- 「銀河の全てを支配できる規模よ」
- ―アイデン・ヴェルシオ[出典]
ファースト・オーダー宇宙軍(First Order Navy)、別名ファースト・オーダー艦隊(First Order fleet)はファースト・オーダーの宇宙戦闘部門である。地上戦闘部門とともに、ファースト・オーダー軍を構成した。旧銀河帝国の宇宙艦隊の残党に起源を持ち、新世代のスター・デストロイヤーやTIEファイターなどの艦船によって構成された。ファースト・オーダー宇宙軍は未知領域の段階的な征服、植民地化に寄与し、レジスタンスとの戦争で活躍した。
歴史[]
起源[]
銀河帝国がジャクーの戦いで新共和国に敗北し、銀河協定が締結された後、一部の帝国軍残党は降伏を拒否して銀河系の未知領域へ姿を消し、やがてファースト・オーダーと呼ばれる軍事政権を築いた。彼らはこの領域で新共和国の監視の目を逃れながら急速な軍事的拡張を遂げ、旧帝国が遺した重要な軍事機密を研究した。[1] またファースト・オーダーはリザレクション計画を通してマンデイターIV級シージ・ドレッドノートをはじめとする多数の軍艦を未知領域で製造した。[6] 新共和国が軍備縮小法を可決して徹底的な軍縮を行ったため、ファースト・オーダー宇宙軍のメンバーは自分たちの軍隊が事実上無敵の存在となったと冗談を交わすようになった。全盛期の帝国宇宙軍には及ばないまでも[1]、やがてファースト・オーダーは銀河系を支配できるに足る戦力を整えた。[6]
ファースト・オーダーは21 ABY頃から、アマクシン戦士団と呼ばれる準軍事勢力を介し、カジェインサニクトの犯罪王リンリヴィン・ダイが率いるカルテルに多額のクレジットを流し始めた。ファースト・オーダーの後ろ盾を得たリンリヴィンのカルテルは、新共和国領内での密輸や賭博事業で勢力を拡大し、アマクシンはその資金源、パートナーとして暗躍した。またリンリヴィンのカルテルとアマクシンは合法的な商業輸送船を襲撃し、商人たちから保護料を集めていた。こうした収益は、アウター・リム・テリトリーのペーパーカンパニーに流れた他、セントリストと呼ばれる新共和国内部の中央集権化支持派の元老院議員に流れた。また犯罪活動によって生まれた利益は、セントリストの1人であるカリース・シンディアン議員によってファースト・オーダーへ還元され、旧帝国宇宙軍を再建するための資金に当てられた。[7]
冷戦[]
- 「まあ、全艦隊というわけじゃないし」
- ―OR-Kappa-2722でファースト・オーダー艦隊と遭遇したポー・ダメロン[出典]
エンドアの戦いからおよそ30年が過ぎた頃、ファースト・オーダー宇宙軍にはリサージェント級スター・デストロイヤーといった最新鋭の軍艦が加わっていたが、インペリアル級スター・デストロイヤーなどの古いモデルも現役で使われ続けていた。また、船の整備のために無人の修理用ドローンが活用されていた。[3]
冷戦の時代、ファースト・オーダーは新共和国や、レイア・オーガナ将軍率いる私設軍隊レジスタンスと各地で小規模な衝突を繰り広げた。33 ABY、TIEファイターにエスコートされたファースト・オーダーの乗船部隊が、スラズ4の付近でNKウィテル級貨物船<イージラ・ザイド>を拿捕した。救難信号を受け取ったポー・ダメロン中佐率いる新共和国レイピア中隊が<イージラ・ザイド>の救出に駆けつけたが、強奪を止めることはできなかった。その後、上層部を無視して独断で貨物船の後を追ったダメロンは、OR-Kappa-2722星系でスター・デストロイヤー3隻、ランサー級フリゲート4隻、マキシマA級重クルーザー2隻、ディシデント級軽クルーザー1隻からなるファースト・オーダー艦隊と遭遇し、辛くも生還した。[3]
34 ABY、カイロ・レンとアーミテイジ・ハックス将軍の旗艦であるリサージェント級スター・デストロイヤー<ファイナライザー>がジャクーに派遣された。<ファイナライザー>はストームトルーパーを乗せたAAL-1971/9.1兵員輸送船を地上に送り込み、トゥアナル襲撃作戦でダメロンを捕虜にとった。しかしダメロンはストームトルーパーの反逆者FN-2187の助けを借り、TIE/sf制宙戦闘機に乗って<ファイナライザー>から脱出した。“フィン”と名を変えたFN-2187は、のちにジャクーでゴミ漁りのレイと出会い、ルークの地図を持つアストロメク・ドロイドBB-8をファースト・オーダーから逃がす手伝いをした。[8]
その後、ファースト・オーダーは超兵器スターキラー基地を使ってホズニアン星系を攻撃し、新共和国の首都である惑星ホズニアン・プライムを、銀河元老院や新共和国本国艦隊もろとも滅ぼした。[8] ホズニアン・プライムにいなかったため攻撃を生き延びた新共和国の議員たちは、残った艦隊をそれぞれの母星の防衛に回した。その結果、ファースト・オーダーの戦力に太刀打ちできる存在は、事実上銀河系から消え去った。[9]
