- 「ライフルは置いたほうがいい」
「俺はマンダロリアンだ。武器は宗教と同じだ」 - ―クイールとマンダロリアン[出典]
ディン・ジャリン(Din Djarin)は“マンダロリアン”(The Mandalorian)や“マンドー”(Mando)という通称で知られたマンダロリアンの賞金稼ぎである。人間の男性。ジャリンは惑星マンダロアの生まれでは無いが、クローン戦争中に分離主義勢力のB2スーパー・バトル・ドロイドに追い詰められていたところをデス・ウォッチのマンダロリアン戦士によって救われ、“孤児”として彼らの仲間に加わった。“民族”の一員となってマンダロリアン・アーマーを手に入れたジャリンは、人前でヘルメットを脱いではならないという伝統を守り、傭兵や賞金稼ぎとして活動を始めた。新共和国時代、彼はガンシップ<レイザー・クレスト>を駆り、賞金稼ぎギルドの一員として名声を築いた。
9 ABY、ジャリンはギルドのエージェントであるグリーフ・カルガから高額の仕事を斡旋され、銀河帝国の残党に属すクライアントの依頼を引き受けた。彼は惑星アーヴァラ7へ旅し、クイールという名のアグノートの助けを借りつつ、クライアントの希望通り“ザ・チャイルド”と呼ばれるエイリアンの幼児を確保することに成功した。ジャリンは報酬として手に入れた大量のベスカーによって完全なアーマーを手に入れることができたが、ザ・チャイルドに情が移ってしまい、賞金稼ぎの掟を破ることを決意する。彼はネヴァロにある帝国の施設からザ・チャイルドを救出し、民族の同胞に助けられながら、ギルドの攻撃をしのいで脱出した。
ネヴァロ脱出後、ジャリンはザ・チャイルドを連れながら追手と戦う逃亡生活を強いられた。惑星ソーガンでクリル農民の用心棒を務めた際、彼は元反乱軍ショック・トルーパーのキャラ・デューンと知り合った。また彼は何度も裏切りを生き延び、惑星タトゥイーンでは新人の賞金稼ぎトロ・カリカンを、新共和国監獄船における任務では因縁のある傭兵チームを倒した。その後、ジャリンは安全な暮らしを手に入れるため、デューンやクイール、IG-11を連れてネヴァロに戻り、モフ・ギデオン率いる帝国軍残党との決戦に臨んだ。ジャリンはこの戦いを辛くも生き延び、“アーマラー”からの言いつけで、ザ・チャイルドを自分の孤児として面倒を見ていくことになった。
経歴
生い立ち
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ギルドの仕事
ミスロルの賞金首
- 「何かの間違いだろ。俺はもっとクレジットを払うよ」
「生きたまま行くか、冷たくなって行くか」 - ―ミスロルと“マンダロリアン”[出典]
9 ABY、マンダロリアンは賞金稼ぎギルドが手配している複数の賞金首を捕まえた後、最後の獲物である若いミスロルを追って氷の惑星パゴドンを訪れた。マンダロリアンが入植地フェリーマンズ・リーチにあるパブを訪れた時、ミスロルはトローラーの3人組に絡まれていた。リーダー格の人間のトローラーは新参者に目をつけ、彼のせいで飲み物がこぼれたと因縁をふっかけた。バーテンダーは余計な争いを回避するため自分が飲み物をおごると申し出たが、マンダロリアンはマグを掴んでトローラーの1人の顔面に叩きつけると、続けてクオレンのトローラーをカウンターテーブルに打ち付けた。リーダー格の男はナイフで反撃を試みたが、マンダロリアンは男の腕ごとナイフを掴み、背中を突き刺した。まだ意識が残っていたクオレンは逃げ出そうとしたが、マンダロリアンはウィップコード発射装置でトローラーを捕まえ、店内へ引きずり戻した。クオレンのブラスター・ピストルから放たれたビームがアーマーに当たって逸れた後、マンダロリアンはドアの制御装置をブラスターで撃ち、クオレンの胴体を閉まるドアで切断した。[1]
