デイヴィッツ・ドレイヴン(Davits Draven)は人間の男性で、共和国再建のための同盟の情報部に所属した将軍である。クローン戦争期は共和国情報部のメンバーだった。エイレン・クラッケン将軍のもとで訓練を積んだドレイヴンは、初期反乱運動の時代から帝国に対するさまざまな破壊工作、強奪、暗殺作戦を指揮し、同盟軍の勝利には不可欠だが後ろ暗い内容の仕事をこなしてきた。クラッケン将軍が不在の間、ドレイヴンは衛星ヤヴィン4の秘密基地ベース・ワンで開かれる反乱軍評議会に情報部代表として出席した。彼は同盟の指導者であるモン・モスマ議長からも信頼を置かれていたが、常に現実主義的なものの見方をするため、しばしば評議会の会議が滞る原因となった。
1 BBY、ドレイヴンは当初“プラネット・キラー”という呼び名で知られた帝国の超兵器デス・スターに関する情報収集を行った。反乱同盟は超兵器の設計者であるゲイレン・アーソ博士の回収を目的とするフラクチャー作戦を開始したが、ドレイヴンは部下のキャシアン・アンドー大尉に、ゲイレンは見つけしだい殺して構わないと密かに指示した。その後、キャシアンはゲイレンの娘ジン・アーソとともに衛星ジェダを訪れ、父親のメッセージとデス・スターの存在を確認した後、惑星イードゥーの帝国研究所へ向かった。しかしそこで彼らからの連絡が途絶えたため、最悪の事態を危惧したドレイヴンは、ブルー中隊のXウイング・スターファイターをイードゥーへ送り込んで研究所を攻撃した。モスマやティンラ・パムロ評議員はドレイヴンの行動を非難したが、いずれにせよ反乱同盟は帝国と戦争状態に突入した。キャシアンやジン率いる“ローグ・ワン”がデス・スター設計図を手に入れるためスカリフの戦いを起こし、反乱同盟に勝利をもたらしたのである。
ヤヴィンの戦いで反乱同盟がデス・スターの破壊に成功した後も、ドレイヴンは引き続き同盟の諜報活動に従事した。1 ABY、ドレイヴンはモン・カラマリの貿易艦隊を味方につけるため奔走するプリンセス・レイア・オーガナに情報を提供し、モン・カラの反乱の実現に貢献した。その後、ドレイヴンは帝国によるマコ=タ基地襲撃の現場に居合わせた。同盟軍に加わったばかりのモン・カラマリ・スター・クルーザーが次々と撃破される中、ドレイヴンは艦隊のシステムを回復するのに必要なコードを手に入れるため、レイアとともに帝国のスーパー・スター・デストロイヤー<エグゼクター>に侵入した。コードを手に入れた後、ドレイヴンはレイアがTIEファイターに乗って脱出する時間を稼ぐため特殊部隊の兵士を率いてシス卿ダース・ヴェイダーに立ち向かい、命を落とした。
経歴[]
生い立ち[]
人間の男性、デイヴィッツ・ドレイヴンは45 BBYにペンダーIIIで生まれた。クローン戦争の時代、ドレイヴンは銀河共和国の軍事情報部に仕えた。当時ドレイヴンはクローン軍団を率いるジェダイ将軍と会ったことはなかったが、のちに銀河帝国の一員となる共和国の戦略家や艦隊司令官といった共和国軍将校たちとともに職務に取り組んだ。[1]
初期反乱運動[]
ドレイヴンは銀河帝国が力をつけすぎる前に止めなければならないという思いで初期反乱運動に加わった。[1] 彼は共和国再建のための同盟(反乱同盟)が正式に設立される以前から、初期の反乱軍で情報部員として活動していた。[6] ドレイヴンは反乱軍情報部の主任を務めるエイレン・クラッケンのもとで工作員としての訓練を積み、やがて将軍となった。[1] 4 BBY以前、ドレイヴン将軍は“フルクラム”というコードネームで活動する元ジェダイの情報員アソーカ・タノから、惑星ロザルを拠点とする小規模な反乱分子“スペクターズ”に関する報告書を受け取った。アソーカはスペクターズがマンダロリアンの破壊工作家サビーヌ・レンやラサン儀仗兵のガラゼブ・オレリオス、ジェダイの生き残りケイナン・ジャラス、そしてVCX-100軽貨物船のパイロットであるヘラ・シンドゥーラによって構成されていることを報告し、彼らの主な功績を列挙したうえで、より多くの資源と正当な支援ネットワークを提供すればさらなる活躍が期待できると示唆した。[6]
