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「なぜフォースはおれたちを結びつける? おまえとおれを」
レイに対し、カイロ・レン[出典]

フォースの絆(Force-bond/Force connection)はフォース感応能力を持つ二者のあいだに生じる、フォースを通した強力な繋がりである。絆で結びついた者たちは、異なる場所にいながら互いと交流したり、フォース・ヴィジョンを共有することができた。絆はジェダイ・マスターとそのパダワンといった味方同士に生じることもあれば、ライトサイドダークサイドという、フォースの異なる側面を信奉する二者のあいだに形成されることもあった。またダークサイドの儀式を行うことで、絆で結ばれた人物のヴィジョンに干渉することが可能であり、シスの暗黒卿といった第三者が絆を利用することがあった。

シス卿ドゥークー伯爵は、ジェダイだった頃の師であるグランド・マスターヨーダとのあいだにフォースの絆を持っていた。クローン戦争中、シス・マスターダース・シディアスは、ヨーダがシスの母星モラバンドを訪れていることを知り、ドゥークーとともに闇の儀式を行い、フォースの絆を利用した攻撃をヨーダに仕掛けた。また帝国時代には、2つのホロクロンを融合させる儀式を行った元シスモールとジェダイ・パダワン・エズラ・ブリッジャーのあいだに、儀式の副産物として結果的にフォースの絆が生じた。エズラは絆が原因でしばらく幻覚や幻聴に悩まされ、モールはこの絆を自分の目的のために利用したが、最終的にモールが死んだことで関係に終止符が打たれた。

数十年後、ダークサイドの戦士カイロ・レンと、ジェダイの訓練を開始して間もないレイのあいだにフォースの絆が形成された。カイロのダークサイドの師である最高指導者スノークが、自身のパワーを使って2人を精神的に結びつけたのである。スノークは、カイロが心に抱える葛藤をレイから隠しぬくことができないだろうと考えていた。結果的に2人は銀河系の何光年という距離を超えて互いの精神にふれあい、レイを罠にかけるというスノークの目的に気づかないまま、その絆を強めていった。最終的にカイロとレイの絆は、互いを隔てる物理的な距離を無視して、相手と直接触れ合えるほどにまで発展した。レイは絆の力が増すにつれ、自分とカイロの運命が絡み合っているのだという確信を強めていった。

特徴[]

「おれのまわりが見えるか?」
「自分のしたことの報いを受けることになるよ」
「おまえのまわりは見えない――おまえだけだ」
―カイロ・レンとレイ[出典]
Luke interrupting Rey and Kylo Ren

フォースの絆により、離れた場所にいる二者の物理的な接触が実現することもあった

フォースの絆は、フォース感応能力を持つ二者の精神の架け橋となり、フォースを通したやり取りを可能にする強力な繋がりである。[1] この絆が及ぶ距離的な範囲は非常に広大であり、それぞれ物理的に銀河系の遠く離れた場所にいる者たちを、精神面で結びつけることが可能だった。[4] 絆によって結ばれた二者は、それぞれが相手のいる場所にフォースを介して同時に出現し、互いを見聞きすることができた。[1] また絆の強さの程度によっては、両者を隔てる何光年という距離を無視して、肉体的な接触すら可能にすることがあった。フォースの絆の強さは、それぞれのフォース感応能力の度合いによって決定され、彼らがフォースの中で強ければ強いほど、絆もまた強力なものとなった。[5] また場合によっては、フォースの絆で結ばれた二者のうち片方のみが、相手の影響によるフォースの幻聴や幻覚に苦しめられることがあった。[3]

実例[]

「ドゥークー伯爵はヨーダの弟子だった。そしてドゥークー伯爵はダークサイドに堕ちてしまった」
「われわれは皆ヨーダの弟子です。ドゥークーの件は彼の責任ではありません」
「しかし2人は深いところで繋がっている。シス卿の正体は分からんが、ヨーダに直接繋がる関係を利用しないはずはない」
キ=アディ=ムンディオビ=ワン・ケノービ[出典]
Dark side ritual

ダース・シディアスは、弟子のダース・タイラナスとヨーダの絆を悪用し、ヨーダを陥れようとした

ジェダイ・オーダーにおいて、ジェダイ・マスターパダワンの師弟関係が両者にフォースの絆を生じさせることがあった。[2] ただしフォースの絆は、ライトサイドダークサイドというフォースの異なる側面に属す二者のあいだに形成されることもあった。[1]

