- 「この礼はどうすればいい?」
「戦争に勝て」 - ―フィンとブーリオ[出典]
ブーリオ(Boolio)はオヴィッシアンの男性で、ファースト・オーダーとレジスタンスが戦争を繰り広げた時代にシンタ・グレイシャー・コロニーで働いていた採鉱監督員である。レジスタンスのシンパであったブーリオは、余った資源を密かに彼らへ流していた。ファースト・オーダーの検査チームによってコロニーの調査が行われた後、ブーリオはオフィスのデータパッドに機密情報の入ったデータファイルが残されているのを見つけた。彼はファースト・オーダーのスパイがもたらしたこの情報を、レジスタンスに直接手渡すことに決めた。
レジスタンスはポー・ダメロンが操縦するYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>をシンタ・グレイシャー・コロニーへ派遣した。<ファルコン>がコロニーに到着すると、ブーリオは乗組員のフィンにケーブルを投げ渡し、アストロメク・ドロイドR2-D2に機密ファイルのデータを転送した。<ファルコン>が去った後、ブーリオはファースト・オーダーによって殺害され、最高指導者カイロ・レンは切り落とされたブーリオの頭を最高評議会の幹部たちに見せつけた。
経歴[]
秘密の支援者[]
- 「ブーリオ、会えて嬉しいよ。何をくれるって?」
「新しい仲間から送られてきた。ファースト・オーダーのスパイだ」
「スパイ? 誰だ?」
「知らねえ」 - ―フィンとブーリオ[出典]
オヴィッシアンの男性、ブーリオは1 ABYにシンタIVに生まれた。新共和国以降の時代、彼はシンタ・グレイシャー・コロニーで採鉱の監督員として働いた。恒星シンタの軌道を周回する巨大な氷塊であるシンタ・グレイシャーには、鉱物マルサーが微量に含まれた氷が眠っており、採鉱コロニーが形成されていたのである。ファースト・オーダーとレジスタンスが戦争を繰り広げていた頃、レジスタンスの密かな支持者であったブーリオは、鉱山で余った鉱石を友好的な輸送スターシップに振り分けるなどして、こっそりと彼らの活動を援助していた。ある時、コロニーの帳簿の食い違いが発覚し、ファースト・オーダーの検査チームが調査に送りこまれた。しかし検査官は何も言わずに去っていき、のちにブーリオは自分のオフィスのデータパッドに謎のデータファイルが残されていることに気づいた。このデータファイルには、レジスタンスにとって有益なファースト・オーダーの機密情報が含まれているようだったが、ブーリオは暗号を解くことができなかった。しかし使われている暗号からして、このメッセージがファースト・オーダーの上級将校からきたものであると判断したブーリオは、仲介者を通してレジスタンスに接触した。[1]
自分が得た情報を明かすリスクを冒したくなかったブーリオは、レジスタンスの指導者レイア・オーガナ将軍が所有するCR90コルベット<タナヴィーIV>を修理するために必要なレギュレーターを提供することができるというメッセージを送った。[1] 35 ABY、レジスタンスはコロニーでブーリオと直接接触するため、YT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>を衛星エイジャン・クロスから送り出した。軽貨物船はコロニーの氷の通り道を抜け、オヴィッシアンの協力者が待ち受けているハッチの下で停止した。<ファルコン>のハッチが開いて乗組員のフィンとアストロメク・ドロイドR2-D2が姿を見せると、ブーリオは彼らを呼んだ本当の目的を明かした。[2]
データ受け渡し[]
- 「フィン! 料理されちまいそうだぞ!」
「もうちょっとだ!」 - ―ポー・ダメロンとフィン[出典]
ブーリオはデータ転送用のケーブルをフィンに投げ渡し、R2ユニットに一方のプラグを繋がせた。また彼は、このデータを提供したファースト・オーダーのスパイが何者か自分も知らないことを明かしつつ、必ずオーガナに届けるよう指示した。フィンがお礼に何をすれば良いかと尋ねると、ブーリオは「戦争に勝て」とだけ答えた。データ転送が完了するとブーリオはすぐにケーブルを引き上げ、<ファルコン>はファースト・オーダー軍のTIE/fo制宙戦闘機に追われながら急いで出発した。<ファルコン>のクルーは無事にエイジャン・クロスのレジスタンス基地に戻り、ブーリオと約束した通り情報をオーガナ将軍に伝えた。その結果、彼らはシス卿シーヴ・パルパティーンが復活したことと、ファースト・オーダーがまもなく皇帝から援軍のシス・エターナル艦隊を得て総攻撃に乗り出す予定であることを知った。[2]
