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「われわれ自身から混乱を取り除くことで、文明をふたたび安定させ、進歩させるのはファースト・オーダーの務めだ。帝国のもとで培われた安定を反乱軍が乱し、次にいわゆる新共和国が引き継いだ。われわれはこれから、それを修復するのだ。強き手が文明にふたたび法の秩序をもたらした時代として、歴史に残ることになるだろう」
カイロ・レン[出典]

ファースト・オーダー(First Order)は単にオーダー(The Order)としても知られた国家である。銀河帝国の崩壊から約30後、新共和国の時代に台頭した。もともと帝国の残党として始まったファースト・オーダーは、帝国のニュー・オーダー思想に影響を受けつつも、段階的に新たなる勢力へと成長を遂げた。最高指導者スノークの指導のもと、ファースト・オーダーは銀河内戦終結時に締結された銀河協定に背き、極秘の再軍備プログラムによって独自の軍隊を形成した。ファースト・オーダーは帝国の残党の隠れ家であった未知領域から勢力を拡大し、新共和国と事実上の敵対関係を生じさせ、両政府間に冷戦状態をもたらした。この頃から、新共和国から独立した準軍事勢力であるレジスタンスがファースト・オーダーの活動に目を光らせるようになった。新共和国が交代式で政府の首都を定めていたのに対し、ファースト・オーダーは伝統的な首都惑星を持たなかった。その代わり、スノークの主張のもと、ファースト・オーダーが銀河支配を達成するまでの間メガ級スター・ドレッドノートスプレマシー>が彼らの機動拠点として使われることになっていた。

34 ABYエンドアの戦いの30年後、ファースト・オーダーは超兵器スターキラー基地を完成させ、新共和国に対する攻撃を公然と開始した。彼らは新共和国の首都惑星ホズニアン・プライムを超兵器で破壊し、銀河元老院防衛軍の大部分を一度に葬り去り、歴史の浅い民主主義政府をたった一撃で壊滅状態へ追い込んだ。しかしその直後、スターキラー基地はレジスタンスの奇襲攻撃で破壊され、ファースト・オーダーとレジスタンスの銀河戦争が始まった。ファースト・オーダーはディカーにある秘密基地を破壊し、そのままレジスタンスの艦隊を執拗に追撃したが、最高指導者スノークはこの戦いのさなかにダークサイドの弟子であるカイロ・レンによって殺害された。ハン・ソロプリンセスレイア・オーガナの息子にして、シス卿ダース・ヴェイダーの孫にあたるカイロ・レンは銀河支配を自らに与えられた運命とみなし、ファースト・オーダーの新たな最高指導者となった。彼はスノークやルーク・スカイウォーカージェダイ・オーダーシス、反乱軍といった古き者たちを滅ぼし、銀河に新たな秩序を打ち立てると誓った。

前史

Blue Glass Arrow 詳細は帝国時代を参照
「カイロ・レン、わしは銀河帝国の興亡を見た。騙されやすい者は真実と正義の勝利について、自立と自由意思について戯言を並べたてる。そういった主観的な判断にすぎないものが、まるで確実に存在するかのように。歴史家も常に解釈を誤っている。帝国を崩壊させたのは戦略のまずさでも傲慢さでもない」
最高指導者スノーク[出典]
Crimson-guard

シディアスが支配した旧銀河帝国

銀河帝国が台頭する以前、銀河共和国と呼ばれる政府が1,000以上に渡って銀河系を統治し、共和国のジュディシアル・フォースと禁欲的なジェダイ・オーダーが国家の安定と平和を維持する手伝いをしていた。古代からジェダイの宿敵であるシスは全滅したと信じられていたが、シスの暗黒卿たちは密かにダークサイドの教義を教え継ぎ、復讐の機会を待ち続けていた。ヤヴィンの戦いの数十年前、ダース・プレイガスから教えを受けたシス卿ダース・シディアスは、銀河を支配して新たなシス帝国を創設するための計画に乗り出した。[9][10][11]

