- 「この戦いは始まったばかりだ」
- ―ジェダイ・マスター・ルーク・スカイウォーカー[出典]
ファースト・オーダー=レジスタンス戦争(First Order/Resistance War)は34 ABYまで続いた冷戦を経て、ファースト・オーダーとレジスタンスが銀河系の覇権をめぐって開始した全面戦争である。銀河帝国の後継者であるファースト・オーダーは未知領域の拠点から既知銀河の征服に乗り出し、レジスタンスは新共和国の崩壊によって失われてしまった民主主義を取り戻すために抗戦した。一連の戦争はすべて、死んだと思われていた銀河皇帝シーヴ・パルパティーンによって仕組まれたものであり、戦争終盤になって皇帝復活の事実とともにシス・エターナルやファイナル・オーダーの存在が明らかになった。
この戦争は最高指導者スノークによって率いられたファースト・オーダーが超兵器スターキラー基地を使ってホズニアン星系を破壊したことによって開始された。新共和国の銀河元老院は首都惑星ホズニアン・プライムとともに滅び、軌道に配備されていた本国防衛艦隊も壊滅した。その結果、ファースト・オーダー宇宙軍は事実上銀河系最大の戦力を持つ勢力となった。これを受け、レイア・オーガナ将軍率いるレジスタンスは即座にスターキラー基地を攻撃し、超兵器の脅威に終止符を打つことに成功した。しかしファースト・オーダーの報復攻撃も凄まじく、レジスタンスは惑星ディカーの基地からの撤退戦で大きな被害を出した。
ファースト・オーダーはレジスタンス艦隊を執拗に追撃し、壊滅的な被害を与えた。しかしこの戦いのさなか、スノークは自身の弟子であるカイロ・レンによって殺され、このダークサイドの戦士が新たな最高指導者となった。ファースト・オーダーはレジスタンスの必死の抵抗で旗艦<スプレマシー>を破壊されたものの、クレイトの戦いでレジスタンスのわずかな残党の殲滅を試みた。ところが、最後のジェダイ・マスターであるルーク・スカイウォーカーが自らを犠牲にしたフォースの妙技を使って戦いに介入し、レジスタンスがクレイトから脱出する時間を稼いだ。その後、ファースト・オーダーは着実に銀河系支配を進め、一方のレジスタンスは拠点を転々としながら味方探しに奔走した。
35 ABY、パルパティーンは銀河に向けて放送を開始した。カイロ・レンはシスの秘密の惑星エクセゴルを見つけ出し、復活した皇帝と、極秘裏に準備されていたシス艦隊を発見した。間もなくカイロがライトサイドに転向してベン・ソロに戻ったため、エンリク・プライド忠誠将軍がファースト・オーダーの事実上の指導者となり、皇帝のファイナル・オーダーに合流した。しかしシス艦隊が銀河系に解き放たれる直前にエクセゴルの戦いが勃発し、レジスタンスが最後の抵抗を試みた。最終決戦のさなか、ルークからジェダイの教えを受けたレイが自らを犠牲にしてパルパティーンを滅ぼし、ベン・ソロが自分の命と引き換えにレイを蘇らせた。そしてレジスタンスを助けるために馳せ参じた民衆の艦隊がファイナル・オーダーを滅ぼし、シスの脅威に終止符が打たれた。その後、各地でファースト・オーダーに対する反乱が始まり、彼らによる銀河系支配は瓦解していった。
前史[]
背景[]
19 BBYにクローン戦争が終結した際[3]、1,000年続いた銀河共和国はシーヴ・パルパティーン最高議長によって解体され、新たに銀河帝国が建国された。シスの暗黒卿“ダース・シディアス”という裏の顔を持つパルパティーンは新国家の銀河皇帝となり、シスによる銀河系統治を実現させた。また彼はジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーをフォースのダークサイドに誘惑して弟子にとり、ダース・ヴェイダーという新しい名前を与えた。ヴェイダーはクローン戦争で共和国と敵対していた分離主義勢力の幹部たちを抹殺し、ジェダイ・テンプルでかつての仲間たちを虐殺した。銀河系各地の戦場に散っていたジェダイ将軍たちもパルパティーンが発令したオーダー66によって滅ぼされた。[11] 宿敵であるジェダイ・オーダーを滅ぼしたパルパティーンの帝国は、設立以来20年近くにわたって大規模な抵抗を受けることなく繁栄した。[12]
