- 「今の自分を見てみろ。我々は守ると誓った人々を、今度は標的にしろと命令を受けている。わたしはもうこれ以上、そんな命令には従わない」
- ―ハウザー[出典]
ハウザー(Howzer)はクローン戦争中に共和国グランド・アーミーに仕え、帝国時代初頭に銀河帝国から離反したクローン・トルーパー。階級はクローン・キャプテン。クローン戦争中、ハウザーはアウター・リムの惑星ライロスへ派遣され、トワイレックの人々を分離主義勢力から解放するために戦った。戦争中、彼はトワイレック・レジスタンスの指導者である自由の戦士チャム・シンドゥーラ将軍と親しくなった。終戦後、ハウザーは帝国軍の初代ストームトルーパーのひとりとなり、引き続きライロスに駐留した。ライロスではオーン・フリー・ター元老院議員やエドモン・ランパート中将の主導で住民の非武装化が進められたが、一部の住民は帝国に懐疑的であり、ハウザーは難しい立場に置かれた。そんな中、チャムの副官ゴビ・グリーたちがライロスへの武器密輸を企て、チャムの娘ヘラ・シンドゥーラとともに逮捕されたため状況が一転した。チャムとその妻エレニはヘラを救うため帝国と敵対し、拘束されることになった。
キャプテン・ハウザーは逃亡中のヘラを救うため個人的に手を尽くそうとしたが、獄中のチャムは、帝国側についたハウザーを信用しなかった。しかしヘラが友人オメガとバッド・バッチの助けを借りて両親の救出を試みた際、ハウザーは反逆罪を犯してまで彼らの脱出に力を貸した。ハウザーはエリート分隊を率いるクローン・コマンダー・クロスヘアーが罠を仕掛けていることをチャムやバッド・バッチに教え、彼らを無事に首都レッスーの議事堂から脱出させた。その後、ハウザーは分隊の部下たちの前でスピーチを行い、もう帝国の命令に従うつもりはないと宣言して、支持者数名とともに拘束れた。ハウザーたちは惑星バルモーラの帝国軍基地に収容されたが、ウェイランドの極秘施設へ移送されることになった際、キャプテン・レックス率いるクローンの離反者グループによって救出された。以降、ハウザーもこの地下ネットワークの一員となり、帝国に囚われている仲間たちを救うため反帝国活動に従事した。
経歴[]
ライロスの解放[]
- 「ここに来たのは分離主義者からライロスを解放するためだ。そして成功した」
- ―ハウザー[出典]
他のクローン・トルーパーと同様[1]、ハウザーも[2] 人間男性の賞金稼ぎジャンゴ・フェットの遺伝子をもとに惑星カミーノで生み出された。彼はクローン戦争で分離主義同盟と戦うべく、銀河共和国のグランド・アーミーに仕えるトルーパーとして育成された。[1] やがてハウザーはクローン・キャプテンの階級を与えられ[4]、トワイレック種族の母星であるアウター・リム・テリトリーの[7] 惑星ライロスへ派遣された。当時、この惑星は分離主義勢力による侵略を受けていた。[5] 共和国軍は自由の戦士チャム・シンドゥーラ将軍率いるトワイレック・レジスタンスと力を合わせ、共通の敵を排除したあとで共和国はライロスから撤退するという約束のもと、分離主義勢力と戦った。その結果、共和国とトワイレックは分離主義勢力をライロスから追い払うことに成功した。[8] ハウザーもこの戦いに参加し[5]、数カ月にわたってライロスに滞在する中で[9]、シンドゥーラ将軍と親しくなった。[10]
ライロス滞在中、ハウザーは分離主義勢力による攻撃からライロスを守る手伝いをした。[9] 共和国軍はこの星で後退を強いられたこともあったが[11]、最終的には終戦まで惑星を維持することに成功した。[12] 19 BBY[13]、クローン戦争は分離主義者の敗北をもって終結し、共和国は銀河帝国へと再編された。[14] ハウザーは帝国地上軍において[2] 初代の[1] ストームトルーパーのひとりとなり[15]、引き続きクローン・キャプテンの階級に就いた。[4] ハウザー指揮下の分隊はライロスの首都レッスー周辺に配備された大隊に属しており、みなクローン戦争中に彼と一緒にライロスのため戦った経験を持つ兵士たちだった。[5] かつて共和国が結んだ約束に反し[8]、帝国はライロスから撤退せず、この砂漠の惑星に新たなドゥーニウム精製所を設立した。ハウザーとチャムの関係は良好なままではあったが、チャムの副官ゴビ・グリーを始めとする自由の戦士たちを筆頭に、多くのトワイレックが帝国軍の駐留に対して疑念を募らせるようになっていった。[2]
