テミン・“スナップ”・ウェクスリー(Temmin "Snap" Wexley)は惑星アキヴァ出身の人間男性で、銀河帝国やファースト・オーダーとの戦いで活躍した新共和国およびレジスタンスのメンバーである。幼い頃、テミンの父親ブレンティン・ロアー・ウェクスリーは帝国によって連れ去られ、母親のノラは反乱同盟に加わるためアキヴァから去っていった。独りぼっちになったテミンは実家をスペア部品店に改造し、15歳の若さで裏社会と関わりを持つジャンク屋を経営した。また彼はB1バトル・ドロイドを改良して相棒の“ミスター・ボーンズ”を作った。4 ABYに発生したエンドアの戦いの後、テミンは故郷に戻ってきたノラと再開し、親子で力を合わせてアキヴァで開かれていた帝国の秘密会議を妨害した。
アキヴァの反乱に勝利した後、ウェクスリー親子とミスター・ボーンズはこの事件で仲間になった賞金稼ぎのジャス・エマリや元帝国忠誠将校シンジャー・ラス・ヴェラス、新共和国防衛軍のジョム・バレルらとチームを組み、帝国の残党を追う旅に出た。また、テミンはウェッジ・アンティリーズと親しくなり、スターファイター・パイロットとしての訓練も開始した。5 ABY、パーウィン・ゲディ中将をはじめとする帝国の高官たちを捕まえることに成功した後、テミンたちはプリンセス・レイア・オーガナの要請で、彼女の夫であるハン・ソロ将軍の任務を手伝った。彼らは惑星キャッシークのウーキーを解放するためソロとともに戦い、アシュミーズ・ロック刑務所からブレンティン・ロアー・ウェクスリーを救出することに成功した。しかしブレンティンを含む元囚人たちは、帝国のガリアス・ラックス元帥の陰謀でバイオチップを埋め込まれ、新共和国を攻撃するための道具として利用されていた。
新共和国の首都シャンドリラで解放記念日の式典が行われた際、テミンはラックスが仕組んだ奇襲攻撃に巻き込まれた。テミンと仲間たちは、新共和国との和平会談のためシャンドリラを訪れていたレイ・スローネ大提督が黒幕だと思い込み、彼女の後を追った。スローネが惑星ジャクーにいることが発覚した際、テミンは新共和国に危険を警告し、ファントム中隊のパイロットとしてジャクーの戦いに参戦する。ノラがスローネと力を合わせたことにより、ラックス元帥による帝国と新共和国の殲滅計画は阻止されたが、テミンはこの戦いで父親とミスター・ボーンズを失った。戦いが終わった後、テミンはウェッジが講師を務めるホズニアン・プライムのフライト・アカデミーに入学し、やがて新共和国軍パイロットになった。
28 ABYにアマクシン戦士団の危機が発生した際、テミンは同僚のジョフ・シーストライカーに誘われ、オーガナ将軍によって設立された私設軍隊レジスタンスに加わった。それ以降、テミンはポー・ダメロン率いるブラック中隊の隊員、またブルー中隊の隊長としてファースト・オーダーと戦った。34 ABY、テミンはブラック中隊の仲間たちと共にロア・サン・テッカの捜索任務を行い、その直後にはタコダナの戦いやスターキラー基地攻撃作戦に参加した。
経歴[]
生い立ち[]
テミン・ウェクスリーはブレンティン・ロアー・ウェクスリーとノラ・ササーの息子として惑星アキヴァに生まれ、首都ミラの街中にある家で育った。テミンが幼い頃、ブレンティンは反乱同盟軍の情報員として働いた罪で銀河帝国に逮捕され、家族と離れ離れになってしまった。テミンが12歳になった時、母親のノラも銀河内戦に参加するためアキヴァを去っていった。優れたパイロットだったノラは、反乱軍スターファイター隊の隊員として帝国軍と戦った。テミンはノラの姉イズメルとその妻シャリーンの家に預けられることになったが、2人はテミンを持てあまし、結局それぞれ別々の生活を送った。しかしテミンは時折オーチャード・ヒルにある伯母たちの家を訪れ、果物やパンの入ったかごを届けたり、蒸発器や排水ポンプの修理を手伝った。