シディアスは共和国の最高議長“シーヴ・パルパティーン”として表向きな政治的地位を確固たるものにし、裏では弟子ドゥークー伯爵に命じて共和国からの分離主義運動を扇動した。シディアスは分離主義国家の独立星系連合を影から指揮し、連合と共和国の間に壊滅的なクローン戦争を引き起こした。彼はこの3年続いた戦争のあいだに銀河憲法を改変し、定められた任期より長く権力の座に留まった。戦争の終盤、シディアスはジェダイ・オーダーと分離主義勢力を一度に滅ぼし、ニュー・オーダー宣言を行って共和国を銀河帝国へと再編成した。新国家の皇帝となったシディアスは、シスによる銀河支配という古代から続く悲願を達成する。[10][11]

Battle of Endor

エンドアの戦い

ジェダイ・オーダーの不在と強大な軍事力を背景に、シディアスの帝国は設立から20年近くもの間強力な敵対者と直面することなく運営された。ところが、帝国の攻撃的な領域拡大と虐殺行為に反旗を翻した者たちによって共和国再建のための同盟(反乱同盟軍)が設立され、5年間続く銀河内戦が勃発した。ヤヴィンの戦いで超兵器初代デス・スターバトル・ステーションを失った4年後、帝国はエンドアの戦いで大敗を喫した。以前よりも強力な第2デス・スターはこの戦いで反乱軍に破壊され、皇帝とその右腕ダース・ヴェイダーも命を落とした。[12][13]

エンドア以降、凄惨な戦争はさらに1年続いた。反乱同盟によって設立された新共和国砂漠の惑星ジャクーで行われた決戦で帝国軍残存勢力の最後の抵抗に打ち勝った。敗北と激しい内部抗争に直面した帝国の残党は銀河協定への署名を強いられ、戦争能力をほとんど失った上、事実上の属国に成り下がった。[5]

歴史

起源

「帝国は…醜く、武骨な機械に成り下がった。粗野で無能な代物に。一度粉々に壊れる必要があったのだ。その古い機械が必要に迫られて動くのを見たがる輩は、排除しなければならなかった。もっとましなものを作り出すときが来たのだ。新しいもの――この銀河を支配するに足る帝国をな」
ガリアス・ラックス[出典]
Graveyard of the Empire

ジャクーの戦いの跡地

ジャクーの戦いの後、帝国のマス・アミダ大宰相と新共和国のモン・モスマ議長が銀河協定に署名し、帝国の中央政府が解体されることになった。同時にモスマ議長は、生き残っている全ての帝国軍将校を戦争犯罪者とみなすと宣言した。[14] これを受け、数多くの帝国の貴族、技術者[15]軍将[5]将校らが新共和国の追跡の目を逃れるため未知領域へ姿を隠した。[14] この逃亡の旅で、彼らはかつて皇帝シーヴ・パルパティーンが未知領域の探索に送り込んだ探検チームやドロイド、あるいは[14] チス・アセンダンシー出身の[16] スローン大提督によってもたらされた情報を有効活用した。パルパティーンが遺した緊急時対応計画の実行者であった“帝国の助言者ガリアス・ラックス元帥はジャクーの戦いで死んだが、ラックスの役割を受け継いだレイ・スローネ大提督やブレンドル・ハックス司令官スーパー・スター・デストロイヤーエクリプス>を引き連れて未知領域へ旅立った。レイ・スローネはこの地で、帝国再建の希望を抱いた。[14]

台頭

「邪悪は遥か昔から形を変えて存在してきた。シス。帝国。そして今じゃファースト・オーダーだ」
マズ・カナタ[出典]
Grand Admiral Sloane

ファースト・オーダーの初期の指導者の1人、レイ・スローネ大提督

銀河帝国は滅びて灰となったが、ファースト・オーダーがその残り火の中から生まれた。この軍事政権は帝国のイデオロギーに影響を受け、既知銀河から孤立した領域で力をつけていった。[5] 一方、銀河系の主要支配国家となった新共和国は、あらゆる星々で民主主義の美徳を支持していくことを絶えず強調した。にもかかわらず、新共和国はたびたび内部からの批判に直面することになる。批判者の多くは、旧帝国のやり方を支持する人々の存在や、その一部が新共和国の政治機構から独立していることに不満を抱いていた。新共和国忠誠派と帝国支持者の亀裂が決定的なものとなると、後者が新国家から離脱し、未知領域で拡大中のファースト・オーダーに加わった。銀河元老院の中にはこの決定を称賛する者もいたが、その他の者は、新共和国の監督下を逃れた旧帝国派閥がかつての専制的な方針を復活させるに違いないと考えた。[7] ファースト・オーダーは帝国の思想を受け継いでいたため、未知領域において旧帝国軍人や技術者、貴族、その他の支持者たちを取り込んで基盤を整え次第、旧帝国の栄光を取り戻すつもりだった。[17]

