ハンドオフ作戦(Operation Handoff)は2 BBYに初期反乱軍が遂行した作戦である。皇帝シーヴ・パルパティーンを公然と批判してお尋ね者となったモン・モスマ元元老院議員を惑星ダントゥインへ送り届けることを目的としており、作戦の途中にアーキオン星雲でフェニックス戦隊およびゴールド中隊と銀河帝国との戦闘が発生した。この作戦は共和国再建のための同盟の正式な形成に直結し、ダントゥインにおけるモスマの呼びかけによって各地の反乱分子が結集した。
モスマの“輸送”を命じられたヘラ・シンドゥーラ率いるスペクターズ反乱分子は、モスマと合流する直前に彼女を捜索していた帝国のタクティカル・インフィルトレーション・ポッドを破壊した。スペクターズはゴールド中隊のYウイング・スターファイターによって護衛されたシャトル<シャンドリラ・ミストレス>と合流し、モスマを<ゴースト>に移送させた。彼らはインフィルトレーション・ポッドからの連絡を受けた帝国軍艦隊の攻撃をかわし、アーキオン星雲へ向かった。
反乱軍がアーキオン・パスを逃亡経路に使うはずだと予想したスローン大提督は、現地に追跡部隊を送り込んだ。試作型のTIEディフェンダーとTIEインターセプターによる攻撃を受けた反乱軍は、ゴールド中隊のパイロットをほとんど失ってしまう。エズラ・ブリッジャーとジョン・ヴァンダーの活躍でTIEを撃退した後、<ゴースト>は星雲の外でアリンダ・プライス総督率いる2隻のインペリアル級スター・デストロイヤーに追い詰められた。しかし、Yウイングが星雲に向けて放ったプロトン魚雷がスター・デストロイヤーを飲み込む大規模な爆発を引き起こし、<ゴースト>がハイパースペースにジャンプするチャンスを作った。ダントゥインに到着した後、モスマは銀河系全域に向けて反乱活動を促すスピーチを発信した。
背景[]
19 BBYにクローン戦争が終結した際、銀河共和国のシーヴ・パルパティーン最高議長は新たに銀河帝国を創設し、自らその初代皇帝を名乗った。それ以来、帝国は銀河系市民に対して圧政的かつ権威主義的な態度を強めていき、各地で小規模な反乱分子が形成された。帝国元老院においても、モン・モスマをはじめとする一部の元老院議員が皇帝の専制政治に批判の声を上げた。やがてモスマは皇帝の逸脱行為に歯止めをかけることのできない元老院の腐敗ぶりに愛想をつかして議員を退職し、銀河規模に拡大を遂げていた初期反乱運動に加わった。
ゴーマンの虐殺が発生した後、モスマは皇帝がゴーマンの民に対して行った攻撃を非難する声明を発した。その結果、彼女は帝国から反逆者のレッテルを貼られ、逃亡生活を余儀なくされる。スペクターズ反乱分子を率いるフェニックス・リーダーのヘラ・シンドゥーラは、ベイル・オーガナ元老院議員の依頼を受け、モスマやYウイング・スターファイターの護衛チームと深宇宙で落ち合い、彼女たちを安全な場所へ送り届ける任務を開始する。しかし、任務の重要性に鑑み、シンドゥーラたちは送り届ける“荷物”が何なのかを知らされていなかった。
貨物船<ゴースト>に乗り込んだ反乱者たちは、旧分離主義勢力艦隊の残骸が漂う宇宙空間で合流相手の到着を待った。しかしモスマよりも先に、スローン大提督がロザル宙域の捜索活動のために放ったタクティカル・インフィルトレーション・ポッドがハイパースペースから姿を現した。スペクターズはポッドを追い回して撃破したが、パイロットのE-XDインフィルトレーター・ドロイドは破壊される直前に本部と連絡を取っていた。その直後、反乱者たちはポッド追跡中にハイパースペースから出現したモスマの個人用シャトル<シャンドリラ・ミストレス>とドッキングする。
戦闘[]
最初の攻撃[]
<シャンドリラ・ミストレス>とドッキングした後、シンドゥーラは議員の元随行員であるアースキン・セマージや、ゴールド・リーダーのキャプテン・ジョン・ヴァンダーと顔を合わせた。スターファイター・パイロットたちと短い会話を交わした後、反乱者たちはゴールド中隊に属すYウイングの燃料補給を開始した。5番目の戦闘機に燃料を補給していたとき、インフィルトレーター・ドロイドから連絡を受けた帝国艦隊のアーキテンス級司令クルーザーとゴザンティ級クルーザーが領域に出現し、TIE/ln制宙スターファイターを出撃させた。船が被弾した際の衝撃でゴールド2が負傷したため、代わりにスペクターズの反乱者エズラ・ブリッジャーが彼女のYウイングに乗り込むことになった。
戦闘中、<シャンドリラ・ミストレス>は航行不可能なほど深刻なダメージを負い、モスマとクルーはドッキング・チューブを通って<ゴースト>に乗り移った。一方、エズラとゴールド中隊の隊員はイオン砲で軽クルーザーの機能を停止させ、爆撃を行った。反乱者たちはこの戦闘でモスマのシャトルを失ったが、<ゴースト>とYウイングは無事にハイパースペースへ逃げ込むことができた。モスマが反乱軍の重要な会合のため惑星ダントゥインへ行く必要があると知ったシンドゥーラは、アーキオン星雲を通過する危険な航路、アーキオン・パスを通って目的地を目指すことに決めた。
