ファイナル・オーダー(Final Order)、別名シス・エターナル艦隊(Sith Eternal fleet)、通称シス艦隊(Sith fleet/Sith armada)はシス・エターナルが保有した大規模な艦隊である。ジストン級スター・デストロイヤーによって構成されるこの大艦隊は、銀河皇帝シーヴ・パルパティーン率いるシスのカルト教徒によって秘密裏に築かれた。シス・トルーパーからなる地上軍と並び、ファイナル・オーダーは1,000年以上に渡って脈々と受け継がれていたシスによる銀河系征服計画と、皇帝の復讐計画の総決算ともいうべき秘密戦力だった。スター・デストロイヤーはいずれも惑星を破壊可能なアキシャル・スーパーレーザーで武装しており、ファイナル・オーダーの野望は、その軍事力を用いてシス帝国を再建し、銀河系を“新帝国”の恒久的な支配下に置くことだった。
パルパティーンの生存が明らかになるまでの間、表向きにはファースト・オーダーが銀河帝国の後継者として銀河征服に乗り出し、レジスタンスと戦争を繰り広げた。35 ABY、ファースト・オーダーの最高指導者カイロ・レンがシスの秘密の惑星エクセゴルを訪れた際、初めてファイナル・オーダーの存在が明らかになった。パルパティーンはカイロに最後のジェダイであるレイの抹殺を依頼し、そのあかつきにはシス艦隊の指揮権を与えると告げた。しかしカイロはしばらくしてファースト・オーダーを去り、代わりにエンリク・プライド元帥がシス艦隊の指揮を任された。シス艦隊の出動が目前に迫っていた時、ファイナル・オーダーはエクセゴルの戦いでレジスタンスとその支援者の大軍に破れ、皇帝もレイによって滅ぼされた。
歴史[]
出現[]
ファイナル・オーダー、別名シス・エターナル艦隊は、銀河皇帝シーヴ・パルパティーンが秘密裏に準備していた、シス・エターナルの宇宙戦力である。[1] パルパティーンに忠実なシスのカルト信者たちは、栄光に満ちた銀河帝国を取り戻し、シス・オーダーを復活させるため、エンジニアや造船技師、奴隷労働者、その他の莫大な規模の労働力を費やし、極秘の征服作戦を進めた。シスのロイヤリストたちはサイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社やクワット=エントラーラ・エンジニアリング社といった造船企業の重役の中にも紛れ込んでおり、これらの媒介組織を通して、軍需物資や設計部品をシス・エターナルの拠点である未知領域の惑星エクセゴルに運んでいた。この秘密戦力は、ファースト・オーダーが行った銀河系征服の最終段階を担うためのものであり、エクセゴルの地下発着ベイに隠されていた。やがてシス艦隊は数百隻の軍艦、数千機のスターファイターの出撃準備を整え[2]、パルパティーンによってファイナル・オーダーが発令される時を待ち続けた。[1]
35 ABY、ファースト・オーダーとレジスタンスが戦争を繰り広げていた時、パルパティーンは銀河系に対して放送を行い、自分が健在であることを示した。ファースト・オーダーの最高指導者カイロ・レンはエクセゴルへ旅し、シス・エターナルその秘密戦力の存在を初めて目のあたりにした。パルパティーンはカイロに、ジェダイのレイを殺せばこの戦力の指揮権を与えると告げた。しかしカイロは間もなくフォースのライトサイドに帰還し、ファースト・オーダーを去ってしまった。そのためエンリク・プライド忠誠将軍がファースト・オーダー軍の事実上の指揮官としてパルパティーンのファイナル・オーダーと合流した。[1] もともとファースト・オーダー艦隊は軍備縮小された銀河において最強の戦力だったが、全盛期の帝国宇宙軍には劣っていた。しかしシス・エターナル艦隊と乗員たちが加わって強化され、往年の帝国軍の戦力に大幅に近づくこととなった。[2]
ファイナル・オーダーの全戦力解放に先立ち、皇帝パルパティーンはジストン級スター・デストロイヤー<デリファン>をエクセゴルから送り出し、見せしめとしてレジスタンスに関わった惑星を破壊するようプライドに命じた。プライドは惑星キジーミを標的に選び、ジストン級艦に搭載された超兵器、アキシャル・スーパーレーザーでこの星を破壊した。[1]
崩壊[]
シス・エターナルの何百というジストン級スター・デストロイヤーは、荒れ狂うエクセゴルの大気圏から一斉に上昇するために、航行制御システムをナビゲーション・シグナルに従属させる必要があった。シス艦隊はその瞬間に最も無防備となるため[2]、レジスタンスは皇帝の戦力が銀河に解き放たれる前に決着をつけるべく、エクセゴルを強襲した。レジスタンスの狙いがナビゲーション・タワーであることに気づいたプライドは、シグナルの発信源を自身の旗艦であるリサージェント級スター・デストロイヤー<ステッドファスト>に移すよう命じた。レジスタンスは地上チームがタワーを攻撃するあいだ時間稼ぎのため戦い続けたが、圧倒的な劣勢を強いられた。[1]