ジャクーの戦いの生き残りである元ストームトルーパーテレックスは、未知領域へ逃れた帝国軍には参加していなかったが、やがて独自にファースト・オーダーの存在を知った。ジャクーの戦い以降、テレックスは惑星カダックを拠点とする犯罪組織ランク・ギャングを率いる犯罪王として活動していた。ある時、ランク・ギャング配下の海賊がファースト・オーダー領域へ向かっていた貨物船を襲撃し、輸送中の軍需品を奪取した。その中には、新世代のストームトルーパーのために作られたアーマーも含まれていた。テレックスはそのアーマーが旧帝国軍のものと違う近代的な設計であることに気づき、ファースト・オーダーと呼ばれる未知の勢力に関心を抱いた。やがてテレックスはファースト・オーダーの一員となり、保安局エージェントとして活動するようになる。[18]

新共和国の分裂

「わたくしの言う“われわれ”は、あなたとわたくしだけではないんですもの。それとも、あなたは忠誠心を忘れたの? 帝国と共にわれわれが失ったものを取り戻したくないの? ファースト・オーダーと手を切るの?」
アリーズ・ハドラシアンに対し、カリース・シンディアン[出典]
First Order Military

ファースト・オーダーは未知領域で着実に戦力を拡大していった

新共和国にまだその存在が知られていない頃から、ファースト・オーダーは銀河に意味のある権威を取り戻すための準備を着々と進めていた。“レディ”・カリース・シンディアンは新共和国の元老院議員でありながら密かにファースト・オーダーの資金および人材獲得に貢献した。彼女は元帝国軍将校やその支持者が集まっていそうな辺境の惑星を探し、彼らを帝国軍残党の宇宙船軍艦へ導く仲介役を務めた。またファースト・オーダーは旧帝国艦隊の立て直しに必要な資金を手に入れるため、21 ABY頃からアマクシン戦士団と呼ばれる準軍事勢力や、ニクト犯罪王リンリヴィン・ダイ率いるカルテルを利用し始めた。彼らはアマクシン戦士団を通してリンリヴィンに何十億ものクレジットを投資し、その結果カルテルは銀河一の犯罪勢力へのし上がった。リンリヴィンは密輸賭博事業で利益を上げ、闇企業やセントリストを通してファースト・オーダーに資金を還元した。またレディ・カリースはリンリヴィンのカルテルを隠れ蓑に使い、武器や訓練に必要な金をアマクシン戦士団に流した。カリースはファースト・オーダーが表舞台に出るための下準備として、アマクシンを利用して銀河に充分な損害と混乱を引き起こすつもりだった。[8]

またこの頃、レディ・カリースだけでなく[8] エルード・ロー=キンター[3][8] を始めとする新共和国のセントリスト党議員たちが裏でファースト・オーダーを支援していた。旧帝国の指導体制や慣習を称賛するセントリスト派閥は、強力な中央集権主義と軍隊の設立を銀河元老院に求め、ポピュリストと呼ばれる党派と対立した。また帝国時代にはTIEファイター・パイロット保安局局員だった過去を持つアリーズ・ハドラシアンも、アマクシン戦士団の指導者としてファースト・オーダーの計画に加担していた。しかしハドラシアンは政治的陰謀を慎重に進めることへの理解や忍耐力を持ち合わせておらず、レディ・カリースは狂信的かつ攻撃的な気性の彼女を思うように動かすのは困難だと考えていた。一方のハドラシアンは、カリースを始めとするセントリスト政治家がなかなか新共和国から離脱しないことにしびれを切らしていた。[8]

