- 「もし宇宙に光り輝く中心があるなら、ここはその一番はずれの星さ」
- ―ルーク・スカイウォーカー[出典]
タトゥイーン(Tatooine)はアウター・リム・テリトリーのアケニス宙域、タトゥ星系に属した砂漠の惑星。ギャラクティック・コアから遠く離れた辺境の星で、双子の太陽の軌道を周回していたため焼けつくような乾燥した気候だった。地上にはデューン・シーと呼ばれる広大な砂漠が広がり、水分農夫たちは水分凝結機を使って大気中の水分を収集していた。タトゥイーンには銀河共和国や銀河帝国といった銀河系政府の法の支配が届かず、ハットの犯罪王が宇宙港を取り仕切っていた。モス・アイズリーやモス・エスパといった数少ない港町は犯罪者や賞金稼ぎ、ギャングの温床になっていた。モス・エスパのグランド・アリーナのポッドレース・トラックはアウター・リム屈指の知名度を誇り、1年に一度ブーンタ・イヴ・クラシックのレースが開催されていた。
“選ばれし者”とされたジェダイ・ナイト、アナキン・スカイウォーカーとその息子ルーク・スカイウォーカーはタトゥイーンで育った。クローン戦争が終結した後、アナキンの師匠だったジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービはタトゥイーンで隠遁生活を送り、ラーズ家の養子となったルークの成長を見守った。また、タトゥイーンにはハットの犯罪王ジャバ・デシリジク・ティウレの宮殿もあった。クローン戦争中、ダース・モール率いるシャドウ・コレクティヴが宮殿に押しかけ、ジャバを無理やり傘下に引き入れた。銀河内戦中、デス・スターの設計図を積んだ<タナヴィーIV>がタトゥイーンを訪れたため、銀河帝国がこの惑星で捜索活動を行った。エンドアの戦いの直前、ルーク・スカイウォーカーは友人のハン・ソロをジャバから救うためタトゥイーンに戻った。スカイウォーカーとその仲間たちはカークーンの大穴で行われた戦闘で犯罪王を倒し、ソロを解放した。
特徴[]
概要[]
アウター・リム・テリトリーのアケニス宙域、タトゥ星系に属すタトゥイーンは、双子の太陽タトゥIとタトゥIIを巡る砂漠の惑星だった。タトゥイーンは3つの衛星(グエーメッサ、ゴームラッセン、チェニニ)を持っていた。銀河系のギャラクティック・コアから43,000光年離れた辺境の星で、公転周期は304標準日だった。
双子の太陽の軌道を公転していたため、タトゥイーンは焼けつくような気候で空気は乾燥しており、水分はほとんどなかった。ケイ酸塩の地表は太陽の光を強烈に反射するため、初期の探索者がタトゥイーンを3つ目の太陽と間違えたという言い伝えがあった。原住民ジャワの伝説によれば、タトゥイーンの広大な砂漠デューン・シーはかつて海に覆われていた。実際、岩や浸食峡谷の地層に残された痕跡は、ジャワの言い伝えを裏付けるものだった。タトゥイーンでは水分農夫と呼ばれる人びとが水分凝結機を使って大気中の水を収集していた。
生態系[]
- 「荒れ果てた砂の惑星ながら、タトゥイーンには興味深い生物がたくさんいる。最高の狩り場だ」
- ―ジョハール・ケッセン[出典]
タトゥイーンにはジャワとタスケン・レイダーという原住の知覚種族がいた。ジャワは廃品回収業者として知られ、後者はサンド・ピープルとも呼ばれる砂漠の盗賊だった。他に、タトゥイーンの砂漠にはバンサやロント、デューバック、スカリアー、ウォンプ・ラット、イオピーといった動物が生息していた。タトゥイーン最大のクリーチャーはクレイト・ドラゴンで、岩の洞窟や峡谷に住むキャニオン・クレイトと、砂漠に潜り込んで砂の中を移動するグレーター・クレイト、そしてリヴァイアサン・クレイト・ドラゴンといった亜種が存在した。
文化[]
タトゥイーンは銀河系政府の法の支配が行き届かない辺境の惑星で、ほとんどハットによって支配されていた。タトゥイーンの数少ない宇宙港にはさまざまな放浪者や賞金稼ぎや盗賊が集まっていた。違法行為が横行する過酷な環境の中で何とか生きていこうとする勤勉な者もいたが、植民化の努力にはほとんど支援が行われず、砂漠には家がわずかに点在するだけだった。
歴史[]
初期[]
ハットがタトゥイーンを支配するようになる以前、植民者たちが惑星に鉱山コロニーを建造した。彼らはこの星で貴重な鉱物や金を探したが、需要のある金属は見つからなかった。鉱夫たちは鉱山を閉鎖し、ほとんどの道具を放棄した。製錬用の輸送車はジャワによって回収され、サンドクローラーとして利用されるようになる。
共和国時代[]
銀河共和国時代の末期、人間の奴隷シミ・スカイウォーカーと、彼女の息子アナキンがタトゥイーンで生活していた。アナキンが9歳の頃、ナブーのパドメ・アミダラ女王がこの惑星を訪れた。トレード・フェデレーションによって母星を侵略されたアミダラは、ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンや、彼の弟子であるオビ=ワン・ケノービによって助けられ、タトゥイーンへ逃げ延びてきたのだった。彼女たちの宇宙船は損傷を負っており、新しいT-14ハイパードライブ発生装置を購入する必要があった。アミダラ一行と親しくなったアナキン・スカイウォーカーは、ポッドレースに参加することで彼女たちを手助けした。アナキンはマスター・ジンの計らいによって奴隷生活から解放され、タトゥイーンを離れることになった。その後、彼はナブーの戦いで活躍し、ジェダイ・オーダーのメンバーになった。
