- 「スパイス商人たちの組織です。彼らは犯罪行為によって生のスパイスの生産をほぼ独占していたのです。強力な薬物を作るために」
- ―フィニス・ヴァローラム[出典]
パイク・シンジケート(Pyke Syndicate)、別名パイク・ファミリー(Pyke Family)はスパイス商人のカルテルである。5大シンジケートのひとつに数えられる。パイク種族の母星であるオーバ・ディアが本拠地で、その付近にある惑星ケッセルの鉱業を掌握していた。銀河共和国時代、彼らは銀河系全体の未加工スパイスの生産をほぼ独占していた。またナブー危機以前、彼らはシス卿ダース・タイラナスに雇われてジェダイ・マスターのサイフォ=ディアスを暗殺した。クローン戦争中、シンジケートはダース・モール率いるシャドウ・コレクティヴの傘下に入り、惑星マンダロアの占領に力を貸した。
組織[]
活動[]
パイク・シンジケートはクローン戦争中に銀河系で有数のスパイス・ディーラーの座にのし上がり[5]、銀河系における未加工スパイスの生産の大部分を取り仕切るようになった。[1] また彼らは惑星ケッセルにおける鉱業事業の支配権を握り、またクローン戦争当時は、コルサントの有力な犯罪ファミリーに違法物質を横流しするなどの活動をしていた。彼らの拠点はオーバ・ディアであるが、その近くに位置するケッセルでも彼らの存在感は大きかった。パイク・センチネルはケッセルでスパイスやコアクシウムを採掘する労働者たちはもちろん、貴重な積み荷を加工施設や精製所へ運ぶために雇った密輸業者たちに目を光らせていた。[5]
同盟[]
銀河共和国時代、パイクは他のシンジケートよりも優位に立つため影響力のある勢力と良好な関係を結ぼうとした。[1] シス卿ダース・モールがシャドウ・コレクティヴを立ち上げた際には、パイクは自分たちから進んでこの犯罪同盟に加わった。[2] また彼らは同じくコレクティヴ傘下のブラック・サンとの関係も維持しようとした。[3] しかしパイクはシャドウ・コレクティヴが劣勢になり損害ばかりかさむようになると、組織を脱退した。[7] コレクティヴや銀河共和国が陥落した後、モールは5大シンジケートのひとつに数えられるクリムゾン・ドーンの影の指導者となった。帝国時代、パイクとシャドウ・コレクティヴは同盟関係を結んでいたものの、非常に緊張した間柄だった。[8]
歴史[]
ナブー危機当時[]
- 「サイフォ=ディアス? 私が最高議長だった時、パイク・シンジケートの件で動いてもらったことがあります」
- ―フィニス・ヴァローラム[出典]
パイクは密輸業者や貨物船船長たちを利用してケッセル・ラン航路のスパイス輸送を取り仕切り、ケッセルからコルサントへのスパイス流通を監督していた。ナブー危機以前、銀河共和国のフィニス・ヴァローラム最高議長はスパイス事業を独占するパイク・シンジケートと交渉を行うため、ジェダイ・マスターのサイフォ=ディアスに協力を求めた。パイクの問題はコルサントでギャングの全面戦争を招きかねない事態に発展していたが、犯罪組織との交渉を表沙汰にするとヴァローラムの立場が危うくなるため、サイフォ=ディアスの任務はジェダイ最高評議会にも秘密にされていた。オーバ・ディアに到着した後、サイフォ=ディアスは評議会から新しい任務を与えられたためパイクとの交渉を先延ばしにした。しかし、シスの暗黒卿ダース・タイラナスに雇われたパイク・シンジケートは、オーバ・ディアの月上空でサイフォ=ディアスのジェダイT-6シャトルを撃墜した。ジェダイに付き添っていたヴァローラムの個人秘書シルマンは墜落を生き延びたが、パイクに生け捕りにされた。シンジケートのリーダーであるロム・パイクは、今後タイラナスに裏切られた場合の保険としてシルマンを生かし続けた。
サイフォ=ディアスとシルマンはフェルーシアで殺されたことにされた。シンジケートがサイフォ=ディアスを殺したおかげで、タイラナスはカミーノにおけるクローン軍団製造事業を秘密裡に引き継ぐことに成功した。
クローン戦争[]
- 「軍隊を作っているそうだな」
「ずいぶん早耳だな」
「闇の社会ってのは狭い世界だ。敵対するつもりは毛頭ないね。こっちから志願したい」 - ―ロム・パイクとダース・モール[出典]
クローン戦争中、パイク・シンジケートはシス卿ダース・モール率いるシャドウ・コレクティヴのメンバーとなった。モールがブラック・サンを無理やり味方に引き入れた後、ロム・パイクは自ら進んでコレクティヴへの参加を申し出たのである。モールとデス・ウォッチの指示に従い、パイクはサティーン・クライズの新マンダロリアン政府が支配する惑星マンダロアを攻撃した。パイクやブラック・サンが悪者を演じたおかげで、デス・ウォッチはマンダロリアンの救世主として故郷に戻ることができた。
クローン戦争末期、ジェダイのアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービがオーバ・ディアを訪れ、ロム・パイクと対面した。ジェダイはオーバ・ディアの月で墜落したサイフォ=ディアスのシャトルを発見し、彼の身に起きたことを調査していた。ロム・パイクはサイフォ=ディアスを殺したことを認めたが、生け捕りにしておいたシルマンを差し出すことで、暗殺を帳消しにしようとした。ジェダイがサイフォ=ディアスの死を調査していることを知ったダース・シディアスは、タイラナスに事態の収拾を命じた。彼はオーバ・ディアに駆け付け、余計なことを言われる前にシルマンの息の根を止めた。タイラナスはロム・パイクも殺害し、ケノービとスカイウォーカーの攻撃をかわして逃げ去っていった。
ダース・モールがシディアスに敗れスパイア刑務所に収監された後も、パイク・シンジケートはシャドウ・コレクティヴに留まった。モールが脱獄した後、パイクの代表者であるファイフは惑星オード・マンテルでコレクティヴの集会に参加した。グリーヴァス将軍率いる独立星系連合がオード・マンテルを襲撃した際、パイクは防衛戦で犠牲者を出した。パイクの代表者とブラック・サンのジットン・モジはモールの計画に懸念を抱いたが、ザブラクのシス卿は心配する必要など無いと請け合った。しかし、パイクはその直後に分離主義勢力の攻撃を受けて多くの船を失うことになった。パイクの代表者はモールの副官ルック・カストに連絡を取り、コレクティヴへの経済援助は打ち切ると宣言した。
クローン戦争が終わりに近づいていた頃、マーグ・クリムがシンジケートの指導者になった。ブラック・サンのジットン・モジは互いの犯罪組織を合併してはどうかと提案したが、クリムはこれを拒否した。モジは報復としてクリムの妻テズカと息子のヴラム、ラーリーの誘拐を命じた。組織の指導権を巡って手下数名と争っていたクリムは、シンジケートのメンバーを頼りにすることができず、賞金稼ぎを雇うことになった。クリムの家族を救出するために雇われたのは、元シス・アプレンティスのアサージ・ヴェントレスと、秘密任務遂行中のジェダイ・マスター、クインラン・ヴォスだった。2人は惑星ムスタファーにある要塞からクリムの家族を救い出したが、その後ブラック・サンはオーバ・ディアへの報復攻撃を開始した。
登場作品[]
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