『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(Star Wars: Episode III Revenge of the Sith)は、2005年に公開されたスター・ウォーズ映画シリーズの第6作である。シリーズの時系列的には3作目にあたり、プリクエル・トリロジーの完結編である。スター・ウォーズ・サーガの最終作とされていたが、2015年に新作『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』が公開されることになった。2005年5月15日にカンヌ国際映画祭でプレミア上映され(コンペティション対象外)、アメリカでは1999年に『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』が公開された日と同じ5月19日に劇場公開された。前2作と比べると批評家からの反応は概ね好評であった。公開一週間における複数の興行収入記録を破り、世界で8億USドルを稼いで2005年の最高興行収入映画のひとつに輝いた。ライブ=アクション・シーンのほとんどにデジタル24フレーム・システムを使用した2作目のスター・ウォーズ映画でもある。2011年9月にはブルーレイ版が発売された。
クローン戦争勃発からすでに3年、高潔なジェダイ・ナイトたちはクローン軍団の大軍を率いて独立星系連合に対し銀河中で戦いを繰り広げていた。銀河共和国最高議長はついにシス卿としての正体を明かし共和国を銀河帝国に建て替えることで銀河を支配する計画を実行する。ジェダイの英雄アナキン・スカイウォーカーはフォースのダークサイドに誘惑されやがてダース・シディアスの新たな弟子ダース・ヴェイダーへと変貌を遂げてしまう。ジェダイは滅び去り生き残ったオビ=ワン・ケノービとジェダイ・マスター・ヨーダは隠遁生活を余儀なくされた。銀河に残された唯一の希望はアナキン自身の子どもたち ― 秘密裏に出産されやがてルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナに成長する双子の赤ん坊のみであった。
オープニング・クロール[]
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概要[]
コルサントの戦い[]
- 「楽しくなってきたぞ!」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
『クローンの攻撃』での出来事から3年が経過していた。銀河共和国はダース・タイラナスとして知られるシス卿ドゥークー伯爵率いる独立星系連合と激戦の最中であった。独立星系連合のサイボークの軍事リーダーで分離主義勢力ドロイド軍団将軍であるグリーヴァスはコルサントに侵入し、銀河元老院指導者シーヴ・パルパティーン最高議長を誘拐した。
分離主義勢力ドロイド軍団が銀河首都を離れようとすると大規模な宇宙戦が勃発し、ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービとその元パダワンで今やジェダイ・ナイトに成長したアナキン・スカイウォーカーは最高議長救出任務に就いた。ふたりのジェダイは分離主義勢力の大艦隊に立ち向かう。その途中でオビ=ワンのインターセプターはバズ・ドロイドの攻撃に遭い、アストロメク・ドロイド、R4-P17は破壊されてしまう。アナキンはドロイドを撃ち落とそうとするがかつてのマスターの船の翼が大破してしまう。オビ=ワンは撃つのをやめるよう言いアナキンもこれは間違いだったと認めた。オビ=ワンは最高議長救出を優先するよう言うがアナキンは彼を置いていくつもりはないと答える。アナキンはファイターをオビ=ワンのファイターに体当りさせてドロイドを蹴散らした。このときドロイドの一体がアナキンのファイターに乗り移ってきたがR2-D2が手際よく作動停止させて振り落とした。ふたりがグリーヴァスの旗艦<インヴィジブル・ハンド>に近づくと、オビ=ワンはまだシールドが作動していると告げ、アナキンは陣形を崩してシールド発生装置を破壊した。船のドッキング・ベイのシールドを破壊した2機は船内に滑り込んで不時着する。
議長救出[]
- 「心に恐れを感じるぞ、スカイウォーカー。せっかくの怒り、憎しみも利用しておらぬ」
- ―アナキン・スカイウォーカーに対してドゥークー[出典]
アナキンとオビ=ワンは旗艦に潜入しバトル・ドロイドの軍団と戦った。一方、R2-D2はハンガー・ベイでふたりの手助けをする傍ら燃料とスラスターを使って2体のスーパー・バトル・ドロイドを粉々にした。
ジェダイは最上部で拘束されたパルパティーン議長を発見する。ふたりを待ち受けていたのはドゥークー伯爵自身であり激しいライトセーバー戦が始まる。ふたりのジェダイは基礎的な攻撃法から熟練した技に切り替えることで伯爵を驚かせる。戦闘中、オビ=ワンはドゥークーのフォースによって宙に浮かされ喉のあたりを締め付けられて手すりにぶつかり意識を失う。
アナキンは戦いを続け、ドゥークーは繰り返し彼を冷笑した。怒りに身を任せたアナキンはフォースのダークサイドに足を踏み入れ形勢を逆転させる。アナキンはドゥークーの両手を切り落としたが止めを刺すことができず、自分のライトセーバーとドゥークーのライトセーバーを彼の首の前で交差させていた。初め、アナキンはためらいを感じていたがパルパティーンの声に押され、彼の真意を悟ることのないままついに無抵抗のドゥークーの首を切り落としてしまう。
ジェダイ・クルーザーの攻撃によって船内で爆発が起こり、<インヴィジブル・ハンド>はコルサントに向かって制御なく降下を始める。オビ=ワンを置いて行こうと説得するパルパティーンには耳を貸さず、アナキンは彼を背負って議長と船内を駆け回る。やがてオビ=ワンは意識を取り戻した。
