- 「不幸な悪にして、大いなる真理だ。破壊しなければ新たに創れない」
- ―ベイラン・スコール[出典]
ベイラン・スコール(Baylan Skoll)は人間の男性で、元ジェダイ・ナイト、傭兵。クローン戦争では共和国グランド・アーミーのジェダイ将軍として活躍し、終戦時から帝国時代にかけて行われたジェダイの大虐殺を生き延びた。新共和国時代、ベイランはもはやジェダイではなくなっていたが、フォースとライトセーバーを使いこなす傭兵として活動し、シン・ハティを弟子として訓練していた。新たな戦争は不可避だと考えていたベイランは、ナイトシスターのモーガン・エルズベスと同盟関係を結んだ。エルズベスはかなたの銀河へ姿を消した銀河帝国のスローン大提督を銀河系へ連れ戻そうとしており、ベイランたちはそれを阻止しようとする元ジェダイのアソーカ・タノやその弟子サビーヌ・レンと対立した。ベイランは惑星シートスにおける対決でアソーカを破り、サビーヌを拘束した。
ベイランたちは<シオンの目>で銀河系外の惑星ペリディアへハイパースペース・ジャンプし、グレート・マザーたちやスローン大提督と対面した。ベイランはこの異銀河の地でなにかが自分に呼びかけてきていると感じ、もはやエルズベスやスローンの計画には乗り気ではなくなった。ベイランとシン・ハティはスローンの命令でサビーヌやエズラ・ブリッジャーの捜索に出向いたが、師弟のあいだで、それぞれが追い求める力の形に違いがあることが浮き彫りになった。サビーヌとエズラを発見した後、ベイランは戦いに出向くシンに最後の助言を与え、自身は別の道を歩み始めた。その後、ベイランはアソーカ・タノと再戦したが決着はつかず、ペリディアでの独りの旅を続けた。スローンやグレート・マザー、エズラを乗せた<キメラ>が銀河系に帰るためペリディアを去る中、ベイランはこの星の荒野にそびえるザ・ワンズの像にたどり着いた。
経歴[]
堕ちたジェダイ[]
ベイラン・スコールはジェダイ・テンプル炎上を目撃したが、粛清を生き延びた
人間の男性、ベイラン・スコールは銀河共和国の時代に生まれた。フォース感応能力を備えていたベイランはジェダイ・オーダーの一員となり、惑星コルサントのジェダイ・テンプルで学んだ。彼はジェダイ訓練生だった頃に自身のライトセーバーを作成した。ベイランのライトセーバーの柄には、アーキテクト・ドロイドのヒュイヤン教授がテンプルの子供たちに伝授した構造とデザインが取り入れられていた。他のジェダイの武器と同様、ベイランが造ったセーバーはヒュイヤンの膨大なデータバンクに記録された。[1] 当時、ベイランはジェダイ・テンプルのヤングリングたちが“ペリディアへの道”と呼ばれる航路について話しているのを耳にしたことがあった。他の者たちと同様、ベイランもペリディアや[3] それが属す別銀河の存在を古いおとぎ話とみなしていた。[2] ベイランはやがてジェダイ・ナイトの階級に達し[1]、共和国時代の末期に発生したクローン戦争では、共和国グランド・アーミーのジェダイ将軍として活躍した。[2]
同世代の他のジェダイたちと同じく、ベイランもジェダイ・ナイト・アナキン・スカイウォーカーのことを知っており、またアナキンが弟子のアソーカ・タノを高く評価しているのを聞いたことがあった。[4] 19 BBYに[5] クローン戦争が終結した際、シーヴ・パルパティーン最高議長(その正体はシスの暗黒卿だった)によってオーダー66が発令され、ジェダイの大粛清が行われた。コルサントのジェダイ・テンプルは、ダークサイドに転向してシス卿“ダース・ヴェイダー”となったアナキン率いるクローン・トルーパー部隊による襲撃を受け、その場に居合わせた多数のジェダイが抹殺された。[6] ベイランはジェダイ・テンプルの炎上をその目で目撃したが、虐殺を生き延びた。当時のベイランは自身の置かれた状況を理解できなかったが、やがてジェダイの滅亡も、その後訪れた銀河帝国の台頭も、全て歴史の必然であるという悟りに至った。[2] 新共和国の時代、ベイランはライトセーバーを使う傭兵として活動した。彼はもはやジェダイではなかったが、シン・ハティを自らの弟子とし[7]、彼女に“ジェダイ以上のもの”を教え込んだ。[2]
ペリディアへの道[]
エルズベスの救出[]
