デス・スター(Death Star)は銀河帝国によって建造された巨大宇宙ステーションであり、一撃で惑星すら破壊可能なスーパーレーザーを搭載した衛星大の超兵器である。初代デス・スターは0 BBYに完成したが、ヤヴィンの戦いで反乱同盟によって破壊された。のちに第2デス・スターが衛星エンドアの軌道で建造されたが、完成を待たず4 ABYのエンドアの戦いでやはり反乱同盟によって破壊された。
デス・スターの建造を目的とするスターダスト計画(Project Stardust)、別名デス・スター計画(Death Star project)は銀河共和国の末期からシーヴ・パルパティーン最高議長によって秘密裏に進められていた。デス・スターの最初の設計図はクローン戦争以前にジオノージアンによって作られ、共和国特殊兵器部門によって実現化に向けた研究が行われた。帝国設立後は、オーソン・クレニック長官率いる先進兵器研究部門が計画を担い、科学者ゲイレン・アーソの貢献によりスーパーレーザーのエネルギー技術を完成させた。
デス・スターはその脅威が本格化する前に反乱軍によって破壊されたため、この超兵器による犠牲はジェダ・シティや惑星オルデラン、反乱軍の宇宙船数隻にとどまった。しかしデス・スターの思想は帝国の後継政府に受け継がれ、ファースト・オーダーはデス・スターの進化型と評された星系破壊兵器スターキラー基地を作り上げた。またシス・エターナルが建造したファイナル・オーダー艦隊のジストン級スター・デストロイヤー各艦には、デス・スターと同じようにカイバー・クリスタルを活用したアキシャル・スーパーレーザーが搭載されていた。
概要
- 「このステーションはいまや宇宙で最強の力だ」
- ―コナン・アントニオ・モッティ提督[出典]
デス・スター・バトル・ステーションは銀河帝国によって造られた超兵器であり、その建造計画はシスの暗黒卿ダース・シディアスことシーヴ・パルパティーンによって進められた。デス・スターはいずれも直径100キロメートルを超える巨大宇宙ステーションであるが、ステーションの建造自体はそれほど複雑な作業ではなかった。デス・スターの建造に長い時間と労力が必要となった原因の大半は、その主要兵器であるスーパーレーザーの理論を実用化させるためだった。[1]
初代デス・スターの指揮官であるグランドモフ・ウィルハフ・ターキンは恐怖こそが銀河系の星々を統治する手段だと考えており[2]、デス・スターは反抗的な星系を脅し、服従させるために建設された。[3] 惑星をも破壊可能な威力を実現するため、デス・スターのスーパーレーザー・アレイには、かつてもシスも超兵器を造る際に使ったとされるカイバー・クリスタルが利用されていた。[4] スーパーレーザーの動力源には超物質消滅式反応炉が採用され、巨大なカイバー・クリスタルを通して収束された多数のレーザーが一か所に集まることで、一撃でひとつの惑星を破壊可能なビームが生み出された。[3] “究極兵器”とも称されたデス・スターはそれまでの銀河史上ほかに類を見ない兵器であり[5]、建造には1,000,000,000,000クレジットを超える費用が費やされた。[3]
デス・スターは機動バトル・ステーションであり、ハイパードライブを使って目的地へハイパースペース・ジャンプすることができた。[6] 初代および第2デス・スターはいずれも帝国宇宙軍および地上軍の人員やストームトルーパーを大量に運び、スーパーレーザー以外にも万単位のターボレーザーで武装していた。[3] どちらのデス・スターにも共通する特徴として、中央部に赤道トレンチと呼ばれる溝が入った巨大な球体であること、北半球に設置されたスーパーレーザーの焦点ディッシュ[7]、銀河皇帝パルパティーンのための玉座の間、司令本部の役割を果たすブリッジなどが挙げられる。[3]
DS-1デス・スター
- 「あれは月ではない。宇宙ステーションだ」
- ―オビ=ワン・ケノービ[出典]