28 ABY[19]、リンリヴィン・ダイのカルテルが惑星ライロスおよびガウラス宙域の自由貿易を脅かしたことがきっかけとなり、ファースト・オーダーの極秘計画が危うく露呈しかけた。ライロス政府からの要請を受けて調査を開始したレイア・オーガナランソム・カスタルフォ議員は、リンリヴィン・ダイの組織がアマクシン戦士団と繋がっていることを突き止めた。そんな中、アリーズ・ハドラシアンは事態をさらに混迷させようと、新共和国元老院複合施設爆破してポピュリストとセントリストの関係を悪化させた。しかしオーガナは惑星サイベンスコでアマクシンの戦力を壊滅させ、リンリヴィン・ダイも命を落とした。自暴自棄になったハドラシアンはポピュリストのタイ=リン・ガー議員を暗殺した後、自ら命を絶った。新共和国議員とメディアのほとんどは、リンリヴィンのカルテルとアマクシンが滅びたことで新共和国の脅威も消え去ったと信じ込んだ。しかしアマクシンを巡る危機で新共和国に愛想を尽かしたオーガナは、同志を集めてレジスタンスを設立し、銀河系に迫る脅威に目を光らせた。一方、カリースの同志であるセントリストたちは事件が終わった後に元老院から離脱する準備を開始した。[8]

戦争への備え

Supreme Leader Snoke TLJ

突如として台頭し、ファースト・オーダーの最高指導者となったスノーク

旧銀河帝国の最も重要な軍事機密の一部は、大勢の旧帝国支持者によって未知領域に持ち込まれた。そのおかげでファースト・オーダーは旧帝国軍を兵士や支持者の数では遥かに下回りつつも、技術的には大きく上回る大規模な軍国化を開始することができた。銀河社会に帰還する日に備え、ファースト・オーダーは新しい星系を開拓し、植民地化した惑星に数多の造船所、基地、研究施設を設置した。ファースト・オーダーに武器を販売してはならないという銀河協定の規約を回避するため、武器製造企業のブラステック・インダストリーズ社マー=ソン弾薬社は共同でソン=ブラス社という子会社を設立し、ファースト・オーダーの領域内で彼らのための新兵器を製造した。同様に、サイナー=ジェイマス・アーミー・システムズ社およびフリート・システムズ社アラテック=ロラタス社がファースト・オーダーのために宇宙船やビークルを製造した。[5]

ファースト・オーダーが規模と戦力を拡大していた頃、スノークという名の強力なダークサイドのマスターが突如としてこの組織の指揮権を掌握し、最高指導者の座に就いた。レイ・スローネ大提督やオルメス・アポリン、ブレンドル・ハックス将軍といった帝国最後の指導者たちですらスノークの台頭を予期しておらず、新指導者の出現は彼らを驚かせた。ブレンドルの息子であるアーミテイジ・ハックスは、スノークが権力を掌握するための政治的な道具として長きに渡って利用されることになる。[20]

ファースト・オーダー軍の拡張期、ブレンドル・ハックスは優秀な兵士の候補者を探すため、さまざまな惑星を巡る旅に出た。しかし彼のヨットは惑星パナソスで自動防御システムに攻撃され、荒廃した地表に墜落した。テクノロジーが衰退し、外界から見捨てられたパナソスの地上では、初期の入植者の子孫であるサイア一族とクロー一族が原始的な争いを繰り広げていた。ブレンドルの船が堕ちたのはクローの領土だったが、サイアの女戦士ファズマはクローの指導者ボルダーを不意打ちで殺し、来訪者と接触するチャンスを我がものにした。外界へ出たいという強い野望を抱くファズマは、サイアを率いる実の兄ケルドとも対立し、数名の仲間を引き連れてブレンドルと行動を共にした。一行は両方の部族と戦いながら船の墜落地を目指し、最後まで生き残ったのはブレンドルとファズマ、シヴ、幼いフレイの4人だけだった。アーミテイジ・ハックスが父を回収するため墜落地にやってきた時、ファズマは戦士としての見込みがないシヴを置き去りにし、フレイとともにファースト・オーダーの船に乗り込んだ。[21]

