ヌート・ガンレイ(Nute Gunray)は惑星ニモーディア出身のニモーディアンの男性で、トレード・フェデレーションのヴァイスロイ。クローン戦争では独立星系連合の幹部によって構成される分離主義評議会のメンバーを務めた。クローン戦争の10年前、ガンレイはシスの暗黒卿ダース・シディアスの計画に従って惑星ナブーを侵略した。しかし、フェデレーションはナブーの戦いに敗北し、ガンレイは最高裁判所で4度にわたる裁判を受けた。
分離主義運動の時代、ガンレイはドゥークー伯爵率いる独立星系連合のメンバーになり、分離主義勢力ドロイド軍にバトル・ドロイドを提供した。ジオノーシスの戦いをきっかけに銀河共和国との戦争が始まると、ガンレイは分離主義者の幹部としてローディアを始めとする星々を連合側に勧誘した。クローン戦争の末期、劣勢に立たされた連合軍はドゥークーやグリーヴァス将軍を失い、分離主義評議会は惑星ムスタファーへの移動を命じられた。クローン戦争の目的を達したシディアスは、弟子のダース・ヴェイダーをムスタファーに派遣し、用済みとなったガンレイたちを暗殺した。
経歴[]
ヴァイスロイ[]
ニモーディアンの男性、ヌート・ガンレイは[4] 銀河系のコロニーズに属す惑星[8] ニモーディアに生まれた。[1] 銀河共和国時代の末期、ガンレイは[6] 辺境領域の恒星間輸送の大部分を取り仕切る銀河系有数の企業[9]、トレード・フェデレーションのヴァイスロイを務めた。ガンレイはひそかにシスの暗黒卿ダース・シディアスと手を結んでおり[6]、彼がヴァイスロイの地位に上り詰めることができたのもこのシス卿のおかげだった。[10] ガンレイはルーン・ハーコやドールテイ・ドファインと並び、シス卿の陰謀に協力した3人の主要なニモーディアンのうちの1人だった。[11] シディアスは銀河系支配という目的を達成するためにトレード・フェデレーションを利用しているに過ぎなかったが、それを知らないガンレイは口車に乗せられ、意図せずシスの駒となっていた。[12]
ガンレイは『我らが手の中の安全』と題されたトレード・フェデレーションのプロパガンダ・ポスターの発案者とされている。このポスターは、クローン戦争以前、ガンレイがヴァイスロイの座に就いていた頃にイレヴン・スター・マーケティング社によって制作された。ポスター制作の目的は、フェデレーションが共和国の銀河元老院と提携して社会の安定に取り組んでいることを市民にアピールするためだった。しかしこのポスターには共和国の首都惑星コルサントを掌握しようとするニモーディアンの手が描かれており、結果的にフェデレーションの負の側面にばかり注目が集まることになってしまった。ガンレイ自身も、コルサント掌握という野望が表れていると批判され、フェデレーションはガンレイの指示でこうした批判を全面否定することになった。[13]
ナブー危機[]
封鎖[]
32 BBY[2]、ヌート・ガンレイ率いるトレード・フェデレーションは、ダース・シディアスの計画に従い[6]、共和国が自由貿易圏への課税を行ったことに対する抗議として[14]、惑星ナブーを封鎖した。トレード・フェデレーション艦隊は惑星軌道をバトルシップで取り囲み、この星への出入りを完全に断ち切った。この事件を受け、共和国のフィニス・ヴァローラム最高議長はジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンとそのパダワンであるオビ=ワン・ケノービを特使としてナブー星系へ派遣する。[6] 特使を乗せたカンセラー級スペース・クルーザー<ラディアントVII>が[15] フェデレーションの旗艦である改造型ルクレハルク級LH-3210貨物船<サーカク>[16] に到着した際、ガンレイは共和国船の進入を許可したが、プロトコル・ドロイドTC-14の報告で特使がジェダイであることを知ると焦りだし、すぐにシディアス卿に相談の連絡を入れた。[6]