しかし皇帝の専制政治に不満を持つ銀河系各地の反乱分子が結束し、2 BBYに共和国再建のための同盟(反乱同盟)が生まれた。[13] 反乱同盟は銀河内戦と呼ばれる戦争で帝国軍と火花を散らし、0 BBYに起きたヤヴィンの戦いで超兵器デス・スターを破壊する大勝利を上げた。[14] 4 ABY、パルパティーンは同盟宇宙軍とジェダイのルーク・スカイウォーカーをエンドア星系で罠にかけ、反乱同盟の撲滅を図った。しかし実の息子であるルークに説得されたダース・ヴェイダーがフォースのダークサイドを放棄し、自らを犠牲にしてパルパティーンを滅ぼした。ヴェイダーも間もなく息絶えたが、彼はシスを倒すことでジェダイの伝説にある“選ばれし者”の予言を成就する。反乱同盟は第2デス・スターを破壊してエンドアの戦いに勝利し、帝国に決定的な打撃を与えた。[15]
エンドアでの大勝の後、反乱同盟は新共和国として生まれ変わり、銀河元老院を再建した。[16] そして5 ABYに発生したジャクーの戦いで新共和国と銀河帝国の戦争に終止符が打たれた。[3] 新共和国は戦いに勝ったが、多数の帝国軍将校、貴族、兵士が未知領域へと姿を消してしまった。惑星ジャクーを破壊して旧帝国と新共和国を同時に一網打尽にする作戦こそ失敗したものの、彼らは亡き皇帝パルパティーンが遺した“終末司令”を忠実に実行していたのである。既知銀河に取り残された帝国軍残存勢力は新共和国から突きつけられた降伏文書に同意し、銀河協定に署名した。[17]
冷戦[]
- 「いまにもまた、勝てるかどうかわからない戦いがはじまるのよ」
- ―レイア・オーガナ将軍[出典]
終戦後、新共和国は5年間の争いで失われたものを取り戻し、同じ規模の争いが二度と起こらないようにするための取り組みを開始した。[9] 新共和国の初代元首であるモン・モスマ議長は旧銀河共和国が崩壊するきっかけとなった非常時大権制度を放棄し、徹底的な平和主義政策を唱道した。[16] 銀河元老院では軍備縮小法が可決され、新共和国防衛軍が大幅な非武装化を行う代わりに、個々の加盟惑星および星系が保有する独自の防衛力が重視されるようになった。しかしそれでもなお、新共和国にはまだ大きな脅威が残っていた。銀河協定に従うことを拒否する帝国軍の残存勢力が結束し、新共和国と旧帝国とのあいだに冷戦が始まったのである。[9]
旧帝国の派閥や残党はしばらくのあいだ新共和国の政治活動の一翼として存在し続けたが、そのころ未知領域では別の帝国支持者たちが権力回復に向けて虎視眈々と計画を進め、やがてファースト・オーダーと呼ばれる軍事政権を形成した。ファースト・オーダーは未知領域の星々をつぎつぎと植民地化し、帝国艦隊とストームトルーパー機動兵団を再建することで急速に軍事力も拡大した。ファースト・オーダーが着実に勢いを増す中、新共和国の元老院では政治的分裂が生じた。帝国シンパの多くが参加していたセントリスト派閥と、主に共和国忠誠派によって構成されるポピュリストの間の緊張は政府崩壊の危機をもたらし、元帝国市民がファースト・オーダーへ離脱する要因を作った。新共和国側の人々は、監視を外れた元帝国市民がかつての専制的なやり方に立ち返ることを恐れた。[18]
ルーク・スカイウォーカーの妹にして、ポピュリスト派閥に所属するレイア・オーガナ元老院議員は銀河元老院や新共和国軍最高司令部に行動を起こすよう求めたが聞き入れられず、セントリスト派閥によってダース・ヴェイダーの実の娘であることを告発されたせいで政治的な信用も失ってしまった。新共和国は銀河規模紛争の再発を恐れるあまりファースト・オーダーを脅威とみなすことを拒否し続け、元老院の日和見主義に愛想を尽かしたレイアは自らの手で危機に対処することに決めた。28 ABY、彼女は議員を辞職し、レジスタンスと呼ばれる私設軍隊を組織した。[19] 新共和国はレジスタンスの存在を公式には支持しなかったが黙認し、銀河元老院の内部にもレイアの活動を個人的に援助する理解者がいた。[7]
