- 「援軍が来たようだな」
- ―ニュー級シャトルを目にしたオビ=ワン・ケノービ[出典]
ニュー級攻撃輸送シャトル(Nu-class attack/transport shuttle)、別名ニュー級輸送船(Nu-class transport)、ニュー級アタック・シャトル(Nu-class attack shuttle)、通称リパブリック・アタック・シャトル(Republic attack shuttle)はシグナス・スペースワークス社が設計・製造した多目的輸送船である。エイビーシーデリアン・ラインと呼ばれるシャトルの系譜に属し、ラムダ級T-4aシャトルの概念的・技術的祖先にあたる。着陸時に上方向に向かって折りたたまれる左右2枚の展開翼を特徴とし、よく似た機種として3枚翼のロー級輸送シャトルが存在した。ニュー級シャトルはハイパードライブと強力なシールド、装甲、兵器を備え、広々とした主船倉に30名の兵士を乗せることができ、長距離武装強襲シャトルとしての役割を果たした。ニュー級シャトルはクローン戦争中に銀河共和国によって使用され、終戦後は銀河帝国にも採用された。やがてニュー級シャトルの役割はシグナス・スペースワークス社の新製品であるセンチネル級着陸船に取って代わられたが、このシャトルのデザインはラムダ級を含む多くの後継機種のたたき台となった。
ニュー級シャトルは共和国グランド・アーミーがそれまで使用していた乗り物の欠点を補うために開発された。クローン戦争中、兵員輸送と戦闘航空支援が可能な多用途ビークルのデザイン・コンペをきっかけに生まれ、コンペではロザナ・ヘビー・エンジニアリング社のLAATシリーズ・ガンシップに敗北したものの、LAATには無い長距離輸送能力を評価されて採用が決まった。LAATと違い、ニュー級シャトルは大型艦の助けを借りずに長距離を航行することができ、導入後まもなくクローン・トルーパーたちのお気に入りとなった。また共和国軍の司令官や元老院議員たちも内部構造や着陸装置の調整が可能なニュー級をいち早く支持し、クローン戦争を通して重用されることとなった。戦時中、ニュー級シャトルは兵士の輸送に加え、定期的な視察任務や外交任務、多種多様な作戦で性能を発揮した。例として、クローン・キャプテン・レックスとコマンダー・コーディは辺境の前哨基地を視察する際にニュー級シャトルを用い、カーラス元老院議員とジャー・ジャー・ビンクス下級代議員は海賊との交渉を目的としたフローラムの任務でシャトルを使用した。またニュー級はしばしばジェダイ将軍たちの移動手段として活用された。
特徴[]
船体[]
- 「攻撃を受けている!」
- ―ニュー級シャトルのクローン・トルーパー・パイロット[出典]
シグナス・スペースワークス社によって設計・製造されたニュー級攻撃輸送シャトル[4]、別名ニュー級アタック・シャトル[3]、ニュー級輸送船[1] はエイビーシーデリアン・ラインに属す[2] シャトル[4] および多目的輸送船である。ラムダ級T-4aシャトルの概念的・技術的祖先にあたり、ラムダ級と同じく多用途の宇宙船で、エレガントなスイング=ウイング(可変翼)・デザインを特徴としていた。[13] 全長は18.9メートル、全高24.34メートルで[6]、競合モデルである低空強襲トランスポート(LAATシリーズ)とほぼ同じ大きさだった。ニュー級シャトルは三角形の船体を2枚の長い折り畳み式の翼で挟んでおり、船首正面部に搭乗ランプ、船首上部にフライト・デッキが設けられ[5]、船体後方は広々とした船倉になっていた。ニュー級シャトルは飛行時に2枚の翼を左右に展開して安定性と機動性を確保し、着陸時には船体左右に折り畳むことで、どんな地形への着地も可能にした。[4] 通常、このシャトルはパイロット1名、副操縦士兼砲手1名の計2名によって運用され[5]、パイロット1名だけでも操縦することができた。[8]