同じ頃、ドレイヴン将軍は帝国の領域内で活動している主な反乱分子に関する報告書を、反乱組織の指導者であるモン・モスマに提出した。彼はパルチザンやモン・カル、ディープ・カレント、ウィルズの守護者、フリーマーチといった抵抗勢力の指導者や活動場所、活動内容をこの報告書にまとめた。この報告を受けたモスマは、パルチザンが民間人を巻き込んだ活動を行っていることに難色を示した。4 BBY、アソーカ・タノは惑星ムスタファーで発生した戦闘行為の報告書をドレイヴンに送った。アソーカはグランドモフ・ウィルハフ・ターキンのインペリアル級スター・デストロイヤー<ソヴリン>からケイナン・ジャラスを救出するために反乱軍艦隊の出動を余儀なくされたが、結果的に勝利を掴み、スペクターズはコマンダー・ジュン・サトー率いるフェニックス戦隊の一員になったとドレイヴンに報告した。[6]
2 BBY、モスマによって正式に共和国再建のための同盟が設立され[7][8]、ドレイヴンは反乱軍評議会の設立メンバーに選ばれた。[6] ドレイヴンは引き続き同盟の情報部将軍として破壊工作や強奪、暗殺といった同盟軍の勝利に貢献する影の部分の任務を遂行した。モン・モスマ議長はドレイヴンに敬意を抱いていたが、時には彼を厄介に思うこともあった。ドレイヴンは情報部の主任として、基本的に1人で活動する工作員たちを束ねていた。1 BBY当時、ドレイヴンは衛星ヤヴィン4のグレート・テンプル(ベース・ワン)を拠点とするマサッシ・グループの一員だった。クラッケン将軍が多忙で不在の間は、ドレイヴンはこの基地で行われる評議会の会議に情報部代表として参加した。[1]
デス・スターの脅威[]
情報収集[]
反乱同盟がターキン・イニシアチヴについて調査を進めていた頃、信号情報部の技術者であるテンジゴ・ウィームズ兵卒がバルモーラ中継所から傍受した帝国のデータを解析し、そこに含まれていた情報ファイルのタイトル(ステラー・スフィア、ブラック・セーバー、イオン・リング、パックス・オーロラ、ウォー=マントル、クラスター・プリズム)を特定した。まだ不確定要素の多い情報ではあったが、ドレイヴンはウィームズからの報告をモスマに転送した。[6]
1 BBY、ドレイヴン率いる情報部は、ソウ・ゲレラ率いるパルチザンが活動している衛星ジェダで、ボーディー・ルックという名のパイロットが帝国から離反したことを突き止めた。ボーディーはゲイレン・アーソ博士の関係者であり、帝国の謎の兵器“プラネット・キラー”に関する情報を持っているとされていた。ドレイヴンはこの件をクラッケンに報告し、惑星ヴァルプターにいる部下にアラキッド・インダストリーズ社のデータ・ノードをハッキングさせる許可を求めた。モスマの承認を得てハッキングを実行した結果、ゲイレン・アーソがオーソン・クレニック長官のもとで天体パワー・プロジェクトに携わっていることが判明した。またゲイレンにはジン・アーソという娘がおり、コメナー・アンダーグラウンドからの古い報告で、彼女が一時期パルチザンと行動を共にしていたことも分かっていた。以上の情報を踏まえ、ドレイヴンはゲイレンから情報を聞き出すことが急務と判断し、そのためにゲレラと提携するのも仕方ないとモスマに提案した。モスマはパルチザン内部に情報提供者はいないのかと訪ねたが、ドレイヴンはゲレラがフロストホークスを粛清してしまったため頼りになる内通者はいないと答えた。[6]
ボーディー離反の翌日[3]、キャシアン・アンドー大尉がジェダの状況を確認する任務に送り出され[6]、カフリーンの環でパルチザンの連絡員ティヴィックと接触した。ティヴィックは離反者の情報を認め、帝国はジェダのカイバー・クリスタルを使って“プラネット・キラー”を造っているらしいと語った。[3] これを受け、ジャン・ドドンナ将軍がカイバー・クリスタルに関する報告をまとめ、ベース・ワンで反乱軍評議会の会議が行われた。“プラネット・キラー”という言葉の意味を読み解こうとするドレイヴンに対し、ドドンナは本件は数学の問題だと指摘し、充分なパワーを焦点ビームとして結集させればその出力は莫大なものになると語った。しかしノワー・ジェベル財務大臣は帝国のトリックを疑い、プラネット・キラーを追うのは時間の無駄だと発言した。ドレイヴンは真実だった場合の脅威も想定すべきだとジェベルに注意し、その直後にモスマが会議の終わりを告げた。[6]