離反[]
政情不安[]
- 「どうかしましたか、将軍?」
「戦争が終わったのは喜ばしいが、変化は時に受け入れ難い。民が納得してくれればいいんだが」
「ライロスは安全です、チャム。戦いの成果ですよ」 - ―ハウザーとチャム・シンドゥーラ[出典]
19 BBY[13]、帝国の主導でライロスの武装解除を進めるため、惑星の代表者であるオーン・フリー・ター元老院議員がレッスーの[2] 議事堂[16] でスピーチを行うことになった。その際、ハウザーとチャム、チャムの妻エレニ、帝国のエドモン・ランパート中将も議事堂に集まった。スピーチが始まる直前、チャムはトワイレックの民衆が帝国の統治を受け入れてくれるか懸念したが、ハウザーはライロスは安全だと請け合い、彼が戦ってきた成果だと励ました。その後、ターがバルコニーで演説を行ったが、議事堂前に集まった民衆は政治家であるターよりも、軍事指導者であるチャムの言葉を聞きたがった。チャムはやむを得ず演説を引き継ぎ、ハウザーを始めとするクローンの戦友たちへの感謝を交えながら、帝国による戦後処理に協力するため人々に武装解除を求めた。[2]
それからしばらくして、チャムの娘ヘラ・シンドゥーラとアストロメク・ドロイドC1-10P“チョッパー”がドゥーニウム精製所付近の立ち入り禁止エリアでクローン・トルーパーに見つかり、拘束された。ハウザーはヘラとチョッパーの身柄を預かり、彼女たちを[2] タン地方にある[17] シンドゥーラの邸宅へ連れ帰った(この時、邸宅ではチャムの監視のもと、トワイレックの民衆が持つ武器の回収作業が進められていた)。ヘラは探検していただけだと言い張ったが、ハウザーは帝国軍とトワイレック間の緊張が高まっている現在の状況において、自分は難しい立場に立たされているとチャムに説明し、今回の事件は報告せずに済ませるが、二度と起きないようにしてほしいと頼んだ。実際、ハウザーもチャムも知らなかったが、ヘラはゴビ・グリーの指示でドゥーニウム精製所を偵察していたのだった。[2]
ランパートの陰謀[]
- 「お前はどちらにつくか選んだわけだな」
「あなたたちは帝国の輸送車両を襲った。無事に済むとでも思ったんですか?」 - ―チャム・シンドゥーラとハウザー[出典]
一方、ランパート中将はグリーの活動を警戒し、クローン・コマンダー・CT-9904“クロスヘアー”率いるエリート・スクワッド・トルーパー分隊に調査を行わせていた。グリーとヘラ、セリンがライロスの月で武器調達の取り引きを終えて戻ってきた後、クロスヘアーは彼らの船を峡谷に墜落させ、身柄を拘束した。キャプテン・ハウザーもランパートやター議員とともにHCVw A9ターボ・タンクに乗ってすぐに現地に駆けつけた。ヘラがゴビたちと一緒にいたため、ターは彼女の父親も反政府活動に関与しているのではないかと疑ったが、ランパートは犯罪を犯したのはあくまでヘラ個人だと指摘した。ハウザーはヘラはまだ子供だと指摘したが、ターは彼女も含め全員逮捕するよう命じ、ハウザーはやむを得ず命令に従った。その後すぐ、グリーたちは裁判もなく反逆罪で有罪になることが決まった。[2]
娘が捕まったという報せを受けたチャムとエレニは、仲間たちとともに救出任務に乗り出した。ハウザーとランパート、ターを乗せたターボ・タンクが囚人をレッスーへ運ぶため西部外縁のセクター3を移動していたとき、トワイレックの戦士たちが護送チームに奇襲を仕掛けた。BARCスピーダーの先導隊が倒された後、車内のハウザーはコムリンクで部下から敵襲の報告を受けた。ハウザーはターから反撃を命じられてやむを得ず従ったが、間もなくトワイレックの戦士レンクの侵入によってターボ・タンクの通信装置が遮断されたため、応援を呼べなくなった。外のチームが制圧され、ターボ・タンクが停止した際、ハウザーは敵の侵入に備えてブラスター・ピストルを構えたが、ランパートは彼に銃を降ろさせ、敵に降伏の意志を伝えるよう命じた。ランパートはこの攻撃を予期しており、チャムを排除するための計画を用意していたのである。[2]