DS-1デス・スターは直径160キロメートルの球体型ステーションであり[7]、製造には帝国の先進兵器研究部門のほかにクワット・ドライブ・ヤード社やサイナー・フリート・システムズ社が携わった。デス・スターにはMk Iスーパーレーザー砲に加え、重ターボレーザー砲台12,000基、タレット搭載二連軽ターボレーザー砲台15,000基、戦艦イオン砲台10,000基、タレット搭載二連中型イオン砲台10,000基、タレット搭載軽イオン砲10,000基、タレット搭載二連重レーザー砲50,000基、タレット搭載四連レーザー砲50,000基、タレット搭載局所防衛震盪ミサイル発射装置20,000基、重トラクター・ビーム発生装置1,000基が搭載されていた。ハイパードライブの等級はクラス4。乗組員はおよそ1,200,000名の将校、パイロット、下士官によって構成され、750,000人の乗客を運ぶことができた。[8]
DS-2デス・スターII
- 「帝国は第二のデス・スターの構築を始めた!」
「それならこれも破壊しましょう」 - ―ギアル・アクバー提督とクリックス・メイディン将軍[出典]
DS-2デス・スターIIは初代よりも巨大な直径200キロメートルを誇り[7]、初代と同じく先進兵器研究部門やクワット・ドライブ・ヤード社、サイナー・フリート・システムズ社によって建造された。第2デス・スターにはスーパーレーザー砲に加え、重ターボレーザー砲台10,000基、タレット搭載二連軽ターボレーザー砲台10,000基、戦艦イオン砲台3,500基、タレット搭載二連中型イオン砲台7,500基、タレット搭載軽イオン砲7,000基、タレット搭載二連重レーザー砲32,000基、タレット搭載四連レーザー砲33,500基、タレット搭載局所防衛震盪ミサイル発射装置13,000基、重トラクター・ビーム発生装置440基が搭載されていた。ハイパードライブは未完成に終わった。乗組員はおよそ1,200,000名の将校、パイロット、下士官によって構成され、640,000人の乗客を運ぶことができた。[8]
歴史
コンセプト
デス・スター設計図はポグル・ザ・レッサー大公率いるジオノージアンのスタルガシン・ハイヴによって、惑星ジオノーシスで制作された。しかしクローン戦争中に銀河共和国の捕虜となったポグルが証言したところによると、ジオノージアンにこの兵器の基本計画を提供したのは独立星系連合の指導者であるドゥークー伯爵であり、彼らはそれを改良しただけであるという。[9] 22 BBYに第一次ジオノーシスの戦いが発生した際、ポグルはこの“究極兵器”の存在が共和国に知られるのを阻止するため、設計図をドゥークー伯爵に預けた。ドゥークーはジオノーシスから脱出すると惑星コルサントへ旅し、シス・マスターであるダース・シディアスに設計図を渡した。[10]
シディアスには銀河元老院のシーヴ・パルパティーン最高議長という表向きの顔があり[11]、“機動バトル・ステーション”の建造プロジェクトは共和国特殊兵器部門の管轄下で進められることになった。特殊兵器部門が属す戦略諮問委員会のメンバーは機密保持の宣誓への署名を求められ、プロジェクトはジェダイ・オーダーにも秘密にされた。オリジナルの構造図はパルパティーン本人によって委員会に示された。委員会のメンバーは構造図がジオノージアン由来であることは把握していたが、それがどのような経緯で共和国の手に渡ったかは謎のままにされていた。第二次ジオノーシスの戦い以降、ジオノーシスの軌道でステーションの建造が始まった。ジオノーシス星系にはヴェネター級スター・デストロイヤーが配備され、招かれざる客を警戒した。[9]
登場作品
以下を参照のこと:
参考資料
脚注
- ↑ THE STAR WARS BOOK はるかなる銀河のサーガ 全記録
- ↑ アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- ↑ Death Star Superlaser - 公式データバンク
- ↑ Death Star - 公式データバンク
- ↑ ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
- ↑ 7.0 7.1 7.2 スター・ウォーズ ビークルのすべて
- ↑ 8.0 8.1 Starships and Speeders
- ↑ 9.0 9.1 カタリスト
- ↑ スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
- ↑ スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