その後、ハクセン・デルト大佐は“プラネット・キラー”と惑星ジオノーシスで行われていた建造プロジェクトの関連性を指摘する報告書をドレイヴンに送った。確実な証拠は無かったものの、デルトはジオノージアンがかつて分離主義者と提携し“究極兵器”なるものを設計していたこと、ジオノーシスに帝国建造モジュールの残骸が存在すること、帝国がジオノージアンを粛清したことなどを論拠に挙げた。またモスマは、帝国の超兵器プロジェクトの規模の大きさに着目し、帝国の補給ラインや人材収集、軌道建造現場などをたどれば足跡が見つかるかもしれないと考え、クラッケンとドレイヴン両将軍に定期報告を求めた。[6]
フラクチャー作戦[]
- 「ゲイレン・アーソは帝国の兵器プログラムにとって不可欠な重要人物だ。“救出”はない。見つけたら、その場で殺せ」
- ―デイヴィッツ・ドレイヴン[出典]
ベース・ワンで開かれた評議会の会議により、反乱同盟はゲイレン・アーソの回収を目的とした“フラクチャー作戦”の実施を決定した。会議の途中、ドレイヴンはゲイレンが帝国の協力者であることを指摘し、もし帝国が超兵器をまだ完成させていないなら、ゲイレンを消すことも手段のひとつだと指摘したが、ティンラ・パムロ教育大臣の反対に遭った。[6] その後、ルースコット・メルシ軍曹率いる特殊部隊のチームがジン・アーソをウォバニの帝国収容キャンプから救出した。ジンがヤヴィン4に連れてこられた際、ドレイヴンはキャシアンやモスマとともに彼女と対面し、反乱軍の任務への協力を求めた。ジンは自由と引き換えに要求を飲み、ボーディーが運んできたというゲイレンのメッセージを確認するため、ジェダでソウ・ゲレラと接触することになった。[3]
ドレイヴンはジン・アーソを連れてジェダへ向かうキャシアンに、ゲイレンは見つけ次第殺害して構わないという独自の指令を密かに与えた。[3] またドレイヴンはジンとゲレラの接触が不首尾に終わった場合に備え、パルチザンの拠点を襲撃して無理やりゲイレンのメッセージを入手する作戦も準備していた。[6] しかしジンはゲレラと接触して父親のメッセージを確認することに成功した。またジェダ・シティが破壊されたことで帝国の超兵器“デス・スター”の実在が確認された。[3] モスマは最新の情報を求めてドレイヴンやリア将軍、ラダス提督らから成るフラクチャー作戦監督部に連絡を取ったが、ドレイヴンは安全のためうかつなやり取りは控えるよう監督部に通告した。[5] その後、キャシアンとジンの一行はゲイレンのいる惑星イードゥーの研究施設へ向かったが、そこで音信不通になった。[3] 最悪の事態を危惧したドレイヴンは、ブルー中隊をイードゥーへ派遣することに決めた。ナイオマ大尉は帝国主要施設への攻撃を命じる権限があるのかと疑問を呈したが、ドレイヴンは評議会の承認は不必要だと答えた。[5]
キャシアンが通信を復旧して攻撃中止を要請した時には時既に遅く、ブルー中隊は攻撃態勢に入っていた。しかしジンとキャシアンは攻撃を生きのび、巻き添えになって命を落としたゲイレンのメッセージを伝えるためヤヴィン4に戻った。[3] 反乱軍評議会の会議が始まる前、モン・モスマはドレイヴンと個人的に話し合い、イードゥー攻撃を独断で決定したことを責めた。モスマは評議会の会合を手配するよう指示し、キャシアンだけでなくジンも参加させるよう命じた。ドレイヴンは必要ならば軍隊も待機させておくと語り、会議ではモスマと同じ側につくとは限らないと念を押した。[5] ジンは一連の任務の経緯とデス・スターの脅威を評議員たちに説明した。ジェベルはドレイヴンが攻撃を行ったことを責めたが、ドレイヴンはあの時点では仕方ない判断だったと釈明した。ジンは亡き父がデス・スターに欠陥を仕込んだことを明かし、惑星スカリフの帝国安全管理施設に保管されている設計図を奪取すれば超兵器を破壊することができると語った。しかし評議会は超兵器の力を恐れ、スカリフへの派兵を否決した。[3]