グリーヴァスはブリッジのクルーに緊急ブースター・エンジンを使わせて旗艦の制御を取り戻し、ジェダイふたりのいる区画を見つけて確保した。レイ・シールドの罠にかかった3人は拘束されてブリッジまで連行されるがR2がうまく妨害してジェダイはライトセーバーを取り戻す。
するとグリーヴァスは2体の屈強なIG-100マグナガード・ドロイドをジェダイと戦わせる。オビ=ワンはすばやく一体目のマグナガードの首を切り落とすがそれでも動き続け、オビ=ワンはドロイドをバラバラになるまで破壊しなければならなかった。アナキンは2体目のマグナガードを破壊しブリッジからパルパティーンを連れ去ろうとするバトル・ドロイドを撃破する。ジェダイはグリーヴァスを追い詰めるが、狡猾な将軍はガードが落としたエレクトロスタッフで窓を割り外に吸い出されていった。牽引ケーブルを使ったグリーヴァスは船に戻って脱出ポッドに乗り込む。他の脱出カプセルをすべて放出させたグリーヴァスは安全なトレード・フェデレーションのルクレハルク級バトルシップへと向かう。旗艦は再びコルサントへの自由落下を始めたが、アナキンが制御を握り、緊急ファイアースピーダーの助けも借りてなんとかコルサントの業務用着陸プラットフォームへのハードランディングに導いた。
幸せな再会[]
- 「スムーズだったな」
- ―オビ=ワン・ケノービ[出典]
コルサントではアナキンの英雄的行為に賞賛が集まった。アナキンは元老院オフィス・ビルの影で隠したままの恋人パドメ・アミダラに会いキスを交わす。パドメはアナキンの子どもを身ごもっていることを打ち明ける。
一方、もはや分離主義勢力の政治・軍事両方の指導者となったグリーヴァスは、トレード・フェデレーション・ヴァイスロイ・ヌート・ガンレイ、ジオノージアン大公ポグル・ザ・レッサー、テクノ・ユニオン元首兼エマー・ワット・タンバー、分離主義評議会のその他のメンバーらが身を隠すウータパウに降り立つ。将軍はダース・シディアスからの連絡を受け分離主義勢力のリーダーたちを火山惑星ムスタファーに移すよう指令を受けた。シディアスは戦争終結も間近であると告げる。グリーヴァスはドゥークー伯爵の死によりこれに確信を持てなかった。シディアスは、ダース・タイラナスの死と喪失は必要不可欠であり、すぐにはるかに強く若い弟子が出現すると言って安心させようとしたのであった。
その後、コルサントにて、悪夢を見てパニックになったアナキンは全身に汗をかいて目覚める。アナキンはパドメに彼女が出産で死ぬ夢を見たと明かし、もしそうなれば生きていけないと言って、この悪夢を止めるためならどんなことでもすると誓った。
パルパティーン最高議長はアナキンを呼び出しふたりは議長の執務室で会った。元老院は議長に付された非常事大権の適用範囲を拡大しジェダイ評議会に対する直接的なコントロールまで可能になっていた。パルパティーンはジェダイ・マスターたちへの恐怖、不信、軽蔑を打ち明ける。パルパティーンはアナキンに評議会において自身の私的代理人となるよう依頼する。
最高評議会はいやいやながらもアナキンをメンバーに加えたが、マスターの称号を与えることは拒んだ。アナキンはこれを軽蔑と受け取って怒りをあらわにする。彼の憤慨を無視した評議会は戦争に関する議題についての会合を進める。アナキンは議長を護衛する任務につき、ヨーダはキャッシークのウーキーを助けるためクローンの大体を率いて出発することになった。
オビ=ワンはのちに評議会はアナキンに議長の行動を報告させたがっている、つまりスパイしたがっているのだと告げる。困惑と怒りが入り混じったアナキンはふたりの友人と忠誠心に板挟みにされていると感じた。オビ=ワン自身はこの状況を快く思っていなかった。
ダース・プレイガスの悲劇[]
- アナキン 「その力は学べるのですか?」
- パルパティーン 「ジェダイからは無理だ」
- ―アナキン・スカイウォーカーとパルパティーン[出典]
歓楽街にあるギャラクシーズ・オペラ・ハウスにてアナキンはモン・カラマリ・バレエ演じる「白イカの湖」を観劇するパルパティーンに会う。パルパティーンはクローンの偵察部隊が、グリーヴァス将軍がウータパウ星系に隠れていることを突き止めたとアナキンに話す。グリーヴァスを捕らえれば戦争終結も近づくため、アナキンは喜んだ。パルパティーンは評議会がこの任務にアナキンを派遣しなければ彼らの能力を疑うと告げる。アナキンとふたりで話すためパルパティーンは側近に席を外させた。側近がいなくなるとパルパティーンはアナキンをダークサイドへと誘惑する。彼はまた、思ったとおりジェダイ・オーダーは共和国を放棄するつもりでアナキンもそれを感じているはずだと話す。アナキンはジェダイが自分を信用していないことを認め、パルパティーンは元老院も共和国も民主主義そのものも信用していないと付け足した。アナキンはジェダイへの信用が揺らいでいると話し、パルパティーンは自分をスパイするよう評議会に命じられたことを察知する。パルパティーンはかつてアナキンに教えようとした、力を得たものは必ず失うことを恐れる(ジェダイも含めて)という政治の基礎知識を思い出させようとする。アナキンは、ジェダイは善のために力を使うと言って否定しようとするがパルパティーンは善悪など観点の問題に過ぎず、力を求めることなどあらゆる視点から見てもシスとジェダイはほとんど同じであると答える。アナキンは、シスが自分たちのためだけに使う力に情熱を注ぎ、ジェダイは自分ではなく他者のことしか考えないとして異議を唱える。