新共和国時代、ベイラン・スコールとシン・ハティはナイトシスターのモーガン・エルズベスと同盟関係を結んでいた。[1][7] また元尋問官のマロックも、ベイラン師弟と同様に傭兵としてエルズベスに仕えた。[8] エルズベスは[9] 9 ABYまで[5] 惑星コルヴァスの街カロダンを支配していた[9] 元[7] 監督官で、かつて帝国艦隊建造に貢献した後援者であり[9]、銀河内戦が終わった後もスローン大提督の捜索を続けていた。[1] スローンはかつて惑星ロザルにおける戦いで反乱者のジェダイ・エズラ・ブリッジャーとともに宇宙航行生物パーギルによってハイパースペースへ連れ去られ[10]、そのまま行方不明となっていた。[1] しかしエルズベスはスローンがハイパースペース・ジャンプ先の別銀河でまだ生きていると信じていた。[3] 繰り返される歴史に終止符を打ちたいと願っていたベイランは[2]、スローンの復活が銀河系に戦争と破壊をもたらし[4]、新たな始まりのきっかけになることを期待し、エルズベスに力を貸した。[2]
<ヴェスパー>で新共和国軍兵士と戦うベイラン
9 ABY[5]、エルズベスは元ジェダイのアソーカ・タノに敗れ[9]、新共和国の囚人となった。アソーカはスローンの復活を脅威とみなすと同時に、彼と共に消えたエズラ・ブリッジャーを捜索しており、エルズベスに対して尋問を行った。その後、ベイランとシンは事前の約束を守り、エルズベスの救出任務に着手した。2人はイータ級シャトルに乗り込んでセクターG-38へ旅し、エルズベスを<ホーム・ワン>へ護送中のディフェンダー級クルーザー[1] <ヴェスパー>[11] にジェダイの承認コードを送信した。クルーザーを指揮するヘイル船長は相手が本当にジェダイであるわけがないと考えつつ、シャトルの着艦を許可した。シャトルから降りたベイランとシンは、ヘイル率いる新共和国警備兵のチームに出迎えられた。[1]
ヘイルはベイランたちを帝国の残党と決めつけ、アストロメク・ドロイドRD-3を使って2人のスキャンを行うよう、部下ジャクリスに命じた。しかし次の瞬間、シンがライトセーバーを起動して警備兵たちを切り倒し、ベイランはブラスター・ピストルで応戦しようとしたヘイル船長をフォースで抑えつけた。ベイランは確かに自分はジェダイではないと認めた後、身動きの取れない船長をライトセーバーで突き殺した。シンがブリッジ制圧へ向かう中、ベイランは新共和国軍トルーパーたちを倒しながら監房を目指し、ライトセーバーとフォースで敵を圧倒した。ベイランによって監房から解放されたエルズベスは、アソーカ・タノもスローン大提督の居場所の手がかりとなる星図を探していると彼に伝えた。ベイランたちは<ヴェスパー>を破壊して去っていったが、襲撃の模様を記録した保安映像がのちに新共和国防衛軍によって回収された。[1]
星図の捜索[]
- 「スローンを見つけた後はどうなるんです?」
「ある者には、戦争。またある者には……新たな始まり」
「我々には?」
「力だ。夢にも思わぬほどの」 - ―シン・ハティとベイラン・スコール[出典]
ベイラン・スコールとその弟子シン・ハティ
ベイランたちは星図を回収するため惑星アルカナにあるナイトシスターの古代寺院を訪れた。しかしすでにアソーカが一足先に星図を持ち出しており、寺院はアソーカと戦ったHK-87アサシン・ドロイドの自爆によって荒れ果てていた。ベイランは星図が無くなっていることを確認し、アソーカに持ち出されたか破壊されたのだろうと報告した。するとモーガンは、いま星図はある女が手にしていると判断し、シンを惑星ロザルへ派遣するようベイランに命じた。シンはモーガンがなぜそのような判断を下すことができるのか不思議がったが、ベイランは魔術によるものでは無いと告げ、アソーカの弟子であるサビーヌ・レンがロザルに住んでいることを彼女に教えた。[1]
シンはロザルでサビーヌを倒し、星図を回収した。[1] その後、ベイランとシンはイータ級シャトルでデナブ星系の惑星シートスを訪れ、スローン大提督のいる別銀河への航路特定に欠かせない反射地点を探し出し、エルズベスに連絡を取った。しばらくしてエルズベスも反射地点に到着し、遠い銀河の古代文明が造ったのだというこの環状列石の遺跡で、シンが手に入れてきた星図を起動した。球状の星図はまず銀河系を描き出した後、遠く離れた異銀河と、両銀河を結ぶ航路を図示した。ベイランはそれがジェダイ・テンプルでおとぎ話として耳にしたことがある“ペリディアへの道”であることに気づいた。ベイランは“道”が曇っているように感じると指摘したが、エルズベスは他銀河から自分を呼ぶ声を感知しており、傭兵の懸念を一蹴した。エルズベスは巨大ハイパースペース輸送リングの<シオンの目>が間もなくこちらにくると告げ、準備を怠らぬようにと命じて去っていった。[3]