フォースの絆は、一方の勢力が他方を陥れるための武器として利用されることもあった。例えば、シスの暗黒卿ダーク・イリュージョンとして知られるフォース・パワーを用いて、絆で結ばれた特定の標的に対してフォース・ヴィジョンを仕掛けることができた。ただしダーク・イリュージョンを引き起こすためには、古代のダークサイドの儀式を行う必要があった。この儀式は、標的と絆で結ばれている者のを盆に垂らすことから始まり、続けて協力者が古いシスの呪文をバルク語で詠唱する。絆で結ばれている者は、標的とのつながりに集中を保ちつつ、協力者とともに盆の中へフォース・ライトニングを注ぎ込む。ひとたび儀式が完了すれば、シス卿は標的の精神を覗き込み、標的が経験しているフォース・ヴィジョンをある程度操ることが可能となった。[2]

Snoke chillin like a villain

スノークは自らの目的のためにカイロ・レンとレイをフォースの絆でつないだ

フォース感応能力を持つ人物が、別のフォース感応者たちを意図的にフォースの絆で結びつけることも可能だった。強力なフォースのマスターであれば、本人たちに気づかれることなく二者を精神的につなぎ、彼らが遠く離れた場所にいながら互いを見聞きすることを可能にし、時には物理的な接触すら実現させた。[1] ただしフォースの絆は第三者の介入を経ずに、フォースそのものによって形成されることもあった。[6]

ジェダイ・ホロクロンシス・ホロクロン結合[7] といった特定のフォースの儀式を行った結果、儀式に参加したフォース感応者たちのあいだにフォースの絆が生じることがあった。[3] これら2種類のホロクロンを結びつける儀式を行うには、ライトサイドの使用者とダークサイドの使用者が力を合わせる必要があった。[8] 一例として、この儀式が中断された際に、参加者に精神的な結びつきが生じた。[7]

ジェダイ・オーダーの最たる象徴であるライトセーバーの創造過程では、フォース感応者と結びついたカイバー・クリスタルが必要とされた。カイバー・クリスタルはフォースの中で他と異なる存在感を放つ貴重な宝石であり、ジェダイは自分のライトセーバーを造るためにそれぞれユニークなクリスタルを探し求めて、フォースの絆を築く必要があった。フォースで結びついたクリスタルのエネルギーは、ライトセーバーのエネルギー・セルによって放出される仕組みになっていた。ただしジェダイ・テンプル・ガードが使用するライトセーバーに関しては、伝統的なジェダイのセーバーとは異なり、所有者との個人的な結びつきを持っていなかった。[9]

発現者[]

ドゥークーとヨーダ[]

「マスター・ヨーダがモラバンドに来ておる。なぜなのかは分からない。だが、かつてお前とマスターのあいだに存在した強い絆を使わない手はない。われわれには見えなかったものを、見えるようにするために」
―ダース・タイラナスに対し、ダース・シディアス[出典]
Dooku vs yoda

ヨーダとドゥークーの間には、後者がダークサイドに堕ちる以前に、強い絆が形成されていた

シスの暗黒ダース・タイラナスことドゥークー伯爵は、ジェダイだった頃の師匠グランド・マスターヨーダとのあいだにフォースの絆があった。クローン戦争中、ドゥークーのシス・マスターであるダース・シディアスは、シスの故郷である惑星モラバンドにヨーダがいることに気づき、この2人の絆を利用することを思いついた。シディアスはヨーダがモラバンドを訪れた目的を探ると同時に、ジェダイ最長老のマスターを葬ることで、ジェダイ・オーダーに致命的な打撃を与えるチャンスが来たと考えたのである。[2] またこの直前には、ジェダイ最高評議会のメンバーのあいだでフォースの絆が悪用できるか否かが話し合われたことがあった。キ=アディ=ムンディは可能だと考えたが、オビ=ワン・ケノービは否定的だった。[10]

モラバンドにいるヨーダのヴィジョンに介入するため、シディアスはタイラナスをコルサントに招集した。2人のシス卿は儀式の間で古代のシスの儀式を行い、ダーク・イリュージョンを引き起こした。シディアスはタイラナスとヨーダをつなぐ絆を利用して、ヨーダが没入しているフォースのヴィジョンに介入し、フォースのダークサイドの罠にかけようとした。しかしグランド・マスターは暗黒卿の策略に抵抗し、ヴィジョンのなかで戦いを繰り広げた。結果的に、ヨーダの精神を破るというシディアスの陰謀は失敗に終わった。シディアス自身もヨーダの強さを認め、彼とジェダイ・オーダーを破るにはもっと時間が必要だと結論づけた。[2]