短い沈黙ののち、パルパティーンは賢人ダース・プレイガスの悲劇について話し始める。パルパティーンは、プレイガスを非常に強力で賢くフォースでミディ=クロリアンに影響を与えて新たな命を創造することができたシスの暗黒卿であると説明する。これだけでなく、そういったダークサイドの力と知識によりプレイガスは愛する人々を死から救うことができたと話し、彼の狙い通りアナキンは関心を持つ。パルパティーンはダークサイドについて、多くの人々から不自然であるとみなされる能力への通り道だと表現する。アナキンがダース・プレイガスのその後について尋ねると、パルパティーンは力の頂点を極めたプレイガスが恐れたのはその力を失うことでありそれが現実となったと続けた。プレイガスにとっては不運なことに弟子に智恵のすべてを授け睡眠中にその弟子に殺されたのだという(この映画や多くのスター・ウォーズ レジェンズではこの弟子がパルパティーン自身であると暗示されている)。彼は更に、他者の命を救うことはできたのに自分自身は救えなかったという皮肉を指摘する。アナキンが死から人を救う方法を学べるかと尋ねるとパルパティーンはただ「ジェダイからは無理だ」と答え、ジェダイ・オーダーからなおも引き離そうとするのであった。
キャッシークではヨーダ、ルミナーラ・アンドゥリ、グリー、ターフル、チューバッカらがコーポレート・アライアンスの戦車、ドワーフ・スパイダー・ドロイド、ドロイド・ガンシップ、バトル・ドロイドの大軍から惑星を守るための戦いを始めようとしていた。
その後のジェダイ評議会での会合で、アナキンはウータパウ会長の外交パケットからメッセージの一部を傍受したとしてグリーヴァスの情報を伝える。ホログラムで参加しているヨーダは、情報に対して迅速かつ断固とした行動を呼びかける。アナキンは、パルパティーンがこの任務に自分が適任だと考えていると話すが、メイス・ウィンドゥは誰を派遣するのか決めるのは議長ではなく評議会だと冷たくあしらった。ヨーダは、グリーヴァスと戦って倒すにはより経験を積んだマスターが必要だと述べキ=アディ=ムンディの提案によりオビ=ワンが選出された。この決定により評議会は閉会しオビ=ワンは出発の準備に取り掛かることになった。
オビ=ワン対グリーヴァス[]
- グリーヴァス 「無駄なことよ...ここがきさまらの墓場となるのだ」
- オビ=ワン 「それはどうかな」
- ―グリーヴァスとオビ=ワン・ケノービ[出典]
アナキンはスター・デストロイヤーで出発しようとするオビ=ワンに接触する。アナキンは未だにウータパウ行きを希望しており、オビ=ワンも助けが必要だと認めたが野生のバンサを追いかけるだけで終わるかも知れないと注意する。アナキンは歩き去るオビ=ワンを呼び止め、彼を失望させてきたことと課されてきた訓練に熱心に取り組まなかったことを認めた。アナキンはこのごろ評議会に苛立ちを感じていると話し謝罪する。オビ=ワンはアナキンを強く賢いジェダイであるとし、少年時代から訓練を続けて望んでいたよりも遥かに立派に成長したことを誇りに思うと告げる。そしてアナキンに忍耐を覚えるよう助言しすぐに評議会もジェダイ・マスターの称号を与えてくれるだろうと予想した。ふたりは別れの挨拶を交わしオビ=ワンはウータパウへと旅立っていく。ジェダイの仲間としてそして友人同士として会話をするのはこれが最後であるということをふたりはまだ知る由もなかった。
オビ=ワンはウータパウのパウ・シティに到着し、ボーガという名のヴァラクティルを駆ってグリーヴァス将軍を探し始める。彼は縦穴の10階でグリーヴァスを発見した。オビ=ワンがドロイドの護衛を破壊するとグリーヴァスは自らライトセーバーを起動し一対一の決闘に興じる。グリーヴァスの両腕はそれぞれがふたつに分離し一度に4本のライトセーバーを持つことができた。オビ=ワンはすばやく下側の両手を切り落とし有利に戦いを進めていく。対決中、コマンダー・コーディ率いる第212突撃大隊が到着しドロイド軍との戦闘が始まる。オビ=ワンはグリーヴァスの隙を見てフォースを使いこの凶悪なドロイド将軍吹き飛ばして天井に叩きつける。2本の残ったライトセーバーも落としてしまったグリーヴァスがホイール・バイクで逃走を図る一方、オビ=ワンはボーガの背に乗って追跡を始める。オビ=ワンはライトセーバーを落とすが、ドロイドとの激しい銃撃戦の最中にコマンダー・コーディがそれを拾った。
コルサントではアナキンがパルパティーンに、ウータパウでグリーヴァスが発見されたと報告していた。アナキンは自分もウータパウに行くべきだと主張する。ふたりの会話はパルパティーンのフォースについての知識に移っていき、パルパティーンは自分こそがダース・シディアスだと打ち明ける。アナキンはライトセーバーを起動してパルパティーンを殺すと脅し、それからジェダイ評議会に身柄を引き渡すと告げた。アナキンはこのときも妻の命を救いたいと願っており死んだダース・プレイガスから引き継がれたパルパティーンの知識のみがそれを可能にすると信じていたのであった。
オビ=ワンはウータパウでグリーヴァスを追い続けていた。将軍に追いついたオビ=ワンはホイール・バイクに飛び移る。オビ=ワンはグリーヴァスのエレクトロスタッフを使ってスピーダーを故障させ暴走状態に持ち込む。グリーヴァスの秘密の着陸プラットフォームに着くとふたりはホイール・バイクから投げ出され、バイクは端を超えて縦穴に落ちていった。グリーヴァスはブラスターを引き抜ぬくがエレクトロスタッフに振り回すオビ=ワンに手から弾き飛ばされてしまう。彼はグリーヴァスを打ちのめし、素手で胸のパーツを開いてグリーヴァスの生体部分をむき出しの状態にした。激怒したグリーヴァスはケノービを殴りつけて突き飛ばし無力なジェダイを縦穴に向かって放り投げる。オビ=ワンはなんとか淵を掴んで落下は免れたがエレクトロスタッフを拾ったグリーヴァスが迫っていた。オビ=ワンはフォースを使って将軍のブラスターを引き寄せグリーヴァスのむき出しの生体部分めがけて銃撃した。攻撃は命中しグリーヴァスの体に火が付いた。目にまで炎が広がり、グリーヴァスは床に倒れて命を失った。
シスの出現[]