テミンは実家をスペア部品屋につくり変え、ひとりで生きていくための生業にした。15歳になったテミンはジャンク屋として裏社会の住民との取り引きを手掛け、サラスタンの犯罪王スラット・ニュアトのようなギャングたちとも接触していた。ジャンク屋の店内にあるものはほとんどがガラクタだったが、店の地下には高性能のブラスター・ライフルやサーマル・デトネーター、工芸品といった宝物が保管されていた。地下室には抜け穴が用意されており、父親との思い出の品である楽器ヴァラコードで鉱山堀りの歌を弾くとドアが開く仕掛けになっていた。また、彼はB1バトル・ドロイドを強力な殺戮マシーンに改造し、“ミスター・ボーンズ”と名付けて用心棒にした。帝国に父親を連れ去られ、反乱軍のせいで母親を失ったテミンは、どちらの勢力に対しても嫌悪感を抱いていた。
アキヴァの反乱[]
母との再会[]
エンドアの戦いの後、15歳のテミンはトラブゾン・ロードで墜落した輸送船を発見した。彼はそれが犯罪王ニュアトの所有物だと知っていたが、船内にあった貴重な積荷を盗み出した。後日、テミンが改造型尋問ドロイドと銀河征服ゲームで遊んでいた時、ニュアトの手下3人(アベドネドのトゥーマタ・リー、アイソリアンのハーフ、クーリヴァーのマカリアル・グラヴィン)が店に押しかけた。彼らはボス・ニュアトに対する無礼の埋め合わせとしてジャンク屋にある物を全て差し出すよう命じたが、テミンはミスター・ボーンズや尋問ドロイドを使ってギャングを攻撃した。すぐに倒された他の2人と違ってマカリアルはしぶとく戦い続けたが、彼女は3年ぶりに我が家に戻ってきたテミンの母、ノラ・ウェクスリーによって撃ち倒された。エンドアの激戦を生き延びたノラは、息子を安全な星へ連れていくため帰郷したのである。しかし、テミンは母親との再会を喜ばなかった。
ノラは長い間戻ってこれなかった理由を説明し、反乱軍(現・新共和国)の任務があり仕方なかったのだと弁解したが、テミンは聞き入れなかった。2人が口論していた時、ノラの通信装置が新共和国のキャプテン・ウェッジ・アンティリーズによって発せられた緊急信号に反応した。帝国軍残存勢力を見つけるためアウター・リムで偵察任務を行っていたアンティリーズは、アキヴァ上空でレイ・スローネ提督のインペリアル級スター・デストロイヤー<ヴィジランス>に捕らえられたのである。スローネ提督はアキヴァを“帝国未来議会”の緊急サミット会場に選び、残存勢力の重要人物たちを呼び集めていた。ノラは警戒態勢が敷かれたアキヴァから一刻も早く離れる必要があると考え、尋問ドロイドから盗んだ睡眠薬を使ってテミンを眠らせた。彼女はコレリア製MK-4貨物船<モス>の停泊場所へ向かったが、持ち主の密輸業者オウェルト・ノーチョは既にストームトルーパーに殺されていた。
船内で目を覚ましたテミンは、故郷を離れるつもりはないという考えを曲げず、リパルサーリフト装置付きの荷台を使って1人で貨物船から逃げ出した。しかしテミンは母親をトルーパーから守るため引き返し、帝国から奪ったスピーダー・バイクの後ろに彼女を乗せてミラ市街に逃げ戻った。向こう見ずな操縦でトルーパーの追っ手を撒いた後、テミンはハンドルを母親に任せ、イズメル伯母の家で合流しようと言い残してバイクから飛び降りた。彼は店に戻ってミスター・ボーンズや高価な武器を回収するつもりだったが、既にニュアトの手下たちが到着し、盗品を探し回っていた。テミンは向かいにあるマスター・ハイヤー=カーの肉まん店の屋根から様子を観察していたが、コワキアン・モンキー=リザードに発見され、ハーグリックのゴー=クーダに捕らえられてしまった。
テミンは酒場兼カジノ場“アルカサル”の奥にあるスラット・ニュアトのアジトへ連れていかれた。テミンはお詫びに何でも差し出すと懇願したが、ニュアトは自分を軽く見た罰としてテミンの舌を切り取ることに決めた。しかしテミンは思いがけない味方の登場で犯罪者の巣窟から脱出を果たした。ニュアトに捕らえられていたザブラクの賞金稼ぎジャス・エマリと、元帝国軍忠誠将校のシンジャー・ラス・ヴェラスが、何かの役に立つかもしれないと考え自分たちの脱出ついでにテミンを解放したのである。土砂降りの街に出た後、3人は帝国軍将校やトルーパーに包囲されたが、駆け付けたミスター・ボーンズとノラ・ウェクスリーによって救出された。テミンたちはノラの操縦するバラ=バラに乗って逃走し、イズメル伯母とシャリーンの家へ避難した。