トワイレックの戦士たちによって3人の囚人は解放され、降伏したハウザーたちはターボ・タンクの前に一列に並んだ。チャムは娘を利用して罪を着せようとしたター議員に激怒し、DC-15Aブラスター・カービンを突き付けた。ハウザーは冷静になるようチャムに声をかけ、エレニも夫に銃口を下げさせた。しかしその直後、クロスヘアーが遠距離からスナイパー・ライフルで議員を狙撃した。チャムたちが戸惑う中、すぐにLAAT/iガンシップの一団が空から現れて彼らを取り囲んだ。形勢が逆転したことに気づいたエレニは、ヘラだけでも連れてランドスピーダーで逃げるようチョッパーに命じた。チャムとその仲間たちはター議員暗殺[2] 未遂[5] の濡れ衣を着せられ、ガンシップへ連行された。ハウザーはヘラを探し出すようランパートから命じられ、チャムたちを乗せたガンシップが飛び去って行くのを見守った。[2]
その後、シンドゥーラ夫妻とゴビたちはレッスー議事堂の監房に収容された。翌日、ハウザーはランパートの付き添いで監房を訪れ、ランパートがヘラの身の安全をネタにしてチャムたちを脅すのを横で黙って聞いた。面会を終えて建物の外に出た後、ランパートは残りのチャムの支持者も見つけ出すようハウザーに命じた。ハウザーは彼らは反乱者ではないと食い下がり、そもそもター議員を撃ったのはシンドゥーラの仲間ではなく別の誰かだと主張したが、余計なことは考えず命令に従えと言い渡された。ハウザーは引き続きヘラは自分が探すと申し出たが、ランパートはすでにその役目をクロスヘアーの分隊に引き継がせていた。一方、帝国から身を隠していたヘラは、武器取引で知り合った傭兵グループ、クローン・フォース99(バッド・バッチ)に助けを求めるメッセージを送っていた。[5]
命令違反[]
- 「あなたも逃げて。協力したと知られてしまう」
「自分の分隊を見捨てるわけにはいかない。良い奴らだ」 - ―エレニ・シンドゥーラとハウザー[出典]
のちにハウザーはランパートが議事堂で演説を行うのを見守った。ランパートは大勢のトワイレックの前で、ター議員暗殺を企てたチャムが逮捕されたことを説明した。のちにハウザーは議事堂のオフィスに向かいながら、チャムの支持者を全員逮捕する必要はないのではではとランパートに提案したが、却下された。ハウザーは平和的な人々を一か所に集めたら暴動に発展しかねないと指摘したが、ランパートは気にもかけず、そのときは全員逮捕すればよいと答えた。オフィスに到着すると、クロスヘアーがランパートに報告を行い、バッド・バッチがライロスに来ていることを知らせた。ランパートはクロスヘアーがまだヘラを捕まえていないことに不満を述べ、バッド・バッチのせいで任務に集中できないなら、ヘラ捜索はハウザーに任せると仄めかした。するとクロスヘアーはハウザーを睨みつけたのち、オフィスから去っていった。[5]
その後、ハウザーは単独でこっそりチャムたちの監房を訪れた。チャムはハウザーが帝国の側についたことに不満を示し、ハウザーもまた、帝国の車両を襲うというシンドゥーラ夫妻の決断が軽率だったのではないかと指摘した。しかしエレニは、ヘラを救うには他に道はなかったと答えた。ハウザーはヘラに捜索の手が迫っていることを明かし、もし彼女の居場所を教えてくれれば、自分が個人的に彼女を救うと提案した。しかしチャムはライロスを守るという当初の約束が守られていないことを引き合いに出し、ハウザーを信用することはできないと告げた。ハウザーは何も答えることができず、そのまま監房を後にした。[5]
それからしばらくして、バッド・バッチとヘラ、チョッパーが帝国のドゥーニウム精製所を襲撃した。ハウザーは報告のためランパートのオフィスを訪れ、ランパートはキャプテンに首都防衛を任せて現地へ急行した。しかしこの襲撃は議事堂を手薄にしてチャムたちを救出するための陽動作戦だった。レッスーの大隊が出動する中、バッド・バッチの意図に気付いたクロスヘアーは議事堂の離着陸場に留まり、ハウザーはその様子をバルコニーから静かに見守った。その後、クロスヘアーは議事堂から出てくるであろうバッド・バッチと囚人たちを迎え撃つため、建物の正面入り口にエリート分隊やハウザーの部下たちを配備し、自身は遠く離れた狙撃ポジションについた。しかしハウザー自身はこのチームには加わらず、議事堂内のホールに現れたバッド・バッチのハンターとエコー、囚人たちを独りで待ち受け、彼らに罠の存在を教えた。[5]
