ナイン・ナン(Nien Nunb)はサラスタンの男性で、ソロスーブ社のパイロット、密輸業者、武器商人、共和国再建のための同盟およびレジスタンスのメンバー。惑星サラスト出身のナンは、ソロスーブ社が銀河帝国と協力関係を結んだ後、反乱軍に協力するようになった。ヤヴィンの戦い直後の0 ABY、ナンは反乱軍パイロットの友人エヴァン・ヴァーレインの救援要請に応え、サラストからオルデラニアンのグループを運び出す役目を引き受けた。デス・スターによるオルデラン破壊を生き延びたオルデラニアン難民は、銀河帝国の標的になっていたのである。ナンはその後もヴァーレインやプリンセス・レイア・オーガナの難民救出活動を援助し、スカラドーシュでは帝国軍に捕まりかけていたレイアの窮地を救った。
4 ABY、ナンはエンドアの戦いに備えて集結中の同盟宇宙軍から帝国の注意を逸らすため、レイアが立案したイエロー・ムーン作戦に参加した。陽動作戦を成功させた後、ナンはエンドア星系へ向かう艦隊に加わり、<ミレニアム・ファルコン>に乗り込んでランド・カルリジアン将軍の副操縦士を務めた。エンドアの戦いのさなか、ナンとカルリジアンの乗る軽貨物船は森の月エンドアの上空で建造中の第2デス・スターへ突入する。<ミレニアム・ファルコン>はバトル・ステーションの中央反応炉を攻撃し、帝国の超兵器の破壊に貢献した。エンドアの戦いは反乱軍の大勝に終わり、銀河帝国はこの戦いで皇帝シーヴ・パルパティーンを失った。その後、ナンは<メルクローラーII>に乗って惑星ナブーの防衛戦に参加し、帝国のシンダー作戦を妨害した。
やがてナンはレイアが設立したレジスタンスの一員となり、T-70 Xウイング・スターファイターに乗り込んでファースト・オーダーとの戦いに参加した。34 ABY、ナンはレッド中隊のコールサイン“レッド3”としてスターキラー基地攻撃作戦に参加した。レジスタンスはこの戦いで勝利を収め、ナンは無事にディカーの基地へ生還する。その直後ナンはMC85スター・クルーザー<ラダス>でディカーから撤退し、クレイトの戦いでは“レブ”中隊の一員としてV-4X-Dスキー・スピーダーを操縦し、スーパーレーザー・シージ・キャノンへの攻撃を試みた。ナンはこの戦いを生き延び、他の仲間とともに<ファルコン>でクレイトから脱出した。
経歴[]
生い立ち[]
サラスタンの男性、ナイン・ナンはアウター・リム・テリトリーの惑星サラストに生まれた。[1] ナンはソロスーブ社の貨物船パイロットとして操縦の腕を磨いたが、やがてソロスーブ社が銀河帝国を支持し始めると、会社の貨物を盗んで反乱同盟に横流しすることで、会社の決定に反対の立場を示した。[5] <メルクローラー>という名のスター・ヨットを所有していたナンは[12] 、最初のうち独立した密輸業者として活動し[5]、銀河内戦の時代には武器商人としても生計を立てた。[6][12] またナンは同じ密輸業者のランド・カルリジアンや[1]、オルデラン出身の反乱軍パイロット、エヴァン・ヴァーレインらと親しかった。[6]
銀河内戦[]
オーガナの任務[]
- 「ナイン・ナン。あなたが帝国の警戒網をくぐって船団をサラストの軌道まで先導してくれたお陰で、多くのオルデラニアンと合流できたわ。その勇気を讃える式典を開く余裕もないけれど、せめて感謝を形にさせてちょうだい。お母さまの形見のこの首飾りを贈りたいの」
- ―プリンセス・レイア・オーガナ[出典]
ヤヴィンの戦い直後の0 ABY[13]、ナンは友人であるエヴァン・ヴァーレインの頼みを引き受け、プリンセス・レイア・オーガナによるオルデラニアン難民の救出任務を手伝うことになった。当時、レイアやヴァーレインの母星であるオルデランは帝国の超兵器デス・スターによって破壊されたばかりだったが、すでに帝国によって、オルデラニアンの生存者狩りが開始されていたのである。銀河系各地に散らばっている同郷の難民を救う旅に出たレイアたちは、まずはじめにナブーでオルデラニアンのミュージシャン・グループ“音楽教団”を救った後、サラストのオルデラン居留地にやってきた。一方、ドリード中佐率いる帝国軍は、プリンセスがサラストにいることを知ってストームトルーパー部隊を地上へ差し向けた。[6]