ニュー級シャトルののっぺりとした船首のハッチは、着陸時に前方に向かって開く折り畳み式タラップを兼ねていた。[5] タラップを登ると船倉へ続く短い通路があり、通路の真上にフライト・デッキがあった。[14] 2名のクルーはタンデムでフライト・デッキに搭乗し、副操縦士は前方下部、操縦士は後方上部のシートに着席した。[5] パイロットはコックピットのシート部分を下段の通路へ降下させたのち、着座した状態で再び上昇させることでフライト・デッキに乗り込んだ。[14] そのためパイロットも乗船時は乗客と同じように正面ハッチを利用すればよく、コックピットへのアクセス手段確保のために船倉内の貴重なスペースを削らなくて済むデザインになっていた。[4] またコックピットのキャノピー自体を開閉することもできた。[15] 両操縦席の前にはオレンジ色の各種スクリーン及び操作機器が並んでいた。[16] 船倉の左右には乗客用の座席が配置され、着陸時に上体を固定するための安全バーが壁に取り付けられていた。銀河共和国が使用したニュー級シャトルは白をベースに赤や黄色のとマーキングが施されていたが[14]、銀河帝国のもとでは白と灰色のモノトーンのカラーリングの機体が使われるようになった。[12]
性能[]
このシャトルの兵器は6門のレーザー砲によって構成され[1][4]、その内訳は中型レーザー砲2門、二連軽レーザー砲2門となっていた。二連砲は船首左右の旋回砲塔に配置され[4]、残りの火器は翼の付け根部分に配置されていた。[11] ニュー級シャトルは重装甲であり、二重外板で主船倉の乗員や貨物を保護した。偏向シールドも強力なものを装備していたが、船尾のエンジン・ポート周辺の守りが薄く、唯一の弱点となっていた。このシャトルは常にスターファイターの護衛がつく前提で設計されていたため、搭載兵器は全て前方向を向いており、背後からの攻撃には弱かった。その反面、搭載兵器の火力が集中している正面部に搭乗ランプが配置されていることから、このシャトルで移動するクローン・トルーパーたちは搭乗口のことを冗談めかして「銀河系で最も安全な場所」と呼んだ。[4]
ニュー級攻撃輸送シャトルは3基の亜光速エンジンを搭載し、大気中での最高速度は850キロメートル毎時に達した。ハイパードライブの等級はクラス1で[4]、クラス12のバックアップも搭載していた。[5] ニュー級シャトルは澄み渡った大気中なら、翼のおかげでかなりの安定性を確保することができ、驚異的な航続距離を誇った。ニュー級シャトルは立ち乗りの状態で最高30名の[4] フル装備の[5] 乗客を運ぶことができ、さらに2トンの貨物を積むことができた。[4] この船は部隊を比較的快適かつ安全に運搬することが可能で[5]、長距離武装強襲シャトルとして優れていた。[4] ニュー級シャトルは航法コンピューターや短距離センサーを搭載し[5]、長距離トランスミッターや[9] ホロネット・トランシーバーを含む各種通信装置を備えていた。トランシーバーは小型船にしては有効範囲がかなり広く、乗員や乗客にとって頼りがいのある装置となった。シャトルが着陸すると、通信装置は現地の惑星フィードに自動的にアクセスして有効範囲を拡大し、適切に暗号化された信号を送信した。[4]
ニュー級シャトルは輸送船としては珍しくトラクター・ビームも搭載していた。また船体の下面には磁気クランプが備わっており、貨物や他の小型船1隻を保持することができた。[1] このシャトルは下面に小型船をドッキングさせた状態でハイパースペースを航行することができ、自力でハイパースペース・ジャンプすることができない船の運搬役として活躍することが可能だった。なかでもTIE/saボマー[7] (横幅9.3メートル)[17] はニュー級シャトルの翼のあいだにすっぽりと収まることができた。[7]
ニュー級シャトルの中には船体下部にモジュール式の貨物ポッドが取り付けられているものもあった。貨物ポッド自体は、内部に複数のモジュール機構を搭載した空箱に過ぎないが、ほぼあらゆる種類の貨物を運搬できるように換装することができた。また追加の座席を取り付けたり、シャトルの生命維持システムに接続することで、標準仕様より多くの兵員を運べるようにすることもできた。貨物ポッドで部隊を運ぶ場合、シャトルの兵員運搬数は75名に増加した。[5] またニュー級シャトルのバリエーションの中には、両翼のあいだに備え付けの貨物ベイを搭載したものもあった。[1] その他、ニュー級シャトルとよく似た[11] ロー級輸送シャトルと呼ばれる宇宙船が存在した。[18] ロー級シャトルは全体的な特徴はニュー級と酷似していたが[11][19]、船体上方に伸びる3枚目の翼を備えていた。またニュー級シャトルと同じく、ロー級も船体下面部に貨物ポッドを取り付けることができた。[19]
役割[]
- 「コルサントに接近中。間もなく目的地に着陸します」