- メイス・ウィンドゥ 「銀河共和国元老院の名において、議長、あなたを逮捕する」
- パルパティーン 「私を脅すか、マスター・ジェダイ」
- メイス・ウィンドゥ 「元老院が処分を決める」
- パルパティーン 「元老院はこの私だ!」
- メイス・ウィンドゥ 「もう違う」
- パルパティーン 「ではこれは反逆だ」
- ―メイス・ウィンドゥとパルパティーン[出典]
アナキンはジェダイ・テンプルに戻りウィンドゥに会ってオビ=ワンがグリーヴァス将軍を倒した事を聞く。ウィンドゥはパルパティーン最高議長にあって非常時大権を手放すか確認しに行くと言うがアナキンはここでパルパティーンこそが探し求めていたシス卿であると教え権力は手放さないだろうと告げる。メイスはショックで立ちすくんだがアナキンはパルパティーンこそが求めていた人物であると確認する。どうやってこの情報を得たのかメイスに聞かれたアナキンは、パルパティーンがフォースに通暁しておりダークサイドの訓練を受けていたからだと答え、情報は正確だと保証する。メイスはもっとも恐れていた事が現実になったと答えジェダイ・オーダー存続のためには早めに行動しなければならないと告げる。アナキンはパルパティーンが強力なシスであることを警告し逮捕には手助けが必要だと申し出た。ところがアナキンの心に大いなる恐怖を感じとったウィンドゥはそれが判断を曇らせるかも知れないと言って残るように指示する。またアナキンの言うことが真実であればそれ以後は信用すると言い、このときだけは戻るまでは評議会会議場で待機するように命じる。ウィンドゥ、キット・フィストー、サシー・ティン、エージェン・コーラーらマスターたちはガンシップに乗って最高議長の執務室に飛び去っていった。
メイス・ウィンドゥと3人のジェダイ・マスターたちはパルパティーン最高議長の執務室に到着する。ウィンドゥはパルパティーンの逮捕を宣言しマスターたちは一斉にライトセーバーを起動する。パルパティーンも袖に隠し持っていたライトセーバーを取り出し、鋭い叫び声をあげながらジェダイに襲いかかったのであった。胸を刺されたエージェン・コーラーが最初に死亡する。その直後パルパティーンはサシー・ティンの胴体を切り裂いて殺し、さらに間髪置かずキット・フィストーの腹を切って殺害した。メイス・ウィンドゥはひとりで暗黒卿に立ち向かうことになる。
評議会会議場にひとり座ったアナキンは、パドメの死と彼女が出産で死ぬ夢から救ってみせるというパルパティーンの約束を思い出していた。アナキンは決断について考えあぐねていたのであった。もしジェダイがパルパティーンを殺せばパドメを救う希望は消えるという彼の声が心にこだましていた。やがてアナキンは駆け出し4人のジェダイの後を追う。
ヴェイダー卿の台頭[]
- 「そなたは強いフォースの使い手。必ずや無敵のシスとなるであろう。今日よりは名前を変えるが良い、ダース...ヴェイダー」
- ―アナキン・スカイウォーカーに対してパルパティーン[出典]
激しく刃を交わし、パルパティーンとメイスは戦いを続けていた。初めのうちはパルパティーンが攻勢だったが徐々にウィンドゥが追い上げ、シス卿を控えの間から執務室へと着実に追い詰めていった。ウィンドゥが戦いで割れた執務室の大窓の淵に立ち、パルパティーンの武装を解除して隅に追いやったところでアナキンが到着する。ウィンドゥはパルパティーンに剣先を突きつけ、シス卿はフォース・ライトニングの激流を浴びせる。しかしながら、メイスはそれを光刃で受け止めエネルギーの大部分はパルパティーン自身に跳ね返った。パルパティーンの顔は青白くただれ異形のものとなり、歯は黄色く溶け落ち指の爪は長く色あせ、目は激しい黄色に染まって赤く血走っていた。するとパルパティーンは攻撃をやめもはや力は残っていないと降参を示す。メイスはパルパティーンを殺そうと考えるがアナキンは反対し裁判にかけるべきだと主張する。ウィンドゥは、生かしておくには危険すぎると言ってこの意見に耳を貸さない。アナキンはついにジェダイ・オーダーとパドメを篩にかけなければならなくなってしまった。メイスが剣を振り上げるとアナキンは心を決め彼の腕を切り落としてしまう。喜びの笑みを浮かべたパルパティーンは悲鳴を上げるメイスにライトニングを浴びせ、何百階も下に待ち受ける死に向かって窓から放り出すのであった。
アナキンは自らの行いに恐怖したがもはや元には戻れないこともわかっていた。彼は愛する妻を救うため死を止めるシス卿の力を求めてパルパティーンに忠誠を誓う。パルパティーンはアナキンを新たなシス・アプレンティスと見なし彼にダース・ヴェイダーというシス名を授けるのであった。パルパティーンはヴェイダーに、ジェダイ・テンプルを襲撃しジェダイを皆殺しにするという最初の任務を与える。
ヴェイダーは第501軍団を率いてテンプルに現れる。彼はテンプルに攻め入り、シン・ドローリグら立ちはだかるジェダイを次々と虐殺していった。そして評議会会議室に隠れていたヤングリングの一団にさえも手をかけるのであった。
オーダー66[]
- 「その時が来た。オーダー66を実行せよ」
- ―皇帝パルパティーン[出典]
一方、パルパティーンに執務室において、銀河中に散らばったクローン・コマンダーたちに連絡を取りオーダー66の実行を命じていた。命令を即座に実行に移されていく。