ミスロルはマンダロリアンに感謝したが、テーブルの上に賞金パックが置かれると、すぐに彼の標的が自分だったことに気づいた。マンダロリアンはミスロルに手錠をかけてパブを去り、街の外れで、クバーズの渡し守に乗り物の手配を頼んだ。ドロイドが操縦する乗り物を拒否した後、マンダロリアンとミスロルは人間のパイロットが操縦するおんぼろのランドスピーダーで<レイザー・クレスト>の駐機場に戻った。マンダロリアンから駄賃を受け取った後、スピーダー・パイロットは氷原の下から姿を現したラヴィナックに乗り物もろとも食われてしまった。ラヴィナックは<レイザー・クレスト>にも食らいついたが、マンダロリアンはこの獣をスタンさせ、なんとかパゴドンから脱出した。船が宇宙空間に出た後、ミスロルは真空チューブを使いたいと嘘を付き、船内を見回った。カーボナイトで凍結された他の賞金首たちを発見した直後、ミスロルは突如として背後に現れたマンダロリアンに掴まれ、同じくカーボン凍結機にかけられた。[1]
クライアントの依頼
ミスロルの仕事を終えたマンダロリアンは、ギルドのエージェントであるグリーフ・カルガから報酬を受け取るため惑星ネヴァロのカンティーナを訪れた。カルガはマンダロリアンがこれほど早く全ての標的を捕まえたことに驚き、帝国クレジットで報酬を支払おうとした。しかしマンダロリアンがこれを拒否したため、カルガは代わりに半額という条件でカラマリ・フランで支払いを行った。続けてマンダロリアンは新しい仕事を受けようとしたが、彼に回せるような高額な仕事はギルドに残っていなかった。しかしカルガは1つ“裏”の仕事をマンダロリアンに紹介し、チェーン・コードだけを渡して、詳しい話は依頼人に直接会って聞くよう告げた。[1]
マンダロリアンは依頼人のいる建物へ出向き、ドアに設置されたTT-8L/Y7ゲートキーパー・ドロイドのチェックをパスして中に入った。MPHパワー・ドロイドの案内で奥の部屋に入ると、旧銀河帝国の残存勢力に属す“クライアント”と4人のストームトルーパーが賞金稼ぎを待ち受けていた。クライアントはカルガから、マンダロリアンが“このパーセクで一番の腕利き”だと評判を聞いており、彼の訪問を歓迎した。しかし残存勢力に仕える科学者、ドクター・ペン・パーシングが突然別のドアから姿を現したため、警戒したマンダロリアンがドクターにライフルを向け、ストームトルーパーたちも賞金稼ぎにブラスターを構えた。マンダロリアンは4対1の戦いも辞さない覚悟だったが、クライアントがトルーパーたちに銃を下げさせて場を収め、仕事の話を再開した。[1]
クライアントは“獲物”の確保をマンダロリアンに依頼し、報酬はカムトノいっぱいのベスカー合金で支払うと告げ、手付金としてベスカーのインゴットをひとつ差し出した。ドクター・パーシングは獲物を生け捕りにすることにこだわっていたが、クライアントは万が一殺した場合でも額は下がるが報酬は支払うと語った。またクライアントは、この仕事は通常の賞金稼ぎの手順通り進めることはできないと告げ、マンダロリアンに提供された情報は、獲物の年齢(50歳)と最後に確認された位置、そしてトラッキング・フォブだけだった。[1]
任務に発つ前、マンダロリアンはネヴァロの下水道にある同胞たちの隠れ家を訪れ、先の任務で手に入れたカラマリ・フランを“アーマラー”(アーマー職人)に支払い、ベスカーのインゴットを渡した。アーマラーは、このベスカーはかつて“大粛清”で集められたものだと語り、民族の手に戻ったのは喜ばしいと告げた。彼女はベスカーを使ってマンダロリアンのためにポールドロンを作りながら、これだけの量があれば孤児たちの援助にも回せると語った。マンダロリアンは自分もかつては孤児だったと呟き、自分の新しいポールドロンができあがっていくのを見守りながら、幼い頃の記憶を思い返した。[1]