レジスタンスに情報を渡した後、ブーリオはファースト・オーダーによって殺されてしまった。ファースト・オーダーの最高指導者カイロ・レンは、リサージェント級スター・デストロイヤー<ステッドファスト>艦内で最高評議会の会合が行われた際、胴体から切り落とされたブーリオの頭をテーブルの上に無造作に置いた。カイロはレジスタンスにメッセージを送ったスパイがファースト・オーダーの内部にいると告げたが、ブーリオを介して情報をリークしたその裏切り者の正体が、評議会のメンバーでもあるアーミテイジ・ハックス将軍であることには気づいていなかった。のちにハックスはスパイであることを見抜かれ、エンリク・プライド忠誠将軍によって<ステッドファスト>で抹殺された。[2]
その後[]
ブーリオはファースト・オーダーの機密情報を流したため自らの命を犠牲にすることとなったが、そのおかげでレジスタンスはパルパティーンの復活に対して策を練ることができた。また、レジスタンスが戦争に勝ってほしいというブーリオの願いも、まもなくエクセゴルの戦いで実現することとなった。[2]
人物[]
- 「メッセージを送る。レイアに渡せ。急げ!」
- ―ブーリオ[出典]
オヴィッシアンのブーリオは、緑色の肌と金色の目を持ち、身長は1.78メートルで、頭部と顎から黄色の角を生やしていた。彼は気のいい性格であると同時に、レジスタンスと接触する際には仲介者を通し[1]、目的はぎりぎりまで明さない慎重さを備えていた。またフィンから助力へのお礼はどうしたらいいかと聞かれた際、ブーリオはファースト・オーダーとの戦争に勝つよう告げた。[2]
装備[]
ブーリオは熱伝導フィラメントの裏地がついた茶色の保温スーツを身に着け、氷の表面を下降する際に使う茶色のハーネスをつけていた。また彼の低温作業服の胸の部分には、個人用の温度調節ユニットが付属しており、左の手首にはコムリンクとデータ保存ユニットが配置されていた。[1]
制作の舞台裏[]
ブーリオは2019年12月20日公開のシークエル・トリロジー第3作『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』のために制作されたキャラクターである。声優は、ルーク・スカイウォーカー役で有名なマーク・ハミル。[3] ブーリオの声優はパトリック・ウィリアムズ(Patrick Williams)とクレジットされているが、これはハミルが兄弟の名前と合わせてつくった別名である。[4] ブーリオの存在は、映画公開前のフォース・フライデーのイベントで関連商品がアナウンスされた際[5]、ミレニアム・ファルコンのセットに彼のフィギュアが付属していたことから初めて明らかとなった。[6]
登場作品[]
- スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け (初登場)
- スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け 小説版
- スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け ジュニアノベル版
参考資料[]
- スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション
- アート・オブ・スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
- Boolio - 公式データバンク
- Sinta Glacier Colony - 公式データバンク
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2.8 2.9 スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け
- ↑ Acuna, Kirsten (December 23, 2019). 27 celebrity cameos you probably missed while watching 'Star Wars: The Rise of Skywalker'. Insider.
- ↑ Eisenberg, Eric (2018). Why Mark Hamill Got To Play With A Giant BB-8 In The Making Of Star Wars: The Last Jedi. CinemaBlend.
- ↑ Triple Force Friday Global Reveal Livestream スター・ウォーズ公式YouTube チャンネル
- ↑ LEGO Star Wars: Episode IX The Rise of Skywalker (セット:75257 Millennium Falcon)