- 「わたしは昔ジェダイ・ナイトだった。きみのお父さんと同じように」
- ―ルーク・スカイウォーカーに対し、オビ=ワン・ケノービ[出典]
ジェダイ・ナイト[1](Jedi Knight)とは、パダワンとして学び、ジェダイ・トライアルを合格し、ジェダイ・アカデミーの生徒としてジェダイの修行を完了したジェダイ・オーダーのメンバーを指す。
ナイト、そしてオーダーの正式なメンバーとして、彼らはジェダイ評議会から任務を与えられ、平和を探求し、銀河共和国の秩序を守るよう努めた。ナイトはオーダーの構成員の大部分を占める称号だったため、一般市民たちもこの称号に慣れ親しんでおり、他の階級のジェダイのことも“ナイト”と呼ぶことがあった。
概要と歴史[]
- 「ジェダイ・ナイトは1000年以上も旧共和国で平和と正義を守って来たのだよ。暗黒時代の前、帝国の前に」
- ―オビ=ワン・ケノービ[出典]
銀河系文明の初期に、オーダーが惑星タイソンで発足してから730年後、ジェダイ・ナイトたちは銀河共和国に加わり、まだ未熟だったこの政府の平和の維持者として活動した。こうした初期のナイトたちは、哲学者と戦士からなる緩やかな繋がりの一団であり、中心的なリーダーシップや、アカデミーでの正式な訓練課程を持たなかった。その代わり、彼らは師から与えられた一連の役割を達成することで、ジェダイ・ナイトの称号を与えられた。
ジェダイ最高評議会の設立により、オーダーがより中央集権化し、シス大戦の後に、共和国からコルサントの聖なる尖塔を寄贈されたことで首都に住むようになったため、共和国におけるナイトの役割は一層はっきりした。平和の守護者、外交官、そして平和な時代には調停者として働いたナイトたちは、戦争後の平和の確立の手助けをした。しかし、マンダロリアン戦争のときに最高評議会が自己満足のような態度を見せたために、多くのナイトがオーダーを離れレヴァンチストの運動に加わり、ジェダイ内戦を招く結果となった。
オーダーが再興したとき、新シス大戦まで続いていたナイト昇格のためのパダワン訓練は非正式なものとなり、アーミー・オブ・ライトの創設によってオーダーに軍事的な様式が戻った。ブラザーフッド・オブ・ダークネスが敗北し、ルーサンの改革が実行に移されると、正式な訓練が再開し、オーダーは全盛期を迎えた。
シスが帰還し、クローン戦争が共和国全体を巻き込んで勃発すると、全てのジェダイ・ナイトはジェダイ将軍として、前線で共和国グランド・アーミーを率い独立星系連合と戦うことが要求された。しかしジェダイ・オーダーは彼らが仕える相手だった最高議長パルパティーンに裏切られた。パルパティーンがシスの暗黒卿、ダース・シディアスだったのである。シディアスは最高司令官パルパティーンとしての地位を利用し、全てのジェダイの虐殺を命じるオーダー66を実行させた。こうして2度目にして大規模なジェダイの大粛清が始まった。共和国に忠実なグランド・アーミーの兵士たちが躊躇なくジェダイの将軍を殺害し、第501軍団は転向したジェダイ・ナイト、ダース・ヴェイダーの指揮のもと、コルサントのジェダイ・テンプルを襲撃し、そこにいた教師と訓練生を皆殺しにした。ジェダイの粛清として知られるようになる出来事の第一波を生き延びたジェダイもいたが、シス卿となったばかりのヴェイダーが個人的にアウター・リムへ逃げたそうしたジェダイたちを殺害した。やがてエンドアの戦いのさなか、息子のルークを守るため、ダース・ヴェイダーはダークサイドを断ち切って本来のアナキン・スカイウォーカーに戻った。彼はパルパティーンを破り、古代ジェダイの予言を成就させフォースにバランスをもたらした。
壊滅しかけ、姿を隠していたオーダーは、数十年後にルーク・スカイウォーカーのもとで改革された。銀河内戦終結後、彼はヤヴィン4に新しいジェダイ・プラキシウムを設立し、グランド・マスター・ヨーダから教えられた基本的な技術を使って新世代のナイトたちを訓練し始めた。しばらく経った後、オーダー再建中のナイト昇格は過去の時代ほど正式なものではなくなっていたが、スカイウォーカーはオーダーを繁栄へと導き、旧オーダーのナイトの習慣の多くを採用した。
オーダーへの奉仕[]
マスターのもとで10年以上の一対一の教育を完了した後、ジェダイ・パダワンはジェダイ・トライアルを経て、ナイトの階級を得ることになっていた。最高評議会だけがパダワンをナイトの階級に昇格させることができたが、この決まりは必ずしも守られていなかった。特にオーダーが銀河中に広く薄く拡大し、評議会との接触がとれなかった時代には、その傾向が強かった。ナイトという選り抜きの一団に加わったジェダイたちは、マスターを持たず、彼らの運命を彼ら自身で管理することになった。ナイトはフォースの研究を継続することになっており、オーダーの剣、盾として個人の強みを磨くため、専門的な3つの分野のどれかを選ぶことになっていた。すなわちジェダイはガーディアン、カンセラー、センチネルのどれかになり、彼らの技術を最大限に活用できるよう、4つのジェダイ評議会のうちのひとつから単独任務を与えられた。