その後、ジンとキャシアンは“ローグ・ワン”を名乗るチームを結成し、評議会の決定を無視して独自にスカリフへ向かい、戦いを起こした。その知らせがベース・ワンに届くと、ラダス提督率いる同盟軍艦隊がスカリフへ出発した。[3] その際、ドレイヴンはスカリフについてわかってる限りの情報をブルー中隊隊長のアントック・メリック将軍に提供した。[6] ローグ・ワンはこの戦いで全滅したが、反乱同盟が手に入れた設計図はCR90コルベット<タナヴィーIV>のプリンセス・レイア・オーガナに託された。[3] このコルベットは間もなく音信不通となり、帝国軍による追跡のすえ行方不明となった。宙域管制チャンネルには小惑星との衝突を告げる<タナヴィーIV>の遭難信号が発信されたが、ドレイヴンはこの信号は帝国によるフェイクだと判断した。[6]
実際、<タナヴィーIV>はタトゥイーン星系で帝国に拿捕されていたが、レイアは<ミレニアム・ファルコン>で無事にヤヴィン4に帰還し、設計図を司令部に届けた。[9] しかしキャピン・ハリナー大佐が<ファルコン>に仕掛けられた帝国の発信機に気づき、ドレイヴンに報告を入れた。帝国のバトル・ステーションがヤヴィン星系に迫りくる中、ドレイヴンたちは設計図を使って弱点の解析を進めた。また、ドレイヴンはハリナーやデルトと弱点の情報が帝国の罠である可能性についても話し合った。[6] 最終的にドドンナがデス・スターの破壊作戦を立て、反乱同盟はヤヴィンの戦いでこのバトル・ステーションを破壊することに成功した。[9]
銀河内戦[]
ヤヴィン以降の活動[]
ヤヴィンの戦いの後、反乱同盟は帝国の刑務所護送船を攻撃し、囚人のグラッカス・ザ・ハットを誘拐することに成功した。ドレイヴン将軍はこのハットの犯罪王を尋問し、反乱軍の活動に役立つ隠れ家や資産のありかを聞き出す任務を与えられた。反乱同盟はサンスポット刑務所で発生した事件で刑務所施設を失ったばかりだったため、グラッカスは密輸業者ハン・ソロ船長と副操縦士チューバッカの手で惑星アキヴァの新拠点に運ばれることになった。ハンは通常の尋問ではなく会話のトリックで情報を聞き出してはどうかとドレイヴンに提案し、アキヴァへ向かうYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>の船内でまんまとグラッカスを欺いた。ハンの上手に立ったと勘違いしたグラッカスが惑星テスの名を口走ると、ハンはあらかじめ仕込んでおいた電気ショック装置でハットをスタンさせた。通信回線で全てを聞いていたドレイヴンは、すぐにXウイングをテスに派遣したことを知らせ、アキヴァへ向かうハンにねぎらいの言葉をかけた。[10]
ヤヴィン基地を放棄した反乱同盟は、最終的にアウター・リム・テリトリーに浮かぶ製造施設、マコ=タ宇宙ドックを新しい拠点に定めた。1 ABY、プリンセス・レイアがモン・カラ貿易艦隊を率いるドース・アーティヤ摂政との交渉に失敗した後、ドレイヴン将軍はマコ=タ基地で開かれた同盟軍最高司令部の会議に出席し、レイアの報告を聞いた。レイアはモン・カラマリに異なる意見を持つ指導者がいれば状況は好転すると主張し、帝国に囚われたままのリー=チャー王の救出を提案した。ドレイヴンはリー=チャーの刑務所は20年ものあいだ反乱軍のターゲットであるにも関わらず場所すら判明していないと指摘し、救出は不可能だと告げたが、レイアは“情報提供者”のおかげで場所はわかっており、残る課題は生体認証システムだけだと答えた。するとドレイヴンはカラマリ宙域のモフ、タン・フビを誘拐する必要があると語り、メオア・エインでデックス捕獲団に捕まっている変身種族のタンガ・アーパギオンがこの任務に適任だろうと助言した。[11]