バッド・バッチとトワイレックたちは警戒心を露わにしたが、ハウザーは帝国のやり方は間違いだと語り、チャムに謝罪の気持ちを伝えた。エレニはハウザーも一緒に逃げるべきだと語ったが、ハウザーは部下を置いていくことはできないと答えた。バッド・バッチと囚人たちはオーン・フリー・ターのシャトルで逃げるためプライベート格納庫へ向かい、ハウザーは独りで議事堂の正面ドアを出た。ハウザーは待ち伏せしていた部下たちの前で、今の状況は自分たちがライロスに来た本来の目的に反していると語り、これ以上帝国に従うつもりはないと宣言して同調する者を募った。すると一部の隊員がブラスターや暴動鎮圧用シールドを地面に捨て、キャプテンに賛同した。[5] しかしハウザーたちの小さな反乱[18] は短命に終わった。[13] クロスヘアーの指示のもと、エリート・スクワッド・トルーパーや帝国に忠実なままのクローンたちがハウザーとその支持者[5] 8名[6] を反逆者として拘束し、ハウザーもおとなしく連行に応じた。一方、バッド・バッチとチャムたちは無事にライロスからの脱出を果たした。[5]
クローンのネットワーク[]
救出[]
ハウザーと8人の部下たちは不服従の罪で拘留され、やがて[6] コロニーズ領域の[19] 工業惑星[20] バルモーラへ運ばれた。[6] 人里離れたバルモーラは帝国にとって都合の良い刑務所キャンプとして利用されており[21]、ハウザーたちはほかのクローンの囚人とともに帝国軍前哨基地に収監された。刑務所生活は、ハウザーが期間を覚えていられないほど続いた。中には施設から運び出される囚人もいたが、そうした者が戻ってくることはなかった。ハウザーの部下も次々と命を落としていき、最後に残ったのは2人だけとなった。[6]
18 BBY頃、ハウザー他2名は惑星ウェイランドの極秘施設へ移送されることになり、TKストームトルーパーやインペリアル・ロイヤル・ガードによってピアース艦長のゴザンティ級クルーザーへ連行された。当時、ウェイランドの基地には多くのクローンの囚人が集められ、帝国先端科学部門のドクター・ロイス・ヘムロックによる秘密プロジェクトの研究に利用されていたが、囚人であるハウザーたちには行き先すら知らされていなかった。しかしハウザーたちを乗せたクルーザーがバルモーラから離陸して軌道に達した直後、クローンの反乱グループに属す輸送船<レモラ>がハイパースペースから姿を現し、帝国の囚人輸送船に奇襲を仕掛けた。クルーザーは最初の攻撃でハイパードライブを破壊され、逃げる手段を失った。襲撃者はこのクルーザーにハウザーが乗っていることを知っており、彼を救出するためにやってきたのだった。[6]
襲撃者はリーチ・ヴェッセル[6] <レモラ=ワン>[22] を使って艦内にチームを送り込んだ。ハウザーたちは営倉に閉じ込められていたが、船の衝撃や警報音で異変に気付いていた。すぐ近くで銃声が響いた後、ハウザーの知り合いでもあるクローン・トルーパー・ファイアボールが営倉のドアを開けた。ハウザーたちはファイアボールから武器を受け取ると、クルーザーから脱出するため彼のあとに続いた。ハウザーが<レモラ>に乗り込んだ直後、帝国軍の増援であるヴェネター級スター・デストロイヤーがバルモーラ星系に到着した。<レモラ>はグレガーの操縦でクルーザーとのドッキングを解除し、敵艦で情報収集を行っていたエコーとネメックもリーチ・ヴェッセルで離脱した。その後<レモラ>はリーチ・ヴェッセルとドッキングし、Vウイング・スターファイターの追撃をしのいでハイパースペースへ離脱した。[6]
帝国から解放されたハウザーと部下2名は、惑星コルサントへ運ばれた。当時、キャプテン・レックス率いるクローンの反乱グループは[6]、コルサント・アンダーワールド・レベル1313にあるトレース・マルテスの[23] ガレージを拠点にしていたのである。ハウザーはレックスのグループに協力的なパントランのライヨ・チューチー元老院議員とエコーに、帝国に逮捕された経緯と刑務所での生活を説明した。ハウザーが囚人輸送船の目的地を知らず、エコーが船から回収したデータも暗号化されていたため、その具体的な場所を特定することが反乱グループの急務となった。エコーはバッド・バッチの仲間テクに暗号を解除してもらうべく、ハウザーと議員を残してガレージから去っていった。[6] またハウザーはキャプテン・レックスとも再会を果たした。[4] ハウザーはレックスの組織に加わり[24]、やがてその重要なメンバーのひとりとなった。[4]