ザ・チャイルドの発見
- 「どういうことだ。50歳だと言っていたのに」
「老化は種によって違う。多分この種は何世紀も生きるのだろう」 - ―マンダロリアンとIG-11[出典]
マンダロリアンは“獲物”の居場所が最後に確認された惑星[1]、アーヴァラ7[4] へ旅した。<レイザー・クレスト>から降りた直後、マンダロリアンは2匹のブラーグに襲われて窮地に陥る。しかしアグノートの水分農夫クイールが現れ、マンダロリアンに襲いかかっていた2匹を麻痺させた。クイールはマンダロリアンが賞金稼ぎであることを確認すると、仕事に力を貸すと申し出て、自分の水分農場へ連れて行った。クイールは先ほど仕留めたブラーグのうち1匹を引き取ることを条件に、賞金稼ぎの目的地である傭兵集団の拠点までの案内役を買って出た。マンダロリアンはブラーグを騎獣として使うのに苦労したが、祖先のマンダロリアン戦士はミソソーすら乗りこなしていたはずだとクイールから鼓舞され、なんとかこの獣を手懐けた。[1]
マンダロリアンはブラーグにまたがり、傭兵集団の施設を見おろす丘の上まで案内された。クイールは手間賃の受け取りを拒否し、この地で争いが頻発する原因となっている傭兵集団を倒してくれれば充分だと告げ、去っていった。マンダロリアンは施設の観察を始めたが、そうこうしているうちに賞金稼ぎドロイドのIG-11が彼より先に傭兵との戦いを開始した。IG-11は保釈保証人ギルド・プロトコルに従うことをニクトの傭兵たちに要求し、銃撃戦で1人ずつ敵を仕留めていった。戦場に駆けつけたマンダロリアンもこのアサシン・ドロイドに撃たれたがアーマーのおかげで助かり、トラッキング・フォブを掲げて自分もギルドのメンバーであることを示した。マンダロリアンはこの仕事を完遂するため手を組むことを提案し、IGユニットもこれを了承した。IG-11が成功報酬の評価メリットについて念を押そうとした際、敵の反撃が始まった。[1]
マンダロリアンとIG-11は“獲物”がいると思われる建物の扉の前にたどりついたが、圧倒的な数の敵に追い詰められ、身動きが取れなくなった。IG-11はメーカーの規定に従って自爆シークエンスを開始したが、マンダロリアンに説得されて中止し、物陰から飛び出てニクトたちの注意をひきつけた。マンダロリアンはそのすきに敵のブラスター砲を奪取し、残っていた敵を一網打尽にした。その後マンダロリアンとIG-11はブラスター砲でドアを破壊し、室内にいた最後の敵を倒して、“獲物”を発見した。獲物の“ザ・チャイルド”はジェダイ・マスター・ヨーダと同じ種族の幼児であり、50歳だと聞かされていたマンダロリアンは驚きを隠せなかった。IG-11は依頼通り獲物を始末しようとしたが、マンダロリアンはIGユニットの頭部をブラスターで撃ち抜き、この幼子の命を救った。[1]
ジャワとのトラブル
- 「あんたみたいな腕の立つクルーがほしい。もちろん報酬ははずむ」
「せっかくだが、長いこと頑張ってやっと奴隷の身から自由になったんだ」 - ―マンダロリアンとクイール[出典]
ザ・チャイルドを確保して船に戻る道中、マンダロリアンは峡谷でトランドーシャンの同業者3人組による攻撃を受けた。マンダロリアンは1人を気絶させると、2人目をスタンさせ、ザ・チャイルドに近づこうとした最後の敵をアンバン・フェーズ=パルス・ブラスターで始末した。マンダロリアンは敵がトラッキング・フォブを持っていたことに気づき、彼らもまたギルドのメンバーだと悟った。その日の夜、マンダロリアンは焚き火を起こしてアーマーの修理に取り組んだ。その際、ザ・チャイルドが勝手にバスケットから降り、マンダロリアンの腕の怪我に手を伸ばしてフォースを使おうとした。しかしマンダロリアンはこの幼いフォース感応者の意図に気づかず、彼をバスケットに戻した。[5]