- ―ニュー級シャトルのパイロット[出典]
ニュー級攻撃輸送シャトルは共和国グランド・アーミーが従来使用していた乗り物の欠点を補うために設計された。共和国がそれまで使っていた低空強襲トランスポート/兵員用(LAAT/iガンシップ)はクローン・トルーパーやジェダイの司令官を各地の戦場へ迅速かつ容易に運ぶことができたが、多目的ではありつつも、ハイパードライブを搭載していないため長距離航行には不向きだった。そこで、ハイパードライブを搭載し、重武装で、シールド能力を備え、小型で機敏なステルス船という共和国のニーズを満たすべく生まれたのがニュー級シャトルだった。またこのシャトルは着陸ゾーンでの援護射撃に加え、兵員の配備・回収のあいだ敵の攻撃に持ちこたえるという条件も満たすことができた。ニュー級シャトルは導入後すぐにクローン・トルーパーのお気に入りとなり、共和国軍の司令官や元老院議員たちも、内部構造や着陸装置を調整できるニュー級をいち早く支持した。[4]
ニュー級シャトルはクローン戦争においてさまざまな役割を果たし、“リパブリック・アタック・シャトル”の通称で知られた。広々とした船内にベンチが並んだこのシャトルは兵員輸送の役割に適しており、母艦のクルーザーから発進して、LAAT/iガンシップでは不可能な惑星間距離を移動することができた。クローン戦争中、共和国政府高官への危険が高まるにつれ、ニュー級シャトルは共和国軍将校、元老院議員、ジェダイ・ナイトらの主要な輸送手段としてますます重用されるようになった。[6] ニュー級シャトルは優れた貨物積載能力のおかげで多様な作戦任務にうってつけであり、またその驚異的な航続距離と火力により、定期的な視察任務や、潜在的な敵対可能性地域への外交任務でも能力を発揮した。[4] 共和国宇宙軍での通常の任務に加え、ニュー級シャトルはグランド・アーミーの特殊部隊やジェダイのあいだでも人気があり、彼らはこの頑丈な小型船の実用性と多用途性を高く評価していた。[5] 通常、2名のクローン・トルーパー・パイロットがニュー級シャトルの操縦を担当したが[14]、少人数による視察任務では高階級のクローン・トルーパー・オフィサーが自ら操縦席につくこともあった。[16] 帝国時代初頭には、徴兵トルーパー・パイロットがニュー級シャトルの操縦を担当することもあった。[20]
歴史[]
クローン戦争[]
誕生と戦争初期(22 BBY)[]
- 「我々の到着に備えろ」
- ―クローン・コマンダー・コーディ[出典]
22 BBYに[21] クローン戦争が勃発した当初、共和国宇宙軍には小型船が不足していた。主力艦と準主力艦は豊富に存在した(そのほとんどは数百年とは言わないまでも、数十年物の旧型船ではあった)が、ガンボートやシャトル、着陸船、その他小型船舶はほとんど所有していなかった。この空白を埋めるべく、宇宙軍は急遽、カンセラー級スペース・クルーザーや各種外交用シャトルなどの民間船を大量に軍用に就役させた。しかし宇宙軍本部はこれがその場しのぎの妥協策であることを承知しており、民間船を戦争用に再装備するかたわら、宇宙軍に必要な船を揃えるためのキャンペーンを開始した。[5]
シグナス・スペースワークス社のニュー級シャトルは、兵員輸送と戦闘航空支援を可能にする新型多用途ビークルのデザイン・コンペをきっかけに誕生した。しかし最終的にこのコンペに勝利したのは、より優れた輸送能力と低コストを評価されたロザナ・ヘビー・エンジニアリング社(RHE)のLAATシリーズ・ガンシップだった。しかしRHE社はLAATガンシップにハイパースペース航行機能は不要と判断し、宇宙軍本部もこれに同意した。結果的に、ニュー級シャトルは重戦闘航空支援用輸送機のコンペからは脱落したものの、長距離輸送機能と軽攻撃能力を持つ機体のニーズを満たすために採用が決まった。ニュー級シャトルの航続距離、優れたレーザー武装、重装甲は柔軟性に富み、まさに輸送と軽攻撃の両方の役割を簡単に果たすことができたのである。[5] このシャトルは標準的なLAATガンシップを補完する機体となり[4]、共和国宇宙軍によって購入されて以来、目覚ましい成功を果たすこととなった。[5]
