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「そしてその後ろには、勇ましいダッド・ボルトと、驚異のレーシング・マシーン、ヴァルプタリーン327!」
フォードシンビード・アノドゥ[出典]

ダッド・ボルト(Dud Bolt)は惑星ヴァルプター出身の男性ヴァルプタリーンで、銀河共和国時代の末期に活動したポッドレーサーパイロットヒットマンである。彼はヴァルプタリーン327という名のレーシング・マシンに乗り、ダグ種族ポッドレーサーセブルバの空中におけるボディガードとして活動していた。32 BBY、ボルトは砂漠の惑星タトゥイーンで開催されたブーンタ・イヴ・クラシックポッドレースに出場した。

モス・エスパ・グランド・アリーナに集結した18人のレーサーのうち、ボルトは優勝候補のひとりとされていた。ところが彼はレースの3周目で競争相手のアーク・ルースと衝突してしまい、完走を果たすことすらできなかった。衝突を生き延びたボルトは、モス・エスパ宇宙港にある医療センターへ運び込まれた。ボルトはその後もレーサー稼業を継続し、クローン戦争勃発直前の22 BBYには、惑星アンドー・プライムでレースに参加していた。このレースの模様は、惑星コルサントにあるアウトランダー・クラブでも中継された。

経歴[]

ヴァルプタリーンのレーサー[]

「出場者たちがスターティング・グリッドに向かっています」
―ブーンタ・イヴのレース開始前、出場者の様子を実況するフォードシンビード・アノドゥ[出典]
Dud Bolt in his cockpit

ヴァルプタリーン327に乗るボルト

ヴァルプタリーン種族男性[2]、ダッド・ボルトは惑星ヴァルプターの出身で、銀河共和国時代の後期にポッドレーサーパイロットとして活躍[1]、またヒットマンとしても暗躍した。[4] ボルトはヴァルプタリーン327と名付けられたレーシング・マシンを使用し[3]ダグ種族の悪質なポッドレーサー[5] セブルバの空中におけるボディガードを担当していた。[2] 32 BBY[6]、ボルトはブーンタ・イヴ・クラシックポッドレースに出場した。[3] このレースは砂漠の惑星タトゥイーンモス・エスパ宇宙港で毎開催されるイベントであり[5]、この年のレースにはボルトとセブルバを含む18名のポッドレーサーが参加した。[7] 前回の優勝者であるセブルバはもちろん[3]、ボルトもまた優勝候補のひとりと目されていた。[5]

ボルトのビークルは、モス・エスパ・グランド・アリーナのスターティング・グリッドの2列目、セブルバのマシンの後ろに配置された。レースの準備が進められるあいだ、このヴァルプタリーンのレーサーはマシーンのコックピットに座り、人間メカニック[3] マット・ラグズ[8] に整備を任せていた。彼がトロイグの解説者フォードシンビード・アノドゥから“勇ましい(the mighty)ダッド・ボルト”と紹介されると、観客席で声援が沸き起こった。[3] またボルトは解説者から“偉大なる(the Great)ダッド・ボルト”というニックネームもつけられていた。[5] アノドゥによる出場者たちの紹介が終わると[3]と黒の細い三角形と赤い大きな四角形からなるボルトのフラッグをはじめ[7]、各出場者のフラッグがサーキットに運び込まれ、スターティング・グリッドの前に掲げられた。[3]

ブーンタ・イヴの結末とその後[]

《レースを始めよ!》
―ブーンタ・イヴ・クラシックの開始を告げるジャバ・ザ・ハット[出典]
Bolt flag

ダッド・ボルトのフラッグ

ハット犯罪王ジャバ・デシリジク・ティウレがレースの開始を告げると、ボルトはすぐにスターティング・グリッドから出発したが、最後尾の集団の中に入ってしまった。レースの第1ラップ、ボルトは何とか2台のレーサーを抑え、クレッグ・ホールドファストの機体KT9ワスプの後方を維持していたが[3]ベガーズ・キャニオンの入り口である峡谷“ザ・ノッチ”を目指してエーブ・クレーター・ヴァレー[7] を疾走していた時、ホールドファストもろとも人間のレーサー・アナキン・スカイウォーカーによって追い抜かれてしまった。[3] ボルトは第3ラップまで持ちこたえたものの、“ザ・コイル”と呼ばれる曲がりくねったコースでアーク・ルースのマシン[7] プラグ8G 927クラスター・アレイ[2] と衝突し、完走できぬまま脱落となってしまった。間もなくセブルバもハット・フラッツで脱落し、スカイウォーカーがレースを制した。[7] 一方、ボルトは衝突のあとモス・エスパ・メドセンターへ運び込まれた。[2]