新たな戦争[]
- 「新共和国の主艦隊が破壊された後、生き残った議員たちは残留部隊を分散させ、それぞれの母星を守らせることにしました。そのため彼らの防備は失われ、われわれに立ち向かう勢力は銀河から消えたのです」
- ―最高指導者スノークに対し、アーミテイジ・ハックス将軍[出典]
レジスタンスの攻撃でスターキラー基地が破壊された後、ファースト・オーダーは即座に報復攻撃に乗り出し、マンデイターIV級シージ・ドレッドノート<フルミナトリックス>とリサージェント級スター・デストロイヤー数隻によって構成される艦隊を、イリーニウム星系の惑星ディカーの上空にジャンプさせた。彼らが到着した時、レジスタンスはディカーの基地の人員を軌道の艦船に退避させている最中だった。ファースト・オーダーは軌道爆撃を行おうとしたが、ダメロンのT-70 Xウイング・スターファイター<ブラック・ワン>がハックス将軍に連絡を入れ、時間稼ぎをしながら<フルミナトリックス>に接近した。[2]
ダメロンは単機で<フルミナトリックス>の局所防衛砲台を全て破壊し、MG-100スターフォートレスSF-17によって構成されるコバルト中隊およびクリムゾン中隊を出動させた。<フルミナトリックス>は軌道機関砲でレジスタンス基地を爆撃したが、基地の人員は間一髪で撤退を完了させた。<フルミナトリックス>はレジスタンスのMC85スター・クルーザー<ラダス>を破壊するため次の砲撃の充填を開始したが、TIEファイターの迎撃を生き延びたレジスタンス・ボマー<コバルト・ハンマー>がこのドレッドノートにプロトン爆弾の雨を浴びせた。<フルミナトリックス>は爆撃で破壊され、レジスタンスの艦隊はハイパースペースへ逃げ込んだ。[2]
ファースト・オーダー宇宙軍は最高指導者スノークの旗艦であるメガ級スター・ドレッドノート<スプレマシー>に搭載された新技術のハイパースペース追跡装置を使い、レジスタンスのジャンプ先を特定し、攻撃を続行した。レジスタンス艦隊はファースト・オーダーから逃げるために急旋回したが、カイロ・レンのTIEファイター中隊が<ラダス>のブリッジに直接攻撃を仕掛けた結果、ギアル・アクバー提督を始めとするレジスタンス最高司令部のメンバーが、レイア・オーガナ将軍を除いて全滅した。その後、レジスタンスはファースト・オーダー艦隊から距離をとりながら、燃料が続く限り亜光速で逃げ続ける危機的状況に追い込まれた。やがてレジスタンスは燃料を失って脱落した<アノダイン>と<ニンカ>を失い、残された主力艦は<ラダス>1隻のみとなった。[2]
負傷したレイアに代わってレジスタンスの指揮官となったアミリン・ホルド中将は、<ラダス>の人員をU-55軌道ロードリフターに乗せて密かに惑星クレイトへ避難させる計画を立てた。しかしファースト・オーダーは密告者のおかげでホルドの作戦を知り、クレイトへ向かう輸送船を次々と撃墜した。1人で<ラダス>に残っていたホルドは、仲間たちを逃がすため、ハイパースペース・ジャンプを利用した特攻を<スプレマシー>に仕掛けた。この攻撃は<スプレマシー>を真っ二つに切り裂き、近くにいたスター・デストロイヤーを衝撃波で破壊した。その後、ファースト・オーダーの新しい最高指導者となったカイロ・レンは、クレイトの戦いで地上部隊を指揮し、レジスタンスの生存者を滅ぼそうとした。しかしレジスタンスのわずかな生き残りは、ルーク・スカイウォーカーの助けを借りて脱出のチャンスを掴んだ。[2]
艦船[]
超兵器[]
主力艦[]
小型艦[]
- <キャリオン・スパイク>[11]
- ディシデント級軽クルーザー[3]
- ネビュロンK[3]
- ファースト・オーダー軽クルーザー[12]
- ファースト・オーダー・タンカー[12]
- ファースト・オーダー・プラットフォーム[11]
- マキシマA級重クルーザー[3]
- ランサー級フリゲート[3]
輸送船[]
- AAL-1971/9.1兵員輸送船[13]
- TIE/esアサルト・シャトル[14]
- クサイ級軽シャトル[10]
- ファースト・オーダー・ドロップシップ[2]
- ユプシロン級コマンド・シャトル[13]
スターファイター[]
登場作品[]
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参考資料[]
脚注[]
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