レイアたちが帝国軍を撃退した後、ナンは帝国の警戒網を破ってオルデラニアンの船団をサラスト軌道へ先導し、彼らの脱出を実現させた。<メルクローラー>をヨット<ロード・ジュン>とドッキングさせた後、ナンはヴァーレインとの再会を喜び、密輸品の武器をレイアに提供した。プリンセスはせめてもの感謝のしるしとして、義母ブレア・オーガナ女王の物だった玉髄の首飾りをこのサラスタンの密輸業者に贈った。[6]
その後、レイアはオルデラニアンの帝国軍将校テュラを救出するため、砂漠の惑星スカラドーシュでドリード中佐と取り引きをした。ナンとアストロメク・ドロイドのR2-D2が乗る<メルクローラー>は、スカラドーシュ軌道に配備された[6] ヴェンク艦長[14] 指揮下のインペリアル級スター・デストロイヤーの目を盗んで地上に到着し、ドリードに捕まったオーガナを解放した。オーガナとヴァーレインが全てのストームトルーパーを始末した後、ナンは急いで<メルクローラー>を発進させた。[6]
ドリード戦死の報せを受けたインペリアル級艦は、<メルクローラー>の迎撃態勢に入った。ナンはデコイを発射してスター・デストロイヤーに撃墜させ、<メルクローラー>が破壊されたかのように見せかけた。その後、ナンはオルデラン難民が続々と集まっている惑星エスピリオンに針路をとった。[6]
間もなく、帝国軍はオルデラン難民を一網打尽にするためエスピリオンを襲撃した。オルデラニアンと混血種族オルダー=エスピリオンの民衆はオーガナの演説を聞いて一致団結し、インペリアル級スター・デストロイヤーやTIEファイターを撃退した。その後、エスピリオン上空の宇宙船内で祝勝の宴が開かれ、ナンもヴァーレインと共に勝利を喜んだ。[6]
サラストの戦い[]
3 ABY、ナンは反乱同盟の任務で故郷サラストへ戻り、サラスタン・レジスタンスを率いて、ピニヤムの町でコバルト労働者改革戦線のメンバーに物資を届けるのを手伝った。それから間もなく、帝国軍と同盟軍第61機動歩兵隊(トワイライト中隊)のあいだに戦いが勃発し、同盟軍はイニュシュ・トアの工場を制圧することに成功した。トワイライト中隊がリングブレイカー作戦の次の標的へ向かおうとした際、彼らのCR90コルベット<サンダーストライク>が撃墜されてしまい、護衛艦のブラハトック級ガンシップ<アパイラナズ・プロミス>は逃走を余儀なくされた。トワイライト中隊はサラストで足止めを食らうことになり、隊長のハズラム・ナミアはナンとサラスタン・レジスタンスを見つけるためピニヤムを訪れた。ナンはストームトルーパーに襲われて拘束されたナミアとその部下たちを救出し、サラスタン・レジスタンスの隠れ家へ誘導する。しかし、ナンはナミアが求める援助を提供することができなかった。間もなく、トワイライト中隊と<プロミス>に止めを刺すため、インペリアル級スター・デストロイヤー<ヘラルド>が姿を現した。空と地上で戦いが巻き起こり、<ヘラルド>は内部の破壊工作によって撤退を強いられた。ナンはイニュシュ・トアで減少した地上部隊を補うため、サラスタン・レジスタンスとコバルト労働者を結束させ、ピニヤム奪還のために戦った。彼らの努力はサラストの惑星規模反乱に繋がり、同盟軍による制圧を実現させた。[7]
イエロー・ムーン作戦[]
- 「こんな曲芸飛行を知ったらくやしがるコレリアンを、ひとり知ってるわ」
- ―レイア・オーガナ[出典]
同盟軍のメンバーとして活動するようになったナイン・ナンは、帝国から指名手配された。ホスの戦いの後、ナンはレイア・オーガナを<メルクローラー>に乗せ惑星ザスティガへ届けるよう命じられた。ザスティガ到着後、ナンはパイロットのウェッジ・アンティリーズやルーク・スカイウォーカーと偵察戦術について話し合った。一方、オーガナは同盟軍の上層部にイエロー・ムーン作戦を提案し、ナンをチームのメンバーに指名した。これはエンドアの戦いに向けて準備中の同盟宇宙軍から帝国軍の注意を逸らすために立案された、リスクの高い陽動作戦だった。ナンはオーガナ、キディ・アレリ、ロクマルカ、アントロットを<メルクローラー>に乗せ、コルヴァ宙域の惑星バステールに到着した。エラドロ・シティで情報を集めた後、他のメンバーはハイパー=トランシーバーを設置するため山を目指し、ナンは<メルクローラー>で待機した。ナンは帝国軍の調査活動に時間をとられ、極寒の地表にいる仲間を迎えに行くのが遅れた。[15]
オーガナのチームは次の目的地セシに到着し、<メルクローラー>をスリナカ島付近に着陸させた。ナンは観光客に変装した仲間たちの姿を面白がり、ホログラムを撮影してモン・モスマに送ろうとしたが、皆に叱られた。<メルクローラー>で待機していたナンは、任務遂行中の仲間たちに帝国軍の到着を警告した。インペリアル級スター・デストロイヤー<シールドメイデン>のキオネー艦長は、ハイパー=トランシーバーの信号をキャッチし、オーガナのチームを執拗に追っていた。他のメンバーと合流した後、ナンは惑星ジャレシュに針路をとった。[15]
ジャレシュに到着後、仲間たちの任務遂行を待つ間、ナンは個人的なビジネスのために地元の商人と取り引きした。オーガナたちが戻って来た時、<メルクローラー>の貨物室はジョウルーンの濃縮肥料の樽でいっぱいになっていた。ジャレシュから離陸した直後、ナンの宇宙船は惑星の影に隠れていた<シールドメイデン>に待ち伏せされた。ナンはスター・デストロイヤーのトラクター・ビームに捕捉されないようジグザグに飛行し、偶然通りかかった大型貨物船に隠れてハイパースペース・ジャンプした。その後、オーガナはチーム全員を集め、この先はミッションから降りても構わないと告げた。ナンは自分が降りたら船が無くなると冗談を言い、他のメンバーも任務継続を決めた。[15]
ナンは惑星ガラーンに船を飛ばした。間もなく、ハイパー=トランシーバーの呼びかけに応じた宇宙船がガラーンのイエロー・ムーンに集まり始めたが、オーガナが帝国軍の危険を説明している最中に、<シールドメイデン>がハイパースペースから姿を現した。オーガナはトラクター・ビームに捕捉された<メルクローラー>を自爆させようとしてナンを驚かせたが、ロクマルカが彼女を止めた。<シールドメイデン>の監房に連行された後、ロクマルカは自らを犠牲にして体内に仕込んだ電磁パルス爆弾を起動し、スター・デストロイヤーの機能を停止させた。ナンたちはその隙に脱出を試みたが、格納庫でストームトルーパーに見つかり、急いでインペリアル・シャトルに乗り込んだ。アントロットだけは<メルクローラー>に駆け込み、サーマル・デトネーターを使った自爆で格納庫に脱出口を開けた。ナンの操縦するシャトルはコルヴァ宙域の反乱軍支援者の助けを借りて帝国軍から逃げ切った。[15]
エンドアの戦い[]
- 「心配するなって。友人たちが行ってるんだ。あいつならシールドを解除してくれるさ」
- ―ナイン・ナンに対し、ランド・カルリジアン[出典]
イエロー・ムーン作戦が終わった後、ナイン・ナンはサラスト星系に集結中の同盟軍艦隊に加わった。[4][15] 反乱同盟軍の将軍になっていたランド・カルリジアンは、YT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>の副操縦士に旧友のナンを指名した。[1] 同盟軍は衛星エンドア上空で建造中の第2デス・スターに直接攻撃を仕掛けるため、バトル・ステーションのシールド発生施設があるエンドアの森にハン・ソロ将軍のパスファインダーズ隊を派遣した。ギアル・アクバー提督率いる同盟軍艦隊は、地上部隊の作戦が成功した頃にエンドア星系にジャンプし、シールドを失ったデス・スターに奇襲を仕掛ける予定でいた。[4]
しかし同盟軍艦隊がエンドア星系に到着した時、デス・スターのシールドはまだ消えていなかった。それだけでなく、スーパー・スター・デストロイヤー<エグゼクター>に率いられた帝国軍艦隊が同盟軍を待ち受けていた。エンドアの戦いそのものが皇帝シーヴ・パルパティーンによって仕組まれた罠だったのである。同盟軍艦隊は地上部隊の活躍に望みを託し、TIEファイターやスター・デストロイヤーと交戦した。既に完成していたデス・スターのスーパーレーザー砲が同盟軍を苦しめたが、ひとたびシールドが消失すると、<ミレニアム・ファルコン>と数機のスターファイターがバトル・ステーションの内部に突入した。最終的に<ミレニアム・ファルコン>とウェッジ・アンティリーズのXウイング・スターファイターが中央反応炉に達し、デス・スターに致命的な一撃を与えた。ナンとカルリジアンは間一髪のところで爆発するバトル・ステーションから脱出し、仲間たちのもとへ戻った。銀河帝国はエンドアの戦いで超兵器と皇帝パルパティーンを失う大敗北を喫した。戦いが終わった後、ナンやカルリジアンはエンドアのブライト・ツリー村で開かれたパーティに参加し、原住民のイウォークやソロの部隊と共に勝利を祝った。[4] この戦いの後、ナンは武勲を認められて反乱同盟からカリドア・クレセント勲章を授与される。[5]
ナブー防衛戦[]
- 「ナブー機、こちらは<メルクローラーII>のランド・カルリジアン将軍」
- ―ランド・カルリジアン[出典]
エンドアの戦いの後、帝国は皇帝パルパティーンが生前に用意しておいた非常事態計画、“シンダー作戦”を開始した。エンドアの戦いの20日後、ラー・デュヴァット艦長のインペリアルII級スター・デストロイヤー<トーメント>が皇帝の故郷である惑星ナブーを侵略した。この時、レイア・オーガナとシャラ・ベイ中尉が新共和国創設に向けた交渉のためナブーを訪れていた。彼女たちはソーシャ・ソルーナ女王と共にN-1スターファイターに乗り込み、帝国が配備した気候操作網の破壊を試みた。同じ頃、反乱同盟軍は帝国保安局の軍事施設“タイロンの辺境”を制圧し、シンダー作戦の情報を手に入れた。同盟軍は急遽ナブーに増援を送り、ナンとカルリジアンは新しいヨット<メルクローラーII>で出撃した。レイアたちは援軍の到着でピンチを切り抜け、ナブーはシンダー作戦から防衛された。[16]
レジスタンス[]
ベテランのパイロット[]
- 「みなさん、今夜はここに来てくれてありがとう。昔からの友人も、新しい友人も歓迎します」
- ―レイア・オーガナ[出典]
28 ABY、新共和国の銀河元老院が分裂の危機に立たされていた頃、レイア・オーガナ元老院議員はダース・ヴェイダーの実娘であることを元老院で暴露され、誹謗中傷にさらされた。レイアは銀河系を脅かす新たな脅威に立ち向かう必要性を感じていたが、一連の事件で元老院への信頼を失ったため、自ら“レジスタンス”を組織することを決意する。彼女は、ナイン・ナンやカルアン・イーマット、ギアル・アクバーといった銀河内戦当時の旧友や、新しい世代の同志たちを惑星ホズニアン・プライムの元老院複合施設内の格納庫に集め、レジスタンスの設立を宣言した。[17] レイアはこの新勢力を率いる将軍となり[18]、ナンは自身が何十年も積み重ねてきた経験と、衰えを知らない良心を、旧友が掲げる大義に捧げることとなった。[12]
レジスタンス・スターファイター隊の一員になったナイン・ナンは、T-70 Xウイング・スターファイターに乗り込み、帝国の残党から生まれたファースト・オーダーとの戦いに身を投じた。[18] ナンはレジスタンス宇宙軍の少佐の階級を与えられ[19]、レッド中隊でコールサイン“レッド3”を担当した。[9] 34 ABY、レジスタンス・パイロットのエルゥロ・ランパーがファースト・オーダーとの戦いで戦死した後、ナンは惑星ディカーのレジスタンス基地で行われたエルゥロの葬儀に参加した。[20]
スターキラー基地の戦い[]
34 ABY[13]、ファースト・オーダーは完成したばかりの超兵器スターキラー基地を使い、新共和国の首都ホズニアン・プライムを擁するホズニアン星系をダーク・エネルギーのビームで破壊した。その直後、ナイン・ナンはディカーの司令センターで行われた対策会議に参加した。ナンを含む大勢の人員が見守る中、テミン・ウェクスリーが持ち帰ったデータが中央のホロテーブルに映し出され、スターキラー基地の全貌が明らかになった。会議の結果、レジスタンスはストームトルーパーの脱走兵フィンが提供した情報をもとに、スターキラー基地のサーマル・オシレーターを標的に定めた破壊作戦を立案した。[8]
ハン・ソロとチューバッカ、フィンが<ミレニアム・ファルコン>でスターキラー基地に侵入し、惑星シールドを解除した後、レッド中隊とブルー中隊の隊員は“ブラック・リーダー” ポー・ダメロン中佐の指揮のもと、即座に作戦を実行に移した。ダメロンが両中隊に作戦の開始を告げたとき、ナンはサラスティーズ語で彼に返事し、スターキラー基地の軌道へハイパースペース・ジャンプした。彼らはすぐに大気圏内へ突入し、サーマル・オシレーターに攻撃を放った。[8] ナンもXウイングの全兵器を撃ちまくったが[21]、サーマル・オシレーターはびくともしなかった。スターキラー基地はディカーを攻撃するために次の砲撃の充填を進めており、ダメロンは超兵器のエネルギー源である太陽の光が尽きるまでは、自分たちに勝機が残されていると隊員たちに呼びかけた。[8]
その直後、アーミテイジ・ハックス将軍の命令で出撃したTIEファイターの空中防衛部隊がXウイングに襲いかかった。レジスタンスの戦闘機は、TIEファイターと対空砲台の攻撃で次々と数を減らしていった。しかし地上にいるチューバッカが爆弾を起爆してサーマル・オシレーターに亀裂を生じさせ、スターファイター部隊に新たなチャンスを作った。ダメロンは生き残っている隊員に外部からの攻撃を呼びかけた後、自ら亀裂に突入し、オシレーターの内部を直接攻撃した。この攻撃はスターキラー基地にとって致命傷となり、間もなく惑星全体の崩壊が始まった。[8]
作戦成功を知らされたレイアは、すぐに戦場から退却するよう指示したが、ダメロンは<ファルコン>の友人たちを置いてくことはできないと反論し、ナンやウェクスリーも同意の声を上げた。[21] スターキラー基地が爆発する直前、彼らは無事に<ファルコン>と合流し、ディカーへの生還を果たした。ナンを始めとする生存者たちは、レジスタンス基地のハンガーで仲間に出迎えられ、勝利を喜びあった。その直後、レジスタンスは隠遁中のジェダイ・マスター・ルーク・スカイウォーカーの居場所を示す地図を完成させた。レジスタンスに加わったばかりのフォース感応者レイが、惑星オク=トーにいるルークに会うため、チューバッカやR2-D2とともにディカーから出発したとき、ナンは大勢の仲間たちの最前列に立ち、離陸する<ファルコン>を見送った。[8]
ディカーからの撤退[]
- 「戦闘に戻らねばなりません。なぜなら、ハンと同じように、われわれは正義と自由を信じているからです」
- ―ハン・ソロの葬儀の参加者に対し、レイア・オーガナ[出典]
<ミレニアム・ファルコン>が去った後、スターキラー基地で実の息子カイロ・レンによって殺されたハン・ソロの葬儀が、ディカーで開かれた。ナイン・ナンもアクバー提督やイーマットといったベテラン兵士たちと一緒に葬儀に参加し、ハンの妻であるレイアのスピーチを聞いた。[22] レジスタンスはファースト・オーダーの報復攻撃を恐れてすぐにディカーからの撤退活動を開始し、基地の人員は軌道に駆けつけたレジスタンス宇宙軍の軍艦に移動した。ナンもレイアの旗艦であるMC85スター・クルーザー<ラダス>に乗り込んだ。レジスタンスは、ハックス将軍率いるファースト・オーダー艦隊がディカー軌道に出現した直後に撤退を完了させ、イリーニウム星系からハイパースペースへ逃げ込んだ。[10]