エズラ・ブリッジャーとモール[]

The Holocrons of Fate Episode Guide

ホロクロンを融合させる儀式は、モールとエズラ・ブリッジャーの間に絆を生じさせた

銀河帝国時代、かつてダース・シディアスの弟子だった元シス卿のモールは、ナブーの戦いで敗北を味わわされた仇敵、オビ=ワン・ケノービの行方を突き止めるため、ジェダイ訓練生エズラ・ブリッジャーに協力を求めた。モールはこの若きジェダイの仲間の反乱者たち人質に取って脅迫し、ジェダイ・ホロクロンシス・ホロクロンを融合させる儀式にエズラを参加させることに成功した。モールはこの儀式によってオビ=ワンがオーダー66によるジェダイ粛清を生き延びていたことを突き止めた。しかしこの儀式は同時に、モールとエズラのあいだに精神的な絆をもたらした。[3]

この絆が原因で、エズラはモールに関する幻聴やフォース・ヴィジョンに悩まされるようになった。[3] アトロン反乱軍基地に戻った後、エズラは幻覚のせいで反乱軍兵士をモールと見間違え、危うく殺しかけたほどだった。この事件の後、エズラのジェダイ・マスターであるケイナン・ジャラスは、問題を解決するため弟子をベンドゥのもとへ連れて行った。しかしモール本人が彼らの前に姿を現し、ダソミアで行われる別の儀式に手を貸さなければ、反乱軍基地の場所を帝国に密告すると脅迫した。エズラはシスを倒すヒントを手に入れたいという願望からこのダソミリアンの要求を飲み、彼の故郷へした。モールはこの儀式で、オビ=ワンがタトゥイーンにいることを知ったが[7]、正確な居場所まではわからなかった。そこで彼は再びエズラとの絆を利用し、このパダワンをタトゥイーンに呼び寄せた。モールの思惑通り、エズラはオビ=ワンを見つけ出すカギとなったが、彼はこのジェダイ・マスターとの再戦に敗れて命を落とすことになった。[11]

カイロ・レンとレイ[]

MindProbe-TFA

スターキラー基地の戦いの後、レイとカイロ・レンのあいだに謎の繋がりが生まれた

スターキラー基地の戦いの後、ファースト・オーダーに仕えるダークサイドの戦士カイロ・レンと、ジェダイの修行を開始して間もないゴミ漁りレイ[1]、両者のあいだに、お互いをつなぐ謎のつながり[12] が生じていることに気づいた。この絆は、レイが惑星オク=トー、そしてカロ・レンがファースト・オーダー宇宙軍旗艦スプレマシー>の艦内にいて[1]、何百万光年[5] という距離を隔てている時ですら、2人が互いの姿を見聞きできるほど強力な繋がりだった。[1] 2人のフォースの絆は、レイが力を増すほどに強力になっていき[5]、カイロはその強まりに困惑した。[12]

ハン・ソロを殺したカイロ・レンのことを憎んでいたレイは、当初この絆を快く思わなかった。[1] しかし彼女は、この絆が原因でさらに心が揺れ動いているカイロを見て驚き[5][6]、カイロもまたその苦痛を彼女に隠そうともしなくなった。[5] フォースの絆を通した交流を重ねるうちに、2人はさらに深いレベルでつながっていき、レイはカイロを苦しめている心の中の葛藤や[1] 悲痛を感じられるようになった。[13] 前例のないほどの奇妙で強力な繋がりによって、レイはルーク・スカイウォーカーですら見ることのできなかったものをカイロの中に見つけた。[4] オク=トーの鏡の洞窟で両親の正体を知ることができず落胆した後、レイは自らの孤独と失望をカイロに打ち明けた。カイロは決して独りではないとレイを慰め、レイもまた、今からでもやり直すことはできると彼に声をかけた。[1] この繋がりが強くなっていくにつれ、レイは自分とカイロの運命が何らかの形で絡み合っているのだという確信を強めていった。[14]