シディアスは今回の事件の合法性に関するガンレイの懸念を一蹴し、ジェダイを始末してナブーへの侵略を始めるようヴァイスロイに命じた。ガンレイはすぐに<ラディアントVII>を破壊させ、ジェダイたちのいる会議室に有毒なダイオキシス・ガスを流した。ガンレイはこれでジェダイは死んだと思い込んだが、確認のために送り込んだ[6] OOMシリーズ・バトル・ドロイド[17] はジェダイによって返り討ちにされてしまった。部下のテイ・ハウからドロイドとの通信が途絶えたことを知らされたガンレイは、自分たちのいるブリッジを封鎖してドロイデカを出動させるよう指示を出した。ガンレイとルーン・ハーコはブリッジのブラスト・ドアがクワイ=ガンのライトセーバーで溶断されていくのを恐る恐る見守ったが、間もなくドアの外にドロイデカが駆けつけ、ジェダイをブリッジの近くから追い払った。しかしジェダイはハンガーでフェデレーションの着陸船に忍び込み、侵略軍にまぎれて<サーカク>から脱出した。[6]
侵略[]
- 「女王と私はこの占領を正当なものとする協定書に署名することになる。元老院でも追認されるよう手は打ってあります」
「私は同意しません」
「いや、いや、女王陛下。民の苦しみを見れば、お考えも変わるでしょう」 - ―ヌート・ガンレイとパドメ・アミダラ[出典]
間もなくナブーの君主であるパドメ・アミダラ女王から<サーカク>に通信が入った。ガンレイは封鎖は元老院の許可を得た行動だと主張し、特使など来ていないとシラを切った。通信が終わると、ガンレイは即座にナブーの通信システムを破壊するようハーコに命じ、本格的な侵略を開始させた。またガンレイとハーコは地上に送り込んだドロイド軍の[6] OOMコマンド・バトル・ドロイド[15]、OOM-9に連絡を取り、侵略軍に紛れて<サーカク>から抜け出したジェダイを見つけ出すよう指示した。その後2人は再びシディアスに報告を入れたが、ジェダイを取り逃がした件はあえて言及しなかった。[6]
ドロイド軍がナブー人の首都であるシードを征服すると、ガンレイとハーコは[6] シーシピード級輸送シャトル[15] で地上に降り、OOM-9からアミダラ女王を捕らえたという報告を受けた。ガンレイはシード宮殿の外へ連行されていくアミダラやシオ・ビブル総督らのもとへ出向き、この侵略を正当化するための協定書に署名をさせると告げた。アミダラは要求を拒否したが、ガンレイは民が苦しむ姿を見れば気が変わるだろうと告げ、彼女たちを収容所へ送るようドロイドに命令した。しかしガンレイが捕虜たちと別れた後、女王はクワイ=ガンとオビ=ワンによって助け出され、シード・ハンガーでナブー・ロイヤル・スターシップを奪還した。女王のスターシップは軌道の封鎖線を突破し、ハイパースペースにジャンプして行方知れずになってしまった。[6]
ガンレイが女王を取り逃がしたことを報告すると、シディアスは弟子のダース・モールを紹介し、彼に女王の船を捜索させると告げた。通信が終わると、ガンレイはシスが2人になったことに驚き、ハーコは計画に加担したのは間違いだったのではないかと弱音を吐いた。しばらくして、ガンレイはシード宮殿でシオ・ビブル総督[6](彼は女王が脱出した後もニモーディアンとの交渉のためナブーに留まっていた)[18] と対面し、一連の責任をとってもらうと脅迫したが、総督が折れることはなかった。[6]
一方、モールはロイヤル・スターシップを修理するためアウター・リム・テリトリーの惑星タトゥイーンに寄港していた女王一行を発見したが、クワイ=ガンとの対決は引き分けに終わり、船を取り逃がした。無事コルサントにたどり着いたアミダラは、ナブーが見舞われている惨事を元老院に報告したが、フェデレーション代表の元老院議員であるロット・ドッドが彼女の主張に反駁し、問題解決を先送りさせた。アミダラはヴァローラム議長に不信任決議の動議を行ったのち、元老院はあてにならないと判断し、自らフェデレーションと戦うためクワイ=ガンやオビ=ワンを連れて母星に戻ることにした。その頃、ガンレイ率いるフェデレーションは、ナブーの湖中に住むグンガンの征服も終え、惑星を完全に掌握していた。[6]
