プロトコル・ドロイド(Protocol droid)は、銀河系の知覚種族間のエチケットやコミュニケーションを取り持つことを専門とするドロイドである。エチケットやマナー、広範囲な言語スキルをプログラムされ、通訳や補佐官として使用された。サイボット・ギャラクティカ社が製造した3POシリーズ・プロトコル・ドロイドは人気モデルだった。他にアラキッド・インダストリーズ社のRA-7プロトコル・ドロイドや、インダストリアル・オートマトン社の失敗作であるLOMシリーズ・プロトコル・ドロイドなどが知られる。
概要[]
- 「私は600万を超える通信手段に精通しております」
- ―C-3PO[出典]
いくつもの政府と何百万という言語が存在し[1]、異なる文化が日常的に遭遇する銀河系社会において、プロトコル・ドロイドは人々の相互作用を取り持つ重要な存在だった。彼らはエチケットと広範な言語スキルをプログラムされ、外交官や政治家をアシストしたり、行政業務の補佐官や高階級役員の従者を務めることもあった。プロトコル・ドロイドにはさまざまな形や大きさの機種があったが、そのほとんどは持ち主と同じヒューマノイド型だった。[2] 彼らは持ち主が友人や仲間、あるいは敵対者とやり取りするのを手助けし、外交任務に出席したり、使い走りを任された。[1]
プロトコル・ドロイドは感情的な場面に立ち会うこともあるため、3POシリーズ・プロトコル・ドロイドなどのモデルは、見る者が恐怖心を抱かないような見た目にデザインされていた。[3] またプロトコル・ドロイドは所有者に合わせて設計されることもあり、LOMシリーズ・プロトコル・ドロイドはインセクトイド(昆虫型種族)のオーナーを想定した頭部のつくりになっていた。一般的に、プロトコル・ドロイドはヴァーボブレインと呼ばれる中央処理装置を搭載しており、この装置によってドロイドの言語コミュニケーション能力の制御がおおかた決定された。[4] またプロトコル・ドロイドにはトランラングIIや[5] トランラングIIIなどのコミュニケーション・モジュールが搭載され、百万単位の言語の翻訳が可能となっていた。[3]
一方で、プロトコル・ドロイドは仕事の性質上、感受性が強く設定されているため、神経質になりやすいという問題もあった。[6] 人気シリーズである3POユニットも性格が曲がりやすく、不安定になりやすいという問題を抱えていた。[7]
歴史[]
惑星タコダナにある海賊マズ・カナタの城には、製造元が不明の古代のプロトコル・ドロイド、ME-8D9が住んでいた。彼女は長い年月の中で数え切れないほど再プログラムを受けていたため、本来の製造目的ははっきりしなかった。かつて暗殺者だったことでも知られるこのドロイドは、ジェダイ・オーダーと同じくらい古いのではないかと噂されていた。[8]
サーヴ=オー=ドロイド社が製造したCZシリーズ秘書/ビジネス・コミュニケーション・ドロイドは、プロトコル・ドロイドの前身のような存在だった。このシリーズはプロトコル・ドロイドではなく秘書ドロイドだが、ビジネスに関する法規制や税制、輸出入規制など、企業経営に関する重要な情報をライブラリに蓄積していた。[9]
サイボット・ギャラクティカ社が製造した3POシリーズは、プロトコル・ドロイド市場で圧倒的なシェアを占める人気商品だった。[3] インダストリアル・オートマトン社は昆虫種族をターゲットにしたLOMシリーズを販売してマーケットに参入しようとしたが、売上が振るわず、さらにソフトウェアの重大な欠陥が判明したため、大失敗に終わった。[4]
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 スター・ウォーズ ビジュアル・エンサイクロペディア
- ↑ Protocol Droid - 公式データバンク
- ↑ 3.0 3.1 3.2 週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第2号 (ドロイド仕様書:3POシリーズ プロトコル・ドロイド)
- ↑ 4.0 4.1 週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第7号 (ドロイド仕様書:LOMシリーズ・プロトコル・ドロイド)
- ↑ 週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第23号 (ドロイド仕様書:ロザル・ロジスティクス社)
- ↑ スター・ウォーズ:C-3PO
- ↑ 週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第17号 (ドロイド仕様書:3PO&TCシリーズ プロトコル・ドロイド)
- ↑ ME-8D9 - 公式データバンク
- ↑ 週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第9号 (ドロイド仕様書:CZシリーズ 秘書/ビジネス・コミュニケーション・ドロイド)