Rey and Ben Solo

フォースの絆をきっかけにカイロ・レンの葛藤を知ったレイは、彼をライトサイドへ引き戻すことを決意する

物理的には広大な距離を隔てているにも関わらず、カイロ・レンとレイはフォースの絆を通して交流する際に、相手がいる場所の環境に影響を受けることがあった。例えばカイロは大雨の中にいるレイとの交流を終えた後、自分のグローブがついていることに気づいた。[1] またレイは、もし絆を通して触れ合おうとしても相手の体をすり抜けるだけなのではないかと考えていたが[13]、2人は何度目かの交流で実際に手と手を触れ合った。[1] 手が触れた瞬間、2人はその感触に驚くと同時に、レイは自分がカイロのもとへ行けば、彼をライトサイドへ引き戻すことができるという予感を得た。[13] しかし2人の接触は、カイロがジェダイだった頃の師匠、ルーク・スカイウォーカーの介入で打ち切られた。カイロとレイが手をとって見つめ合っているのを発見したルークは、フォースの波動を放って交流をむりやり中断させた。しかし、カイロがダークサイドに堕ちた原因にルークが直接関係していることを知ったレイは、彼を光の道へ引き戻すことを決意した。カイロを救うことができるという考えをルークが認めなかったため、レイは銀河系に残された最後の希望はルークではなくベン・ソロだったのだと結論づけた。[1]

フォースの絆で得た感触を根拠に、レイはカイロ・レンがマスターの最高指導者スノークを拒絶して光の道に戻ってくれると信じていたが、逆にカイロはレイが自分の仲間になるものだと信じていた。またカイロは絆を通して未来だけではなく過去も見ており、レイの素性や両親に関する真実を突き止めていた。レイが<スプレマシー>にやってくると、カイロは彼女を拘束してスノークの玉座の間へ連れていった。その道中、レイはカイロを“ベン”と呼び、ダークサイドを捨てるよう説得しようとしたが、失敗に終わる。その後、スノークはカイロとレイに、2人をフォースの絆でつないだのは自分だと明かした。カイロが心の内に抱えた葛藤をレイから隠しぬくことができないだろうと踏んだスノークは、レイを自分のもとへおびき寄せる罠として、その葛藤を利用することにしたのである。[1]

Kylo Ren looking at Rey

スノークが死んだにも関わらず、カイロは再びレイとフォースで繋がった

スノークはレイを脅威とみなし、彼女を殺すようカイロに命令した。しかしカイロはスノークを裏切り、フォースを使って最高指導者を殺した。その後、カイロはレイと協力してスノークの近衛兵であるエリート・プレトリアン・ガード排除した。しかし2人の同盟は短命に終わった。ライトサイドに戻って欲しいというレイの願いに反し、カイロは彼女と手を組んで銀河系を支配したいと考えていたのである。またカイロは、レイの出生の秘密について言及した。カイロはレイとフォースの絆で繋がったとき、彼女の両親が何者でもなく、娘を飲み代のために売り飛ばしたガラクタ業者であることを知ったのである。レイはこの真実に気づいていたが、カイロに言われるまで目を背け続けていたのだった。しかしレイはあくまでカイロの誘いを拒否して<スプレマシー>から逃げ去り、クレイトの戦いでレジスタンスの仲間たちと合流した。一方カイロは、レジスタンスをクレイトで一挙に滅ぼそうとしたが、かつての師ルーク・スカイウォーカーの介入によって失敗に終わった。戦いが終わり、放棄されたクレイト基地に踏み込んだカイロは、司令室に落ちていたダイスを拾い上げた。[1] その瞬間、フォースがカイロと、離れた場所にいるレイを再び絆で繋いだ。[6] レイはしばらくのあいだ憎しみも同情もない冷静な目でカイロを見つめたが、自分から絆を断ち切った。[13]

制作の舞台裏[]

"Force-bond"として知られるフォースの力は、2014年3月に放送されたTVシリーズ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ ザ・ロスト・ミッション』の第11話『』で初めて言及された。[10] なお"Force-bond"という呼称は、公式サイト StarWars.com に掲載されている同シリーズ第13話『犠牲』のエピソード・ギャラリーで初めて使用された。[15] 2017年には、ライアン・ジョンソン監督によるシークエル・トリロジー第2作『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』でレイとカイロ・レンのフォースの絆が描かれた。[1]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

他言語版
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