10年後、アナキン・スカイウォーカーがフォースを通じて母親の危険を察知し、タトゥイーンに戻ってきた。当時、シミ・スカイウォーカーはクリーグ・ラーズと結婚して自由の身になっていたが、タスケン・レイダーによって誘拐され、彼らのキャンプに監禁されていた。ラーズ家を訪れた後、スカイウォーカーはタスケンのキャンプに赴いたが、彼の母親は拷問によって息絶える寸前だった。母の死を看取ったスカイウォーカーは、怒りに駆られてタスケンの部族を皆殺しにした。スカイウォーカーはのちにフォースのダークサイドに転向するが、この事件は彼の堕落の始まりだった。間もなく、銀河系全域を巻き込むクローン戦争が勃発し、スカイウォーカーはその中で重要な役割を果たすことになった。
帝国時代[]
クローン戦争勃発から3年後、スカイウォーカーはダークサイドに転向しシスの暗黒卿になった。スカイウォーカーにはルークとレイアという双子の子どもがいたが、スカイウォーカー自身は子どもの存在を知らなかった。共和国に代わって銀河帝国が誕生した後、アナキンの師だったオビ=ワン・ケノービは、赤ん坊のルークをシス卿から守るため、彼をシミの義理の息子オーウェンとベルー・ラーズ夫妻に預けることにした。
それから19年後、反乱同盟の工作員がデス・スターの設計図を盗み出し、それをCR90コルベット<タナヴィーIV>に送信した。<タナヴィーIV>はインペリアルI級スターデストロイヤー<デヴァステイター>に追跡され、タトゥイーン上空で拿捕された。しかし、設計図を託されたR2-D2とC-3POが脱出ポッドに乗ってタトゥイーンの地上に逃げ延びた。彼らはジャワの廃品回収業者に捕えられたが、オーウェン・ラーズによって購入されることになった。その後、R2が保存していたレイアのメッセージがきっかけとなり、ルーク・スカイウォーカー青年はケノービと共に故郷を離れることになった。ケノービは、ルークの父親がジェダイだったことを教え、彼にアナキンのライトセーバーを与えた。帝国軍に捕えられたレイアを助けるため、ふたりはモス・アイズリーの街で密輸業者ハン・ソロとチューバッカの協力を取り付けた。彼らはストームトルーパーの追跡を振り切り、<ミレニアム・ファルコン>で砂漠の惑星を離れ、レイアの故郷オルデランを目指した。
地理[]
デューン・シー[]
タトゥイーンにはデューン・シーと呼ばれる広大な砂漠が広がっていた。ジャバの宮殿はデューン・シーの北部にあった。デューン・シーのカークーンの大穴には巨大なサルラックが棲息していた。サルラックは飲み込んだ獲物を1,000年かけて消化すると言われており、ジャバはカークーンの大穴を処刑場として利用していた。ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービの家はデューン・シーを越えたところにあった。モス・エスパ・グランド・アリーナは西部ディーン・シーの端に位置した。
モス・エスパ[]
モス・エスパはデューン・シーのはずれ、ゼルリック・ドロー峡谷を下ったとろにある街で、共和国時代はタトゥイーンの事実上の首都だった。低い建物が蜘蛛の巣状に並び、幅広い道の両側に店舗や露店が並んでいた。モス・エスパはモス・アイズリーよりも規模が大きな宇宙港で、モス・エスパ・グランド・アリーナという娯楽施設もあった。アリーナではポッドレースのブーンタ・イヴ・クラシックが毎年開催された。モス・エスパはギャンブルや他の星との貿易、闇市場で栄え、ハットが賭博場やカジノを取り仕切っていた。モス・エスパのほとんどの店は、地元の通貨でしか取り引きをしていなかった。銀河帝国の台頭に伴ってハットのビジネス方針が見直された際、ジャバはモス・アイズリーに関心を移し、モス・エスパはさびれていった。共和国時代、奴隷のシミとアナキン・スカイウォーカー母子はモス・エスパに店を構えるワトーに仕えていた。
モス・アイズリー[]
モス・アイズリーは不毛地帯ジャンドランド荒野の南東、アンカーヘッドの北、グレート・メスラ高原に位置した。ジャバの宮殿の近くにあったモス・アイズリー宇宙港は、犯罪者のたむろする賑やかな宇宙港だった。多くの宇宙船が日々離着陸し、密輸品や船のパーツ、水などが取り引きされていた。チャルマンの宇宙港カンティーナは宇宙船のパイロットやギャング、賞金稼ぎで繁盛した。オビ=ワン・ケノービとルーク・スカイウォーカーは、モス・アイズリーのカンティーナでハン・ソロやチューバッカと出会った。
住民[]
タトゥイーンには、モス・エスパやモス・アイズリーといった宇宙港都市がごくわずかしか存在しなかった。多くの犯罪者がたむろする都市部を除くと、タトゥイーンの居住者の大半は広大な砂漠で水分農場を営んで生活していた。
登場作品[]
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 Tatooine - 公式データバンク
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- ↑ スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビギナー・ゲーム
- ↑ 5.0 5.1 スター・ウォーズ:スマグラーズ・ガイド
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 スター・ウォーズ コンプリート・ロケーションズ
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 7.5 7.6 7.7 7.8 7.9 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
- ↑ 8.0 8.1 8.2 スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
- ↑ 9.0 9.1 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス