Wookieepedia
Advertisement

「死から目をそらしてはだめ、アソーカ。恐れないで」
―パヴ=ティ・タノ[出典]

パヴ=ティ・タノ(Pav-ti Tano)は惑星シリ出身のトグルータ女性で、ナク=イル・タノアソーカ・タノの母親。共和国時代の後期、パヴ=ティとその家族はシリのの中にある小さな村で暮らした。トグルータの伝統を重んじるパヴ=ティは、35 BBYにアソーカが1になった後、通過儀礼の一環として彼女を狩りに連れて行った。赤ん坊を胸に抱きながら森に入ったパヴ=ティは、ブラスター・ライフルで野生のカイバックを1匹仕留め、生との大切さを娘に説いた。その直後、パヴ=ティは獰猛なラクシールとの戦いをなんとか生き延びたが、ラクシールはアソーカをに咥えて森の奥へ逃げていってしまった。その夜、パヴ=ティとナク=イル、村人たちが再捜索に出ようとしていた時、アソーカを背中に乗せたラクシールが村に現れた。パヴ=ティが娘を受け取ると、野獣は静かに森へ戻っていった。パヴ=ティはこの出来事を不思議に思ったが、村の長老であるガンティカはアソーカはジェダイであると語り、実際にパヴ=ティの娘はのちにジェダイの道を歩むことになった。

経歴[]

出産[]

「アソーカと」
―娘を命名するパヴ=ティ・タノ[出典]
Ahsoka birth

アソーカを命名するパヴ=ティ

パヴ=ティ・タノ[3]惑星シリ出身のトグルータ[1] 女性で[2]共和国時代の後期にシリのの中にあるで暮らした。[1] 36 BBY[4] 夜、パヴ=ティは配偶者ナク=イル・タノとのあいだにできた娘を出産した。ナク=イルは大喜びで妻の出産を村中に伝え、長老ガンティカをはじめとする大勢のトグルータの村人がタノ家の戸口に集まった。長老に頭を下げた後、パヴ=ティはこの赤ん坊をアソーカと名づけた。[1]

翌年、アソーカが1になったことを受け、パヴ=ティはトグルータの伝統的な習わしに従い、娘を連れて森での初めての儀式的な狩りを行うことに決めた。パヴ=ティはマントバックパックを身に着け、赤ん坊を胸に抱き、狩りに出る準備をした。屋根の修理をしていたナク=イルは妻が家から出てきたことに気付き、古い習わしは年寄りたちに任せておけばよいのではないかと語りかけたが、種族の伝統を強く信じるパヴ=ティは、先祖の精霊を侮辱するようなことを言ってはならないと夫を嗜めた。ナク=イルは笑いながらパヴ=ティの信念を受け入れ、ライフルを持って出かける妻に“良い狩りを”と声をかけて送り出した。[1]

狩り[]

「よく見て、アソーカ。命は至る所に満ちている。どの命も大切にね」
―パヴ=ティ・タノ[出典]
Togruta ritual

ガンティカ長老とタノ母娘

家から出て[1] の木の[5] 森へ向かう途中、パヴ=ティとアソーカはガンティカ長老から声をかけられた。ガンティカは幸運のお守りとして、トグルーティ語で祈りの言葉を唱えながらパヴ=ティとアソーカの額に青い塗料を塗りつけた。森へ足を踏み入れたパヴ=ティは、の上のリス型動物に関心を示す娘に、自分たちを取り巻く命の大切さを説いた。森の奥へ進む途中、パヴ=ティは植物の綿毛をライフルで叩き、を飛ばしてアソーカを喜ばせた。その直後、パヴ=ティはカイバックの鳴き声に気付き、アソーカに静かにするよう合図した。[1]

3匹のカイバックが森の開けた場所でを食べているのを見つけたパヴ=ティは、落ち着いて木陰からブラスター・ライフルの狙いを定め、引き金を引いた。彼女は1発で獲物を仕留め、残りの2匹のカイバックは逃げ去っていった。その後、パヴ=ティはライフルを構えて警戒しながら倒れたカイバックに近づき、自分の弾がこの獣に致命傷を与えていることを確認した。アソーカは苦しむカイバックからを背けようとしたが、パヴ=ティはを恐れてはならないと娘に告げ、生き物の最期と向き合わせた。その後、パヴ=ティはトグルーティ語で詠唱を行ったのち、ナイフでカイバックにとどめを刺した。[1]

Raxshir attack

ラクシールとの遭遇

パヴ=ティは獲物を運ぶ準備をしたが、1人でアソーカとカイバック丸ごと1匹を運ぶことはできないと判断し、必要な分だけ切り分けることに決めた。しかしアソーカと会話していた時、パヴ=ティはアソーカの目線と物音で、背後から[1] ラクシール[6] が近づいてきていることに気付いた。パヴ=ティは地面に置いたライフルにを伸ばそうとしたが、すでにラクシールは触れられるほどの距離まで近づいてきていたため、大声を上げることで相手を威嚇し、武器を拾い上げるチャンスを作った。[1]

パヴ=ティは拾い上げたライフルを振ってラクシールに抵抗し、アソーカを守るため3回発砲した。その後、接近戦でライフルを失ったパヴ=ティは、ナイフを抜いてラクシールと戦った。パヴ=ティがラクシールの攻撃で押し倒された直後、銃声に気付いた村人たちが駆け付けて援護射撃を行った。しかしラクシールはアソーカをに咥えたまま、森の中へ姿を消してしまった。パヴ=ティは獣を追って森へ向かおうとしたがナク=イルに引き留められた。[1]