その後、レイアのチームはフビを誘拐して惑星ストロキル=プライムの勾留施設に侵入し、リー=チャー王が死ぬ前に最期のメッセージを記録することに成功した。アーティヤ摂政はこのメッセージを全モン・カラマリ船に送信し、その瞬間にモン・カラの反乱が発生した。それまで反乱運動には加担せず、帝国の貿易船として使われていたモン・カラマリ・クルーザーまでもが戦いに加わり、同盟軍艦隊は大きな戦力を手に入れた。[11]
マコ=タ基地襲撃[]
モン・カラの反乱の後、新たに艦隊に加わったモン・カラマリ・クルーザーがマコ=タ宇宙ドックに集まり、反乱同盟のパーティが開かれた。モスマ議長によるスピーチの途中、ドレイヴンはシュー=トランのトリオス女王が退席してどこかへ行くのを目撃した。その直後、ダース・ヴェイダー率いるデス小艦隊がマコ=タ基地の近くに姿を現した。トリオスは反乱同盟の協力者としてリー=チャー救出時にも有益な情報を提供したが、実はヴェイダーと内通する二重スパイだったのである。トリオスの工作により、モン・カラのクルーザーは全てシステムが応答しなくなっており、ハイパースペース・ジャンプやはおろか、ハンガーの扉を開けて戦闘機を出撃させることすらできなくなっていた。レイアがトリオスの船にチームを送るよう命じた直後、ヴァンデン・ハイク・ウィラード将軍のクルーザーがヴェイダーのスーパー・スター・デストロイヤー<エグゼクター>によって無残にも撃破され、ドレイヴンたちはその様子をマコ=タ基地から為す術なく見守った。[2]
レイアはバンドウィン・コア大佐とともにトリオスの船を制圧したが、トリオス本人は脱出ポッドで逃げおおせた。反乱軍のクルーザーが次々と撃破される中、ドレイヴンと部下たちはトリオスの船のコンピューターをスライスし、システム無効化の原因となっているシュー=トランのテクノロジーについて調査した。ドレイヴンは緊急警報システムが現在も生きていることに気づき、反乱軍のシグナルを発信しながらハンガー・ドアに直進すれば、衝突回避のためドアが緊急作動して開くはずだと考えついた。しかしこの任務に志願したコア大佐のシャトルは、クルーザーに達する前にTIEファイターに撃墜されてしまった。その直後、ハン・ソロの<ミレニアム・ファルコン>が戦場に到着した。ハンはC-3POとR2-D2を乗せた脱出ポッドをMC80Aスター・クルーザー<リパブリック>に送り込み、ハンガー・ドアの情報をルーク・スカイウォーカーらに伝えることに成功した。ルークたちは“ローグ中隊”としてクルーザーから出撃し、艦隊のために時間を稼いだ。[2]
その間もトリオスの船では解析作業が進められ、ロバスという名のスライサーが、システムをリブートするオーバーライド・コードの存在を突き止めた。<エグゼクター>に保管されているコードを手に入れるため、ドレイヴンとレイアたちはトリオスの船を利用して敵の旗艦に乗り込むことを決意した。ドレイヴンは任務のために特殊部隊の兵士たちを集め、自らその指揮官に名乗り出た。トリオスの船は味方のクルーザーが攻撃されている横を通り過ぎ、<エグゼクター>のヴェイダー用プライベート・ドックに招き入れられた。ドックの担当士官を倒した直後、ドレイヴンは戦場に出ていたヴェイダーのTIEアドバンストx1がこちらに向かっていることに気づいた。ドレイヴンたちはコンピューター室へ急ぎ、ストームトルーパーを制圧して目的のコードを手に入れた。その頃にはヴェイダーもドックに戻り、反乱軍の兵士たちを倒しながらドレイヴンたちのもとへ迫っていた。[2]
ドレイヴンは特殊部隊を率いてハンガーを制圧し、1機しかないTIE/lnファイターでレイアを脱出させるため、ロバスにセキュリティの解除を命じた。レイアはトリオスを信用してしまった責任を感じて自分が残ると申し出たが、ドレイヴンはトリオスに復讐をするのはレイアのほうが適任だと告げた。レイアとの別れ際、ドレイヴンはジン・アーソがいまや英雄となり、かたや自分は過ちを冒した男であるという事実に悩んでいたと打ち明けた。その後、ドレイヴンと特殊部隊はブラスターでヴェイダーを迎え討ったが、シス卿はライトセーバーでいともたやすくビームを偏向し、兵士たちを全滅させた。ヴェイダーはドレイヴンをフォースで掴み、シス卿を足止めできたことに満足する情報将校の首をへし折った。その後レイアはTIEファイターで<エグゼクター>から脱出し、艦隊の危機を救った。[2]