パントラの会談[]
- 「捕らえた。いつも出くわす、我々の影のひとりだ」
- ―ハウザー[出典]
ハウザーと仲間たちは、クローン・トルーパーが囚われている帝国の秘密基地が“タンティス”という名であることを突き止めたが、なかなかその座標を特定できずにいた。また彼らは複数回にわたり、黒い装甲服に身を包んだクローンの刺客、CXトルーパーと遭遇した。CXトルーパーもまた謎に包まれた存在であり、ハウザーたちは彼らを“影”と呼んだ。チューチー議員がアヴィ・シン議員に秘密の会談を呼び掛けた際、クローン反乱ネットワークは両議員の警護を行った。シンは分離主義元老院の議員であり、母星ラクサス・セカンダスから脱出して以来、帝国に追われていた。隠れ家から出てきたシンとRA-7プロトコル・ドロイドのGS-8は、レックスによってパントラの喫茶店へ案内された。その間、ハウザーは周辺の警備チームの指揮を執り、サムソンやグリアーに定期的に連絡を取って不審な動きはないか確認した。[24]
喫茶店で議員たちの話し合いが始まった後、ハウザーはグリアーからの報告が途絶えたことを不審に思い、レックスに連絡を入れた。彼の懸念は正しく、グリアーは、帝国がシン議員を始末するために送り込んだ暗殺者CX-1によって殺されていた。レックスはパントラン・ガードたちとともに議員の身を守り、CX-1が喫茶店から逃げ出して南メンテナンス・タワーへ向かったことをハウザーに知らせた。ハウザーはBARCスピーダーを操縦してタワーへ急行し、上部デッキにいたCX-1に数発のスタン・ビームを浴びせて気絶させた。ハウザーはこの暗殺者のヘルメットを外して顔を確認し、またしても“影”が現れたことをレックスたちに知らせた。彼らはCX-1の尋問と、CX-1が持っていたデータ・パックの調査を行うため、ロー級輸送シャトルに乗って惑星テスにあるボマー・オーダー修道院のベース・キャンプへ引き返すことになった。[24]
基地に戻った後、ハウザーとネメックはCX-1が意識を取り戻したとき自決するのを阻止するため、彼の歯の中に仕込まれているエレクトロ・カプセルを摘出した。またハウザーはこの暗殺者の認識番号が抹消されていることに気付いた。まもなくレックスによる尋問が始まったが、CX-1は一言も口を聞かず、“タンティス”という言葉にわずかに反応しただけだった。ハウザーはレックスに、もっと厳しく問い詰めるよう迫ったが、そのときファイアボールが彼らのもとに現れた。データ・パックを解析したファイアボールは、CX-1の標的がシン議員とオメガだったことを彼らに報告した。オメガはバッド・バッチと行動を共にしているクローンの少女であり、タンティス基地からの逃亡者で、先端科学部門のドクター・ロイス・ヘムロックに身柄を狙われていた。ハウザーはレックスに、バッド・バッチをテスへ呼び、クロスヘアー(彼もライロスの一件のあとに帝国に背き、バッド・バッチに復帰していた)を尋問すべきだと進言した。[24]
テスの襲撃[]
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装備[]
帝国時代初頭、キャプテン・ハウザーは青緑色のマーキングが施された白いフェーズIIクローン・トルーパー・アーマーを身に着けた。帝国時代には多くのクローン・トルーパーがマーキングのない純白のアーマーを着用したが[2]、ハウザーは長く任務に出ていたため純白のものと取り換える余裕がなかったのである。[25] また彼は右肩に青緑色のポールドロンをつけ、DC-17ハンド・ブラスターやDC-15Aブラスター・カービンといった武器を使用した。また彼はアーマーに備え付けられたコムリンクを使用して部下と連絡を取った。[2]