しかしファースト・オーダーはメガ級スター・ドレッドノート<スプレマシー>に搭載されたハイパースペース追跡装置でレジスタンスのジャンプ先を特定し、執拗に攻撃を続けた。カイロ・レン率いるTIE中隊が<ラダス>のブリッジを攻撃したとき、レジスタンスはレイアを除く最高司令部のメンバーを全員失ったが[10]、ナンはブリッジにいなかった[12] ため九死に一生を得た。その後、ナンは<ラダス>の緊急用ブリッジで開かれたミーティングに参加し、ラーマ・ダーシー中佐から自軍の状況について説明を受けた。またダーシーは、負傷したレイアに代わって<ニンカ>のアミリン・ホルド中将が艦隊の指揮官になることを一同に告げた。[10]
クレイトの戦い[]
- 「よし、聞いてくれ。この錆びたバケツは気に入らないし、どうも分が悪そうだ。でもなんとかして隊形を維持し、奴らがあのキャノンを前に出すまでは近寄りすぎないよう気をつけろ」
- ―ポー・ダメロン[出典]
ホルド中将の作戦に従い、レジスタンスはファースト・オーダーに気づかれないよう、小型のロードリフターで惑星クレイトに避難しようとした。[10] ナンはレイアやダメロンらとともに、パミッチ・ネロ・グッドとコヴァ・ネルが操縦する輸送艇に乗り込んだ。[23] 彼らの作戦はファースト・オーダーに気づかれ、多数の輸送艇がクレイトへの降下中に撃墜されたが、<ラダス>に留まったホルドが自らを犠牲にして<スプレマシー>へ特攻を仕掛け、この巨大軍艦を道連れにしてレジスタンスの希望を守った。撃墜を免れた輸送艇は、かつて反乱軍が使用したクレイトの古い前哨基地にたどりついた。[10]
ファースト・オーダーは、レジスタンスが立てこもっている基地のブラスト・ドアを破壊するため、バッタリング・ラム・キャノンをクレイトの地表に降ろした。レジスタンスは、レイアが発信したメッセージを受け取った誰かが助けにきてくれることを期待し、それまでは前哨基地にある兵器で籠城を決め込むことにした。[10] ナンを含む[12][22] 13名のレジスタンス・パイロットは、前哨基地に残っていた古いV-4X-Dスキー・スピーダーに乗り込み、キャノンの破壊を試みることになった。[10]
人物[]
- 《請求は分単位だからな。王族でも値引きはしない!》
- ―レイア・オーガナに冗談を言うナイン・ナン[出典]
ナイン・ナンはサラスタンの男性で、種族特有の黒いビー玉のような目と垂れ下がったほお肉を持っていた。[1] ナンはサラスティーズ語でまくしたてるように喋った。彼は言葉遣いが荒い皮肉屋だったが、友人や仲間たちからの信頼は厚かった。[15]
技術と能力[]
ナイン・ナンは優れたパイロット兼密輸業者で、帝国軍のスター・デストロイヤーに気付かれることなく惑星封鎖を突破することができた。[6] レイア・オーガナやギアル・アクバー提督はナンの操縦技術を高く評価しており、特にレイアは、ハン・ソロですらナンの曲芸飛行を知ったら悔しがるだろうと仄めかした。[15] またエンドアの戦いでは、ランド・カルリジアンが自らナンを<ミレニアム・ファルコン>の副操縦士に指名した。[1]
装備[]
反乱同盟軍やレジスタンスに所属した頃、ナイン・ナンは赤いつなぎの上に黒いベストを着込んでいた。[4][8] ナンがレジスタンス所属時に着用したサラスタン用フライト・ヘルメットにはコールストリーク中隊を象徴するストライプ模様が入っていた。[18]
登場作品[]
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