人物[]
デイヴィッツ・ドレイヴンは白色人種の人間男性であり、目は青く、髪は茶色だった。[3] クローン戦争当時からの古参兵である[1] ドレイヴン将軍は、反乱軍評議会で同盟情報部の代表者を務めていた。ドレイヴンと部下の工作員は破壊工作や潜入、暗殺といった後ろめたい影の任務に取り込み、銀河帝国の力と冷酷さに立ち向かうにはこうした対抗手段も必要不可欠だと信じていた。そのためドレイヴンは物事を現実的に考え、自分のやり方に一切の負い目を感じていなかった。[4] またドレイヴンは真面目で気難しい一面があり、自分の意見を曲げないせいで、しばしば反乱軍評議会の会議を滞らせた。[1]
またドレイヴンは情報部の将軍として、しばしば評議会の意向を無視して独自の判断を下した。モスマ議長がゲイレン・アーソの回収を依頼したにも関わらず、ドレイヴンは密かにゲイレン暗殺を部下のキャシアン・アンドー大尉に指示していた。またイードゥーにいるキャシアンの連絡が途絶えた際[3]、ドレイヴンはもし帝国が研究者を避難させてしまえばゲイレンを始末するチャンスも無くなると考え、評議会に相談せずにXウイングの出撃を指示した。これは作戦の範囲内であるため越権行為とは言えないまでも、ドレイヴンは既に作戦が評議会の意図した範囲を超えていることを承知していた。また彼は情報部が握っている全ての情報を仲間に共有する必要は無いと考えており、共有する事柄と時期を区別するのが自分の仕事だと割り切っていた。[5]
ドレイヴンは強気な態度を貫くことが多かったが、心の中では密かに、ジン・アーソが英雄となったのに対し自分は過ちを犯した男に過ぎないという事実を気にかけていた。<エグゼクター>で最後の戦いに臨んだ際、ドレイヴンはこの個人的な悩みをレイア・オーガナに打ち明けた。するとレイアは、充分な時間さえあれば自分たちは友人になれたはずだと答えた。また彼は復讐心が強くサディスティックな一面もあり、同盟軍を陥れたトリオス女王に落とし前をつけてほしいとレイアに頼み、またダース・ヴェイダーが生きたまま焼かれるのを見るのは楽しみだと豪語した。ドレイヴンはレイアが逃げる時間を稼ぐために<エグゼクター>に残ってヴェイダーと戦い、たとえ自分の目で結果を見ることができなくとも、シス卿の足止めが勝利に繋がると確信して死んでいった。[2]
制作の舞台裏[]
名称と配役[]
ドレイヴンは2016年12月16日公開のアンソロジー・シリーズ映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場するキャラクターである。俳優はアリステア・ペトリー。2016年4月7日に放送された最初の ティーザー・トレーラー に登場して以来、ファンの間でキャラクターの正体に関する憶測が飛び、外見が似ていることからアニメ・シリーズ『スター・ウォーズ 反乱者たち』のエージェント・カラスなのではないかという説が有力視された。しかし『ローグ・ワン』の監督を務めるギャレス・エドワーズが10月15日付のエンターテイメント・ウィークリーの記事でこの疑惑を否定し、キャラクターの名前がDravenであることを明かした。
設定の矛盾[]
設定資料集『スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ』では、ドレイヴンが少なくともエンドアの戦い直前に発生したハン・ソロ救出任務(4 ABY)までは生きていたことになっている。[6] しかしマーベルのコミック『スター・ウォーズ:希望は死せり』(時系列は1 ABY)でドレイヴンの死が描かれ、設定に矛盾が生じた。[2] 本作は『レベル・ファイルズ』よりも後に発売されたが、ストーリーは『レベル・ファイルズ』よりも先に制作されていた。[12] ルーカスフィルム ストーリー・グループのマット・マーティンは本件について、『レベル・ファイルズ』が改訂されるまで、当面はコミックの内容が設定上優先されるとコメントしている。[13]