単独で銀河系を旅したため、ナイトたちは苦しむ惑星に正義をもたらすためフォースの流れに身を任せながらも、オーダーの公に対する姿を保たなくてはならなかった。研究の道を歩みながら、ナイトはオルターとして知られるフォース第3にして最後の規律を学んだ。これは使用者が物体や他者の心をフォースで操作することが出来るようになる技術だった。オルターを把握し専門技術の研究を達成したナイトは、次世代のジェダイの教育を望むようになることがあった。義務ではなかったが、ナイトたちはテンプルで開催されるトーナメントに出席し、将来のパダワンたちがフォースのライトセーバーの技術を披露するのを見守った。古いジェダイは、任務のとき弟子を置いていくことのないよう警告した。パダワンがトライアルに合格するために必要な適切な知識を得ることなく、矛盾する個性や劣った適合性を身に着けてしまうからである。パダワン選出の前には瞑想することが求められ、ほとんどのナイトはそのままパダワンをとったが、ふさわしい弟子を見つけられなかったり、専任のマスターとなることを拒むものもわずかにいた。
パダワンをナイトに昇格させることに成功した後、評議会はそのナイトにジェダイ・マスターの称号を与えることを考慮することになっていた。しかし、そうでない場合もあった。評議会が全ての技術を習得していないと判断した場合、あるいはフォースが他の運命を彼らに望む場合、多くのジェダイがマスターに昇格できなかった。年老いてから昇格する者もいれば、最後までマスターになれないものもいた。称号の性質と評議会の重要性のために、マスターは絶対に評議会が選出することになっていた。ナイトが評議会の席に座る場合、専門用語で、昇格までの過渡期にあるとされた。最も異常なケースとしては、クローン戦争中、ナイトのアナキン・スカイウォーカーが最高議長パルパティーンの指名で最高評議会入りしたことがある。評議会はしぶしぶスカイウォーカーを受け入れたが、彼をマスターにすることは拒否し、彼が感情的に成熟していないというスタンスを維持した。
銀河帝国の時代にオーダーが散り散りになったとき、オーダーの大部分が壊滅していたため、ナイトたちが昇格することはなかった。ルーク・スカイウォーカーがオーダーを再建するまで、ナイトという用語が使われることはなかった。初期のオーダーの形式ばらない性質のため、旧い慣習の多くは単に知られていないという理由から受け継がれていなかった。ヤヴィン4のジェダイ・プラキシウムでは、(ライトセーバーを作ることで技術と能力の習熟を披露するといった)旧オーダーの伝統的作業を受け継がないまま、トライアルの制度が確立されていた。弟子たちの数が増えたため、マスター・スカイウォーカーと相談したマスターたちは、任務で勇気を示したものにナイトの称号を与えることになった。この一例に、ジェイデン・コアがヴジュンで教育が十分であることを証明した後、彼の師のカイル・カターンが任務の成功を認めたことが挙げられる。
24 ABY、ナイト昇格のセレモニーが初めて公に開催された。このとき、マスター・スカイウォーカーは大同盟とブラック・サンを破る活躍を認め、アナキン・ソロとジェイセン・ソロ、ジェイナ・ソロ、ゼック、テネル・カー、ルサ、レイナー・スール、ローバッカにナイトの称号を与えた。式典はグレート・テンプルで、オーダー全員と新共和国の代表者の前で開催され、ライトセーバーでの敬礼とマスター・ティオン・ソルサーによる伝承の歌謡が行われた。
数年後、ユージャン・ヴォング戦争終結後に重要なホロクロンや文書を入手した後、かつてのオーダーのような公式なナイト昇格セレモニーがジェダイの流儀に再統合された。コルサントのテンプルは作り直され、ホール・オブ・ナイトフッドで再びセレモニーが行われた。
登場作品[]
- スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
- スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
- スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
- スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 (言及のみ)
- スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 (言及のみ)
- スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
参考資料[]
脚注[]
- ↑ カタカナ表記は『スター・ウォーズ キャラクター&クリーチャー完全保存版』に基づく。
関連項目[]
- ジェダイ・マスター
- ナイティング・セレモニー
- ジェダイ・トライアル