ジェダイの捜索[]
エンドアの戦いの後、ルーク・スカイウォーカーはジェダイ・オーダー再建に向けた探求の旅を開始した。[20] しかし最初の弟子である妹レイアがジェダイとは別の道に進むことを選んだ後、ルークは新しい弟子をとることに抵抗を抱くようになった。[8] ルークは銀河の伝説的存在となり、ジェダイが再建されずともフォースのバランスは保たれていたが、やがて彼は、レイアとハン・ソロの息子にして自身の甥にあたるベン・ソロに希望を見出した。ルークはジェダイ・テンプルでベンと12人の弟子の訓練を開始した。しかしこの時点ですでに、ファースト・オーダーを率いるダークサイドのマスター、最高指導者スノークもベンの可能性に目をつけていた。[21]
ある日の夜、ルークはベン・ソロの中に広がる闇に恐れをなし、思わずライトセーバーを起動してしまった。それに気づいたベンはルークに裏切られたと感じ、ジェダイ・テンプルを破壊して姿を消した。[5] やがてベンは最高指導者スノークの弟子となり、ファースト・オーダーに仕えるレン騎士団のマスター、“カイロ・レン”と名乗るようになった。[1] 一方、甥の転向にショックを受けたルークは、自らフォースとの関わりを断ち切り、姿を消した。[10] ルークの行き先を知る者はおらず、親しい人々は、彼が最初のジェダイ・テンプルを探しに行ったのだろうと考えた。[1] しかしルークは過去、フォースの教会の信徒ロア・サン・テッカの助けを借りてすでに最初のテンプルを見つけ出していた。彼はこの寺院がある惑星オク=トーを隠遁先に選び、銀河から身を隠した。[10]
ファースト・オーダーは最後のジェダイを滅ぼすために、レジスタンスはジェダイの力添えを求めて、それぞれルーク・スカイウォーカーの居場所を探った。やがて両勢力は、ルークの居場所を示す地図を所有するロア・サン・テッカの捜索を開始した。[1] 34 ABY[3]、レジスタンス・パイロットのポー・ダメロン中佐がジャクーのトゥアナル村に住むサン・テッカから地図を受け取った。その直後、キャプテン・ファズマとカイロ・レン率いるファースト・オーダー軍がトゥアナルを襲撃し、サン・テッカと村人を虐殺した。ダメロンはファースト・オーダーに身柄を拘束される前に、地図をアストロメク・ドロイドのBB-8に託した。[1]
ダメロンはストームトルーパーFN-2187(ダメロンは彼に“フィン”とう名前を与えた)の助けを借りてファースト・オーダーのリサージェント級スター・デストロイヤー<ファイナライザー>から脱出したが、ジャクーに不時着した際にフィンと離れ離れになってしまった。のちにフィンはジャクーに住むフォース感応者のゴミ漁りレイと知り合い、YT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>を使ってBB-8をファースト・オーダーから逃した。のちに一行は<ファルコン>の本来の所有者であるハン・ソロとそのウーキーの相棒チューバッカと出会い、BBユニットが持つ地図をレジスタンスに届けるため、行動をともにすることとなった。[1]
戦争[]
ホズニアン星系の破壊[]
- 「今日こそ、終わりの日だ! 腐敗した政府の終わりだ! 反乱を黙認する違法政権の終わりだ! 今、この瞬間も、遠い星系では、堕落し無力となった新共和国が息も絶え絶えによろよろと進んでいる。一般市民に奉仕すると言いながらまったくできていない。一方で、多くの星系が捨て置かれ、死に絶えようとしている――そこには助けもなく、希望もない。退廃に溺れた新共和国は彼らを見捨て、最後の時を迎えていることに気づいていない」
- ―アーミテイジ・ハックス将軍[出典]