ブレンドルの後ろ盾を得てファースト・オーダーに加わったファズマは、キャプテンカーディナルのもとで訓練を積み、やがてカーディナルを凌ぐ軍事指導者としての名声を勝ち得た。間もなくファズマはキャプテンの階級を与えられ、カーディナルのカリキュラムを卒業した若者を鍛える新たな訓練プログラムの立案を任された。ファースト・オーダーでの地位を確固たるものにしたファズマにとって、自分の出自を知る唯一の人間であるブレンドルはもはや用済みとなり、実の父親を排除したがっていたアーミテイジと利害が一致した。決して死因が特定されない方法で暗殺を実行するようアーミテイジから命じられたファズマは、パナソスの甲虫の毒を使ってブレンドルを“病死”させた。その後アーミテイジはストームトルーパー兵団の集会でブレンドルが逝去したことを淡々と報告し、亡き父親に代わって軍隊の新指導者となった。[21]

Moff Jerjerrod 2

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紛争の時代

FirstOrder

ファースト・オーダーの軍隊

エンドアの戦いの30年後、ジェダイ再建に失敗して以来消息を絶っていたマスター・ルーク・スカイウォーカーの捜索が行われた。スカイウォーカーの地図の一部を手に入れるため、ファースト・オーダーはリサージェント級スター・デストロイヤーファイナライザー>を惑星ジャクーに派遣した。しかしレジスタンスのパイロット、ポー・ダメロンが一足先にトゥアナル村を訪れ、ロア・サン・テッカから地図を受け取っていた。カイロ・レン指揮下のファースト・オーダー軍の襲撃によってダメロンは捕えられたが、地図は彼が所有するアストロメク・ドロイドBB-8によって持ち出されていた。BB-8の逃亡に力を貸したストームトルーパーの脱走兵FN-2187フォース=センシティブの少女レイは、反乱軍の英雄だった密輸業者ハン・ソロチューバッカと出会い、惑星タコダナへ逃げ延びた。スパイからBBシリーズ・アストロメク・ドロイドの居場所を知らされたファースト・オーダーは、タコダナの古城襲撃し、スカイウォーカーの地図の内容を知るレイを誘拐した。

タコダナ襲撃と前後して、ファースト・オーダーは新型超兵器スターキラー基地を使ってホズニアン星系破壊した。惑星ホズニアン・プライムには、レジスタンスの存在を黙認する新共和国元老院の本部が置かれていた。スターキラー基地から放たれた惑星破壊ビームはハイパースペースを越えてホズニアン星系に到達し、防衛艦隊の大多数の艦船もろとも新共和国の首都を滅ぼし去った。

ファースト・オーダーは続けてレジスタンスの本部があるディカーへの攻撃に備えたが、レジスタンスは反逆者FN-2187(“フィン”と名乗るようになっていた)の協力のもとスターキラー基地の弱点を分析し、太陽エネルギーを充填中の基地に先制攻撃を仕掛けた。フィンとソロ、チューバッカによってシールド発生装置が解除された後、レジスタンスのT-70 Xウイング・スターファイター部隊がスターキラー基地になだれ込み、固定砲台やTIE/fo制宙戦闘機と激しい戦闘を繰り広げた。ディカーへの砲撃が目前に迫る中、ポー・ダメロンのスターファイターが基地の弱点に致命的な攻撃を加え、バトル・ステーションに改造された惑星は粉々になった。大きな損失を出したにも関わらず、最高指導者スノークはファースト・オーダー軍の再集結を命じ、カイロ・レンの訓練を完了させることを決意した。

組織

政府

「つまり、手短に言うと、ファースト・オーダーは自ら統治できない者を統治しようとしているのだ」
―ブレンドル・ハックス[出典]
Snoke throne room

<スプレマシー>の玉座の間

ファースト・オーダーは銀河帝国の影響を受けた軍事政権である。[1] 最高指導者スノークによって率いられ、のちにスロークを殺したカイロ・レンがファースト・オーダーの新しい最高指導者となった。[4] 最高指導者はファースト・オーダー全体に対して絶対的な権限を持ち、スノークはその権限を部下の高階級将校や顧問たちに委任することで、軍隊と政府の区別なくオーダーを効率的に統治していた。また、ファースト・オーダーは未知領域の植民地化と最後のジェダイの根絶を推し進めていた。ダークサイドの戦士であるカイロ・レンは組織の正式な指令系統には属しておらず、最高指導者スノークから直接指示を受けていた。レンは軍事的な目標とは別に個人的な活動目的を持っていたため、しばしば軍部の将校と衝突した。ファースト・オーダーのヒエラルキーにおけるカイロ・レンの位置づけは、旧銀河帝国におけるダース・ヴェイダーのそれと意図的に似せられており、彼の存在によって、上級将校たちのあいだには常に一触即発の緊張感が漂っていた。ファースト・オーダーには何名かのフォース感応者が存在したが、旧帝国と違ってシスや尋問官は存在しなかった。[2][5][22]