敗北[]
- 「さて、ヴァイスロイ。新しい協定の話し合いと参りましょう」
- ―パドメ・アミダラ[出典]
アミダラの動きを受け、シディアスはモールをガンレイのもとへ送り込んだ。ガンレイはパトロール部隊を派遣し、ナブーに帰還した女王の船が沼地にあることを突き止め、彼女を捕まえるのも時間の問題だとシディアスに請け合った。一方、アミダラはそれまで険悪な関係だったグンガンのボス・ルーガー・ナスと同盟関係を結び、フェデレーションに立ち向かうための勢力を整えていた。ガンレイはグンガン・グランド・アーミーが湿地帯の近くで集結していることを知ると、ドロイド軍の全軍をそちらへ差し向けた。しかしこれは、軌道のドロイド司令船を破壊してフェデレーションのドロイド軍を無効化するための陽動だった。ガンレイはシディアスの許可を得てドロイド軍に攻撃開始を指示したが、アミダラとジェダイ、ナブー王室保安軍からなるチームはすでにシードに潜入していた。[6]
ドロイド軍が大草原でグンガンとの戦いを開始した後、女王のチームも宮殿を守っていた警備隊に奇襲を始めた。戦闘がすぐ近くで始まったことに狼狽えるガンレイをよそに、彼女たちはシード・ハンガーを奪還し、ナブー王室宇宙戦闘機部隊のN-1スターファイターを宇宙へ出撃させることに成功した。モールはクワイ=ガンやオビ=ワンの相手をするためハンガーへ出向き、ガンレイとハーコはシード宮殿の玉座の間でことの成り行きを見守ることになった。大草原での戦いはフェデレーションが有利に進め、やがて追い詰められたグンガンは撤退を開始した。また軌道のドロイド司令船[6] <ヴータン・パラー>[19] も強力なシールドとヴァルチャー・ドロイドの防衛隊のおかげでN-1スターファイターの攻撃に持ちこたえた。間もなく、宮殿に入り込んでいたアミダラのチームはドロイデカによって包囲され、ガンレイはこれで女王の反乱に終止符が打たれたと思い込んだ。[6]
ガンレイはアミダラを玉座の間で迎え、協定書に署名をして無益な論争を終わらせるよう迫った。しかしその直後、アミダラの影武者を務める侍女サーベのチームが扉の外に姿を現した。ガンレイは相手の思惑にはまり、捕虜にしたほうが影武者だったと思い込み、部屋にいたバトル・ドロイドをサーベの追跡に送り出してしまった。アミダラはガンレイが無防備になったチャンスを見逃さず、玉座の肘掛けに隠してあった2丁のブラスター・ピストルを素早く取り出し、片方をキャプテン・クァーシュ・パナカに投げ渡した。彼女たちはまだ部屋に残っていたドロイドをあっという間に破壊し、形勢を逆転させた。[6]
同じ頃、軌道のドロイド司令船はアナキン・スカイウォーカー少年が操縦するスターファイターによって破壊され、地上のバトル・ドロイドはすべて機能を停止した。ダース・モールはクワイ=ガンを殺害したが、オビ=ワンによって倒された。結果、トレード・フェデレーションによるナブーの侵略は失敗に終わり、ガンレイとハーコは元老院で釈明をするためにコルサントへ送り返されることになった。ガンレイたちは知らなかったが、シディアスはこの事件を利用して大きな権力を手に入れることに成功していた。シディアスにはナブー代表の“シーヴ・パルパティーン議員”という表向きの顔があり、今回の事件をきっかけにヴァローラムに代わる新たな共和国議長の座を手に入れていたのである。[6]
分離主義危機[]
ナブー危機で逮捕されたガンレイは、ここへ来てようやく自分がシスの陰謀の駒として利用されたことをぼんやりと理解しはじめた。[20]、彼は共和国の裁判にかけられることになり[21]、最高裁判所で4回も裁きを受けたが[7]、共和国の腐敗に助けられ、クレジットを払うことで自由の身となった。ガンレイはその後もトレード・フェデレーションのトップに留まり続けたが[12]、ナブー危機以来アミダラに復讐心を燃やし、共和国の打倒を臨むようになった。[21] 分離主義危機の時代、ガンレイを始めとする有力企業の指導者たちは、シディアスの新しい弟子であるドゥークー伯爵に与し、独立星系連合の一員となった。[7]
