フリータウン(Freetown)、旧名モス・ペルゴ(Mos Pelgo)は砂漠の惑星タトゥイーンの町である。4 ABYに発生したエンドアの戦いの後、マイニング・コレクティヴの襲撃を受けて奴隷キャンプとなったが、ジャワからマンダロリアン・アーマーを入手したコブ・ヴァンス保安官が無法者たちを追い出し、この町の事実上の市長となった。ヴァンスは町の平和を守るため手を尽くし、タスケン・レイダーと協力して犯罪組織レッド・キー・レイダースを撃退した。
9 ABY、ディン・ジャリンは自分以外のマンダロリアンがいるという情報を聞きつけ、モス・ペルゴを訪れた。ヴァンスはアーマーをジャリンに譲る代わりに、ジャリンやタスケンと協力して、町を脅かしていたクレイト・ドラゴンを退治した。のちにモス・エスパで犯罪組織パイク・シンジケートとボバ・フェットの対立が深刻化した際、ジャリンは再びフリータウンを訪れ、ヴァンス保安官にフェットに加勢してほしいと頼んだ。住民は戦いに乗り気ではなかったが、ヴァンスがパイクに雇われた賞金稼ぎキャド・ベインに倒されたため奮起し、モス・エスパの戦いに駆け付けた。
歴史[]
採掘企業との抗争[]
4 ABYに[5] エンドアの戦いが発生した後、銀河帝国による惑星タトゥイーンの占領が終わり、モス・ペルゴのサルーンでも人々が解放を祝った。ところが権力の空白は長くは続かず、その晩にマイニング・コレクティヴが町を襲撃し、モス・ペルゴは彼らの奴隷キャンプにされてしまった。[4] シェリフの[2] コブ・ヴァンスは襲撃を生き延び、シリカックス・クリスタルが入った敵のカムトノを掴んで砂漠へ逃げ出した。ヴァンスは行き倒れていたところをジャワのサンドクローラーに救出され、クリスタルと引き換えに、ジャワの回収品であるボバ・フェットのマンダロリアン・アーマーを手に入れた。[4]
ヴァンスがジャワたちのもとにいた時、タトゥイーンで台頭した犯罪勢力レッド・キー・レイダースの一員であるアドウィン・チャルがサンドクローラーにやってきた。チャルはジャワとの取り引きに失敗したらモス・ペルゴかモス・エスパに行くつもりだった。ヴァンスはチャルが持っていこうとしたアーマーは自分のものだと宣言し、ブラスターの早撃ちでチャルを負傷させると、タトゥイーンを去れと脅迫した。[2] その後ヴァンスはアーマーを着てモス・ペルゴに戻り、マイニング・コレクティヴのメンバーを殺して町を解放した。[4] ヴァンスはこの町の事実上の市長兼守護者となり、「フリータウン」という呼び名を使うようになった。[1]
ある時、ヴァンスと仲間のアイサ=オアはかつてジャバ・ザ・ハットのもとで働いていたビーストマスターのマラキリと出会った。マラキリがロントやハットの幼児の面倒をみることができると知ったヴァンスは、彼をフリータウンに歓迎し、仕事を提供した。[1] マラキリはフリータウンでボーゴという名のハットの幼児を育て、ヴァンスがタスケン・レイダーと交渉する手伝いをした。ヴァンスはフリータウンをタスケンの襲撃対象から外してもらうため、マラキリが調達したクレイト・ドラゴンの真珠を彼らに渡した。のちにローガン・ムーヴェラン率いるレッド・キー・レイダースがフリータウンを襲撃した時、ヴァンスたちと同盟関係にあるタスケンが襲撃者を撃退する手助けをした。[6]
マンダロリアン来訪[]