22 BBY[21]、惑星クリストフシスの軌道でジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカー率いる共和国艦隊と、トレンチ提督率いる分離主義勢力の封鎖艦隊が戦闘を繰り広げた。アナキンの艦隊は苦戦を強いられ、クリストフシスの月[22] リーシス[3] の裏側へ退却し、オビ=ワン・ケノービ将軍の援軍と合流した。その後、アナキンはオビ=ワンが持ってきたという新兵器を確認するため、ニュー級シャトルに乗ってヴェネター級スター・デストロイヤー<レゾリュート>から<ネゴシエーター>へ移動した。[22] のちにアナキンとオビ=ワンはクリストフシスの地上に降り、共和国グランド・アーミーを指揮して分離主義勢力ドロイド軍と戦った。そんな中、ジェダイ最高評議会は2人に新しい任務を与えることに決めたが、戦場と連絡が取れなかったため、アナキンの新しいパダワンとなるアソーカ・タノに伝言を託した。アソーカはニュー級シャトルに乗って[11] 首都チャレイドニア[3] の共和国陣地に降り、グランド・マスター・ヨーダからの伝言をアナキンとオビ=ワンに伝えた。テスの戦いの直前には、ARFトルーパーの偵察チームがニュー級シャトルに乗って惑星テスを偵察した。任務を終えると、彼らはアクラメイター級アサルト・シップに帰還し、シャトルから降りてスカイウォーカー将軍に報告を行った。[11] 同年[21]、クローン・コマンダー・コーディとクローン・キャプテン・レックスはニュー級シャトル<オベックス>でリシ・ステーションの視察に訪れた。しかし基地はすでに分離主義勢力のBXシリーズ・ドロイド・コマンドーによって占拠されており、2人はハンガー・ベイで待ち伏せされた。2人は奇襲を生き延びたものの、<オベックス>はドロイド・コマンドーが投げたサーマル・デトネーターで破壊されてしまった。[16]
戦争中期(21 BBY)[]
21 BBY[21]、ジェダイ・ナイトのナダール・ヴェブとクローン・コマンダー・フィル率いる分隊は、トレード・フェデレーションのヴァイスロイ・ヌート・ガンレイを捕まえるためニュー級シャトルでヴァセック3に降りた。デルタ7Bイーサスプライト級軽インターセプターで現れたジェダイ・マスター・キット・フィストーと合流した後、一行はクローン・トルーパーのベルとナイナーに船の見張りを任せ、グリーヴァスの砦に踏み込んだ。グリーヴァスと遭遇した後、フィルはベルとナイナーに連絡を取り、ベスティンの艦隊に増援を要請するよう命じた。2人は長距離トランスミッターを使うためシャトルに乗り込んだが、その様子を遠くから見ていたIG-100マグナガードがミサイル・ランチャーを使ってシャトルを破壊してしまった。[9] 同年[21]、ヴァンコア星系における戦闘のさなか、オビ=ワンはアナキンとともにシーシピード級輸送シャトルに乗り込み、ドゥークー伯爵のソーラー・セーラーを追跡した。オビ=ワンはアソーカに応援を要請し、アソーカはレックスとともにニュー級シャトルで惑星ヴァンコアに駆け付けたが、アナキンとオビ=ワンはドゥークーを取り逃がしてしまっていた。[23]
その後、オナカー・ギャングのリーダーである海賊のキャプテン・ホンドー・オナカーがドゥークー伯爵を拘束し、共和国に身代金を要求した。カーラス元老院議員とジャー・ジャー・ビンクス下級代議員が共和国の代理人として派遣されることになり、身代金代わりのスパイスを携え、コマンダー・ストーンの外交サービス・チームと共にニュー級シャトルで惑星フローラムへ赴いた。しかし海賊ターク・ファルソがオナカーを裏切って身代金の強奪を企て、ファルソの部下であるバーブ・メンティアがフレアスター級アタック・シャトルでカーラス議員のシャトルを攻撃した。シャトルが回避行動を取る中、座席の安全バーをうまく操作できなかったジャー・ジャーは誤ってコックピットの昇降装置をいじってしまい、クローン・トルーパー・パイロット・マックの気を散らした。間もなくシャトルはミサイルに被弾し、ドーシャー平原に墜落した。カーラスは墜落直前にジャー・ジャーの安全バーを固定したが、墜落の衝撃で自身のバーが外れ、事故死してしまった。シャトルの船体は完全に破壊され、コックピットのパイロット2名も死亡した。その後、コマンダー・ストーンたちは船のビーコンを修理を試みたが失敗した。一方、ジャー・ジャーは墜落現場の近くにカーラスの墓を作った。その後、ファルソの一味が墜落現場を襲撃し、シャトルからスパイスの積荷を奪っていった。ストーンはシャトルの残骸に留まって共和国の助けを待つべきだと考えたが、ジャー・ジャーは反対し、スカルダーに乗って海賊の後を追うことを提案した。[14]