銀河のあらゆる場所において、クローン・トルーパーたちはジェダイ将軍に銃を向ける。この出来事が進行するにつれ、ヨーダはそれぞれの死を感じていた。ウータパウでは、コーディからライトセーバーを受け取ったあとボーガに乗って崖を疾走していたケノービが、コーディ自身の命令により全地形対応戦術攻撃兵器からの砲撃を受ける。オビ=ワンとボーガは生き延び水の中に落ちた。マイギートーではジェダイ・マスター・キ=アディ=ムンディがバカラとギャラクティック・マリーンズの銃撃を受けて死亡する。熱帯の植物惑星フェルーシアではジェダイ・ナイト・アイラ・セキュラがブライ率いる第327星間兵団に殺されていた。ケイト・ニモーディアでは、プロ・クーンの乗ったジェダイ・スターファイターが攻撃型偵察機170スターファイターに撃墜されクローンの集合地点に墜落した。サルーカマイでは、スタス・アリーの74-Zスピーダー・バイクがBARCスピーダーに乗ったネーオとその僚機に撃破されていた。そしてキャッシークでは、ヨーダが戦況を見守っている最中にコマンダー・グリーがオーダー66を実行命令を受ける。グリーとその部下はヨーダの背後に忍び寄るが、老練なグランド・マスターは危険を察知しライトセーバーのひと振りでふたりの首を切り落とした。ターフルとチューバッカはヨーダが星を脱出する手助けをする。
ベイル・オーガナ元老院議員は炎上するテンプルを訪れ、ゼット・ジュカッサという名のパダワンがコマンダー・アポー率いるクローン部隊に虐殺される様を目撃する。恐怖に駆られたオーガナは現場から逃走し<タナヴィーIII>に乗船してコルサントを後にする。オーガナは生き延びたジェダイたちとの接触を試みていた。
オビ=ワンとヨーダはオーダー66を生き延びており、追跡をかわしてオーガナ元老院議員と合流した。オビ=ワンとヨーダは、ジェダイにコルサントへ戻るよう呼びかけるジェダイ・ビーコンを書き換えるため、コルサント潜入を決断する。ふたりにはこれがパルパティーンの罠であるとわかっていた。ケノービは生き残ったジェダイたちにテンプルから離れるよう警告を発信しようと考えていた。
ジェダイ・テンプルを攻撃したヴェイダーは、煙を上げる破壊されたテンプルが見えるパドメのアパートメントに戻る。ヴェイダーはパドメに、ジェダイが共和国転覆を図ったと話し元老院にも裏切り者がいると告げる。彼はパドメにも最高議長への忠誠を迫り、戦争を終わらせるため分離主義勢力の残党が集うムスタファー星系に行くと言い残し出発した。
帝国の誕生[]
- 「自由は今、死にました。万雷の拍手の中で」
- ―パドメ・アミダラ[出典]
ムスタファーでは、ヴァイスロイ・ガンレイはヴェイダーを出迎えたが、ヴェイダーは出入り口を塞いで分離主義評議会メンバーを閉じ込める。そしてポグル・ザ・レッサー、ルーン・ハーコ、ポ・ヌードー、ワット・タンバーとその他のメンバーを虐殺する。最後に残ったのはヌート・ガンレイであり、ヴェイダーはこの二モーディアンの懇願を聞き入れることなく胸を切り裂いて殺した。このとき初めて、ヴェイダーにダークサイドによる外見の変化が現れ始めていた。彼の目の光彩は薄い黄色に変わり、そのまわりは深紅の色相を呈していたのであった。
元老院は特別議会を開き、パルパティーンは「ジェダイによる共和国転覆計画」があったが失敗に終わったと発表する。万来の拍手喝采の中、彼は元老院に生き残ったジェダイは皆追跡し滅ぼすと告げる。そして「安全と継続的な安定を確かにするため共和国は解体し史上初の銀河帝国として再建する」と続けたのであった。パルパティーンは安全で守られた社会を築くためであると説明する。元老院の大半は賛成を叫び、この結果にショックを受けたパドメ・アミダラとベイル・オーガナはただ周りを見つめるだけであった。パドメは「こうして自由が死んでいく、万雷の拍手の中で」と呟いた。
そのころ、オビ=ワンとヨーダはジェダイ・テンプルでクローン・トルーパーを殺して大虐殺の跡を信じられない気持ちで歩いていた。ヨーダは何人もの殺されたジェダイにライトセーバーによる傷がついていると気が付く。ふたりはシグナルを書き換えテンプルから離れるよう警告を発した。テンプルのコントロール・センターにおいて、オビ=ワンはセキュリティ記録を目の当たりにする。彼はヴェイダーがジェダイを殺すさまを信じられずに見守った。ヨーダはヴェイダーもろともシスを倒す以外に道はないと告げる。オビ=ワンはパルパティーンと戦わせてくれと頼むが、ヨーダはオビ=ワンでは力不足であると言って却下する。ヨーダはオビ=ワンに、アナキンはヴェイダーに吸収され弟だと思っていた少年はもういないと言うのであった。
アナキンの居所について情報を求めたオビ=ワンはパドメのアパートメントを訪れる。オビ=ワンはパドメに会い、アナキンはダークサイドに堕ちてジェダイ・テンプルでヤングリングを殺害したのだと伝える。その苦悩にも関わらず、パドメは夫の居所を教えようとはしなかった。オビ=ワンは立ち去り際にパドメがアナキンの子を身ごもっていることに勘付いて残念であると告げた。
パドメはスキッフに乗ってコルサントを飛び立ち、夫と真実を探しにムスタファーへ進路を取った。パドメは気づかなかったが、離陸の直前オビ=ワンが忍び込んで船内に身を隠していた。
英雄たちの戦い[]
- オビ=ワン 「選ばれし者だった!シスを倒すはずのお前がシスにつくとは!フォースにバランスをもたらすはずが闇に囚われてしまった!」
- ヴェイダー 「あんたが憎い!」
- オビ=ワン 「弟だと思っていた!愛していた」
- ―オビ=ワン・ケノービとダース・ヴェイダー[出典]
スキッフはムスタファーに着陸し、パドメは笑みを浮かべるヴェイダーと再会する。パドメはオビ=ワンから聞いた話を打ち明け、ヴェイダーはそれは嘘だと答えたが非難に対する弁解はしなかった。パドメは一緒に逃げて平和な場所でふたりで子どもを育てようと懇願する。力に狂ったヴェイダーは自分が共和国に平和をもたらしもう隠れる必要はないと答える。そしてパルパティーンを殺しふたりで銀河をおもうがままに支配しようと述べたのであった。アナキンが変わり果ててしまったことに気づいたパドメは恐怖で後ずさりし涙を浮かべてやめるように頼んだ。
パドメが懇願する中、ヴェイダーはかつてのマスター、オビ=ワンがスター・スキッフから現れるのを目撃する。ヴェイダーはパドメの愛が嘘であり自分を殺すためにオビ=ワンを連れてきたと勘違いして激昂する。怒りで混乱したヴェイダーは妻にフォース・チョークをかける。オビ=ワンは解放するよう言ったがヴェイダーはパドメが意識を失って倒れ込むまで続けた。ヴェイダーはオビ=ワンを裏切り者と非難するが、オビ=ワンはヴェイダー自身の怒りと力への渇望が成したことだと返す。ヴェイダーは平和、自由、正義、安全を自分の「新しい帝国」にもたらしたと告げ、オビ=ワンにも手助けするよう持ちかける。しかしオビ=ワンの民主主義に対する信念は揺らぐことはなかった。仲間にならなければ敵とみなすしかないと答え、ヴェイダーはライトセーバーを抜く。他の道を失ったオビ=ワンはかつての弟子と戦いを始めた。ふたりは師匠対弟子の猛烈な対決を繰り広げていくのであった。
元老院オフィス・ビル内の最高議長在任執務室では、ヨーダとダース・シディアスが対面していた。ふたりはライトセーバー戦を始め、ライトセーバーとフォースの両方を駆使して戦った。戦いながらふたりは元老院の中心部、大会議場へと移動していく。シディアスは元老院用ポッドをヨーダめがけて飛ばしジェダイ・マスターはそれを避けるので精一杯だった。そしてシディアスはヨーダにフォース・ライトニングをぶつけるが、ヨーダは最後の力を振り絞って衝撃波を起こしふたりとも吹き飛ばされてしまった。シディアスは乗っていたポッドの淵に掴まり、上に戻ることができたがヨーダは一番下の床に墜落した。ライトセーバーとマントを失ったヨーダはベイル・オーガナの助けで元老院ビルから脱出し、身を隠すことを決意する。
ムスタファーでは、オビ=ワンとヴェイダーの英雄的対決が続いており、ふたりは分離主義評議会の司令室になだれ込んでいた。的を外れたヴェイダーのライトセーバーの一撃がコンピュータ・コンソールにダメージを与えシールドが消えたことにより施設全体が溶岩にさらされることになった。ふたりは司令室から伸びたアーム部分に飛び乗り溶岩の川へと近づいていった。オビ=ワンとアナキンはアームから溶岩の上を飛ぶプラットフォームに乗り移り、オビ=ワンはここでかつての友人に対しパルパティーンは悪であるとする最後の説得を試みる。だがアナキンはジェダイこそが悪であると叫び、オビ=ワンはついに弟子、友人、弟であった人物が救いの手の届かない所に行ってしまったことを受け入れるのであった。
戦闘中、オビ=ワンは防御が中心だったがやがて黒く固い砂州からなる陸地に着地する。自分が有利になったことを警告し残っていた友情から、ヴェイダーに戦いをやめるよう懇願した。しかし怒りに燃え血に飢えたヴェイダーはオビ=ワンが自分を見くびっていると考えかつてのマスターに無謀な攻撃を仕掛ける。オビ=ワンはすばやくライトセーバーを振り、ヴェイダーの左腕と両足を膝から切断してしまった。ヴェイダーは転がり落ちて溶岩の川の岸で止まった。
オビ=ワンが絶望を込めて見守る中、今や憎しみだけが生きる理由となったヴェイダーは這い上がろうとむなしい努力をする。残された機械の手で岸をよじ登るとする彼の体からは煙が上がっていた。オビ=ワンは「選ばれし者」の惨めな最後に、失望と悲しみに襲われ涙を流しかけていた。彼はアナキンが自らの人生と運命を台無しにし、オビ=ワンたち愛するものすべてを裏切ったと語る。完全に無力でダークサイドの気運に飲み込まれたヴェイダーは、痛みと無益な怒りに任せかつての友人、マスターに呪いの叫び声を浴びせることしかできなかった。岸の溶岩の火がヴェイダーの足に燃え移り、体中が炎に包まれていく。助けるつもりのないオビ=ワンは朽ちていくヴェイダーをただ見つめるだけだった。そしてかつての友人のライトセーバーを拾うと立ち去っていった。オビ=ワンはスター・スキッフに戻り重体のパドメとC-3POおよびR2-D2を連れて惑星を発った。
誕生と復活[]
- 「オビ=ワン、彼には善い心があります。善い心が...ある」
- ―オビ=ワン・ケノービに対して最期の言葉を告げるパドメ・アミダラ[出典]
ダース・シディアスはコマンダー・サイア率いるショック・トルーパーに一隊を引き連れてムスタファーに降り立った。一行は瀕死のヴェイダーを救出しシャトルに乗せて静止ポッドとシスの治療で命をつないだ。
隔絶された小惑星ポリス・マサにおいて、瞑想中のヨーダはクワイ=ガン・ジンの声を聞いた。クワイ=ガンの声はヨーダに、フォースと一体化し死後も意識を保つすべがあると教えたのであった。この術を学ぶため、ヨーダはクワイ=ガン・ジンの魂のアプレンティスとなる。
オビ=ワンはパドメを連れてポリス・マサに到着し施設のドロイドによる応急手術を受けさせる。生きる意欲を失ったパドメは死に向かっていた。医療ドロイドはお腹にいた子どもを救おうとする。子どもが双子だったことがベイル・オーガナ、オビ=ワン、ヨーダを驚かせた。男の子と女の子が生まれ、瀕死のパドメはそれぞれに「ルーク」、「レイア」という名前をつけた。
子供たちが生まれているころ、ヴェイダーはコルサントの帝国のリハビリテーション・センターで蘇生手術を受けていた。手術の間中、彼には意識があり激しい痛みに悲鳴を上げ続けていた。ヴェイダーには新しい腕、新しい両足、人工肺、およびその他の「治療パーツ」が取り付けられた。黒いアーマーを着せられ、フェイス・マスクが被せられそこにヘルメットが取り付けられた。ダース・ヴェイダーはマスク越しに呼吸し始める。
パドメは死の間際にアナキンにはまだ善の心が残っていると告げる。彼女は愛した男がジェダイ・オーダーや分離主義者を虐殺したにも関わらず彼を信じたまま永遠の眠りについた。
手術を終えたヴェイダーの台座が動き彼は立ち上がる。ヴェイダーは発声装置越しにシディアスに話しかけパドメの安否を確認する。皇帝はヴェイダーの過去との最後のつながりを断ち切り永遠にダークサイドの虜にするため、着陸ドックのフォース・チョークで彼女は死んだと嘘をつく。救いたかった人物を自らの手で殺してしまったと知り、残された最後の希望も愛も失ってしまったヴェイダーの心は砕け散った。怒り、恥、悲痛により叫び声をあげたヴェイダーは無意識のうちに強力なフォースを解放しドロイドと医療器具を破壊していく。
新たなる希望[]
- 「子どもらを安全な所に隠さねばならん」
- ―ヨーダ[出典]
ナブーに停留した<タナヴィーIII>船内で、オビ=ワン、ヨーダ、ベイル・オーガナは会議用テーブルについていた。3人はパドメの妊娠はそのままでも良いが、子どもは死んだと偽ることにした。命の安全のため、ルークとレイアはシスが存在を感知できないよう、希望を託して離ればなれにすることに決定した。レイアはベイル・オーガナの養女となりルークはタトゥイーンにいる父親の義家族に預けられることになった。オビ=ワンとヨーダはスカイウォーカー兄妹が成長して自らの役割を果たせるようになるまで隠れて見守ることとなった。ヨーダはオビ=ワンに、クワイ=ガンが身につけた不死の術を学ぶよう言う。
ベイル・オーガナは<タナヴィーIII>のキャプテン・レイマス・アンティリーズにR2-D2とC-3POを預ける。オーガナはおしゃべりなプロトコル・ドロイドの記憶を消去するよう命じるのであった。
ナブーでは、シードの厳粛な雰囲気の中でパドメの葬儀が執り行われていた。葬儀にはアパイラナ女王、シオ・ビブル、ボス・ナス、ジャー・ジャー・ビンクス、パドメの家族などが参列した。彼女の手には13年前にタトゥイーンを出発したアナキンからプレゼントされた、ジャポーの切れ端が握らされていた。子どもの身を守るため、彼女の体はまだ身ごもっているように見せかけて埋葬された。
灰色のヴェネター級スター・デストロイヤーのブリッジでは、ヴェイダー、皇帝、ウィルハフ・ターキン総督が月サイズのバトル・ステーション建造を見守っていた。
ベイル・オーガナはオルデランに戻り、妻ブレア女王に赤ん坊のレイアを会わせていた。
タトゥイーンでは、オビ=ワンがルーク・スカイウォーカーを新しい家族、叔父のオーウェン、叔母のベルーに渡し、隠遁生活を送るためイオピーに乗ってジャンドランド荒野に旅立とうとしていた。赤ん坊のルークを抱いたオーウェンとベルーは地平線に目をやり、沈みゆくタトゥイーンの双子の太陽を見つめていたのであった。
登場人物・用語[]
制作の舞台裏[]
撮影[]
『シスの復讐』映画撮影は2003年6月30日から9月17日まで行われた。ほとんどの撮影はシドニーのフォックス・スタジオで行われた。追加のスタジオ撮影にはイギリスのシェパートン・スタジオとエルストリー・スタジオが使用された。エンド・シークエンスの短いショットはチュニジアのジェリド湖で撮影された。第2ユニットはスイスのグリンデルヴァルト、中国の桂林、タイのプーケット、イタリアのエトナ火山でロケ撮影を行った。
公開と興行収入[]
『シスの復讐』のチャリティー・プレミアは2005年5月12日および5月13日にシアトル、ロサンゼルス、シカゴ、ワシントンD.C.、ボストン、デンバー、アトランタ、サンフランシスコ、マイアミで行われた。ジョージ・ルーカスの故郷であるモデストでも追加でふたつのチャリティーが開催された。公式プレミアは2005年5月15日にカンヌ国際映画祭(コンペティション対象外)で上映された。多くの国では5月19日に公開されたが日本では7月9日に封切りとなった。『シスの復讐』プレミアは、休暇を取ったり仮病を使う労働者たちの影響により、アメリカ経済におよそ6億2700万USドルの損失をもたらすと予想されていた。
この映画は公開後北米で2,900館のナイトスクリーンにおいて1,650万ドル近くを稼いだ。合計で公開初日に5000万ドルを記録した。そして現在『シスの復讐』は公開初日の興行収入で歴代2位にランクインしている。『シスの復讐』を破ったのは公開初日で5500万ドルを売り上げた『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』であった。
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』は100を超える国で上映された。本作は2005年10月21日時点で、アメリカ国内で380,270,577ドル、海外で469,727,028ドルの興行収入を上げ合計して全世界で849,997,605ドル稼いだ計算になる。
批評家の反応[]
『シスの復讐』に対する批評家の反応は非常に熱狂的でありほとんどが前2作と比較して絶賛のレビューをしていた。多くの批評家はこれをプリクエル・トリロジーの最高傑作であると位置づけた。
批評家の多くが引き続いてセリフの弱さを指摘する一方でヘイデン・クリステンセンの成長したアナキンの演技とダークサイドへ落ちていく過程は賞讃の的となった。それぞれ正義のオビ=ワン・ケノービと悪のシーヴ・パルパティーンを演じたユアン・マクレガーとイアン・マクダーミドの演技も大絶賛となった。
デジタル発売[]
2015年4月7日、ウォルト・ディズニー・スタジオ、20世紀フォックス、ルーカスフィルムは公開済みの『スター・ウォーズ』6作品のデジタル・リリースを共同で発表した。エピソード1~3、5~6のデジタル配信権はルーカスフィルムが有しており、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメントは2015年4月10日に『シスの復讐』ダウンロード版を公開した。
クレジット[]
ギャラクシーズ・オペラ・ハウスの場面にはジョージ・ルーカスがカメオ出演している。かれは青い顔のノットルウィスキー・パパノイダ男爵という人物を演じておりパルパティーンの観覧席の外に映っている。これはルーカスが初めてそして唯一出演した『スター・ウォーズ』映画である。ルーカスの3人の子どもたちもカメオ出演を果たした。ジェットはジェダイ・テンプルで修業中のジェダイ少年ゼット・ジュカッサを、娘のアマンダはテア・タニールという名の元老院議員を、ケイティは青い肌のチー・エクウェイ・パパノイダという元老院議員(救出されたパルパティーンが元老院に到着するシーンに映っている)をそれぞれ演じた。
