Wookieepedia
Advertisement

「ファジアーよ。子どものころ、姉さんのお気に入りの動物だった。姉さんは一度も本物を見られなかったけど。とてもきれいね…」
ローズ・ティコ[出典]

ファジアー(Fathier)は強靭な脚を備えた4足歩行のクリーチャーである。母星は不明だが、銀河系の至るところで目にすることができた。草原に生息し、群れで生活することを好んだ。ファジアーは生まれつき従順な性格で、しばしば騎乗用に飼いならされた。堂々として気品のある生き物として知られたが、銀河系の富裕層が気に入っていたのはファジアーの脚の速さだった。

惑星カントニカカジノ都市カント・バイトではファジアーを競走馬に使ったレースが人気で、勝敗をめぐるギャンブルで大金が動いていた。レース自体は華やかだったが、ファジアーはその裏で悲惨な環境に置かれ、限界まで酷使されていた。34 ABYレジスタンス任務でカントニカを訪れたフィンローズ・ティコは、カント・バイト警察の追手から逃げるため、レース場の厩舎から解放したファジアーにまたがって市街地を疾走した。

生態と特徴[]

「囲いにいるファジアーが、さわいでいるようだ。今日はちゃんと運動させてやったかい?」
「ごめんなさい。今日はほかの仕事があって…」
「おまえは失敗ばかりして、毎日のように仕事に遅れる」
ウリナティール[出典]
FathierLATimes

ファジアー

ファジアーは長いと黄褐皮、左右に伸びる大きな、尻尾を特徴とする4足歩行の非知覚種族である。[1] 平均的なファジアーは肩までの高さが3メートル(9フィート10インチ)もあり[4]、この動物を初めて見る者たちは、その実際の大きさに仰天することがあった。ファジアーの引き締まった体は新陳代謝に優れ、体温も高かった。左右に広がる翼のような長い耳は、皮膚の下に管が集中しており、余分な体熱を逃がす働きをすると同時に、ビークルの方向舵のような役割も兼ね備えていた。[2] ファジアーは草や汗を思わせる体臭を持ち、ぴりっとするような香りをかすかに漂わせた。[3]

ファジアーは力強い脚で地面を蹴り、時速75キロメートルを超えるスピードで走ることができた。脚は力強い筋肉を備え、足先の角質化した蹄が全力疾走の衝撃を吸収し、後ろ足には走るときや跳ぶときに大きな力がかかる飛節があった。また彼らの黒いは広い視界を備えた。[2] ファジアーは一歩目から全力で駆けることができ、疾走中は大きなを駆使して、首や足の筋肉を震わせた。またこの動物は建物を飛び越える跳躍力と、突進してガラスを突き破る力強さも備えていた。[3] ファジアーはオーバクボードックトリスパルガといった騎乗動物の遠縁種だった。[5]

習性[]

ファジアーは賢く[4]、生まれつき従順な性格であり、騎獣として飼いならすことができた。[6] またファジアーは草原に生息し、群れで生活することを好み[4]、群れにはリーダー格の存在がいた。[3]

ファジアーと文化[]

「ファジアーの競技場だな」
グコル[出典]
Hoth Stuff

ファジアーの競走馬、ホス・スタッフ

ファジアーの母星は不明だが、銀河系の各地で目にすることができた。飼いならされたファジアーは競走馬として使われることがあった。惑星カントニカ都市カント・バイトではファジアー・レースが大人気で、裕福な観客たちを楽しませるため、ファジアーが最大限のパワーとスピード、持久力を出せるよう特別に繁殖され、調教されていた。しかしこの虚飾に満ちたスポーツの陰では、ファジアーが狭い囲いの中に閉じ込められ、頻繁に鞭で打たれ、娯楽の名のもとに限界まで駆り立てられているという過酷な現実があった。[2] 観客たちの中で、華やかなレースがこの高貴な生き物に与える害を知っている者はごくわずかだった。[7]