ファースト・オーダーとレジスタンスの小競り合いが続く間も、ラネヴァー・ヴィルチャム議長政権下の新共和国は迫りくる危険に全く気づいておらず、彼らにとっての最大の関心事はトランス=ハイディアン・ボーダーランド領域とより良い貿易関係を構築することだった。[9] そんな中、スノークはスターキラー基地を使って新共和国の首都を攻撃するというアーミテイジ・ハックス将軍の提案に許可を出した。[1] 未知領域の惑星イラムを利用して造られたこの超兵器は[8]、ダーク・エネルギーの変換技術によってハイパースペース越しに強力なビームを放ち、標的の星系をまるごと破壊することができた。[9]
スターキラー基地から発射されたビームは新共和国の首都惑星ホズニアン・プライムを擁するホズニアン星系の星々を破壊した。ヴィルチャム議長と銀河元老院はこの攻撃の巻き添えとなり[1]、軍の最高司令部や[10]、新共和国防衛艦隊の本国艦隊も全滅した。首都にいなかったため生き残った戦力も、元老院議員たちがそれぞれの母星を守るために引き揚げてしまったため、銀河系にはファースト・オーダーに正面から立ち向かえる勢力は存在しなくなった。[21] この事件を受け、超兵器の力を目の当たりにした銀河系の星々は次々とファースト・オーダーの軍門に下っていった。その多くは、かねてよりファースト・オーダーが保証する安全の約束に傾きかけていた惑星だったが、恐怖心から降伏を選んだ惑星も少なくなかった。銀河系はわずか数日で大混乱に陥り、長年にわたる冷戦はファースト・オーダーとレジスタンスの戦争へ発展した。[10]
超兵器の破壊[]
ホズニアン星系への攻撃が行われた直後、海賊マズ・カナタの城がある惑星タコダナでファースト・オーダーとレジスタンスの戦いが発生した。タコダナにいた両勢力のスパイが、マズの城にBB-8が現れたことを通報したのである。最初にタコダナに到着したファースト・オーダーは、マズの城を破壊し、そこに居合わせた人々と銃撃戦を繰り広げた。ハン・ソロとチューバッカ、フィンは一時的にファースト・オーダーの捕虜となったが、ポー・ダメロン率いる[1] ブルー中隊[22] のT-70 Xウイング・スターファイターが駆けつけ、彼らの窮地を救った。一方、カイロ・レンはタコダナの森でレイを発見し、フォースを使って彼女の頭を探った。レイがルーク・スカイウォーカーの地図の内容を見たことを知ったカイロは、BB-8を確保せずとも彼女を連れていけば充分と判断し、部隊にタコダナからの撤退を命じた。[1]
まもなく惑星ディカーのレジスタンス基地で、スターキラー基地に対する攻撃作戦が話し合われた。フィンはファースト・オーダーに捕まったレイを救出するため、超兵器に関して知りうる情報をレジスタンスに提供した。[1] またテミン・ウェクスリー中尉とカレ・キューンが偵察ポッドを使ってスターキラー基地をスキャンし、その情報をディカーに持ち帰った。[23] これらのデータをもとに、アショース・O・スタトゥラ提督はサーマル・オシレーターを破壊すればスターキラー基地を惑星もろとも破壊できると判断した。作戦を実行するにはスターキラー基地の惑星シールドを解除する必要があり、ハンがこの役目に名乗りを上げた。一方、ファースト・オーダーも偵察機を尾行することでレジスタンス基地の場所を特定し、ディカーを破壊するため超兵器の再充填を開始した。[1]
ハンとチューバッカ、フィンたちは<ミレニアム・ファルコン>でスターキラー基地の大気圏内に直接ハイパースペース・ジャンプし、施設に潜入してシールドを解除した。また彼らは、覚醒したフォースの力を使って自力で脱出を果たしたレイと合流した。シールド消滅の知らせを受け、ポー・ダメロン率いるブルーおよびレッド中隊はスターキラー基地への奇襲を開始したが、オシレーターに有効なダメージを与えられないでいるうちにスターキラー空中防衛部隊との戦闘が始まった。超兵器の充填が刻一刻と進む中、大勢のレジスタンス・パイロットがTIEファイターや対空砲によって撃墜されてしまった。[1]