シン・ドローリグを演じたスタント・コーディネーター、ニック・ギラード(ニックの名前を逆から読んでKを抜いた名前がシン・ドローリグである)をはじめ、クルーの多くもカメオ出演した。リック・マッカラムの娘マウジーはダース・ヴェイダーに殺されるベネイというパダワンを演じた。視覚効果監督ジョン・ノールはコルサントの消防隊パイロットに扮した。映画の序盤でアナキン、オビ=ワン、パルパティーンがエレベーター・シャフトを落下するシーンでワイヤを掴む手はヘイデン・クリステンセンではなくジョン・ノールのものである。他にもジェレミー・ブロック(オリジナル・トリロジーのボバ・フェット)が<タナヴィーIII>のキャプテン・ジェレモック・コルトンを演じた。彼にはセリフがあった。ギャラクシーズ・オペラ・ハウスのバルコニーには数多くのルーカスフィルムおよびILM社員が姿を見せている。その一方、C-3PO役のアンソニー・ダニエルズは『エピソード2/クローンの攻撃』でも演じたダニル・フェイトーニ役としても再登場している。
キャスト[]
- ユアン・マクレガー - オビ=ワン・ケノービ
- ヘイデン・クリステンセン - アナキン・スカイウォーカー/ダース・ヴェイダー
- ジェームズ・アール・ジョーンズ - ダース・ヴェイダーの声 (クレジットなし)
- ナタリー・ポートマン - パドメ・アミダラ
- イアン・マクダーミド - パルパティーン/ダース・シディアス最高議長/銀河皇帝
- サミュエル・L・ジャクソン - メイス・ウィンドゥ
- ジミー・スミッツ - ベイル・オーガナ元老院議員
- フランク・オズ - ヨーダの声
- アンソニー・ダニエルズ - C-3PO
- クリストファー・リー - ドゥークー伯爵
- ケイシャ・キャッスル=ヒューズ - アパイラナ女王
- サイラス・カーソン - キ=アディ=ムンディ/ヌート・ガンレイ
- ジェイ・ラガーイア - キャプテン・タイフォ
- ブルース・スペンス - ティオン・メイドン
- ウェイン・パイグラム - ターキン総督
- テムエラ・モリソン - コマンダー・コーディ
- デイヴィッド・ボワーズとジェロミ・ブレイク - マス・アミダ
- オリヴァー・フォード・デイヴィス - シオ・ビブル
- アーメド・ベスト - ジャー・ジャー・ビンクス
- ローハン・ニコル - キャプテン・アンティリーズ
- ジェレミー・ブロック - キャプテン・コルトン
- アマンダ・ルーカス - テア・タニール
- ケニー・ベイカー - R2-D2
- マット・スローアン - プロ・クーン
- ピーター・メイヒュー - チューバッカ
- レベッカ・ジャクソン・メンドーザ - ブレア・オーガナ
- フェイ・デイヴィッド - ルミナーラ・アンドゥリ
- ジョエル・エドガートン - オーウェン・ラーズ
- ボニー・マレー・ピエス - ベルー・ラーズ
- ジェット・ルーカス - ゼット・ジュカッサ
- トゥクス・アキンドエニ - エージェン・コーラー
- マシュー・ローワン - オーン・フリー・ター
- ケンジ・オーツ - サシー・ティン
- ベン・コーク - キット・フィストー (クレジットなし)
- エイミー・アレン - アイラ・セキュラ
- ボディ・テイラー - クローン・トルーパー
- グレアム・ブランデル - ルウイー・ネイベリー
- トリシャ・ノーブル - ジョバル・ネイベリー
- クローディア・カーヴァン - ソーラ・ネイベリー
- キーラ・ウィンゲイト - リョー・ネイベリー
- ヘイリー・モーイ - プージャ・ネイベリー
- サンディ・フィンレイ - スライ・ムーア
- ケイティ・ルーカス - チー・エクウェイ・パパノイダ
- ジェネヴィーヴ・オーライリー - モン・モスマ
- キー・チャン - マレイ=ディー
- レナ・オーウェン - ニー・アレイヴァー
- クリストファー・カービー - ギディーン・ダヌー
- マシュー・ウッド - グリーヴァス将軍の声
- クリスティ・ライト - モーテイ
- ニック・ギラード - シン・ドローリグ (クレジットなし)
- マウジー・マッカラム - ベネイ
- T・V・ムーアとディーン・ミッチェル - ケルハイム・アヌージョ (クレジットなし)
- マイケル・キングマ - ターフル
- バイ・リン - バーナ・ブリムー
- ミミ・ドラフェット - バルター・スワン
- シャンタール・フリーア - エレイ
- パブロ・ヒダルゴ - ジャヌー・ゴダルヒ
- オリーヴ・レヴィ - フェマ・バーブ
- ジョージ・ルーカス - ノットルウィスキー・パパノイダ
- リリー・ニャムワサ - スタス・アリー
- ジェレミー・プレストー - タンドラ・ドーメイア
- オーリー・ショーシャン - シャアク・ティ
- ポール・スペンス - アスク・アーク
- エイダン・バートン - ルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナ
クルー[]
- 監督 - ジョージ・ルーカス
- 脚本 - ジョージ・ルーカス
- 製作 - リック・マッカラム
- 製作総指揮 - ジョージ・ルーカス
- 撮影監督 - デイヴィッド・タッターサル
- 編集 - ロジャー・バートンとベン・バート
- プロダクション・デザイナー - ギャヴィン・ボクェット
- 衣装デザイナー - トリシャ・ビッガー
- 音楽 - ジョン・ウィリアムズ
脚注[]
外部リンク[]