Ahsoka is Jedi

アソーカはジェダイだと告げられ、夫と目配せするパヴ=ティ

トグルータの村人たちによる捜索が行われたが、日没になってもアソーカもラクシールも見つからなかった。ナク=イルが全員で再捜索をしようと提案した直後、森から野獣の鳴き声が聞こえたため、パヴ=ティは真っ先に声の方向へ進んだ。すると森の中からアソーカを背中に乗せたラクシールが現れた。ガンティカが村人たちの攻撃を制止した後、パヴ=ティはラクシールの背中からアソーカを抱き上げると、トグルーティ語でこの獣に礼を言った。野獣が静かに去っていった後、今回のできごとを不思議がるパヴ=ティに、ガンティカは「アソーカはジェダイだ」と語った。[1]

その後[]

「ううん、両親のことはよく覚えてないの」
「じゃ、誰と一緒に旅をしてたの?」
「ええと……私、養子なの……一種の、ね」
アソーカ・タノケイデン・ラーティ[出典]

ガンティカの考えは正しく[1]、若きアソーカは33 BBYジェダイ・マスタープロ・クーンによってフォース感応能力を見出され、ジェダイ・オーダーの一員として訓練を受けるべくコルサントへ連れて行かれることになった。[4] その後、アソーカは両親の記憶がないままジェダイとして成長していった。[7] 18 BBY[4]ジェダイの大粛清を生き延びて衛星ラーダで暮らしていた時、アソーカは農夫ケイデン・ラーティから生い立ちを尋ねられ、両親のことはよく覚えていないと語り、ジェダイだった過去を隠すため、自分は養子だったと答えた。[7]

人物[]

「本当に大丈夫かい?」
「ナク=イル、習わしなのよ」
―ナク=イルとパヴ=ティ[出典]
LifeAndDeath

アソーカを抱くパヴ=ティ

パヴ=ティ・タノはトグルータ種族の女性で、オレンジ色の肌に白い模様が入っており、モントラルレックは白と青の縞模様だった。パヴ=ティは配偶者のナク=イルと違ってトグルータの古い伝統や慣習に忠実だった。彼女はトグルーティ語と銀河ベーシック標準語の両方で会話することができ、ふだんはベーシックで夫や村人と会話したが、儀礼的な詠唱はトグルーティ語で行った。パヴ=ティは優しく思いやりのある母親で、幼い娘のアソーカを身を挺して守った。彼女は古い慣習は老人たちに任せておけばいいという夫の発言を嗜め、赤ん坊のアソーカを通過儀礼である狩りに伴わせ、生と死の大切さを説いた。[1]

技術と能力[]

パヴ=ティはブラスター・ライフルを使いこなし、カイバックを一撃で仕留め、無力化することに成功した。また彼女はナイフも巧みに扱うことができ、カイバックが苦しまないよう[1] 胸を[5] 一突きしてとどめを刺した。ラクシールと遭遇した際も、パヴ=ティは取り乱すことなく冷静に対応し、この猛獣との戦いを生き延びた。[1]

装備[]

パヴ=ティは白い長そでのシャツに青い外套、水色のズボン、茶色のブーツを履いていた。彼女の外套にはモントラルを覆うフードが付いており、ベルトにはポーチが付属していた。アソーカを連れて狩りの通過儀礼を行った際、パヴ=ティはをつきながら森に入った。また彼女は動物を仕留める際にブラスター・ライフルとナイフを使いこなした。[1]

制作の舞台裏[]

「母親はとても重要な存在だ。アソーカに初めて『恐れるな』と告げた人物は母親なんだ」
デイヴ・フィローニ[出典]
Life and Death Poster

パヴ=ティ・タノの登場作品である『生と死と』のポスター

アソーカ・タノの母親の存在は2016年発売の正史の小説『アソーカ』(E・K・ジョンストン著)で初めて言及された。[7] 2022年5月28日スター・ウォーズのイベント、セレブレーション・アナハイムで新アニメ・シリーズ『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』の告知が行われた際、第1話『生と死と』に赤ん坊のアソーカとその母親が登場することが明かされた。その翌日、公式サイト StarWars.com に投稿された記事でアソーカの母親の名前がパヴ=ティ(Pav-ti)であることが判明した。[2] なおファミリー・ネームがタノであることはのちに公式データバンクのアソーカ・タノの記事で明らかになった。[3] パヴ=ティの声優は、2017年のTVゲーム『Star Wars バトルフロント II』で銀河帝国アイデン・ヴェルシオ中佐を演じた経歴を持つジャニナ・ガヴァンカーである。ガヴァンカーのキャスティングも5月28日のセレブレーションで発表された。イベント中、スター・ウォーズ作品に再び参加することについて質問を受けたガヴァンカーは、結束が固いスター・ウォーズ・クリエイターたちのコミュニティについて「スター・ウォーズは巨大な銀河だが、実際はとても小さな“村”によって管理されている」と表現した。またガヴァンカーは『生と死と』について「とてもミニマルで、とても静かで、控えめな作品」とコメントした。[2]

パヴ=ティ・タノの初登場作品は『生と死と』(2022年10月26日Disney+で公開)であるが[1]、『テイルズ・オブ・ジェダイ』の製作総指揮を務めたデイヴ・フィローニ監督は、TVシリーズ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズシーズン4のエピソード『カダーヴォからの脱出』(2012年1月6日公開)の脚本を書いた当時すでに、アソーカの親の存在について作中で言及する構想を持っていた。フィローニは、本作でアソーカとグパット・ロシュティ総督が会話する場面で、ロシュティが彼女の両親のことを知っているというセリフを盛り込むべきか検討した。しかし制作チームとの話し合いの結果、今後そのセリフについて深く掘り下げていく予定もなく、フィローニ自身も“意地悪”なセリフだと考えたため、廃案となった。[8]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

Advertisement