同年[21]、アナキンは分離主義者のキャプテン・マー・トゥーク率いる惑星ライロスの封鎖艦隊を破るため、スター・デストロイヤー<ディフェンダー>を敵のルクレハルク級バトルシップにぶつける計画を立てた。アソーカに作戦を説明した後、アナキンはアストロメク・ドロイドR2-D2とともにニュー級シャトルに乗って<レゾリュート>から<ディフェンダー>へ移動した。作戦が成功した後、キャプテン・レックスはアソーカの指示でニュー級シャトルを操縦し、アナキンの脱出ポッドの回収に向かった。[24] 共和国が第二次ジオノーシスの戦いに勝利した後、捕虜となったポグル・ザ・レッサー大公を運び出すため、ジェダイ・マスター・キ=アディ=ムンディとパダワン・バリス・オフィー、アソーカらの乗るニュー級シャトルがプロゲイト寺院の近くへ派遣された。ポグルはシャトルでヴェネター級艦へ移送され、共和国の首都であるコルサントへ届けられることになった。[25] またボバ・フェットの破壊工作によってヴェネター級艦<エンデュアランス>の反応炉が故障した際、数名のクローン・トルーパーが脱出のため格納庫のニュー級シャトルに乗り込んだ。[26] 同年[21]、内戦中のベイリスがジェダイ・オーダーに支援を要請した際、アナキン・スカイウォーカーとキャプテン・レックスはニュー級シャトルに乗り込んでコルサントのジェダイ・テンプルから出発した。[27]
戦争後半(20 BBY~19 BBY)[]
20 BBY[21]、惑星デヴァロンのイーディット寺院に配備されていた共和国軍が分離主義勢力の襲撃で全滅した。その後[28]、デルタ分隊のクローン・サージェント・ボスとフィクサー、セヴ、スコーチ[29] らがニュー級シャトルで現地の調査任務に赴き、ナイトブラザーのサヴァージ・オプレスによって殺されたジェダイ・マスター・ハルジーとパダワン・[28] ノックス[30] の遺体を回収した。彼らはコルサントのジェダイ・テンプルに戻ってシャトルを着陸させると、2人の亡骸をジェダイ評議会のメンバーたちのもとへ運んだ。[28] 同年[21]、オビ=ワン・ケノービはコルサントのギャラクティック・シティでアナキンやアソーカとともにニュー級シャトルに乗り込もうとした際に、賞金稼ぎラコ・ハーディーンに命を狙われた。当時、オビ=ワンとジェダイ評議会はシーヴ・パルパティーン最高議長の暗殺計画を調査しており、潜入調査任務の一環として、オビ=ワンは自らハーディーンに撃たれ、自身の死を装った。[31] 同年[21]、ジェダイ・オーダーが惑星オンダロンの反乱軍を間接的に支援することに決めた際、クローン・トルーパー・パイロットのホークがニュー級シャトル<ワルキューレ2929>を操縦し、アナキンやオビ=ワン、アソーカ、キャプテン・レックスらを首都イジス郊外のジャングルまで運んだ。[32]
19 BBY当時[21]、ニュー級シャトルはクローン・トルーパーの生産拠点である惑星カミーノのティポカ・シティでも使用されていた。ARCトルーパーのファイヴスと医療ドロイドAZI-3がカミーノアンから逃げ出すためフライト・ポッドを強奪した際、ティポカ・シティのハンガーに1隻のニュー級シャトルが駐機されていた。その後、ファイヴスはカミーノアンの主任医療科学者ナラ・セによる妨害をしのぎ、クローン・トルーパーの脳内に埋め込まれている行動抑制バイオチップの存在を暴いてジェダイ・マスター・シャアク・ティに知らせた。ファイヴスはパルパティーン最高議長の前で証言を行うことになり[33]、シャアク・ティやナラ・セ、コルサント・ガードらとともにニュー級シャトルに乗って惑星コルサントへ旅した。シャトルがコルサント星系に到着した後、ナラ・セはジェダイ・マスターに気づかれないようこっそりと、シャトルの船室で担架に固定されているファイヴスに投薬を行った。この事実は他の誰にも知られないまま、シャトルはギャラクティック・シティのグランド・リパブリック医療施設に着陸した。シャトルから降りた一行は、施設の着陸ベイでマス・アミダ副議長に迎えられた。[34]