翌日、マンダロリアンは<レイザー・クレスト>が駐機してある谷にたどり着いたが、彼の船はジャワの廃品回収業者たちによる略奪に遭っていた。マンダロリアンはスナイパー・ライフルの狙撃でジャワを数名殺害したが、残りの略奪者たちは部品を積み込んだサンドクローラーに乗って逃げ出した。マンダロリアンはサンドクローラーの車体にしがみつき、ジャワの抵抗に耐えながら頂上部を目指した。しかし彼は車上で待ち受けていたジャワたちにイオン・ブラスターで撃たれて落下し、再び目を覚ましたときにはサンドクローラーは消えていた。他に頼るあてもなく、マンダロリアンはザ・チャイルドを連れてクイールの水分農場を再訪する。クイールはジャワから部品を取り戻すなら取り引きをするしかないとアドバイスし、再びこの賞金稼ぎに力を貸すことになった。また、マンダロリアンはザ・チャイルドがカエルを丸呑みしていることに気づいて吐き出させようとしたが、彼はそのまま飲み込んでしまった。[5]
マンダロリアンはクイールに連れられてジャワの部族のもとを訪れ、チェトカプ長老との交渉に臨んだ。マンダロリアンはクイールの指示に従い、やむを得ずスナイパー・ライフルとブラスター・ピストルを置いて丸腰になった。ジャワは部品との物々交換でベスカーを差し出すよう求めたが、マンダロリアンはジャワイーズ語を使って要求を拒否した。長老からジャワイーズ語がウーキーのようだと馬鹿にされたため、マンダロリアンは怒って火炎放射器を起動したが、クイールからいさめられた。続けてジャワはザ・チャイルドを要求したがまたしても断られたため、最終的にマッドホーンの卵を手に入れて持ってくるようマンダロリアンに指示した。[5]
ジャワは賞金稼ぎをマッドホーンの洞窟の近くまでサンドクローラーで連れて行った。マンダロリアンはザ・チャイルドを外に残して洞窟に入って卵を探したが、目を覚ましたマッドホーンに攻撃され、洞窟の外のぬかるんだ地面までふっ飛ばされた。ザ・チャイルドのバスケットを遠隔操作して安全な場所へ移した後、彼は火炎放射器やウィップコードで抵抗を試みたが刃が立たず、度重なる体当たりで意識が朦朧とした。力なくナイフを構えるマンダロリアンに、マッドホーンが最後の攻撃を加えようとしたとき、ザ・チャイルドがフォースを使ってこの獣を宙に浮かせた。マンダロリアンは驚きながらも無防備なマッドホーンをナイフで仕留め、目的の卵を手に入れることができた。その後、マンダロリアンは卵をジャワに届けて部品を取り戻し、クイールと協力して<レイザー・クレスト>を元に戻した。彼はクイールに乗組員に加わらないかと持ちかけたが、自由な人生を求めるクイールはこれを拒否し、賞金稼ぎに別れを告げた。[5]
任務達成
- 「皆お前を嫌ってるぞ、マンドー。お前は伝説だからな!」
「何人にトラッキング・フォブを渡した?」
「全員だ。全員に渡した! だが誰も任務を達成できなかった。ただ1人、マンドー、お前だけだ」 - ―グリーフ・カルガとマンダロリアン[出典]
ネヴァロに戻ったマンダロリアンは、ザ・チャイルドを直接クライアントのもとへ届けるようカルガから連絡を受けた。そのため彼は再び帝国軍残党の建物を訪れ、クライアントやドクター・パーシングと再会した。彼らはザ・チャイルドが無事に届けられたことを喜び、約束通り大量のベスカーが入ったカムトノを賞金稼ぎに支払った。ザ・チャイルドがパーシングによって奥の部屋へ連れて行かれるのを見たマンダロリアンは、あの幼児に何をするつもりなのかと質問したが、クライアントは任務と関係ないことを詮索してはならないという賞金稼ぎの掟を持ち出し、答えを拒否した。マンダロリアンは仕方なく報酬のカムトノを受け取り、完全な装甲服を作ってもらうためアーマラーのいる隠れ家に帰った。[6]