シートスで星図を起動するモーガン・エルズベスと、それを見守るベイラン・スコール、シン・ハティ
ベイランは、スローンを見つけたら何が起きるのかというシンの問いに、ある者には戦争、ある者には始まり、そして自分たちには強大な力がもたらされると答えた。その後、ベイランは惑星コレリアで<シオンの目>のハイパードライブ調達任務に従事しているマロックを補佐してくるよう、シンに命じた。2人はコレリアの造船所からハイパードライブを運び出すことに成功したが、新共和国のヘラ・シンドゥーラ将軍とC1-10Pによって輸送船に追跡装置を仕掛けられ、追跡を断ち切ることはできなかった。のちにベイランはエルズベスに報告を行った際、アソーカの介入が問題になりつつあると認め、彼女はまだ追ってくるだろうと語った。[3]
シートスにおける対決[]
- 「お前の声からにじみ出ているのは恐怖か?」
「経験だ」 - ―モーガン・エルズベスとベイラン・スコール[出典]
シートスでハイパースペース・ジャンプの準備を開始するモーガン・エルズベスとベイラン・スコール
ベイランが予期した通り[3]、アソーカはエルズベスの企みを止めるためデナブ星系にやってきた。アソーカとサビーヌ、マークIVアーキテクト・ドロイドのヒュイヤン教授らを乗せたジェダイ・シャトルT-6 1974が出現した際、シン・ハティとマロック、スカウト・ガードたちのスターファイターが迎撃のため出動した。しかしジェダイ・シャトルはダメージを追いつつもシートスの大気圏内にたどり着き、森の中に着陸して姿を隠した。反射地点にて、ベイランはスカウト・ガードにアソーカらの捜索を命じ[12]、しばらくして12クリック先にジェダイの宇宙船が泊まっていることが判明した。シートス高軌道に配置された<シオンの目>がハイパースペース・ジャンプに必要な準備を整える時間を稼ぐため、ベイランはスカウト・ガードやシン、マロックらを森の中へ送り込んだ。[4]
エルズベスは再び星図を起動し、ジャンプの座標計算に必要な情報を表示させた。ベイランは計算が間違えば虚空の深みに迷い込んでしまうと指摘したが、エルズベスは意に介さなかった。計算が始まると、エルズベスは一足先に<シオンの目>へ向かい、ベイランは反射地点で地図を守るよう命じられた。その直後、森の中の対決でマロックを倒してきたアソーカ・タノが反射地点にたどり着いた。ベイランはアナキン・スカイウォーカーの名を出してアソーカに話を振ったが、彼女は過去について語ろうとしなかった。[4] ベイランはアソーカとの戦いに積極的ではなく[3]、自分の行動は未来を守るためのものだと告げ、新しいものを創造するには破壊も必要だと語ったが、アソーカの理解を得ることはできなかった。やむを得ず、ベイランはアソーカとのライトセーバーの対決に臨んだ。戦闘中、アソーカはベイランのすきをついて星図を遺跡から外し、ハイパースペース計算を中断させた。[4]
アソーカ・タノとの対決
ベイランはサビーヌとの対決を切り上げて戻ってきたシンに、地面に落ちた星図を拾うよう命じた。サビーヌの身によからぬことが起きたと思い込んだアソーカは、感情的にフォースを使い、シンを石柱に叩きつけて気絶させた。ベイランがアソーカを崖の端に追い込んだ時、サビーヌが遅れて到着し、拾い上げた星図にブラスター・ピストルをつきつけ、アソーカから離れなければ破壊すると脅した。しかしベイランは脅しを無視してアソーカを崖から落とし、サビーヌの銃撃をライトセーバーで防御した。アソーカと違い、サビーヌは星図を破壊することでエズラの捜索が不可能になることを恐れていた。ベイランはそれを見抜くと武器を収め、彼女に語りかけた。ベイランは星図を渡せば危害を加えないと約束し、サビーヌはアソーカの言いつけを破って星図を差し出した。[4]