最高指導者スノークが絶えず作戦拠点を移していたため、ファースト・オーダーには公式な首都が無かった。そのため、政府の運営はファースト・オーダー領の各惑星からの集合体に任されていた。[5] スノークは特定の惑星に根城を置くことはせず、代わりにメガ級スター・ドレッドノートスプレマシー>からファースト・オーダーを統治した。彼はこの機動拠点を絶えず移動させ続け、数えきれないほどの惑星にスパイを潜り込ませていた。[6] スターキラー基地は増大した軍事力のための非公式な本部としての役割を果たし[5]、かなりの規模のファースト・オーダー軍がここに集結していたが、スノークはもしスターキラーが破壊されてもファースト・オーダーの侵略計画に影響が出ないよう、周到な準備を行っていた。[6]

ファースト・オーダー保安局はオーダーの統治機構における諜報機関としての役割を果たした。[23] ファースト・オーダーのメンバーによる裏切り行為を未然に防ぐため、保安局に所属するのスパイや監督者、忠実な将校たちは兵員の違反行為に油断なく目を光らせていた。彼らの努力により、兵員たちの頭にはファースト・オーダーに対する忠誠が生涯に渡って刻み込まれていた。[6] 旧帝国軍のストームトルーパーだったテレックス[18]アンシヴ・ガーマス大佐などが保安局に所属した。[6]

対外関係

MissionPillioKylo

冷戦期、ファースト・オーダーはジナータ・セキュリティを始めとする外部勢力と同盟関係を結んでいた

ファースト・オーダーは銀河協定締結後に台頭した旧帝国の残党のひとつである。銀河協定によって帝国の戦争能力が制限され、厳しい軍備縮小条約と賠償金を押し付けられたことから[5]、ファースト・オーダーは新共和国のことを銀河系に無秩序をもたらした不法な政権とみなしていた。[2] ファースト・オーダーがしばしば領土を侵犯したり、違法に兵器を製造するなどして協定違反を犯していたにもかかわらず、新共和国はオーダーが真の脅威になることはないとたかをくくっていた。ファースト・オーダーによる明確な協定違反の報告は新共和国にも届いていたが、元老院情報委員会の政治家や、ロノ・デソ少佐を始めとする新共和国軍将校たちは、ファースト・オーダーはプロパガンダを用いて力を誇張している旧帝国支持者の集団に過ぎず、組織化もされていなければ資金にも資源にも乏しいと評価していた。[3]

新共和国を内部から崩すため、ファースト・オーダーはコーポレート・セクターにあるペーパーカンパニーや第三者の企業を通じてエルード・ロー=キンター議員を始めとする新共和国の汚職議員に金を流していた。こうした汚職議員たちはファースト・オーダーに対する制裁措置を遅らせるよう元老院で主張したり、新共和国防衛艦隊への支援政策に反対するなどしてオーダーに貢献した。[3] そのためファースト・オーダーにとって最大の軍事的脅威は新共和国ではなく、新共和国の無策ぶりに業を煮やして独立したレイア・オーガナ将軍率いるレジスタンスだった。[5] ファースト・オーダーは無法な銀河に秩序を取り戻すことを自らの使命としており、彼らにとって新共和国やレジスタンスはその目標に立ちはだかる障害物だった。[3] エンドアの戦いの約30年後、ファースト・オーダーは新共和国を破壊して銀河系を支配下に置くため、ホズニアン星系に対して先制攻撃を行った。[2] またその直後にはディカーのレジスタンス基地を破壊することにも成功したが、レジスタンスの残党は脱出に成功した。[4]