コミック脚本家のキーロン・ギレンは、ドレイヴンを始めとする反乱軍の重鎮たちの死を発案した作家のひとりである。ファンからその意図を問われたギレンは次のように回答している。「“我らが英雄たち(注:ルークやハンのこと)はなぜあんなに早く昇進することができたのだろうか?” 答えはこうだ。 “司令部に大量の欠員が生じる大きな悲劇が起きたから”」[14]
現状、非正史となった設定[]
『レベル・ファイルズ』によれば、ドレイヴン将軍はレイア・オーガナからハン・ソロ救出任務に必要な情報資料の提供を求められていた。以下の記述は、コミックとの矛盾により現段階では非正史として扱われている設定である:
ドレイヴンはエイレン・クラッケン将軍に報告書を送り、レイア・オーガナが独自にハン・ソロの救出作戦を進めようとしているのではないか、と問いかける。ドレイヴンは自分もソロを失ったことを残念に思っていると前置きしつつ、ボバ・フェットが銀河指折りの賞金稼ぎであること、ジャバ・ザ・ハットが危険な存在であること、カーボン凍結の生存率が低いことなどを挙げ、救出作戦には反対であることを仄めかす。ドレイヴンはこうした反対理由をレイア本人にも伝えたが、彼女はいまも情報部に資料提供を求め続けている。[6]
今朝レイアから届いた要求は次のとおりである:[6]
- モス・アイズリー地域計画局に保管されているジャバの宮殿の建築仕様書
- タック=コムがミュージシャンや芸人(記録によれば“リスタール”と“ラッパーチュニー”)にインタビューして得た宮殿内部の目撃情報
- 著名な取り巻きに関する調査書類(最大のデータファイルはエファント・モンに関するもので、その他22名の部分的な経歴が含まれる)
- 惑星外およびデューン・シー内部での活動を含む、過去18カ月のジャバの行動記録
- ユブリキアン・インダストリーズ社製LO-KD57(ジャバのラグジュアリー・セール・バージの型番)の設計図
- イブン・Q3・バオバブ著『簡単ユビーズ語フレーズ・ブック』
ドレイヴンは同盟軍最高司令部における上官からの要求なので断れないとしつつ、自分の部下を自殺任務に送るつもりは無いと述べる。しかしレイアから人員の応援要請は来ておらず、ピット・オノラン将軍の特殊部隊も応援を求められていないため、ドレイヴンはレイアが個人的に作戦を進めているのではないかと再び問いかけ、報告書を締めくくる。[6]
登場作品[]
- レベル・ライジング
- スター・ウォーズ:キャシアン&K-2SO スペシャル (言及のみ)
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー (初登場)
- ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー 小説版
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー ジュニアノベル版
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー コミック版
- Star Wars バトルフロント:Xウイング VRミッション (初言及)
- スター・ウォーズ:星々のあいだ (台詞または音声のみ)
- スター・ウォーズ:モン・カラの反乱
- スター・ウォーズ:希望は死せり
参考資料[]
- スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド
- スター・ウォーズ:ローグ・ワン:レベル・ドシエ
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
- スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ
- General Draven - 公式データバンク
脚注[]
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