しかし、ランド・カルリジアン将軍が行った呼びかけに応じた万単位のスターシップが“民衆の艦隊”となってエクセゴルに駆けつけ、レジスタンスに力を貸した。レジスタンスとその援軍はジストン級スター・デストロイヤーのアキシャル・スーパーレーザーを攻撃することで、この巨大軍艦を次々と撃破した。また<ステッドファスト>も元ストームトルーパーのフィンとジャナによって破壊され、ブリッジにいたプライドやフランティス・グリス提督は命を落とした。エクセゴルの戦いはレジスタンスの勝利に終わり、シス・エターナル艦隊の脅威は銀河に拡がる前に滅ぼされた。[1]
組織[]
階級[]
シス・エターナル艦隊の階級構造はファースト・オーダーのそれとよく似ており、どちらも帝国宇宙軍の階級制度に倣っていた。[2] もともとファースト・オーダーの忠誠将軍だったエンリク・プライドは、皇帝パルパティーンの軍勢と合流した後、エクセゴルから出撃した艦隊の司令官に任命された。[1][2]
人員[]
- こちらの記事も参照: シス・エターナル軍将校
シス・エターナル艦隊の若い将校や技術者たちは、ファイナル・オーダーが発動する時に備えて物心がついた頃から訓練を受けていた。エクセゴルの軍隊の何千人という兵士たちはシスのカルト信者の子どもたちとして育てられ、“力のための力”こそが究極的な目標だと教え込まれていた。彼らは自分自身でフォースのダークサイドの力を使うことはできなかったが、ダークサイドを敬い、自分たちはダークサイドの力のためだけに存在しているという非情な真実を叩き込まれていた。そのためファースト・オーダーの下級兵士はしばしば宿命について口にし、シス・エターナル将校は宇宙の権利にもとづき銀河系は自分たちのものだと信じていた。[2]
シス・エターナルの軍艦には、ブリッジの勤務ステーションで端末を操作したり、アキシャル・スーパーレーザーのパワー出力をモニターするため、専門の艦隊技術者が乗り込んでいた。エンジニアリング区画やスーパーレーザーのメンテナンス区画は放射性物質濃度が濃く、ブリッジよりも危険な仕事だったが、彼らは勤務場所に関わらず、シス艦隊の一員であることに誇りを持って職務に取り組んでいた。[2]
装備[]
シス艦隊の将校や下士官は、帝国艦隊に所属していることがひと目でわかる赤い線が入った制服を着用していた。この赤と黒のすっきりしたデザインの制服は、シス・エターナルで使われていた装いのすべてに共通していた。また彼らはシス・エターナルの紋章が入った黒い軍帽をかぶり、将校ディスクが付属した帝国様式のバックル付きベルトを締めていた。[2]
戦力[]
主力艦[]
支援船[]
- AAL-2100/9.5大気圏突入用強襲着陸艇[2]
スターファイター[]
登場作品[]
- スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け (初登場)
- スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け 小説版
- スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け ジュニアノベル版
参考資料[]
- スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション
- THE STAR WARS BOOK はるかなる銀河のサーガ 全記録
- Final Trailer – Star Wars: The Rise of Skywalker - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- Admiral Griss - 公式データバンク
脚注[]
シス・エターナル | |
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主な人物 | 銀河皇帝シーヴ・パルパティーン - エンリク・プライド忠誠将軍 |
組織 | シスのカルト教徒 - アコライツ・オブ・ザ・ビヨンド |
軍隊 | 宇宙軍(ファイナル・オーダー):艦隊技術者 地上軍:シス・トルーパー(ジェットパック・トルーパー - ソヴリン・プロテクター) |
主な乗り物 | ジストン級スター・デストロイヤー - リサージェント級スター・デストロイヤー - TIEダガー - トランスポーター |
関連項目 | エクセゴル - ファースト・オーダー - ファースト・オーダー=レジスタンス戦争 |
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