マンダロリアンが持ち帰った大量のベスカーは、パズ・ヴィズラをはじめとする同胞たちの注意を引いた。ヴィズラはこのベスカーがかつて大粛清のときに帝国に略奪されたものであると指摘し、帝国から仕事を請け負ったマンダロリアンを卑怯者と罵った。マンダロリアンはヘルメットを剥ぎ取ろうとしてきたヴィズラと揉み合いになり、互いにナイフを向けあって膠着状態に陥った。するとアーマラーは、“マンダロアの道”を歩むと決めた者が卑怯者であるはずがないとヴィズラを諭し、これまで一度もヘルメットを脱いだり、誰かに脱がされたりしていないことをマンダロリアンに確認した。その場に集っていた同胞たちはアーマラーに続いて「我らの道」と唱和し、ヴィズラも戦闘態勢を解いて騒動は収まった。装甲服を作る際、アーマラーはマッドホーンをマンダロリアンの“印”にしようとしたが、彼はマッドホーンを倒せたのは“敵”のおかげだという理由で拒否した。アーマラーはこれを受け入れ、代わりにホイッスリング・バードを作ってマンダロリアンに与えた。[6]
完全なアーマーを手に入れたマンダロリアンは、新しい仕事を得るためカルガのいるバーを訪れた。バーに集まった同業者たちはマンダロリアンに羨望の眼差しを向けたが、カルガは彼のおかげでベスカーの取り分が入ったためご機嫌だった。またカルガは、他の賞金稼ぎにもザ・チャイルド捕獲の仕事を斡旋していたことを白状した。カルガはマンダロリアンに休暇を促し、トワイレックのヒーリング・バスに行くことを勧めたが、相手が聞く耳を持たないのでやむを得ず新しい賞金パックを取り出した。マンダロリアンはモン・カラマリの貴族の息子を追跡する任務を選び、カーナックへ行くことになるだろうと告げられた。バーを去る際、マンダロリアンはザ・チャイルドの運命についてカルガに質問したが、やはり答えは得られなかった。[6]
心変わり
- 「獲物をそこに置け。そうすれば通してやってもいい」
「この子は連れて行く」
「本当にその子を守りたいならスピーダーに乗せるんだ。条件を話し合おう」 - ―グリーフ・カルガとマンダロリアン[出典]
マンダロリアンは次の任務に発つため<レイザー・クレスト>に戻ったが、いざ発進という段になり、ザ・チャイルドを放っておくことができなくなった。彼は賞金首を帝国軍残存勢力から奪還することを決意し、クライアントがいる建物の近くまで戻った。彼は盗聴器を使ってザ・チャイルドがまだ生きていることを確認すると、ゲートキーパー・ドロイドを破壊し、爆破した壁から内部に侵入して次々とストームトルーパーを倒していった。ザ・チャイルドが監禁されている部屋で見張りをしていたトルーパーはマンダロリアンにブラスターを命中させたものの、ベスカーに当たったためダメージはなく、返り討ちとなった。マンダロリアンは続けてIT-O尋問ドロイドを破壊し、ドクター・パーシングがザ・チャイルドに何もしていない(むしろドクターはこのエイリアンを助けたがっていた)ことを確認すると、幼子を連れて部屋から姿を消した。[6]
マンダロリアンはザ・チャイルドを片手に抱えた状態で、格闘とアンバン・フェーズ=パルス・ブラスター、火炎放射器を駆使して5人のトルーパーを倒した。彼はかつてクライアントと初めて対面した部屋で4人のストームトルーパーに取り囲まれたが、手に入れたばかりのホイッスリング・バードを使って彼らを撃退した。これでマンダロリアンを阻むストームトルーパーはいなくなったが、カルガや賞金稼ぎギルドのメンバーたちは、“獲物”のトラッキング・フォブが再始動したことで異常事態を察知した。マンダロリアンは敵を警戒しながら<レイザー・クレスト>を目指したが、ネヴァロ・シティの出口でギルドのメンバーに取り囲まれ、カルガに道を塞がれた。子どもは自分が連れて行くと主張するマンダロリアンに対し、カルガは獲物を近くのスピーダーに置いていけば逃してやってもいいと告げた。マンダロリアンは従うふりをしてスピーダーの荷台に近づいたが、素早く振り返ってギルドのメンバーを1人撃ち殺し、荷台に隠れて集中攻撃をやり過ごした。[6]