クローン戦争終結当時、ヴェネター級スター・デストロイヤー[8] <トライビューナル>[29] には1隻のニュー級シャトルが収容されていた。マンダロア包囲戦の後、<トライビューナル>が共和国の囚人となった元シス卿モールを乗せてコルサントへ旅していた時、オーダー66が発令された。艦内で第332師団に命を狙われたアソーカ・タノは、陽動のためモールを解放し、キャプテン・レックスの脳から行動抑制チップを摘出する手術を行った。その後、<トライビューナル>はモールによって機関室を破壊され、近隣の衛星に墜落し始めた。アソーカとレックス、R7-A7、CH-33P、RG-G1は脱出用のシャトルを求めてハンガーへ移動したが、そこにはクローン・ルテナント・ジェシー率いる兵士たちが待ち受けていた。モールはアソーカたちがトルーパーと戦っているすきにハンガーに駆け込み、ベイ12に格納されていたニュー級シャトルに先に乗り込んだ。アソーカはフォースを使ってシャトルを引き留めようとしたが、クローンの攻撃の激しさが増したため、やむを得ずシャトルを見逃した。モールの乗るシャトルは<トライビューナル>から離れた後、ハイパースペースへ逃げ去った。[8]
帝国時代以降[]
帝国における使用例[]
クローン戦争終結後、ニュー級シャトルは共和国に代わる新政府、銀河帝国でも採用された。[4] 帝国設立直後の19 BBY[21]、ウィルハフ・ターキン総督はカミーノのラマ・スー首相とクローン・プログラムの今後について話し合うため、ニュー級シャトルに乗ってティポカ・シティを訪問した。[12] またシス卿ダース・ヴェイダーが宇宙ステーション<ブライトホーム>を襲撃した時、この施設のハンガー・ベイに1隻のニュー級シャトルが駐機されていた。[35] 同年[21]、クローン・コマンダー・クロスヘアーは非クローンの志願兵によって構成されるエリート・スクワッド・トルーパーの分隊を指揮し、ニュー級シャトルに乗って惑星オンダロンへ赴いた。難民を殺せという命令に逆らったES-01はクロスヘアーによって処刑されたが、残りのメンバーは任務をやり遂げ、再びニュー級シャトルに乗ってティポカ・シティに帰還した。クロスヘアーはシャトルから降りると、ハンガーで彼らを待っていたターキンとエドモン・ランパート中将に任務の顛末を報告した。[36]
帝国から離反したクローン・フォース99(バッド・バッチ)が惑星ブラッカにいることが判明した際、クロスヘアーは裏切り者を始末するため3隻のニュー級シャトルからなるチームを指揮して現地へ赴いた。一方、バッド・バッチはヴェネター級艦の廃船の中で武器弾薬の回収作業を行っていたが、3隻のシャトルの到着によってブリッジの近接センサーが作動し、かつての戦友クロスヘアーの来訪を悟った。クロスヘアーはシャトルを廃船付近に着陸させると、地上に部隊を展開した。バッド・バッチがまだ廃船の中にいると判断したクロスヘアーは、付近に駐機されているはずの敵船<マローダー>を見つけるため、シャトルのうち1隻を使って捜索を行うよう部下数名に命じた。バッド・バッチは廃船内での戦闘を切り抜け、巨大イオン・エンジンから脱出を図ったが、クロスヘアーは彼らを狙撃可能な位置に陣取り、1隻のシャトルがその応援に駆け付けた。エンジンが点火した際、バッド・バッチは噴出孔のシリンダーを破壊して脱出に成功した。一方、シャトルに引き返す寸前だったクロスヘアーは、バッド・バッチの動きに気づいてその場に留まったせいで、イオン噴射にさらされて負傷した。その後1隻のニュー級シャトルがバッド・バッチを攻撃したが取り逃がしてしまい、再びクロスヘアーの元に駆け付けた。一方、別のシャトルで<マローダー>を捜索していたチームは、敵船を見つけて着陸した後、オメガを追ってきた賞金稼ぎのキャド・ベインによって皆殺しにされた。[37] クロスヘアーは自らシャトルの上部操縦席に乗り込み<マローダー>を追撃したが、ブラッカ軌道にて敵船の逃亡を許してしまった。[38]