戦いのさなか、ハンは実の息子であるカイロ・レンと再会し、彼をライトサイドに引き戻すため説得を試みたが、カイロは冷酷にも自らの父親をライトセーバーで殺害した。その後、チューバッカが爆弾を使ってオシレーターに突破口を開き、ポーのXウイング<ブラック・ワン>が内部構造を直接攻撃できるチャンスを作った。オシレーターを爆破されたスターキラー基地はエネルギーを制御できなくなり、惑星全体が徐々に崩壊していった。レイはライトせーバーの対決でカイロ・レンに傷を負わせた後、チューバッカが操縦する<ファルコン>に負傷したフィンを運び込んだ。[1] 間もなく惑星は爆発して小新星となったが[24]、レジスタンスの生存者と<ファルコン>は無事にハイパースペースへ脱出した。[1] またハックス将軍もカイロ・レンを連れて基地からの脱出を果たした。[24]
スターキラー基地の戦いの後、ルーク・スカイウォーカーのアストロメク・ドロイドR2-D2が、ディカーでスリープ状態から再び目を覚ました。R2-D2が持っていたデータと、BB-8が運んできた情報を合わせることで、ルークの行き先を示す完全な地図ができあがった。レイはレジスタンスの遣いとしてディカーを発ち、ルークのいるオク=トーへ旅立った。[1]
急転直下[]
ディカー撤退戦[]
レジスタンスは報復攻撃を恐れてすぐに撤退活動を開始し[5]、MC85スター・クルーザー<ラダス>、ネビュロンCエスコート・フリゲート<アノダイン>、フリー・ヴァージリア級バンカーバスター<ニンカ>、ヴァクビオア級貨物フリゲート<ヴィジル>がディカーの上空に駆けつけた。[25] しかし避難活動の終盤、ハックス将軍率いるファースト・オーダー艦隊がイリーニウム星系に姿を現した。ポー・ダメロンは避難の時間を稼ぐためXウイング<ブラック・ワン>で出撃し[5]、元帝国のベテラン軍人モーデン・キャナディが艦長を務めるマンデイターIV級シージ・ドレッドノート<フルミナトリックス>[10] に攻撃を仕掛けた。[5]
<フルミナトリックス>は軌道機関砲を使ってレジスタンス基地を爆撃したが、ケイデル・コー・コニックスらが乗り込んだ最後の輸送船は間一髪で地上から脱出した。一方、ダメロンは<フルミナトリックス>の局所防衛砲台をすべて撃破し、クリムゾンおよびコバルト中隊のMG-100スターフォートレスSF-17に攻撃開始を指示した。ボマーはタリサン・リントラ率いるブルー中隊に護衛されながら敵艦にアプローチしたが、その過程で大勢のパイロットが戦死した。最終的に<コバルト・ハンマー>の砲手ペイジ・ティコが自らを犠牲にしてプロトン爆弾を投下し、<フルミナトリックス>を破壊することに成功したものの、レジスタンスは出撃したすべてのボマーを失う痛手を負った。イリーニウム星系からハイパースペースへ脱出した後、レイア・オーガナ将軍は向こう見ずな作戦を指揮したダメロンに大尉への降格を言い渡した。[5]
オエチの戦い[]
オエチ星系[26] にジャンプした後、レジスタンスは次の基地となる惑星を探し始めようとしたが、間もなくファースト・オーダーの艦隊が目の前に再出現した。ファースト・オーダーはスノークの旗艦であるメガ級スター・ドレッドノート<スプレマシー>に搭載されたハイパースペース追跡装置を使い、それまで不可能とされてきた光速越しの追跡を行ったのである。そのことに気づいたレジスタンスは再ジャンプを断念して急旋回した。しかしまだ両艦隊の距離が開かないうちにTIEファイター部隊がレジスタンスの軍艦に襲いかかり、カイロ・レンのTIEサイレンサーが<ラダス>のハンガーを直接攻撃した。これにより、出撃準備中だったレジスタンス・スターファイター隊のパイロットが大勢命を落とした。[5]
カイロの中隊のメンバーである[5] ポルディン・ルヒューズ中尉[10] らは<ラダス>のブリッジを直接攻撃し、ギアル・アクバー提督をはじめとするレジスタンス最高司令部のメンバーを葬った。レイアも攻撃に巻き込まれて宇宙に投げ出されたが、フォースを使って艦内に戻り、治療室へ運ばれた。両艦隊の距離が離れたためTIE中隊が帰還した後、<ラダス>の補助ブリッジで緊急ミーティングが開かれ、<ニンカ>のアミリン・ホルド中将が負傷したレイアの代わりに艦隊の指揮を執ることが発表された。[5] この時点でレジスタンスの3隻の船に残された人員は400名となっていた。[21] ホルド中将は引き続き敵艦隊との距離を保ちながら亜光速で逃げ続ける道を選んだが、作戦の目的を明かさなかったため、ダメロンを始めとする部下たちの反感を買った。ダメロンは<スプレマシー>の追跡装置を解除するため独自に作戦を練り、ファースト・オーダーの暗号を破るのに必要なマスター・コードブレイカーを見つけるため、フィンとローズ・ティコ、BB-8を惑星カントニカのカジノ都市カント・バイトへ送り出した。[5]