マンダロリアンはスピーダーのパイロットであるアストロメク・ドロイドを脅し、この乗り物を街の外に向けて移動させた。その間にも、彼はブラスター・ピストルを使った反撃で数名の賞金稼ぎを撃ち殺した。しかしマンダロリアンとザ・チャイルドを乗せたスピーダーは、カルガがドロイドを破壊したことで停止した。賞金稼ぎたちはおそるおそるスピーダーを取り囲んだが、荷台の陰に隠れたマンダロリアンがアンバン・フェーズ=パルス・ブラスターを使ってチュシードを始めとするギルドメンバーを“蒸発”させていったため、再び全員物陰に身を隠した。カルガはここでマンダロリアンに最後通牒を突きつけ、会話で時間を稼いでいるあいだにオーロメイ・アイゼロらをスピーダーに近づかせた。マンダロリアンは近づいてきた2人を撃退したものの、他の敵が一斉に銃撃を開始したためスナイパー・ライフルを使う余裕がなくなり、火炎放射器で敵を近づかせまいとした。しかしその燃料も切れると、いよいよ反撃の手立てがなくなり、静かにザ・チャイルドの顔を見つめて最期の時を待った。[6]
勝敗が決しかけたその時、マンダロリアンを救うため“民族”の同胞たちが駆けつけ、ギルドに攻撃を開始した。彼らはミサイルとジェットパックを使って四方八方から賞金稼ぎに襲いかかり、形成を逆転させた。パズ・ヴィズラはマンダロリアンに逃げるよう言い、2人は別れ際に“我らの道”と唱和した。敵を同胞に任せて<レイザー・クレスト>に戻ると、先回りしていたカルガが船内でマンダロリアンを待ち伏せした。しかしマンダロリアンはカーボン凍結装置を利用して即席の煙幕を作り、カルガの胸を撃ち抜いた(しかしカルガは胸ポケットに入れていたベスカーのおかげで九死に一生を得た)。その後マンダロリアンは<クレスト>を発進させ、ジェットパックで飛行するヴィズラを横目で見た後、ネヴァロから飛び去った。[6]
逃亡生活
楽園を求めて
- 「ここが気に入った? ずっといて欲しいわ。みんな感謝してるのよ。武器はまた何かあるまでしまっておけばいい。あなたも坊やも幸せに暮らせるわ。子供らしく生きられる。そうしたいと思わない?」
「ああ」 - ―オメラとマンダロリアン[出典]
ギルドのお尋ね者となったマンダロリアンは、ザ・チャイルドのために安全に過ごせる避難所を探した。彼は辺境の惑星ソーガンが理想的だと考え、<レイザー・クレスト>を森の中に着陸させた。マンダロリアンはザ・チャイルドを船内に残していこうとしたが、どうしても付いてくるので仕方なく一緒に寄合所に連れていくことにした。マンダロリアンは店内にいるキャラ・デューンに目をつけ、女主人ダラ・ヴィッシュに骨スープを注文した後、チップを払って彼女の情報を得ようとした。しかし女主人は何も知らず、スポチュカをサービスすると告げてカウンターに戻ってしまった。元反乱軍ショック・トルーパーであるデューンは、マンダロリアンが自分を狙う追手だと勘違いし、店の外におびき寄せて奇襲を仕掛けた。2人は格闘戦を繰り広げ、最終的に互いにブラスター・ピストルを向けあったが、骨スープを飲むザ・チャイルドが自分たちを見つめていることに気づいて一時休戦した。マンダロリアンとデューンは店内で話し合い、互いに追手ではないことを確認した。キャラはソーガンに先に来たのは自分だと語り、他の楽園を探すよう告げて去っていった。[7]