19 BBY当時[21]、惑星ライロスに新設された帝国ドゥーニウム精製所では、多数のロー級シャトルが主に人員輸送のために使用されていた。[18] しかし若きヘラ・シンドゥーラがドゥーニウム精製所を偵察した際には、少なくとも1隻のニュー級シャトルが物資の運搬のために使われていた。[39] 帝国時代初頭、グロットン総督は惑星デシックスを帝国の管轄下に置くため、TKトルーパーのチームを引き連れてニュー級シャトルでデシックス・シティを訪れた。しかしデシックスのトーニ・エイムズ総督は帝国の要求を拒否し、グロットンとトルーパーを人質にとった。その後、グロットンを救出すべく、コマンダー・コーディとクロスヘアーの分隊がニュー級シャトルの“インペリアル・シャトル995”に乗り込み、コルサントの軍事作戦センターから出発した。しかしデシックスの領空に入った後、シャトル995はRPS-6ロケット・ランチャーを装備したB1バトル・ドロイドや装甲型強襲用戦車に迎撃され、セクター5の農場地帯に墜落した。数名の兵士が墜落で死亡したが、コーディとクロスヘアーは生存者の確認にやってきたバトル・ドロイドを撃退し、任務を続行した。任務が成功した後、少なくとも3隻のニュー級シャトルが新たに街に送り込まれ、コーディとクロスヘアーおよび人質の回収と、TKトルーパーのチームの配備が行われた。[15]
18 BBY頃、徴兵トルーパー・パイロットが操縦するニュー級シャトルの“シャトル135”が惑星ウェイランドに到着した。嵐が吹き荒れる中、シャトル135はタンティス山にある帝国の秘密研究施設へ向かい、通信センターから着陸許可を得た。しかし間もなくシャトルは雷に当たってシステム・ダウンし、タンティス山の近くのジャングル地帯セクター4に墜落してしまった。パイロットとTKストームトルーパー3名は墜落を生き延び、TK-343が通信センターに応援を要請したが、ドクター・ロイス・ヘムロックの判断により、彼らは見殺しにされた。まもなく彼らはジャングルを徘徊する獣の犠牲となり[40]、墜落したシャトルはそのまま放置された。後日、クローンの少女オメガはクロスヘアーとともにタンティス基地から脱出し、セクター4を目指した。オメガは放置されている墜落船の通信機を使ってバッド・バッチの仲間ハンターやレッカーに助けを求めるつもりだった。結局、シャトル135の通信機は故障しており使えなかったが、オメガたちは帝国が送り込んだロー級シャトルを奪取して逃亡した。[20]
オメガが再びタンティス基地の囚人になった後、彼女を救うためバッド・バッチがウェイランドに侵入した。帝国軍はバッド・バッチとランパート元中将が乗って来たロー級シャトルのアルファ44を撃墜し[41]、生存者を狩りだすため徴兵トルーパー・パイロットが操縦する3隻のニュー級シャトルを送り出した。その後、タンティス基地の科学格納庫でバッド・バッチとCXトルーパー分隊の戦闘が発生した際、1隻のニュー級シャトルが空から銃撃を行った。ハンターとレッカーは爆風で吹っ飛ばされたが、クロスヘアーがスナイパー・ライフルで操縦席の徴兵パイロットを撃ち抜き、ニュー級シャトルを撃退した。また帝国から離反したドクター・エメリー・カーは、科学格納庫のベイ4に駐機されていたニュー級シャトルを使い、“保管庫”の囚人であるイヴァ、ジャックス、サミ、ベイルンたちをウェイランドから脱出させた。彼女たちのシャトルは惑星パブーの島にたどり着き、バッド・バッチが脱出に使ったロー級シャトルと並んで、アッパー・パブーの広場に駐機された。のちにターキン総督がタンティス基地の戦闘現場を調査した際、複数のロー級シャトルにまじって少なくとも1隻のニュー級シャトルが現地に送り込まれた。[42]
18 BBY[21]、クローン・コマンダー・グレイとキャプテン・スタイルズはオーダー66を生き延びたジェダイ・パダワンのケイナン・ジャラスを捜索した際にニュー級シャトルを使用した。[43] ニュー級シャトルは帝国アカデミーの飛行訓練でも使用された。[44] ジェダ出身のパイロット、ボーディー・ルックは7 BBYにテラブ宙域士官アカデミーに入学した後[45]、ガス巨星バマヤーIXで訓練用のニュー級シャトルを操縦したことがあった。シャトルは訓練飛行に耐えるのがやっとの状態だったが、ボーディーはクラスメイトたちの声援を受けながら、稲妻が発生するガス雲のあいだを飛びぬけることに成功した。[44]
初期反乱運動の時代、ライロス解放運動を率いるトワイレックの反乱者チャム・シンドゥーラは少なくとも1隻のニュー級シャトルを所有していた。[7] このシャトルの表面には、これがチャムの船であることを示す反乱者のマーキングが施されていた。[1] 3 BBY[21]、ライロス解放運動はライロス星系に配備された帝国宇宙軍のクエーサー・ファイア級クルーザー=キャリアーに対処するため、フェニックス戦隊に属す<ゴースト>のスペクターズ・チームと共同作戦を展開することになった。チャムと部下のゴビ・グリー、ヌーマが乗り込んだニュー級シャトルは、船底にTIE/saボマーをドッキングした状態で反乱者の艦隊と合流し、CR90コルベット<リベレーター>にドッキングした。[7]
