バロッキ(Barokki)は人間の男性で、銀河帝国の軍隊に仕えた大佐である。帝国が設立されてから間もない19 BBY、バロッキは元老院オフィス・ビルの執務室で皇帝シーヴ・パルパティーンに謁見し、自身が率いる師団の活動について報告した。その際、シスの暗黒卿ダース・ヴェイダーにフォースで首を締められるという苦い経験を味わったバロッキは、彼の急速な台頭と権力拡大を不満に思う仲間とともに暗殺計画を企てた。しかしヴェイダーはカバリアにおける賞金稼ぎの攻撃や、コルサント上空における奇襲を生きのび、容疑者を5人に絞り込んだ。ヴェイダーは帝国軍将校団を講堂に集め、大勢の軍人が見守る中、バロッキを他の4人もろとも公開処刑した。
経歴[]
ヴェイダーとの対面[]
銀河帝国が創設されて間もない頃、バロッキは帝国軍で大佐の階級に就き、自分の師団を指揮していた。ある時バロッキは、首都惑星コルサントの元老院オフィス・ビルにある執務室で皇帝シーヴ・パルパティーンに謁見し、師団の活動について報告した。しかし皇帝の右腕であるシスの暗黒卿ダース・ヴェイダーはバロッキが率いる師団の働きぶりに不満を抱き、皇帝が見ている前でこの大佐の首をフォースで締めた。バロッキはパルパティーンがヴェイダーを止めてくれたおかげで死を免れ、今後の数週間のうちにより良い働きを期待すると言い渡された後、執務室からの退室を命じられた。この件をきっかけにダース・ヴェイダーに対して恨みを抱いたバロッキは、彼が急速に権力を増したことに腹を立て、志を同じくする1人の帝国軍将校とともにシス卿の暗殺計画を企てた。[1]
暗殺計画の失敗[]
バロッキとその仲間は、皇帝のオフィスを通じて傭兵契約を依頼し、ラマットとバダ、チャナス・チャから成る賞金稼ぎのチャ一家を雇った。チャ一家はジェダイの賞金首がいるという匿名の情報をもとに、カバリアのバーでヴェイダーを待ち伏せしたが、暗殺は失敗に終わった。ヴェイダーはレベル1A1以上のアクセス権限の持ち主が賞金稼ぎへの依頼に関与していることを突き止め、コルサントに戻ってきた。その際、バロッキはヴェイダーのスターシップが惑星上空で保安システムに引っかかるように仕組んだ。ヴェイダーの船は分離主義者の分裂派閥と誤認され、コルサント保安部隊のミサイル・プラットフォームによる攻撃を受けた。しかしヴェイダーは一緒に船に乗り込んでいた尋問官のナインス・シスターとともに船の墜落を生きのびた。[1]
2度に及ぶ暗殺作戦が失敗に終わった後、バロッキはウスクル地区にある店“仮面の間”で仲間と密会し、計画について話し合った。バロッキとその共謀者は、ヴェイダーは皇帝のオフィスの手がかりから犯人に辿り着くほど賢くないだろうと高をくくっていたが、一方で皇帝とヴェイダーの謎の関係性について頭を悩ませた。共謀者は、ヴェイダーが誰にも邪魔されることなく高みに上り詰め、皇帝がその件について何も説明していないことから、ヴェイダーは皇帝のボディガードか使用人なのではないかと推測した。しかしバロッキは、ヴェイダーが尋問官計画の指導者であることを理由に、彼はそれ以上の存在だと答えた。いずれにせよ、バロッキはヴェイダーを殺してしまえば何者かなど問題ではなくなると結論づけた。[1]
しかしヴェイダーは瞑想によって陰謀の出処を探り、バロッキと対面したときのことや、仮面の間における密会のヴィジョンを見た。ヴェイダーからその報告を受けたパルパティーンは、これまで不明瞭だった帝国のヒエラルキーを明確にするため、帝国の講堂で将校団の集会を招集した。パルパティーンは帝国のエリート将校たちの前でヴェイダー卿を紹介し、ヴェイダーの命令は皇帝の命令と同義であると告げた。その後、ヴェイダーはコリン・フェローとゾルタ・ビンガン、ジューン・ストレフィ、トーマス・アゾラス、バロッキら5人の名を呼び、前に進み出るよう命じた。ヴェイダーは自分の命を狙った暗殺未遂が2度発生したことを明かし、犯人は判明していないが、容疑者を絞ることはできたと語った。ヴェイダーは話を続け、何度命を狙われても自分は生き延びるが、今回無作為に選ばれた5人はそうはならないと告げ、バロッキたちをフォースで窒息させて公開処刑した。ちなみにバロッキの共謀者は残りの4人の容疑者には含まれておらず、処刑が終わってシス卿が去っていくのを、その他大勢の将校たちとともに静かに見守った。[1]
人物[]
バロッキは人間の男性で、肌は白く、髪は赤毛だった。ダース・ヴェイダーが帝国のヒエラルキーにおいて急速な台頭を遂げたことに嫉妬したバロッキは、彼を排除する計画を立てた。2度も作戦が失敗した後になっても、バロッキは今後も暗殺計画を継続すればいずれヴェイダーは死ぬだろうと信じていた。彼はヴェイダーと皇帝の関係を把握していなかったが、ヴェイダーを殺してしまえばそんなことは問題ではなくなると考えていた。[1]
帝国の大佐であるバロッキは、帝国軍の軍服の初期のバージョンを身に着けていた。彼は将校ディスクがついたキャップをかぶり、左胸に階級プレートをつけていた。また“仮面の間”で共謀者と密談した際、バロッキは大きな角と3つの覗き穴がついた銀色の仮面をかぶった。[1]
技術と能力[]
帝国軍大佐であるバロッキは、帝国軍将校団のエリート・メンバーの1人と目されていたが、指揮下にある師団の働きぶりは低調だった。バロッキは仲間と共謀してダース・ヴェイダーの暗殺計画を立案し、皇帝のオフィスを通して賞金稼ぎを雇うことで、ヴェイダーとパルパティーンの関係を悪化させようとしたが、結局うまくいかなかった。[1]
制作の舞台裏[]
バロッキは2017年から2018年にかけて刊行された正史のコミック『スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 潰えた遺産』(チャールズ・ソウル画、ジュゼッペ・カムンコリ画)に登場するキャラクターである。
初登場作品であるシリーズ#8では、バロッキの階級プレートは上段に赤い四角が4つ、下段に青い四角が4つである。しかし#12では、上段下段ともに赤6つになっているコマや、赤4つと青4つのコマ、そして赤青の四角が5つ以上あるように見えるコマがあり、作画によってバラつきがある。
登場作品[]
- スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 潰えた遺産 (初登場)