ベイランは約束を尊重し、目を覚ましたシンがサビーヌを攻撃するのを止めた。その後、ベイランは星図をもとの位置に戻し、ジャンプの計算を完了させた。ベイランは用済みとなった星図をライトセーバーで破壊し、捕虜となったサビーヌを連れ、シャトルで<シオンの目>へ移動した。ベイランとシン、サビーヌがブリッジでエルズベスと合流した直後、シンドゥーラ将軍のVCX-100軽貨物船<ゴースト>と5機のT-65B Xウイング・スターファイターがデナブ星系に出現した。しかしエルズベスは新共和国軍を無視してハイパードライブを起動するようスター・ナビゲーター・ドロイドに指示した。<シオンの目>は敵機の存在を意に介すことなく、星図から手に入れた座標をもとに銀河系外へのハイパースペース・ジャンプを行った。[4] のちにシートスにて、対決を生き延びたアソーカが反射地点を再訪し、サビーヌが自らの意思でベイランに同行したことをフォースによって探り当てた。[13]
夢と混沌の地[]
ペリディア到達[]
- 「ジェダイの滅亡、帝国の台頭。繰り返されるのだ、何度も、何度も、何度も」
「次は我々の番ですか? スローンとの同盟によって、ようやく権力がもたらされる?」
「そのような力は儚い。求めるのは始まりだ。繰り返される歴史を私が終わらせる」 - ―ベイラン・スコールとシン・ハティ[出典]
ペリディアの要塞にて、ベイランとシン
別銀河への航行中、ベイランはサビーヌが監禁されている部屋を訪れ、彼女と短い会話を交わした。ベイランがブリッジに戻ると、エルズベスはなぜサビーヌとの約束を守るつもりなのかと彼に尋ねた。ベイランは、サビーヌはエズラ捜索に躍起になるあまり周りが見えておらず、利用価値があると答えた。その直後、<シオンの目>はハイパースペース航行を終えて別銀河の惑星ペリディア付近に到着した。エルズベスはこの惑星はダソミリの故郷だと説明し、ベイランはパーギルたちが旅に最後に行き着く墓場だと付け加えた。ベイランの言葉通り、ペリディアはパーギルの死骸の骨でできた環に囲まれていた。スター・ナビゲーター・ドロイドが惑星地表からの信号を受信すると、エルズベスとベイラン、シンは捕虜のサビーヌを連れてサイオン・シャトルに乗り込み、<シオンの目>を軌道に残して大気圏内へ向かった。[2]
エルズベスの宇宙船はペリディアの荒野にそびえるダソミリの要塞に降りた。要塞の頂上にあるヘンジでは、グレート・マザーのクロソー、アクトゥロポー、ラキーシスが魔術を使いながらエルズベスを待ち受けていた。別銀河からエルズベスに交信し、ペリディアに呼び寄せたのはこのグレート・マザーたちだったのである。スローンの到着を待つ間、ベイランは要塞から辺りを見回しながらシンと会話し、ペリディアは夢と混沌に満ちた、おとぎ話の具現化のような場所だと表現した。また彼はジェダイ・オーダー滅亡時の経験に触れ、当時は何も理解できなかったが、年齢を重ねた今ならジェダイ滅亡も帝国の台頭もすべて必然だったと分かると語った。歴史は繰り返すと語るベイランに、シンはスローンとの同盟によって今度は自分たちが台頭する番かと尋ねたが、ベイランはシンが求めている類の力に興味を示さず、欲しいのは繰り返される歴史に終止符を打つための“始まり”だと答えた。[2]
ベイランとスローン大提督の対面
しばらくしてスローン大提督のインペリアルI級スター・デストロイヤー<キメラ>が到着し、要塞頂上部を下面ハンガーに収める形で空中に制止した。ベイランたちが見守る中、大提督はスター・デストロイヤーのハンガーに整列したナイト・トルーパーの軍団の中から姿を現した。スローンは護衛隊長のイノックを紹介し、グレート・マザーたちとの取り決めにより、ペリディアを発つ前に<キメラ>に要塞の荷物を積み込むと説明した。またエルズベスから傭兵たちを紹介されたスローンは、ベイランがジェダイの将軍だったことを指摘したが、ベイランはオーダーとは決別済みだと答えた。スローンはベイランたちが捕虜を連れてきた理由を尋ね、それがサビーヌ・レンであると知ると、利用価値があるという説明に納得した。その後、スローンはペリディアのどこかにいるであろうエズラを見つけさせるため、ベイランが交わした約束を守るていでサビーヌをあえて解放した。スローンとベイランたちはサビーヌがハウラーにまたがってペリディアの荒野へ旅立っていくのを要塞から見守った。スローンは2人の傭兵にサビーヌの後を追うよう命じ、シンは約束を守るつもりはないのかと疑問を口にした。するとチスの大提督は、エズラとの再会の機会を与えるという約束は守るが、再会を果たしたあとは両者とも始末すると答えた。[2]