反乱の手伝い[]
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人物[]
- 「ここに残りたければそうしてちょうだい。もう止めないわ」
「残りたくないよ。ここは故郷だと思ってたけど、違ってたんだ」
「今でも故郷だと思っていいのよ」
「母さんが僕の故郷さ。どこだって、僕は母さんと一緒に行くよ」 - ―和解を果たしたノラとテミン・ウェクスリー[出典]
少年時代、テミン・ウェクスリーは知的だが頑固な性格の持ち主だった。彼は12歳の時から約3年間ひとりだけで生き抜き、持ち前の技術をジャンク屋の経営に生かしていた。当時のテミンは細身の体格で、目と髪は黒かった。裏社会の住人たちと頻繁に取り引きしていたテミンは、ミラの街の裏事情に詳しく、基本的な格闘技術で身を守ることもできた。反乱軍シンパだった父親ブレンティンの逮捕は、幼いテミンにとって大きなトラウマとなり、以来彼は帝国を心から憎むようになった。ノラ・ウェクスリーは夫を探すため反乱軍に加わったが、テミンは自分をアキヴァに残して去っていった母親を快く思っていなかった。テミンははじめ親戚のイズメルとシャリーンに引き取られたが、あまりに頑固で反抗的な性格だったため、2人の手には負えなかった。15歳の頃、彼は裏社会との取り引きも手掛けるジャンク屋になっていた。幼いテミンには友人がおらず、同級生からもいじめられていた。しかし彼はB1バトル・ドロイドを組み立てなおして“ミスター・ボーンズ”と名付け、友人兼ボディガードにした。
15歳の時、テミンは3年ぶりに母親と再会したが、彼女とともにアキヴァを離れることを拒んだ。彼にとってアキヴァは我が家で、ジャンク屋としての稼業にも誇りを持っていたのである。テミンは次第に母親への考えを改めたが、サラスタンの犯罪王スラット・ニュアトとのトラブルがきっかけとなり、新共和国と帝国の争いに巻き込まれてしまった。アキヴァに留まりたいと考えていたテミンは、自分と母親、ミスター・ボーンズの安全と引き換えに、元帝国軍将校シンジャー・ラス・ヴェラスと賞金稼ぎジャス・エマリをニュアトに差し出そうとした。しかしそのせいでノラもレイ・スローネ提督の捕虜になってしまい、テミンは仲間たちに対する裏切りを深く後悔した。
ストームトルーパーによって総督の宮殿から突き落とされた時、テミンは臨死を体験する。彼は死後の世界を信じていなかったが、思いがけず手に入れたやり直しのチャンスを有効に使って母親やシンジャー、ジャスを助け出そうと決心した。テミンは勇気を振り絞って離陸した帝国のヨットに飛び乗り、船内に潜入してノラたちを解放した。その際、彼らは帝国の要人数名を殺害し、何人かを生け捕りにした。アキヴァの戦いの後、テミンは母親と和解し、アキヴァで得た仲間たちと共に帝国の戦犯を捜索する旅に出た。
レジスタンスのパイロットとして活躍した頃、テミンは肉付きの良い体格になり、黒いあごひげを生やしていた。戦闘時、彼は他のパイロットと同じオレンジ色のジャンプスーツとフレイテック社製の生命維持ユニットを身に着けた。彼のフライト・ヘルメットには青いマーキングが施されていた。
登場作品[]
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参考資料[]
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー
- スター・ウォーズ フォースの覚醒:ヘッド=トゥ=ヘッド
- スター・ウォーズ キャラクター事典 完全保存版
- スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン (ビジュアルのみ)
- スター・ウォーズ フォースの覚醒のなかまたち100
- ポー・ダメロン:フライト・ログ
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 コンプリートガイド
- Snap Wexley - 公式データバンク