帝国に捕まった後、ハウザーはほかの囚人と同様にアーマーをはぎ取られて簡素な黒い服を着せられ、手にはスタンカフをかけられた。帝国のゴザンティ級クルーザーから救出された際、ハウザーはファイアボールからDC-15Aブラスター・カービンを渡されたが、これは敵のTKトルーパーから取り上げたものだった。[6] レックスの組織の一員となった後も、ハウザーは以前と同じマーキングのフェーズIIアーマーを身に着けたが、ポールドロンはなくなり、代わりにチェストプレートの上に弾帯を装着するようになった。この頃、彼は2丁のDC-17ハンド・ブラスターを携帯するため両足にホルスターをつけた。また彼はパントラにおける戦闘でBARCスピーダーを操縦した。[24]
制作の舞台裏[]
ハウザーはアニメ・シリーズ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン1第11話『悪魔の契約』で初登場を果たした。本作は2021年7月9日に動画配信サービス Disney+ で公開された。『バッド・バッチ』や[2] 『クローン・ウォーズ』などのシリーズに登場するほかのクローン・トルーパーと同様[26]、ディー・ブラッドリー・ベイカーが声優を担当している。[2] なおハズブロから発売されたビンテージ・コレクション「The Bad Batch Special 4-pack」は『悪魔の契約』公開前に予約注文が始まったが、同セットに含まれるハウザーのフィギュアは“クローン・キャプテン・バラスト”(Clone Captain Ballast)という名前で紹介されている。[27] アーティストのモリー・デンマークは、『ライロスからのSOS』でハウザーが部下たちの前でスピーチを行う場面のライトニング・コンセプト・アートを手掛けた。このアートでは、ハウザーのアーマーのマーキングは青緑ではなくネイビーブルーとなっている。[28]
『バッド・バッチ』の脚本家陣は、クローン・トルーパーが基本的に悪役として登場する本シリーズにおいて、ハウザーのようなクローン・トルーパーをどのように描くか悩み、何度も話し合いを重ねた。ブラッド・ラウによると、『バッド・バッチ』シーズン1に登場するクローン・トルーパーは皆、意図的に純白のアーマーを着せられており、しかも極力ヘルメットを脱がないように演出された。そんな中、ハウザーが色つきのアーマーを身に着け、ヘルメットを脱いで特徴的な髪型を露わにするのも意図的であり、長く任務に就いているため純白のアーマーに取り換える暇がなかったという理由付けがなされている。[25]
ラウいわく、ハウザーは『バッド・バッチ』において初めて主観的な立場から描かれたクローン・トルーパーである。ラウやジェニファー・コルベットがシーズン1公開当時のインタビューで語ったところによると、ハウザーの頭にはバッド・バッチやレックスと違い、まだ行動抑制チップが残っている。コルベットいわく、ハウザーはチップがあるにもかかわらず帝国が間違っていると判断を下し、チップのことを知らないからこそ、何が起こっているかに関係なく、リーダーとして分隊の仲間たちを説得しようと試みる。またコルベットは、シーズン1の悪役であるクロスヘアーがチップの有無に関係なく自由意志で帝国の側についていることを示すためにも、逆にハウザーのようなキャラクターを通して、チップの効果が切れつつあるクローンが帝国にいることを描きたいと考えていた。[25]
『侵入』のオーディオ解説版では、CX-2に対して火炎放射器を発射するクローン・トルーパーがハウザーと呼ばれているが、ファイアボールの間違いである。[29]
登場作品[]
参考資料[]
- "Devil's Deal" Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- "Rescue on Ryloth" Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- The Creators of Star Wars: The Bad Batch on Season 1's Biggest Moments and What's Next - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- Star Wars: The Vintage Collection (The Bad Batch Special 4-Pack)