別々の道へ[]
- 「サビーヌ・レンとエズラ・ブリッジャーを殺せ。そうすれば次の帝国で地位を得られる」
「あなたは加勢しないんですか?」
「お前の野心はひとつの方向しか向いていない。わたしの道とは違う」
≪コムリンクの相手に対し≫「エズラ・ブリッジャーの居場所が判明。いま座標を送る」
「最後にひとつ教えよう、シン。勝利への焦りは敗北を招く」 - ―ベイラン・スコールとシン・ハティ、別れ際の会話[出典]
ベイランとシンはそれぞれハウラーに乗って荒野へ出向き、サビーヌとペリディアの賊が戦った跡を見つけた。サビーヌは要塞から出発した後、ペリディアを徘徊する遊牧民の賊による襲撃を受けたのである。ベイランは賊の死体を調べ、サビーヌは戦いを生き延びたようだと結論付けた。その際、ベイランはシンからエズラ・ブリッジャーのことを個人的に知っているかと聞かれ、エズラはジェダイ・テンプル陥落後に訓練を始めた“木剣ジェダイ”であるため世代が違うと答えた。するとシンはジェダイ・オーダーを懐かしく思うかとマスターに尋ねた。ベイランはジェダイの教義は惜しまれるとしつつ、彼らは弱く、未来は無かったと答えた。しかしシンは、ペリディアでなら未来を見出すことができるのかと懐疑的に尋ねた。ベイランはかつてペリディアではダスミリの魔女王国が栄えていたと語り、グレート・マザーの存在がその証左だと説明した。ベイランはこの地で何かが自分に呼び掛けているように感じると語ったが、シンは同意しなかった。[2]
アソーカとの再戦
その直後、2人は少し離れた丘の上に賊の集団がいることに気づいた。シンはライトセーバーを取り出したが、ベイランは敵の敵は味方だと語り、無用な対立を避けた。[2] その後、師弟は賊とともに荒野を旅し、最終的に原住民ノティの遊牧民族とともに平原を移動しているサビーヌとエズラを発見した。彼らは丘の上にいるベイランとシンの姿に気づくと、移動式住居の方向を転換して逃げ始めた。ベイランはサビーヌとエズラを殺せば新たな帝国で地位を得られるとシンに告げ、自身は加勢する気が無いことを明らかにした。別れ際、ベイランは勝利への焦りは敗北を招くという最後の助言をシンに与えた。[14]
スローンから与えられた任務を放棄したベイランだったが、その後すぐ、アソーカ・タノと思いがけない再会を果たした。[14] アソーカはシートスでの敗北を生き延びた後、パーギルを利用してハイパースペース・ジャンプし[13]、ペリディアにたどり着いていたのである。ベイランはエズラやサビーヌに加勢するためジェダイ・シャトルから飛び降りてきたアソーカの前に立ちはだかり、邪魔をさせるわけにはいかないと告げた。両者は再戦に臨み、ライトセーバーで切り結んだが、明確な優劣はつかなかった。ベイランが自分を倒すことはできないと語りかけると、アソーカはその必要は無いと答え、上空を飛んでいたヒュイヤンのジェダイ・シャトルから複数のミサイルが発射された。ベイランは攻撃を回避したが、アソーカはそのすきに戦いを切り上げ、彼のハウラーを奪って去っていった。[14]
ザ・ワンズの像にたどり着いたベイラン
ダソミリの要塞から戦況を見守っていたスローンは、ナイト・トルーパーの2個分隊をエズラやサビーヌとの戦いに送り込んだ際、ベイランが不在であることに気づいた。結局、ベイランとの対決を切り上げたアソーカが戦場に到着したこともあり、シンとナイト・トルーパーは戦いに敗れて撤退した。スローンはベイランが不在だったため敗北もやむなしと考え、大局的に見れば、自分たちの出発にかかる準備のあいだ時間稼ぎができただけで充分だと判断した。[14] その後、スローンとグレート・マザー、エズラを乗せた<キメラ>は銀河系への帰途につき、エルズベスは戦いで命を落とし、アソーカとサビーヌはペリディアに取り残された。戦いに敗れ、マスターとも別れたシンは、野党のグループと合流した。そんな中、単独で旅を続けたベイランは、ペリディアにそびえるザ・ワンズ(ファーザー、サン、ドーター)の巨大な像を発見し、ファーザーの像の手の上から広大な風景を見回した。[15]
人物[]
- 「彼女を殺すのは残念だ。いまやジェダイは少ない」