ファースト・オーダーは新共和国内部の協力者の他に、コーポレート・セクターや[3] グアヴィアン・デス・ギャング[2]ジナータ・セキュリティといった外部の勢力と取り引きをしたり、協力関係を結ぶことがあった。[24]

軍隊

SW Rivals Subjugator

ファースト・オーダーは新共和国の規制を無視して軍事的拡張を遂げた

ファースト・オーダーは銀河協定や新共和国法の明らかな違反を犯しながら急速な軍事的拡張を遂げ、未知領域の各地で大規模な軍国化を推し進めた。ファースト・オーダーはこの未踏の領域の各地に、軍隊で使用する先進的兵器やスターファイターを大量生産するための軍事基地や造船所を設置した。ファースト・オーダーに武器を販売してはならないという条項を回避するため、銀河系の武器製造企業であるブラステック・インダストリーズ社マー=ソン弾薬社ソン=ブラス社という子会社を設立し、ファースト・オーダーの領域内でファースト・オーダーの兵器を造ることにした。同様に、サイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社ユプシロン級コマンド・シャトルなどの艦船や、TIE/fo制宙戦闘機およびその2人乗り版であるTIE/sf制宙戦闘機といったスターファイターを製造した。またサイナー=ジェイマス・アーミー・システムズ社は20名のストームトルーパーを戦場へ運ぶことができる大気圏突入用強襲着陸艇(AAL)を、アラテック=ロラタス社軽歩兵用多目的ビークル(LIUV)を開発した。クワット=エントラーラ・エンジニアリング社は主力艦製造に関する新共和国の法律を破ってリサージェント級スター・デストロイヤーを製造した。これは旧帝国のインペリアル級スター・デストロイヤーの威容を彷彿させる設計となっており、3,000を超すターボレーザーイオン砲を搭載していた。[5]

社会と文化

「ファースト・オーダー。『第一に秩序ありき』だ」
―キャプテン・カーディナル[出典]
FirstOrder

ファースト・オーダーは帝国主義に偏った教育を兵士に施し、忠実な軍隊を作り上げた

未知領域で成長したファースト・オーダーの将校と市民は、帝国寄りに偏った銀河系の歴史を教え込まれていた。旧帝国軍のベテラン兵士の指導のもと、ファースト・オーダーの将校は栄光に満ちた過去を学び、帝国の運命は“新共和国”を自称するテロリスト集団と反乱者たちによって盗まれてしまったのだと教わった。帝国の正義を心から信じる将校たちは、銀河系を奪回して混乱と堕落から救うことができるのは自分たちだけだと考えていた。[5] ただしこの主張は全てが嘘というわけではなかった。新共和国の堕落ぶりや非効率性は、ファースト・オーダーやレジスタンスといった敵味方を問わず、銀河系に住む誰の目にも明白な事実だったからである。ファースト・オーダーは自分たちのアジェンダに銀河元老院が反論する余地を作らず、新共和国の腐敗ぶりを強力な武器として逆手に取り、利用していた。そのためファースト・オーダーの市民は反乱軍が間違った大義のもとに成り立っていると信じ、反乱者は政府を創るのではなく破壊する存在だと思いこんでいた。[21]

ファースト・オーダーでは人間種族が優位を占めており、かつての帝国と同じく人間中心的な差別主義がはびこり、エイリアンは奴隷労働者とみなされていた。ファースト・オーダーの領域には多くの労働キャンプと採鉱施設があり、大多数がさまざまな非人間種族によって構成される奴隷労働者たちが働かされていた。[3]

ストームトルーパーは士気を高めるためのセッションが1日に2度義務付けられ、全員が作業を止めて最寄りのホロプロジェクターに向かい、最高司令部の演説の録画を観なければならなかった。演説はアーミテイジ・ハックス将軍が行うことが多く、アイバーアダーロンにおける食糧不足問題、バラマックの弾圧、アウター・リム一帯で発生している無法者エイリアンの活動など、新共和国の悲惨な状況が報告された。またイクトッチの労働キャンプ解放やボーメア宙域の艦隊戦など、ファースト・オーダーの勝利が伝えられることもあった。愛国教育や集会を行う一方で、ファースト・オーダーは反対勢力や非愛国者には武力による弾圧を行った。[3] 領域内における秩序の維持は暴動鎮圧ストームトルーパーの役目で、彼らは非致死性の武器を使った暴動鎮圧戦術の訓練を受けていた。[25] プレッシーの混乱で起きたストライキをはじめとする労働問題は新共和国のエージェントによる仕業と断定された。またファースト・オーダーによるとジェダイは公式に全滅したことになっており、カイロ・レンの本名を口にすることは最高指導者スノークによって禁じられていた。[3][5]