ブーンタ・イヴ・クラシックでは敗れたボルトだったが、その後も銀河系各地でレースに参加し続けた。[5] クローン戦争勃発直前の22 BBY[6]、彼はヴァルプタリーン327に乗り込み[9] 惑星アンドー・プライム[7] レースに参加した。このレースの模様はホロネットを介して[5] 生中継されており[7]、当時ジェダイパダワンになっていたスカイウォーカーがオビ=ワン・ケノービと一緒に惑星コルサントアウトランダー・クラブを訪れた際、店内の壁に設置されたビュースクリーンに、ボルトが参加しているレースが映し出されていた。[9]

人物[]

ダッド・ボルトは背が低いエイリアンであり、極めて危険なスポーツとされるポッドレースに参加できるだけの反射神経を備えていた。ボルトの肌は青みがかった灰色で、黄色のを備え、が前方に突き出し、の両側から3本のが飛び出していた。[3] 彼は獰猛なパイロットだった。[5]

装備[]

ダッド・ボルトは高名な[8] ヴァルプタリーン327ポッドレーサーを操縦した。ブーンタ・イヴ・クラシックの実況を務めるフォードシンビード・アノドゥは、このレーサーを“驚異のレーシング・マシーン”と評した。ヴァルプタリーン327はエンジン部分が赤く、その前部はシルバー、後部は青色だった。コックピット部分は青く、赤い模様が両側にマーキングされていた。レース中、ボルトは茶色ののような材質のアーマーを身に着け、ヘルメットと一体型のゴーグルを着用していた。[3]

制作の舞台裏[]

デザインとネーミング[]

Dud Bolt Concept

テリル・ウィットラッチが1996年5月30日に仕上げたコンセプト・アート

ダッド・ボルトは1999年公開のプリクエル・トリロジー第1作『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のために制作されたキャラクターである。[3] アーティストのテリル・ウィットラッチ1996年5月30日にこのキャラクターの身体構造を描いたコンセプト・アートを仕上げ、その後コスチュームのコンセプト・アートが2点制作された(そのうち1点は1996年9月12日制作と記録されている)。またキャラクターの全身模型も制作されている。[10] 『ファントム・メナス』に登場するポッドレーサーのエイリアンはいずれも、高速レースにおいて武器となる何らかの進化上の利点を持つものとしてデザインされており、ボルトの場合は鼻の上に敏感なアンテナを備えている。[11]

ボルトの名前は“デッドボルト”(deadbolt)のもじりである。[12] 『ファントム・メナス』の修正版ラフ・ドラフトでは“チューバのダッド・クリンダロス”(Cullindaros of Chuba)と名付けられており[10]、他にも製作段階ではボジー・バラダ(Bozzie Barada)や[11] ボジー・バランタ(Bozzie Baranta)といった名前が使われていたこともあった。[13] なお1999年に発売されたテリー・ブルックスによる『ファントム・メナス』の小説版では、誤ってボジー・バラダの名前がポッドレーサーの1人として言及されている。[14] 一方、ボジー・バランタは1999年発売のレジェンズのTVゲーム『スター・ウォーズ エピソード1 レーサー』で別のキャラクターの名前として採用されている。[15]

パペット[]

DudBoltPuppet

ダッド・ボルトのハンド・パペット

モデル・メーカーのダニー・ワグナーは、キャラクターの胴体と頭部、腕だけで構成されるダッド・ボルトのハンド・パペットを制作した。このパペットはラテックスで成型、鋳造され、おそらくはフォーム・ラテックスも含まれており、強度を高めるためにチーズクロスが加えられた。また固まった後にポリフィラ(polyfilla)が加えられ、真空成型した部品を染色した革で覆った衣装と、細かいディテールが追加された。またパペットのひじの後ろから緑色の棒が突き出しており、撮影時に人形を操作するための制御棒として使用された。[11]

ワグナーとマーク・シーゲルが撮影現場でボルトのパペットを操作し、視覚効果スーパーバイザーのジョン・ノールとともにほぼ一日がかりで撮影したが、映画に収録されたボルトの映像はわずか数秒だった。物理的なパペットを使ってレンダリングされたポッドレーサーはボルトを含む2人だけであり[11]、残りのレーサーはコンピューター・グラフィックのみで制作された。ただしレーシング・マシンの遠景のショットでは、操縦者のボルトもデジタルでレンダリングされている。[16] ボルトのパペットは巡回展「スター・ウォーズ アイデンティティーズ」で展示された。[17]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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