ホルド中将は小型艦の人員を<ラダス>へ移すよう指示を出し、燃料を切らした軍艦は脱落してファースト・オーダー艦隊に破壊されていった。一方、レジスタンス・トランスポート・ポッドで密かに<ラダス>から抜け出してカントニカへ旅したフィンとローズは、カント・カジノでマスター・コードブレイカーを発見したが、接触する前にカント・バイト警察に逮捕されてしまった。しかし2人は偶然にも、刑務所で優れた暗号破りの“DJ”と出会い、彼のおかげで脱獄を果たした。レース場のファジアーに乗って警察から逃れたフィンとローズは、マスター・コードブレイカーの代わりにDJを連れて、盗んだヨット<リバティーン>でカントニカから脱出した。DJは頼みを引き受けたが、盗んだヨットの持ち主が戦争を利用して稼ぐ武器商人であることをフィンに明かし、戦争に加担することの無意味さを説いた。[5]
一方、スターキラー危機の後にオク=トーへ旅したレイは、テンプル・アイランドでルーク・スカイウォーカーを見つけることに成功したが、ルークはファースト・オーダーとの戦いに力を貸してほしいという頼みを拒否した。ルークはジェダイは滅びるべきだと考えてたが、レイが強いフォースを備えていることを知ると、彼女の修行を手伝った。この間、レイは遠く離れた場所にいるカイロ・レンとフォースの絆によって結ばれ、何度か言葉を交わした。最終的に、レイはカイロがダークサイドに堕ちた原因はルークの過ちであると知り、彼をライトサイドに引き戻す希望を見いだした。彼女はルークが保管していたジェダイの聖典を回収し、オク=トーを後にした。[5]
<スプレマシー>の戦闘[]
<ラダス>では、ホルド中将が艦の燃料をU-55軌道ロードリフターに移し替えたため、ダメロンやコニックス、カイ・スレナリら一部の兵士の反感を買った。ホルドが完全に無策であると思い込んだダメロンは、フィンとローズの作戦がうまくいくことに賭け、ホルドに対する反乱を起こして<ラダス>のブリッジを制圧した。一方、<スプレマシー>に侵入したフィンとローズ、DJは軍服を着てファースト・オーダー軍将校に変装し、ハイパースペース追跡装置の制御室に入り込んだ。[5] しかしBB-9Eからファースト・オーダー保安局のアンシヴ・ガーマス大佐に警告が発せられ[10]、3人はストームトルーパーに取り囲まれて捕まってしまった。時を同じくして、ダメロンも復帰したレイアにスタン・ビームで撃たれて倒れ、反乱は失敗に終わった。[5]
ホルド中将は、当初から予定していた通り、放棄された旧反乱軍基地が存在する惑星クレイトへの避難を開始させた。彼女はファースト・オーダーにトラッキングされていない小型の輸送艇を使えば、こっそりとクレイトの地表に降りて敵をやり過ごすことができると考えていたのである。一方、レイはレイアから与えられたバイナリー・ビーコンを頼りに、チューバッカが操縦する<ミレニアム・ファルコン>で艦隊のそばまで戻り、脱出ポッドで<スプレマシー>に乗り込んだ。彼女はカイロ・レンに迎えられ、最高指導者スノークが待つ玉座の間へ連れて行かれた。レイが到着すると、スノークは彼女とカイロのあいだにフォースの絆をつくったのは自分だと明かした。弟子のカイロが葛藤を抱えていることに気づいていたスノークは、レイを自分のもとへ誘い出す餌としてそれを利用したのである。スノークはレイの精神をフォースで探り[5]、ルークがいる島と惑星の名前を暴き出した。[21]