9 ABY[7]、マンダロリアンの賞金稼ぎディン・ジャリンは、モス・ペルゴに自分以外のマンダロリアンが1人いるという情報をゴア・コレシュから聞き出し、タトゥイーンへ旅した。ジャリンは自身が保護している“ザ・チャイルド”を同胞のもとへ返してあげるため、マンダロリアンの仲間を探していたのである。モス・アイズリーで顔なじみのペリ・モットーからモス・ペルゴの位置を聞いたジャリンは、ゼファーJスピーダー・バイクで町を訪れ、ウィークウェイのタンティが店主を務めるサルーンで保安官のヴァンスと顔を合わせた。ヴァンスが本物のマンダロリアンでないことを知ったジャリンは、彼から無理やりアーマーを奪おうとしたが、グレーター・クレイト・ドラゴンが地中から町に近づいてきたため、対立は中断された。ドラゴンがバンサを飲み込んで去った後、ヴァンスは長年にわたり町を脅かしているあの獣を倒す手伝いをすればアーマーを渡すと申し出た。[4]
ジャリンは取り引きに応じ、クレイト・ドラゴンを倒すためタスケン・レイダーの部族の力を借りに行った。ヴァンスはかつてタスケンと対立したことがあったため乗り気ではなかったが、町を守るため渋々了承した。クレイト・ドラゴンがあまりにも巨大であることが判明した後、ヴァンスはジャリンの提案に従い、モス・ペルゴの住民たちにも巨獣退治への協力を求めた。住民たちもタスケンを嫌っていたがやむを得ず力を合わせることになり、デューン・シーを旅してクレイト・ドラゴンの巣窟で罠を仕掛けた。彼らは激しい抵抗に遭ったものの、ジャリンのおかげでクレイト・ドラゴンを仕留めることができた。ジャリンは約束通りヴァンスからアーマーを受け取り、住民たちのもとを去っていった。[4]
シンジケートの脅威[]
- 「今はもう平和なんだ、マンドー。ドラゴンは倒したし、誰ももう戦いたくない」
「今は平和だとしても、ここも同じ星の一部だ」 - ―コブ・ヴァンスとディン・ジャリン[出典]
9 ABY[7]、犯罪組織パイク・シンジケートがタトゥイーンにおけるスパイス事業を拡大した際、ヴァンス保安官はモス・ペルゴ領に足を踏み入れたパイクたちを撃退し、二度と領地に入らないようシンジケートに警告を送った。それからしばらくした後、ディン・ジャリンがN-1スターファイターに乗ってフリータウンを再訪した。当時モス・エスパでは大名のボバ・フェット率いるゴートラがパイク・シンジケートとの抗争に向けて準備を進めており、ヴァンスはフリータウンの住民にも戦いに参加してほしいと依頼した。ヴァンスは自分たちの町とは関係ないことだとしつつも、よく考えておくと回答した。[3]
ジャリンが去った後、今度はパイクに雇われたデュロスの賞金稼ぎキャド・ベインがフリータウンに現れ、シンジケートに歯向かうなとヴァンスを脅迫した。シンジケートの要求を拒否したヴァンスとスコット副保安官は、ベインとの対決に敗れて倒れた。ベインはフリータウンの住民にシンジケートからの警告が充分伝わったと判断して町を去ったが[3]、タンティやジョーをはじめとする住民たちは保安官の敗北をきっかけに奮起し、フェットのゴートラに加勢するためモス・エスパの戦いに駆け付けた。[8]
制作の舞台裏[]
モス・ペルゴはチャック・ウェンディグによる正史小説シリーズ「アフターマス3部作」で初めて登場したタトゥイーンの町である。[6] 2015年発売の『アフターマス』で初めて言及され[2]、続編『アフターマス:命の借り』でも名前が語られるだけだったが[1]、最終作『アフターマス:命の借り』では町が舞台のひとつとなった。[6] 2020年、モス・ペルゴはTVシリーズ『マンダロリアン』シーズン2のプレミア・エピソードである『チャプター9:保安官』の舞台となり、実写化された。[4]
登場作品[]
- アフターマス (初言及)
- アフターマス:命の借り (言及のみ)
- アフターマス:帝国の終焉 (初登場)
- マンダロリアン – チャプター9:保安官 (初ビジュアル化)
- ボバ・フェット – チャプター6:砂漠から来た流れ者
- ボバ・フェット – チャプター7:名誉のために (言及のみ)