- 「フォースは火ではない、毒だ」
- ―ダース・ベイン[出典]
ダース・ベイン(Darth Bane)は人間の男性で、2人の掟を確立したシスの暗黒卿である。彼は古代シスによって予言されたシサリだった。新シス戦争末期の1026 BBY、彼はデッセル(Dessel)という名でアウター・リムの惑星アパトロスに生まれた。1003 BBY、彼は銀河共和国の下士官を殺したため逮捕され、共和国の刑務所に入れられた。友人グロシックの助けを借りて脱獄した後、デッセルはシス軍のブラザーフッド・オブ・ダークネスに加入した。当初、彼はグルーム・ウォーカズ部隊で歩兵を務めていたが、フォース感応能力を持っていることが発覚したため、コリバンのシス・アカデミーで訓練を積むことになる。彼は自らベインという名を名乗り、アカデミーで最も優秀な生徒のひとりになった。しかしベインは、ブラザーフッドの指導者であるスケア・カーン卿を臆病な愚者とみなし、シスの軍隊に対して不満を募らせるようになった。彼は命令に背いてコリバンを離れ、惑星レオンでダース・レヴァンのホロクロンを見つけ出した。ベインはホロクロンから得た知識でブラザーフッドを壊滅へ導き、自ら新しいシス・オーダーを創始した。大勢のシスが互いに対立した末に全滅してしまう状況を避けるため、ベインは2人の掟を打ち立て、シス卿は同時期にふたりだけしか存在してはならないと定めた。ベインは自ら「ダース」というシスの称号を冠し、ダース・ザナーを弟子にとった。
990 BBY、ブラザーフッドの壊滅から10年後、ベインは未来のシス卿に知恵を伝えるためホロクロンの創造方法を学ぼうとした。古代の暗黒卿ベリア・ダーズのシス・ホロクロンを見つけ出すため、彼はディープ・コアの惑星タイソンへ旅した。しかし、ベインがタイソンに滞在している間に、ジェダイ・オーダーが彼の存在に気づき、シス卿とその弟子を抹殺するためにジェダイの部隊を派遣した。ベインとザナーはダーズの要塞でジェダイと対決した。ふたりは数で勝るジェダイを破ったが、ベインはこの戦闘で重傷を負った。ザナーはベインを惑星アンブリアへ連れて行き、治療師のケイレブにシス・マスターを救うよう依頼した。ケイレブはシスの存在をジェダイ評議会に通報したが、ザナーはベインの治療が終わった後、ケイレブを殺害した。彼女はフォースを使ってケイレブの助手を務めていたダロヴィットを発狂させ、駆け付けたジェダイと戦わせた。ジェダイはダロヴィットがシス卿だと信じ、彼を殺した。ザナーの機転により、シスは全滅したと信じられた。
それから10年後、ベインは弟子のザナーの非力さを心配し始めた。ベイン自身が打ち立てた2人の掟に従えば、ザナーはいずれベインを倒して新しいシス・マスターになる必要があったが、彼は弟子にそれほどの力が備わっていないと考えていたのである。ベインは魂を別の肉体に移すことで寿命を延ばす秘術を研究し始め、惑星プラキスでダース・アンデッデュのホロクロンを手に入れた。プラキスから帰った後、ベインはケイレブの娘セラが雇った暗殺者に待ち伏せされ、捕えられた。彼はドーアンで尋問を受けたが、間もなく脱出に成功した。彼はドーアンでザナーと遭遇し、暗黒卿になろうとしていた弟子と対決した。戦いは引き分けに終わり、ベインはイクトッチイの暗殺者ダース・コグナスを連れてアンブリアへ向かった。彼はもしザナーに見込みが無いことが判明した場合、ダークサイドを使う術に長けたコグナスを代わりの弟子にするつもりでいた。ベインはアンブリアで再び弟子との対決に臨み、敗北した。暗黒卿の座はザナーへ受け継がれ、ベインの打ち立てたシス・オーダーはそれから1,000年近く存続した。