Moff Jerjerrod 2

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領域

ファースト・オーダーは銀河系の探索者たちが千年ものあいだ放置していた広大な宇宙空間で新興勢力として拡張を遂げ、その結果、コアから見て西側に広がる巨大な未踏地域を自らの中核として支配するに至った。[6] 新共和国とファースト・オーダーのあいだの冷戦の結果、トランス=ハイディアン・ボーダーランドと呼ばれる細長い中立星系の領域が両者のあいだに形成された。ファースト・オーダーがしばしば新共和国への領域侵犯を行なったにも関わらず、銀河元老院が戦争の火種を作ることを恐れたため、正式な外交上の抗議はほとんど行われなかった。エンドアの戦いから30年が過ぎた当時、ファースト・オーダーはプレッシーの混乱と呼ばれる人工の小惑星帯で鉱山を管理し、OR-Kappa-2722[3] アウター・リム・テリトリーのアッテラ星系を支配していた。[26] またファースト・オーダーの支配はハット・スペースヴォドランにも及んでた。[27]

制作の舞台裏

ファースト・オーダーは2015年公開の映画『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』のために作り出された。本作の監督であるJ・J・エイブラムスによると、制作チームはファースト・オーダーを作るに当たり、もし第二次世界大戦のあとにナチスがアルゼンチンに姿を隠し、そこから再び力を合わせて活動を開始したらどうなっていたかという仮定のテーマを話し合ったという。またエイブラムスは、ファースト・オーダーは帝国を称賛し、その偉業が未だ達成されていないと考えている集団であると仄めかしている。[28]

登場作品

参考資料

脚注

  1. 1.0 1.1 Breznican, Anthony (August 12, 2015). Star Wars: The Force Awakens: J.J. Abrams explores 'Who IS Luke Skywalker …?' - Entertainment Weekly
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 3.8 3.9 フォースの覚醒前夜 ~ポー・レイ・フィン~
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ
  5. 5.00 5.01 5.02 5.03 5.04 5.05 5.06 5.07 5.08 5.09 5.10 5.11 5.12 5.13 5.14 5.15 5.16 スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー
  6. 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 スター・ウォーズ 最後のジェダイ ビジュアル・ディクショナリー
  7. 7.0 7.1 スター・ウォーズ プロパガンダ:銀河系における扇動絵画の歴史
  8. 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 8.5 ブラッドライン
  9. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
  10. 10.0 10.1 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
  11. 11.0 11.1 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
  12. スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
  13. スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
  14. 14.0 14.1 14.2 14.3 アフターマス:帝国の終焉
  15. StarWars-DatabankII The First Order - 公式データバンク
  16. スローン(小説)
  17. BB-9E - Star Wars App-Enabled Droids by Sphero
  18. 18.0 18.1 スター・ウォーズ:ポー・ダメロン 迫りくる嵐
  19. TwitterLogo @DelRayStarWarsDel Rey) - X (旧Twitter). “So excited to have @claudiagray writing a #StarWars novel with us. SW: New Republic: Bloodline coming 2016. Set 6 years before TFA.” スクリーンショット
  20. スター・ウォーズ 最後のジェダイ 小説版
  21. 21.0 21.1 21.2 ファズマ(小説)
  22. Dyer, James (August 25, 2015). Kylo Ren Is Not A Sith - Empire Magazine
  23. スター・ウォーズ:ポー・ダメロン ブラックスコードロン
  24. Star Wars バトルフロント II
  25. StarWars-DatabankII First Order Riot Control Stormtroopers - 公式データバンク
  26. スター・ウォーズ/最後のジェダイ クロス・セクション
  27. ジョイン・ザ・レジスタンス:ヴォドランからの脱出
  28. Dyer, James (August 25, 2015). Kylo Ren Is Not A Sith - Empire Magazine
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