『ダース・キャルドスの動物寓意譚』(The Bestiary of Darth Caldoth)はシスの暗黒卿ダース・キャルドスによって書かれた本。本書にはシスのウォービーストとその特質がまとめられていた。この動物寓意譚は最終的にジェダイ・オーダーの所有物となり、惑星コルサントにあるジェダイ・テンプルのアーカイブに所蔵された。やがてこの本の所有者となったジェダイ・マスターのリーン・コスタナは、若きジェダイ・イニシエイトのドゥークーとサイフォ=ディアスに本書の断片を与えた。コスタナはドゥークーが“ボガン収蔵庫”の中で見たというヴィジョンに興味を持っており、彼にシスにまつわる書籍を与えることで、その時の記憶を呼び起こす引き金になることを期待していたのである。
特徴[]
『ダース・キャルドスの動物寓意譚』はその名の通り、シスの暗黒卿ダース・キャルドスによって書かれた書物であり、シスのウォービーストとその特性がまとめられていた。この本で解説されていた生物にはシルースやトゥーカータ、ヴィーアガンダーク、クラステナンなどが含まれる。[1]
歴史[]
シスの書物[]
ダース・キャルドスは[1] 少なくとも1032 BBYより以前に[2] 動物寓意譚を制作した。[1] 88 BBYの時点で[3]、この書物はジェダイ・オーダーの所有物になっていた。この頃、動物寓意譚は惑星コルサントにあるジェダイ・テンプルのジェダイ・アーカイブに収蔵されていた。[1]
ジェダイ・オーダーが動物寓意譚を入手した後、ジェダイ・マスターのリーン・コスタナがアーカイブから同書を手に入れた。[1] 88 BBY[3]、若きジェダイ・イニシエイトのサイフォ=ディアスとドゥークーが、フォースのダークサイドにまつわる遺物を収蔵したジェダイ・アーカイブの禁断の部屋“ボガン収蔵庫”に侵入する事件を起こした。その際、ドゥークーは短いフォースのヴィジョンを経験した。[1]
シスがいずれ銀河系に戻ってくるだろうと考えていたコスタナは、ドゥークーがボガン収蔵庫で経験したというヴィジョンに興味を持ち、シスをよりよく理解するためヴィジョンの内容について詳しく知るべきだと主張した。グランド・マスター・ヨーダをはじめとするジェダイ最高評議会メンバーはコスタナの意見に反対し、ドゥークーのヴィジョンは、彼の潜在意識のなかに埋もれたままにしておくのがよいと判断した。[1]
コスタナの思惑[]
数日後、コスタナは評議会の決定を無視し、ドゥークーのフォース・ヴィジョンの記憶を呼び起こすためにある計画を実行に移した。ドゥークーとサイフォ=ディアスがボガン収蔵庫に忍び込んだ罰として農業論文『ロザル・パピルス』の翻訳作業に取り組んでいた時、コスタナは2人に話しかけ、パピルスの記事の中に『ダース・キャルドスの動物寓意譚』の断片を紛れ込ませた。コスタナは、ドゥークーが新たなダークサイドの遺物に触れることで、ボガン収蔵庫で発生したヴィジョンの効果を再現し、ドゥークーの記憶が蘇ることを期待したのである。[1]
コスタナが去った後、サイフォ=ディアスは動物寓意譚の断片を見つけ、すぐにドゥークーにもそれを見せた。ドゥークーはその内容を読んで警戒し、誰かに知らせるべきだと考えた。しかしサイフォ=ディアスはアーカイブの主任司書であるレステリー・クイストに見つからないよう本の断片を隠し、誰にも言わないようドゥークーを説得した。しかしドゥークーはこの出来事をきっかけにコスタナに不信感を抱き、彼女がシスなのではないかと疑うようになった。[1]
のちにドゥークーはジェダイ・テンプルのメイン・スパイアにある瞑想スポット、黙想バルコニーにいるコスタナのもとを訪れた。ドゥークーはライトセーバーを起動して彼女に本のことを質問し、コスタナもまた自分のセーバーを起動して質問に答えた。ダークサイドへの疑いを強めたドゥークーはコスタナに挑みかかったが、2人の戦いはヨーダによって止められた。ヨーダの介入によってコスタナの思惑が明らかになり、彼女がシスであるというドゥークーの誤解も解けた。しかしヨーダはコスタナのやり方に不満を示し、動物寓意譚をアーカイブに返却するよう彼女に要求した。[1]
制作の舞台裏[]
『ダース・キャルドスの動物寓意譚』は2019年4月30日に発売された正史のオーディオブック『ドゥークー:ジェダイ・ロスト』(キャヴァン・スコット著)で初めて登場した。[1]
登場作品[]
- ドゥークー:ジェダイ・ロスト (初登場) (回想シーン)
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 ドゥークー:ジェダイ・ロスト
- ↑ 2.0 2.1 『THE STAR WARS BOOK はるかなる銀河のサーガ 全記録』によるとシスがほぼ全滅したのは1032 BBYである。ダース・キャルドスはそれ以前の人物であるため、『ダース・キャルドスの動物寓意譚』が書かれたのは1032 BBY以前となる。
- ↑ 3.0 3.1 『ドゥークー:ジェダイ・ロスト』では、ドゥークーが14歳の場面で『ダース・キャルドスの動物寓意譚』が登場する。『きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック』によるとドゥークーの生年は102 BBYであるため、この場面の時系列は88 BBYである。