ガンレイはドゥークーに協力する条件として、アミダラ元女王(現議員)の命を要求していた。[7] 22 BBY[2]、ガンレイはアミダラを暗殺するために賞金稼ぎのジャンゴ・フェットを雇った。ジャンゴから仕事を孫請したザム・ウェセルは[22]、軍隊創設法案の投票日にコルサントにやってきたアミダラの命を狙ったが、暗殺は未遂に終わった。その後、ジャンゴはクライアントが苛立っていることを伝え、ザムに二度目の攻撃を行わせたが、これも失敗に終わる。ジャンゴはジェダイに捕まったザムの口を封じ、仕事を果たせぬままコルサントを去った。その後、惑星ジオノーシスで独立星系連合の会合が開かれた際、ドゥークーはアミダラ暗殺の約束は果たすと保証し、ガンレイに加えてテクノ・ユニオンやコーポレート・アライアンス、インターギャラクティック銀行グループの代表者を取りまとめ、協定への同意を取り付けることに成功した。[7]
クローン戦争[]
戦争勃発[]
会合はジェダイのオビ=ワン・ケノービの目撃されていたが、分離主義者はオビ=ワンを生け捕りにし、彼を救出するためにやってきたパダワンのアナキン・スカイウォーカーとアミダラ議員も捕まえることに成功した。3人の捕虜はジオノージアンのペトラナキ・アリーナで公開処刑されることになり、ガンレイはハーコやドゥークー伯爵、ポグル・ザ・レッサー大公、ジャンゴ、ボバ・フェットらとともに、バルコニーからその模様を見守った。処刑用の猛獣ネクスーがアミダラの背中を爪で切り裂いた時、ガンレイは喜びのあまり拳を握りしめたが、捕虜たちが獣を撃退すると喜びが苛立ちに代わり始めた。[7]
ガンレイはジャンゴにアミダラを殺すよう命じたが、ドゥークーが彼を制した。その直後、ジェダイ・マスターのメイス・ウィンドゥがバルコニーの入り口から姿を現したのを合図に、オビ=ワンの救出にやってきたジェダイのチームがアリーナの各地でライトセーバーを起動した。これに対し、ドゥークーはバトル・ドロイドの大軍をアリーナに投入し、ジェダイを迎え撃った。熾烈な戦いのすえ、ドロイド軍は勝利を収めたかに見えたが、グランド・マスター・ヨーダ率いるクローン・トルーパーが戦場に到着し、流れは逆転する。ガンレイは他の分離主義者とともに作戦室に戻り、共和国グランド・アーミーとドロイド軍の戦闘をホロテーブルで見守った。しかしガンレイとハーコは戦況が自軍に不利とみてとり、早々にジオノーシスから退却した。結果的にジオノーシスの戦いは共和国の勝利に終わったが、この戦闘をきっかけに、銀河系全域を巻き込むクローン戦争の火蓋が切って落とされた。[7]
クローン戦争中、トレード・フェデレーションは表向きには中立を保ち[20]、ロット・ドッド議員は引き続き元老院でフェデレーションの代理人を務めた。ドッド議員は共和国への忠誠を表明し、ヌート・ガンレイの行動はフェデレーションの真の意図を反映したものではないと主張した。また分離主義同盟が戦争で使用しているフェデレーションのスターシップやドロイドは、あくまで彼らが一般市場で合法的に購入したものに過ぎないとし、フェデレーションは領域戦争よりも銀河系全域の商業に目を向けているのだと訴えた。[23] しかし、フェデレーションが分離主義者を支持していることはもはや公然の秘密となっており[20]、共和国の誰もが気づいていた。[21] またアミダラ議員に対するガンレイの復讐心は衰えず、戦争中もたびたび暗殺の試みが繰り返された。[20]
共和国の捕虜に[]
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最期[]
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登場作品[]
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