- スター・ウォーズ タイムライン
- "Infiltration" Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- "Extraction" Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- Clone Captain Howzer - 公式データバンク
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 Clone Troopers - 公式データバンク
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 2.16 2.17 2.18 2.19 バッド・バッチ – 悪魔の契約
- ↑ "Extraction" Trivia Gallery - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 Clone Captain Howzer - 公式データバンク
- ↑ 5.00 5.01 5.02 5.03 5.04 5.05 5.06 5.07 5.08 5.09 5.10 5.11 バッド・バッチ – ライロスからのSOS
- ↑ 6.00 6.01 6.02 6.03 6.04 6.05 6.06 6.07 6.08 6.09 6.10 バッド・バッチ – 転換点
- ↑ Ryloth - 公式データバンク
- ↑ 8.0 8.1 クローン・ウォーズ – ライロスの解放
- ↑ 9.0 9.1 "The Best of the Batch"—インサイダー第216号
- ↑ "Devil's Deal" Episode Guide | The Bad Batch - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ カタリスト
- ↑ スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン
- ↑ 13.0 13.1 13.2 スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
- ↑ Quiz: How Well Do You Know Your Clones? - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ Orn Free Taa's Shuttle - 公式データバンク
- ↑ 反乱者たち – ヘラの英雄
- ↑ "Rescue on Ryloth" Trivia Gallery - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビギナー・ゲーム
- ↑ スター・ウォーズ ヘルメット・コレクション 4 (Databank A-Z: B1 Battle Droid–Bantha)
- ↑ Balmorra - 公式データバンク
- ↑ バッド・バッチ – 救出
- ↑ クローン・ウォーズ – 夢見るトレース
- ↑ 24.0 24.1 24.2 24.3 24.4 バッド・バッチ – 侵入
- ↑ 25.0 25.1 25.2 The Creators of Star Wars: The Bad Batch on Season 1's Biggest Moments and What's Next - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ スター・ウォーズ クローン・ウォーズ(TVシリーズ)
- ↑ Star Wars: The Vintage Collection (The Bad Batch Special 4-Pack)
- ↑ "Rescue on Ryloth" Episode Guide - The Bad Batch - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ バッド・バッチ – 侵入 (Disney+ 音声解説)