その夜、<レイザー・クレスト>に戻ったマンダロリアンのもとを、クリル農民のキャベンとストークが訪ねてきた。2人は少し離れた農村の住民であり、村人を悩ませるクラトゥイニアンの略奪団を撃退してくれる傭兵を探していた。はじめは断ろうとしたマンダロリアンだったが、村に行けば隠れ家となる住処があるとわかり、キャラ・デューンも誘って仕事を引き受けることにした。一晩かかって村に到着した後、マンダロリアンとザ・チャイルドは村人オメラによって住居へ案内された。オメラの娘ウィンタはザ・チャイルドを気に入り、村の子どもたちと一緒に遊ぶため外へ連れ出した。人前で最後にヘルメットを脱いだのはいつかとオメラから尋ねられたマンダロリアンは、外の子どもたちを指し、あれくらいの年齢のときだと答えた。オメラが去って部屋で1人になると、マンダロリアンはヘルメットを脱ぎ、子どもたちを窓から見ながら食事をとった。[7]
マンダロリアンとデューンは略奪団の足跡を調査し、敵がAT-STを所有していることを知った。2人はウォーカーと戦うのは不利だと判断し、村人に別の場所へ引っ越すよう勧めたが、大反対に遭った。そこでマンダロリアンとデューンはクリル農民たちに戦い方を教え、村をバリケードで囲い、ウォーカーを罠にはめて転倒させる作戦を立てた。準備が整うと、マンダロリアンとデューンはAT-STを誘い出すため略奪者の拠点に奇襲を仕掛けた。2人は何人か略奪者を倒し、手はず通りAT-STに追われながら村まで退却した。池に掘った落とし穴の手前でAT-STが足を止めたため戦いは予想よりも長引いたが、村人たちが善戦し、デューンがマンダロリアンから借りたライフルを手にAT-STの注意をひきつけ、罠まで誘い込んだおかげで作戦はうまくいった。略奪者のリーダーがキャベンとストークによって倒され、AT-STがマンダロリアンのサーマル・デトネーターで破壊されると、敵の残党は村から逃げ出した。[7]
村に平和が戻ってしばらくした後、デューンはマンダロリアンに、ヘルメットなど脱いで村に腰を落ち着け、オメラと一緒に暮らしてはどうかと提案した。しかしマンダロリアンはザ・チャイルドだけ村に預けて去ることに決め、オメラに相談を持ちかけた。オメラはマンダロリアンを引き止め、マンダロリアンもまた村での生活に惹かれていることを認めたが、彼女が自分のヘルメットを脱がせようとするのを制止した。その直後、村に銃声が鳴り響いた。ザ・チャイルドを追ってきたクバーズの賞金稼ぎをデューンが仕留めたのである。この村ももはや安全ではないと悟ったマンダロリアンは、やはりザ・チャイルドも一緒に連れて行くことを決めた。その後、マンダロリアンはデューンやオメラと別れ、ザ・チャイルドを連れてソーガンを後にした。[7]
タトゥイーンでの狩り
登場作品
参考資料
脚注
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 マンダロリアン – チャプター1:マンダロリアン
- ↑ The Mandalorian - 公式データバンク
- ↑ マンダロリアン – チャプター8:贖罪
- ↑ Kuiil - 公式データバンク
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 マンダロリアン – チャプター2:ザ・チャイルド
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 6.6 マンダロリアン – チャプター3:罪
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 マンダロリアン – チャプター4:楽園