「感傷的だな」
「事実だ」 - ―アソーカ・タノについて、ベイラン・スコールとモーガン・エルズベス[出典]
ベイラン・スコール
ベイラン・スコールは白色人種の人間男性で、毛は白く、ひげを生やしていた。ベイランはもともとジェダイだったが、新共和国時代当時は傭兵として活動し、モーガン・エルズベスを救出した際には大勢の新共和国兵士を容赦なく殺害した。[1] ベイランはジェダイとは決別したと明言していたが[2]、数少ない他のジェダイの生存者に対して必ずしも敵対的ではなく、成り行き上対立することになった元ジェダイのアソーカ・タノについても、殺すのは惜しいと語っていた。[3] また彼はジェダイ・オーダーには未来が無かったと語りつつ、その教義については感傷的な一面を見せた。[2] シートスにて、ベイランは信頼という概念をとうの昔に失ってしまったとエルズベスに語った。ベイランは新たなものを創造するためには破壊が不可欠と考えており、スローン大提督の帰還が銀河系にもたらすであろう新たな戦争を必要悪と捉えていた。[4]
表面上、ベイランは常に冷静であり、暴力に訴えるのは必要最低限にとどめていた。実際、エルズベスを救出した際も、ベイランは敵が身分確認のスキャンを実施しようとするまではジェダイの演技を続け[1]、ペリディアでは敵の敵は味方という理由で賊との戦いも回避した。[2] またベイランは名誉を重んじ、サビーヌ・レンとのあいだにかわした、星図を差し出せば危害を加えることなくペリディアへの旅に同行させるという約束を固く守り、サビーヌに反撃しようとしたシン・ハティを制止した。[4] ただし彼がこの約束を守った裏には、サビーヌには利用価値があるという計算もあった。[2] ベイランは戦闘においては攻撃的な一面を垣間見せ、アソーカ・タノがかつての師匠アナキン・スカイウォーカーと同じように死と破壊の遺産をもたらそうとしていると嘲笑った。ベイランはアソーカとの対決は不可避のものと覚悟して戦いに臨み、彼女が星図を奪おうとした際には、その行為を“愚か”だと罵った。[4]
ベイラン・スコールとシン・ハティ師弟はペリディアでそれぞれ別の道へ進むことになった
ベイランはジェダイでなくなった後も伝統的なライトセーバーを使い続け、ジェダイの伝統に似た師弟関係をシン・ハティとのあいだに結んでいた。彼はこの若き弟子を気遣い、彼女がアソーカによってフォースで叩きつけられた際には感情的な態度をとった。[4] 一方のシンもベイランを信頼し、不確かな状況や危険な状況においては常にマスターの横に立ち、彼の指示を仰いだ。エルズベスからロザルへ行って星図を手に入れてくるよう命じられた時がそうであったように、シンは他の者から命令を与えられたとしてもベイランの許可があるまでは動こうとしなかった。[1] ベイランはジェダイだった頃の話をめったに語らず、若き弟子の関心の対象になっていた。彼はペリディア到着後に初めて、ジェダイ・オーダー崩壊に対する思いや、その教義を惜しむ気持ちをシンに語った。[2]
ベイランは抜け目のない戦士であり、再び戦争が起きることは避けられないと考えていた。彼は力を追い求め[7]、スローンを見つけることで自分たちに“夢にも思わぬほど”の力がもたらされるだろうと考えていた。[3] しかしその力の解釈について、ベイランとシンの考えは必ずしも一致していなかった。シンはスローンとの同盟によって権力が得られるかもしれないと考えたが、ベイランはそうした力は儚いものだと語り、自分は繰り返される歴史を終わらせるための“始まり”を求めていると説明した。[2] 実際、ベイランはスローンとの協力関係を継続するよりも[14]、この惑星で自分を呼んでいる何らかの存在[2] を探求することを選んだ。[14] また彼はグレート・マザーたちがペリディアから離れたがっている理由は“己を凌駕する力”から逃げたがっているからだと解釈していた。[2]
力と能力[]
アソーカ・タノの攻撃を受け止めるベイラン