アーキオン星雲の戦い[]
その頃、スローン大提督はアリンダ・プライス総督やカシウス・コンスタンチン提督を集めてモスマの逃亡先について話し合った。大提督はシンドゥーラが帝国を撒くためアーキオン・パスを選んだに違いないと判断し、プライスとコンスタンチンに現地での対応を任せた。また、スローンは<ゴースト>を星雲から誘い出すため試作型TIE/dディフェンダーとTIE/inインターセプター部隊を送り出した。TIEファイター・パイロットのヴァルト・スケリス司令官がTIEディフェンダーに乗り込み、プライス総督のインペリアル級スター・デストロイヤーによる迎撃予定地点へと<ゴースト>を追い立てる役目を引き受けた。
スケリスの部隊はアーキオン星雲の手前で<ゴースト>やYウイングの護衛機に接近した。スケリスのTIEディフェンダーと僚機のTIEインターセプターは星雲の放射線から機体を守るための偏向シールドを装備していた。<ゴースト>が星雲内に逃げ込む直前、スケリスはタイソン(ゴールド3)とゴールド4のYウイングを撃墜する。<ゴースト>と残る3機のYウイングはスケリスを撒くためアーキオン・パスの奥深くへと突入する。<ゴースト>の砲手を務めるガラゼブ・オレリオスは追跡機を迎え撃ったが、ディフェンダーのシールドは固すぎて破ることができなかった。星雲内を飛行中、スケリスはゴーストを照準に捉えたが、ゴールド5がそれに気付いてスケリスとゴーストの間に割って入り、ゴーストの身代わりに撃墜された。
TIEの追跡を振り切ることができなかったシンドゥーラは、星雲の中心部分の育星場を飛行し、船の動力を偏向シールドに回すようクルーに命じた。TIEインターセプターの1機は高熱によって破壊され、2機目もシールドがダウンしたところをオレリオスの砲撃で撃破される。<ゴースト>は1機だけ生き残ったスケリスのTIEディフェンダーを追い払うため恒星群の中心部を進み続け、船体外殻に損傷を負い始める。しかし船の耐久度比べは<ゴースト>の勝利に終わり、シールドを失ったスケリスはコースを外れた。<ゴースト>はそのまま星雲の外を目指し、TIEディフェンダーの追跡妨害をヴァンダーとエズラに任せた。
スローンの罠からの脱出[]
アーキオン星雲の外に出た直後、<ゴースト>はプライス総督やコンスタンチン提督の乗る2隻のインペリアル級スター・デストロイヤーに行く手を阻まれた。プライス総督は<ゴースト>との通信回路を開き、モン・モスマに帝国への降伏を要求する。モスマが降伏の条件を並べ立てている隙に、シンドゥーラは船のハイパードライブを起動するようアストロメク・ドロイドのC1-10P(チョッパー)に命じた。しかし、プライスはモスマの要求を拒絶し、コンスタンチンに命じて反乱者の軽貨物船をスター・デストロイヤーのトラクター・ビームで補足する。ジャンプの機会を逃した<ゴースト>は、スター・デストロイヤーのハンガー・ベイへとなすすべもなく牽引されていった。
一方、エズラとヴァンダーは星雲の中でスケリスとの戦いを続けていた。エズラはスケリスの追撃を一手に引き受け、ヴァンダーがTIEディフェンダーにイオン砲を発射するチャンスを作り出す。2人の作戦は功を奏し、制御を失ったスケリスのTIEは星雲の奥深くへと消えていった。その後、アーキオン星雲を出たエズラとヴァンダーは、<ゴースト>が2隻のスター・デストロイヤーに捕まりかけている現場に出くわす。シンドゥーラの命令に従い、エズラとヴァンダーはスター・デストロイヤーではなく星雲に向けてプロトン魚雷を発射した。魚雷はスター・デストロイヤーを飲み込むほど大規模な爆発を引き起こし、帝国の軍艦に深刻なダメージを与えた。<ゴースト>はトラクター・ビームが消えたタイミングを見逃さず、エズラ、ヴァンダーのYウイングとともにハイパースペースにジャンプした。
その後[]
アーキオン星雲における活躍により、<ゴースト>の反乱者たちはモン・モスマ、ヴァンダー、ゴールド2からの敬意を勝ち得た。ダントゥインの軌道に到着した後、モン・モスマは銀河に帝国への反乱を促す放送を行う。ロザルを拠点に活動する反乱分子や、アトロンのチョッパー基地に拠点を置くフェニックス戦隊をはじめ、複数の反乱勢力がこの放送を受信した。その後まもなく、ハイパースペースから大規模な反乱軍艦隊が姿を現し、<ゴースト>やYウイングと合流した。
登場作品[]
参考資料[]
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