<スプレマシー>のブリッジでは、戦闘準備を整えたファースト・オーダー軍の兵士たちの前で、フィンとローズの処刑の準備が進められていた。DJはレジスタンスの逃亡計画をファースト・オーダーに密告することで、自由と金を手に入れた。DJが提供した情報をもとに、ファースト・オーダーは密かに<ラダス>から発進していた輸送艇の船団を発見し、即座に砲撃を開始した。無力な輸送艇は砲撃を防御することも回避することもできず、次々と火の玉になっていった。[5]
玉座の間では、スノークが弟子に、用済みとなったレイの始末を命じていた。しかしカイロは玉座の肘掛けに置かれたレイのライトセーバーをフォースで操り、自分が命令に従うとばかり思い込んでいる最高指導者を一刀両断した。次の瞬間、スノークに仕える8人のエリート・プレトリアン・ガードが一斉に行動を起こし、カイロとレイは互いに助け合いながら死闘を繰り広げた。プレトリアン・ガードを全滅させた後、レイは輸送艇への砲撃を中止させるようカイロに頼んだ。しかしカイロは、あらゆる古いものを葬る時が来たと告げ、自分と組んで一緒に銀河を支配しようとレイに持ちかけた。[5]
<ラダス>を操縦するため1人で船に残ったホルド中将は、ファースト・オーダーの砲撃から1隻でも多くの輸送艇を救うため、<スプレマシー>への特攻攻撃を決意した。[5] 彼女はダメロンが入力していたハイパースペース・ジャンプの座標を活用し、航法コンピューターのプログラムを書き換え[21]、<ラダス>がハイパースペースに突入する直前に光速で<スプレマシー>と交差するよう調整した。[8] その結果、<ラダス>は衝突による衝撃でプラズマの柱と化したが、この強力な磁性を帯びたプラズマがハイパースペースのトンネルに流れ込み、一瞬で<スプレマシー>とファースト・オーダー艦隊を切り裂いたのち、消滅した。[21]
<スプレマシー>が真っ二つに裂かれた時、フィンとローズはエクセキューショナー・トルーパーのBL-155レーザー・アックスで処刑される寸前だった。ハンガーが破壊の衝撃で崩れ落ちる中、2人はAT-ATウォーカーを奪取したBB-8とともにストームトルーパーの生き残りと銃撃戦を繰り広げた。フィンが一対一の対決でキャプテン・ファズマを破った後、一行はクサイ級軽シャトルで巨大軍艦から脱出した。またレイはスノークの脱出用シャトルを盗んで逃げ出し、チューバッカの<ファルコン>と合流した。玉座の間に駆けつけたハックス将軍は、最高指導者とプレトリアン・ガードたちの亡骸、そして気絶したカイロ・レンを発見した。ハックスはライバルを殺す誘惑に駆られたが、カイロはすぐに目を覚まし、将軍をフォースで屈服させて自分が新しい最高指導者であると宣言した。[5] ホルド中将の自己犠牲によりレジスタンスは全滅を免れたものの、無事にクレイトにたどり着くことができた輸送船はわずか6隻だった。[21]
クレイトの戦い[]
- 「反乱軍は今日、再生する。戦いは始まったばかりだ。そして、わたしは最後のジェダイではない」
- ―ルーク・スカイウォーカー[出典]
わずか数十名となった[10] レジスタンスの生存者はクレイト基地に避難し、<スプレマシー>から脱出してきたフィンとローズ・ティコ、BB-8も少し遅れてそこに加わった。ブラスト・ドアの防護壁を閉じると、彼らはアウター・リム・テリトリーへ救難信号を発信した。彼らに残された希望は外部の誰かが助けにきてくれることだけであり、それまでは基地の古い機材だけでファースト・オーダーを食い止めるほかなかった。カルアン・イーマット将軍率いるレジスタンス・トルーパー部隊は基地の外の塹壕に展開し、ポー・ダメロン率いる[5] “レブ”中隊[25] は古いV-4X-Dスキー・スピーダーに乗り込んだ。一方、ファースト・オーダーは抵抗勢力をここで完全に滅ぼすべく、AT-M6およびAT-ATウォーカー部隊、そしてAT-HHに牽引されたバッタリング・ラム・キャノンを地上に降ろした。[5]
登場作品[]
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参考資料[]
脚注[]
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