3人はコルベットに異動すると、チャムの娘であるヘラ・シンドゥーラたちと作戦会議を行った。彼らはどちらもニュー級シャトルが運ぶTIE/saボマーを利用して敵キャリアーに侵入するつもりだったが、ヘラたちがキャリアーを奪取する計画であるのに対し、チャムはキャリアーを破壊することにこだわった。結局、チャムはスペクターズの計画に従うふりをして共同作戦に臨んだ。ライロス解放運動の3名と、スペクターズのメンバーであるヘラ、ケイナン・ジャラス、エズラ・ブリッジャー、サビーヌ・レン、ガラゼブ・オレリオス、C1-10Pはニュー級シャトルにドッキングしたTIEボマーの側に乗り込み、惑星ライロスの軌道へハイパースペース・ジャンプした。現地に到着すると、TIEボマーはシャトルから離脱して作戦に臨んだ。その後、ライロス解放運動とスペクターズは互いの方針の違いを乗り越え、任務を成功させた。作戦の後、チャムは反乱者たちが奪ったキャリアーのハンガー・ベイでスペクターズに別れを告げ、ニュー級シャトルに乗って去っていった。[7]
後世への影響[]
ニュー級シャトルはラムダ級やセンチネル級着陸船、シータ級T-2cシャトルといった数々の宇宙船の先行機種となった。[46] クローン戦争では重用されたニュー級シャトルだったが、次第に次世代宇宙船に役目を奪われていった。ニュー級シャトルは帝国でも導入されたが、シグナス・スペースワークス社はその陰で、ニュー級の土台やメリットを、ほぼ倍の数の兵士とはるかに多くの装備を搭載可能な新型船に応用していたのである。やがてニュー級シャトルよりはるかに大型のセンチネル級着陸船が開発され、ニュー級と役目を交代することとなった。しかしニュー級の影響はその後も長く残り、帝国軍を象徴するシグナス・スペースワークス社製ラムダ級シャトルといった数々の後継機種のたたき台となった。[4]
制作の舞台裏[]
ニュー級攻撃輸送シャトルは2008年公開の映画『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』で初登場を果たした。[11] TVシリーズ『クローン・ウォーズ』にも引き続き登場しており[16]、公式サイト StarWars.com 上では、シーズン1第5話『ルーキーたち』のエピソード・ガイドにニュー級シャトルのコンセプト・アートが掲載されている。[47]
ウエスト・エンド・ゲームズ社のロールプレイング・ゲーム用設定資料『Rise of the Separatists』によると、ニュー級シャトル誕生のきっかけはクローン戦争中に行われたデザイン・コンペである。[5] また『週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン』第67号でも、共和国グランド・アーミーの既存の乗り物の欠点を補うために設計された、と説明されている。[4] 『スター・ウォーズ タイムライン』によれば共和国グランド・アーミー設立とクローン戦争勃発はどちらも22 BBYのできごとである。またニュー級シャトルが登場する映画『クローン・ウォーズ』の時系列も22 BBYであるため、シャトルが開発されたのも同年内ということになる。[21] しかしニュー級シャトルはクローン戦争以前を描く正史のコミック『スター・ウォーズ:ダース・モール』にも登場しており、矛盾が生じている。ただし本作では、ニュー級シャトルがある一場面の背景に描かれているに過ぎない。[48]
設定資料集『スター・ウォーズ ビークルのすべて』のニュー級シャトルの頁では、オビ=ワン・ケノービ率いる第212突撃大隊がしばしば同機を使用したと解説されているが、その説明文に誤ってLAAT/iガンシップに乗り込んだオビ=ワンたちの画像が掲載されている。[1] また『週刊 ミレニアム・ファルコン』では、ニュー級シャトルは予備のハイパードライブを搭載していないと解説されているが[4]、『Rise of the Separatists』ではクラス12の予備を積んでいることになっている。[5]
登場作品[]
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