元ジェダイであるベイラン・スコールはフォースを扱う訓練を受けており、ライトセーバー戦にも熟練していた。ベイランはライトセーバーを使ってブラスターの銃撃を偏向し、相手に跳ね返すことができた。多人数との戦いもものともせず、クルーザー<ヴェスパー>における戦闘では大勢の新共和国軍兵士をライトセーバーとフォースで圧倒した。[1] ベイランはライトセーバー同士の戦闘にも長けており[4]、過去に複数の尋問官を倒した実力者[16][17] アソーカ・タノを一対一の対決で破った。ベイランは主に両手でライトセーバーを構え、力強い一撃を繰り出し、敵の攻撃を素早くかわした。[4] ペリディアにおける再戦は引き分けとなったが、ベイランはアソーカの二刀のセーバーから繰り出される攻撃を防ぎ切り、彼女の動きを抑え込むことに成功した。[14]
ベイランはフォースを使って敵の動きを抑えつけたり、テレキネシスで人を持ち上げることができた。[1] アソーカとの対決では、戦闘中に岩をフォースで持ち上げ、相手に投げつけた。[4] またベイランはある程度の予知能力を備え、フォースの感覚を研ぎ澄ますことで、他者の存在や意思を読むことができた。実際、ベイランはフォースのなかでアソーカ・タノの存在を探り、彼女のことを“とらえどころがない”と表現しつつ、彼女が追ってくることを言い当てた。[3] またベイランはその感覚能力により、惑星ペリディアで何かが自分に呼びかけていることを察知した。[2] ベイランは師としても優れており、彼の下で訓練を積んだシン・ハティもまた優秀な戦士だった。[1]
装備[]
こちらの記事も参照: ベイラン・スコールのライトセーバー
ライトセーバーで星図を破壊するベイラン
ベイラン・スコールは黒いローブと[1] 肩部アーマー、腕甲、茶色いベルト、ブーツを身に着けていた。彼の衣類の全体的なデザインは、弟子のシン・ハティが身に着けていたものとよく似ていた。[2] またベイランは朱色のブレードを発するライトセーバーを使用した。このライトセーバーは彼がジェダイだった頃に造ったもので、ヒュイヤン教授がジェダイ・テンプルで子どもたちに教えていたセーバー制作方法に則っており、古典的なモチーフが使われていた。彼はエルズベスを救出するため新共和国と戦った際や[1]、アソーカ・タノとの二度にわたる対決でこのライトセーバーを使用した。[4][14]
ベイランとシンは移動手段としてイータ級シャトルを使用した。このシャトルはジェダイの承認コードを発信することができた。[1] スローン大提督がペリディアから脱出した後、このシャトルはエズラ・ブリッジャーによって奪われた。[15] またベイランはペリディアでの移動手段としてハウラーを使用したが、この騎獣はアソーカ・タノによって奪われてしまった。[14]
制作の舞台裏[]
ベイラン・スコールのキャラクター・ポスター
ベイラン・スコールは正史のTVシリーズ『アソーカ』のために制作されたキャラクターである。初登場作品は2023年8月22日に公開された『パート1:師と弟子』。[1] 俳優はアニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』や[18] 『クローン・ウォーズ』でガー・サクソンを演じた経歴を持つ[19] レイ・スティーヴンソン。[1] 2023年4月7日、スター・ウォーズのイベント「セレブレーション・ヨーロッパ」で『アソーカ』のティーザー・トレーラーが公開された際、このキャラクターの存在と、スティーヴンソンのキャスティングが明らかになった。[20] セレブレーション2日目の4月8日には、スティーヴンソンがスローン大提督役のラーズ・ミケルセンとともにトークイベントに登壇した。[21] スティーヴンソンは2023年5月21日に死去し、死後に公開された『アソーカ』が遺作のひとつとなった。[22] 『パート1』のエンドロール冒頭には「我々の友人レイに捧げる」という一文が添えられている。[1]
キャラクターの名前に含まれるスコール(スコル)とは北欧神話に登場する、太陽(ソール)を追いかけるオオカミの名前である。なおハティも月(マーニ)を追いかける北欧神話のオオカミの名前である。[23] オオカミに関連するネーミングは傭兵マロックにも使われており、アーサー王物語で魔女モーガン・ル・フェイによって狼男に変えられてしまう騎士、マロック卿が由来と考えられる。[24] 『アソーカ』の制作・脚本を務めるデイヴ・フィローニによると、ベイランやシンのライトセーバーが真っ赤ではなくオレンジを帯びた色なのは意図的であり、彼らが典型的なシスのようなキャラクターとは異なることを示唆している。[25]
