイ・テンプルから盗んだフォース感応力を持つ樹木を回収することに成功する。
背景
4 ABY、ヤヴィンの戦いの4年後[3]、銀河内戦で銀河帝国と戦っていた共和国再建のための同盟(反乱同盟)は、エンドアの戦いで大勝を収め、超兵器第2デス・スターを破壊することに成功した。皇帝ダース・シディアスやシス卿ダース・ヴェイダーもこの戦いで命を落とした。[5] 皇帝の死後、帝国軍の司令官たちはシンダー作戦の遂行命令を受け取った。これは皇帝が死んだ場合に備えてあらかじめ用意されていた軍事作戦で、無数の惑星を居住不可能にすることを目的としていた。皇帝の故郷である惑星ナブーも標的のひとつで、エンドアの戦いの20日後に帝国の攻撃が始まった。帝国は惑星の気候を破壊するよう設計された人工衛星をナブーに放った。[1]
襲撃
帝国軍がナブーを攻撃していた頃、パスファインダーと呼ばれる同盟軍の特殊部隊が、シンダー作戦とは全く関連性のない作戦を遂行していた。ハン・ソロ将軍率いるパスファインダーの標的は、アウター・リム・テリトリーにある帝国保安局の秘密軍事施設、“タイロンの辺境”だった。基地への攻撃を開始する前に、パスファインダーの隊員ケス・ダメロン軍曹やセイカスらが周辺の偵察を行った。基地をスパイ中、ソロ将軍は攻撃部隊の全メンバーに現在の状況を報告するよう命じた。全員の準備が整っていることを確認すると、ソロは基地にロケット弾を放つよう指示した。奇襲攻撃で大勢のストームトルーパーと全地形対応偵察トランスポート1機が破壊され、帝国軍を浮足立たせた。[1]

基地を攻撃するダメロンとセイカス
AT-STが倒れ、基地の南東側に裂け目ができたことで、パスファインダーは基地内への侵入路を確保した。彼らはまだ残っていたストームトルーパーとスカウト・トルーパー、74-Zスピーダー・バイクを排除し、基地の外の制圧を完了した。ソロもすぐに現地に駆け付け、保安局のコンピューターをハッキングするために必要不可欠な反乱軍のプロトコル・ドロイド、C-3POの居場所を尋ねた。ソロのウーキーの相棒チューバッカがすぐにドロイドを発見し、反乱軍は潜入を開始する。[1]
反乱軍兵士は基地の内部に配属されていたストームトルーパーと銃撃戦を繰り広げた。基地の司令官は情報が敵の手にわたるのを阻止するためコンピューターのデータを消そうとしたが、すぐに反乱軍の部隊に取り囲まれ、降伏を強いられた。反乱軍が基地を制圧すると、C-3POが帝国の暗号を破り、コンピューターへのアクセスを可能にした。ドロイドはコンピューターから帝国のシンダー作戦およびそれに伴うナブー攻撃の情報を入手した。[1]
その後
- 「タイロンを襲撃した際に、ベック中佐の通行証を入手したんだ」
- ―ルーク・スカイウォーカー[出典]
反乱軍はシンダー作戦の情報に基づいてナブーに艦隊を派遣した。ナブーではシャラ・ベイ中尉やプリンセス・レイア・オーガナ、ソーシャ・ソルーナ女王の操縦する3機のN-1スターファイターが帝国軍と交戦中で、気象妨害用人工衛星を破壊すべく奮闘していた。ランド・カルリジアン将軍率いる反乱軍艦隊は、N-1スターファイターを苦しめていたインペリアルII級スター・デストロイヤー<トーメント>と何十機ものTIE/ln制宙スターファイターを攻撃した。援軍は帝国軍を撃退し、人工衛星もすべて破壊され、ナブーはシンダー作戦から防衛された。また、N-1スターファイターのパイロットたちも無事に生還した。反乱軍はそれから数か月にわたってシンダー作戦に抵抗し、無数の惑星を帝国の報復から救った。[1]

フォース感応力を持つ樹木を回収するルークとベイ
タイロン強襲から3か月後、ジェダイ・ナイトのルーク・スカイウォーカー中佐は惑星ヴェタインの任務にシャラ・ベイ中尉の助力を求めた。ヴェタイン基地には何年も前に皇帝がコルサントのジェダイ・テンプルから盗み出したフォース感応力を持つ樹木の最後の2株が保管されていた。ベイは帝国保安局のアレシア・ベックに扮装し、タイロンで手に入れたベックの通行証を利用した。ヴェタインの基地司令官であるハロン司令官はベイが偽物であることに気付いたが、ふたりは樹木を回収し、脱出に成功した。[1]
制作の舞台裏
この出来事は2015年10月14日に発売された『スター・ウォーズ:砕かれた帝国 #3』(グレッグ・ルーカ著)で初めて描かれた。本作は2016年1月に翻訳版が発売されている。[1]
登場作品
- スター・ウォーズ:砕かれた帝国 (初登場)
- フォースの覚醒前夜 ~ポー・レイ・フィン~ (間接的に言及)
脚注
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18 1.19 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.28 1.29 1.30 1.31 1.32 1.33 1.34 1.35 1.36 スター・ウォーズ:砕かれた帝国
- ↑ 2.0 2.1 Star Wars バトルフロント II
- ↑ 3.0 3.1 スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- ↑ 『スター・ウォーズ:砕かれた帝国 #2』によれば、シンダー作戦によるナブー攻撃はエンドアの戦いの20日後。また『スター・ウォーズ:砕かれた帝国 #3』にて、タイロンの辺境の襲撃はナブー攻撃と同時期に発生していることがわかる。
- ↑ スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
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