カント・バイトのファジアーたちは、レース場とその近くにある厩舎を行き来するだけの単調な日々を送っていた。厩舎の囲いは狭く、ファジアーは立ったまま眠らなければならず、常に疲れ果て、気が立っていた。レースをめぐるギャンブルでは大金が動き、かかわる人々があまりに貪欲であるため、このスポーツを制限、もしくは全面的に禁止する試みはすべて失敗に終わっていた。またレースでファジアーに騎乗するジョッキーは、落馬でぬこともある危険な職業だった。ファジアーはレース全体を通して全力で走れるほどの持久力はないため、ジョッキーは最も重要なタイミングでエレクトロクロップをふるい、ファジアーを一気に加速させた。[2] ファジアーの星間運搬には二倍重力室が使われたが、狭い輸送船でこの動物を運ぶ場合、持久のためのエクササイズをさせる必要があった。[8]

歴史[]

Fathier rider ARTWORK

トグナスのファジアー・ライダー

1 BBYスペクターズの反乱者にしてジェダイパダワンエズラ・ブリッジャーは、ロザル・ジェダイ・テンプル壁画からはざまの世界へ入り込んだ。そこには黒く神秘的な空間にポータルが点在しており、そのひとつには星座のようなファジアーが描かれていた。しかしブリッジャーがこのポータルに入ったり、調べたりすることはなかった。[9]

帝国時代、若きレイア・オーガナアミリン・ホルドエアスピーダーに乗って惑星コルサントアンダーワールドを旅し、レベル4で“失われた博物館”を発見した。そこにはさまざまなヒューマノイド像や壺などの工芸品に加え、女性を乗せて走るファジアーの像も飾られており、オーガナはファジアー像を近くでよく観察した。[10]

銀河内戦の時代、トグナス傭兵たちがファジアーを戦闘用の騎獣として使用した。彼らはファジアー・ライダーと呼ばれ、雇われれば銀河帝国にも共和国再建のための同盟にも味方した。[11]

新共和国時代、トゥーマ・ザ・ハット船長を務める<ウェイワード・カレント>という名の長距離輸送船がムーシー星団からカントニカへ旅した。この輸送船は乗客のほかにファジアーも運んでいた。乗組員のティールはファジアーに適切な運動をさせておくことを怠り、ファジアーが騒ぎ出してしまったため、三等航海士ウリナから叱られた。[8]

ファースト・オーダー=レジスタンス戦争の時代、バーグウィル・トンダーという名のクロッドグランがカント・バイトの厩舎でファジアーの世話をしていた。彼はテミリ・ブラッグアラシェル・サーオニホ・ザヤといった、ギャンブルに負けた人々によってカント・バイトに置き去りにされた少年少女の集団を取り仕切った。[2] 34 ABYレジスタンスフィンローズ・ティコが“マスター・コードブレイカー”を見つけるためカント・バイトを訪れ、レース場で酷使されているファジアーを目撃した。のちに2人はカント・バイト警察から逃げるため厩舎に駆け込んだ。彼らはブラッグの助力のもとファジアーにまたがって厩舎から飛び出し、カント・バイトの街を荒らしまわりながら疾走した。[1]

制作の舞台裏[]

Fathier BTS D23

『最後のジェダイ』の制作現場

ファジアーは2017年12月15日公開の映画『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』(ライアン・ジョンソン監督)のために制作されたクリーチャーである。[1] 映画公開に先立ち、チャック・ウェンディグによる小説『アフターマス:帝国の終焉』で初めて名称が言及された。[12] ファジアーのビジュアルは2017年7月16日に D23 Expo に合わせて公開された、『最後のジェダイ』の制作の舞台裏を紹介する動画で初お披露目された。[13]

『最後のジェダイ』の制作にあたり、インダストリアル・ライト&マジックはファジアーの解剖学的構造をデザインし、走る姿をアニメーションで描き出したのち、シーケンス全体の作成に映った。彼らはこの動きを、フィン役のジョン・ボイエガやローズ役のケリー・マリー・トランが座った姿と合わせるためモーション=コントロール・カメラにプログラムし、彼らの動きがファジアーの走りと正確に一致するようにした。ジョンソンによると、撮影の最後の2週間は、ボイエガとトランが大きな装置に張り付き、リアクション・ショットの素材をいくつも撮るのに費やされたという。[14]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

Advertisement