『アソーカ』劇中で、ベイラン・スコールの右の腕甲に嵌め込まれた小さな画面にオーラベッシュ文字で「ルーク」や「レイア」、「ハン」、「チューイ」、「R2D2」、「C3PO」、「ベン」と表示されている。特に『パート2:苦労と苦悩』でベイランが星図を遺跡に配置するシーンではっきり確認することができる。[3]
登場作品[]
アソーカ – パート1:師と弟子 (初登場)
アソーカ – パート2:苦労と苦悩
アソーカ – パート3:飛び立つ時
アソーカ – パート4:堕ちたジェダイ
アソーカ – パート5:影武者 (台詞または音声のみ)
アソーカ – パート6:はるかかなたで
アソーカ – パート7:再会と別れ
アソーカ – パート8:ジェダイと魔女と大提督- スター・ウォーズ:アソーカ
参考資料[]
Ahsoka | Teaser Trailer スター・ウォーズ公式YouTube チャンネル
Ray Stevenson and Lars Mikkelsen | Star Wars Celebration LIVE! 2023 スター・ウォーズ公式YouTube チャンネル
Baylan Skoll - 公式データバンク
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18 1.19 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.28
アソーカ – パート1:師と弟子
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 2.16 2.17 2.18 2.19 2.20 2.21 2.22 2.23
アソーカ – パート6:はるかかなたで
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09
アソーカ – パート2:苦労と苦悩
- ↑ 4.00 4.01 4.02 4.03 4.04 4.05 4.06 4.07 4.08 4.09 4.10 4.11 4.12 4.13 4.14
アソーカ – パート4:堕ちたジェダイ
- ↑ 5.0 5.1 5.2 スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3
Baylan Skoll - 公式データバンク
- ↑
Marrok (Inquisitor) - 公式データバンク
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3
マンダロリアン – チャプター13:ジェダイ
- ↑
反乱者たち – 家族の再会 - そして別れ
- ↑
Ahsoka Analyzed: 5 Highlights from "Part One: Master and Apprentice" - StarWars.com (アーカイブ)
- ↑
アソーカ – パート3:飛び立つ時
- ↑ 13.0 13.1
アソーカ – パート5:影武者
- ↑ 14.0 14.1 14.2 14.3 14.4 14.5 14.6 14.7 14.8
アソーカ – パート7:再会と別れ
- ↑ 15.0 15.1
アソーカ – パート8:ジェダイと魔女と大提督
- ↑ アソーカ(小説)
- ↑
テイルズ・オブ・ジェダイ – 決意
- ↑
反乱者たち – マンダロリアンの誇り
- ↑
クローン・ウォーズ – 忘れがたき旧友
- ↑
Ray Stevenson and Lars Mikkelsen | Star Wars Celebration LIVE! 2023 スター・ウォーズ公式YouTube チャンネル
- ↑ 英俳優レイ・スティーブンソンさん死去、58歳 「RRR」「マイティ・ソー」シリーズ - CNN.co.jp
- ↑ Sol and Mani - Britannica Kids
- ↑ Ahsoka's Morgan Elsbeth Is Named After Morgan le Fay of Arthurian Legend -
- ↑ Dave Filoni Confirms Orange Lightsabers in Ahsoka - Screen Rant