- 「あと1秒でも長くわたしの忍耐力を試してみろ。どうなるかわからんぞ」
- ―ドライデン・ヴォス[出典]
ドライデン・ヴォス(Dryden Vos)は近人間種族の男性で、帝国時代の犯罪王である。[2] ヴォスはクリムゾン・ドーンと呼ばれる犯罪シンジケートの表向きの首領であり、元シス卿のモールに仕えていた。[1] 洗練された紳士を自認するヴォスはスター・ヨット<ファースト・ライト>からシンジケートの指揮を執り、船の最上部にある書斎に、厳選された戦利品や記念品を飾っていた。彼はこの豪勢なヨットで開かれるパーティで銀河系の富裕層や有名人と交流を持ち、裏では違法取り引きや暗殺に手を染めていた。冷酷なギャングであるヴォスは自身の期待を裏切った者たちに容赦せず、気に入らない者は特注品のキューゾ・ペターで自ら斬殺した。[2] 13 BBY以降、ヴォスはコレリアでキーラという名の女性を助け出し、組織に忠誠を誓わせて自らの副官にした。[1]
10 BBY、ヴォスはトバイアス・ベケットに惑星ヴァンドアにおけるコアクシウム強奪作戦を任せたが、ベケットはクラウド=ライダーズの妨害に遭って任務に失敗し、手ぶらでヨットに戻ってきた。ヴォスはベケットを始末しようかと考えたが、キーラの提案もあり、ベケットとその新しいクルーであるハン・ソロ、チューバッカたちに挽回のチャンスを与えることに決めた。ベケットのクルーはキーラとともに惑星ケッセルへ旅立ち、パイク・シンジケートの管轄下にあるスパイス鉱山から未精製コアクシウムを強奪してサヴァリーンの精製所へ運ぶことに成功する。しかし幼い頃からの仲であるハンとキーラは、クラウド=ライダーズを率いるエンフィス・ネストに説得され、コアクシウムを反乱運動に提供するためヴォスを出し抜く計画を立てた。ヴォスはベケットから事前に2人の裏切りを密告されていたが、それすらハンに読まれており、シンジケートの保安部隊はネストの義賊の待ち伏せに遭って制圧されてしまう。急な状況の変化を受け、ベケットはヴォスの用心棒を射殺し、コアクシウムを奪って<ファースト・ライト>から姿を消した。書斎に残されたヴォスは1人でハン・ソロと戦ったが、最後はキーラの不意打ちで命を落とした。[1]
制作の舞台裏
ドライデン・ヴォスは2018年の映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場したキャラクターである。俳優はポール・ベタニー。もともとマイケル・ケネス・ウィリアムズがヴォスを演じる予定であったが、フィル・ロードとクリストファー・ミラーが『ハン・ソロ』の監督を降りてロン・ハワード監督と交代することになった際、ウィリアムズは追加撮影にスケジュールを合わせることができず、降板となった。ドライデン・ヴォスはジェダイ・マスターのクインラン・ヴォスとラストネームが同じだが、関係性は無いと発表されている。
登場エピソード
- スター・ウォーズ:ベケット (言及のみ)
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 小説版
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー ジュニアノベル版
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー コミック版
参考資料
- アート・オブ・ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー オフィシャルガイド
- ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー:テールズ・フロム・ヴァンドア
Dryden Vos - 公式データバンク